退職が頭をよぎった瞬間

一週間前の土曜日にテニス仲間のＡさんとＢさんからもらったチョコは、翌日曜日の朝に亡父へ上げて、月曜日の朝に下ろして…　「バレンタインデーになったら食べよう」と思って、そのまま置いておいた。そしてバレンタインデー当日の金曜日、朝食後にＡさんのチョコとＢさんのチョコをそれぞれ１粒だけ食べて、残りは食料棚に入れておいた。

その夜、職場仲間のＣさんとＤさんとＥさんからもらったチョコは、昨日の朝に亡父へ上げて、今日の朝に下ろした。それと入れ替えるように、昨日の昼前にテニス仲間のＦさんとＧさんとＨさんからもらったチョコを亡父へ上げた。そこで「職場仲間からもらったチョコをとりあえず１粒ずつ食べよう」と思いながら「これはＣさん、これはＤさん、これはＥさん」と確認…

ところが、なぜかチョコがもう一個あったので「あれ？　これは…　誰からのチョコだっけ？　昨日は金曜日だったから、テニス仲間は有り得ない。職場仲間の誰かだけど…　ＣさんとＤさんとＥさんと…　ヤバい。全く思い出せない。一人だけお返しを忘れたなんてことになったら洒落にならんぞ！　下手すりゃ退職もんだ」と頭の中が真っ白になった。

「ま、そのうちに思い出すだろう」と思いながらＣさんのチョコを１粒だけ食べて、Ｄさんのチョコを１枚だけ食べて、Ｅさんのチョコも１枚だけ食べて…　最後に誰からもらったのか分からないチョコを１粒だけ食べようと箱を開けたところ、すでに１粒なくなっていたので「あれまぁ！」と驚くと同時に「私が食べたのか！？」とホッとした。

そう、なぜかＡさんからもらったチョコが食料棚から出されて一緒に置いてあったのだ（そんな“出されて”って…　他の人が出したような言い方するんじゃねぇよ！　オマエしかいねぇだろ！）。それぞれのチョコの箱が個性的なので、一度でも見ていたら（ましてや食べていたら）覚えているはずなのに…　さ、さ、気を取り直して義理菓子を探さなきゃ！　何がいいかなぁ～♪