葬ること母に知らせず手を合わす 小春日和に銀木犀は
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【虚を突かれた琵琶湖】
布袋葵
負荷が上回わり富栄養化が進めば、外来種、固有種の
関係なく水草、藻などが繁殖するが、滋賀県琵琶湖環
境科学研究センタの水質データを見る限り、関係なさ
そうだ(但し、北湖々底の溶存酸素濃度は2年連続低
下)。滋賀県は昨年「水草除去手法および有効利用の
アイディアと技術」を募集した。そして、今年「琵琶
湖の水草 根こそぎ除去/国・滋賀県方針、来年度から
5年間」(京都新聞、09/10/15)を打ち出してもいる。
ホテイアオイの群生
この記事を見たとき30年前を思い出した。工場排水
の生物学的処理の高次処理に布袋葵(Common Water
Hyacinth)を繁殖させ脱窒・脱燐するというもの。但し、
布袋葵は繁殖力が強く、肥料分の多い水域では水の流
れを滞らせ、水上輸送の妨げとなり、また漁業にも影
響を与えるなど日本のみならず世界中で問題となって
いて、「青い悪魔」と呼ばれ恐れられている。冬季に
大量に生じる枯死植物体も、腐敗して環境に悪影響を
与える。 そのため、国際自然保護連合(IUCN)
種の保全委員会が作成した 世界の侵略的外来種ワース
ト100(100 of the World's Worst Invasive Alien Species) に選
ばれている(アレロパシーも有する)。
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繁殖した植物体をかき集めて処理する手間がかかるた
めに永続性に欠け、水域に投入しただけで環境に良い
事をしたつもりになって放置しているケースも目立ち
いくら閉じこめたつもりでも、少しでも外に出れば大
きな問題を引き起こすような外来種を、水質浄化など
環境対策として用いることは環境浄化の方法として好
ましくないと、多くの専門家が批判しているという。
しかし、「膾を吹く」では能がないではないか。一番の
課題は「管理外区に逸脱するのをどの様に防止する」
かの一点にある。如何なる逸脱防止ネットが最適か-
有害プランクトンの監視・捕捉より簡単だろうが、こ
こが決まれば、回収方法は簡単で回収のための流れを
つくり(その動力は風力や水力)、自動回収すれば良
い。まして、処理の仕方は、脱水若しくは亜臨界・超
臨界し、バイオコンビナトリアル(スーパ酵素)処理
し、バイオアルコールとして抽出、バイオディーゼル
用、バイオエタノール用(工業、食品、医薬)、残渣
などは堆肥として使用するビジネスモデルを構築すれ
ば良いのではないか。
それでも、冬場は吸収できないので、虹鱒、琵琶鱒(
『雛菊とイーグルアイ』)類の動物の養殖で回収する
という2つのビジネスモデルを構築してはどうだろう
か。ここは、杓子定規ではやはりだめということ ^^;。
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【コンポスト化装置】
JSW
大手メーカが手がけると堆肥化装置のコストが跳ね上
がる。そんな中で、家庭用生ゴミ処理システムを時間
のない中調べてみた。生ゴミ処理技術には、(1)消
滅減容型(2)乾燥発酵減容型(3)発酵減容型(4)
ディスポーザ型(5)炭化型がある。結論的には、長
期間の処理で、装置コストが小さいく広い処理面積の
土地が必要となる(3)が向いている。
※特許:P2009-178623A「生ゴミ処理機」
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全自動家庭用ゴミ処理システムも市販されているが、
装置コストが25~30万円と高額なため、室内置き
ゴミ処理機(バイオ式と乾燥式がある)が数万円とお
手軽。
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【パッシブモードとアクティブモード】
これまでの文明が自然征服型で、周辺環境から利益を
得るだけで、環境に対し大変な損害を与えていたとい
うことで、『環境リスク本位制』時代に入っている。
建築分野でも「環境共生型住宅」がコアになっている。
これまでの非常に「アクティブ」な行動する企業や人
はその意味では迷惑な人間だという白い眼で見られる
時代だ ^^;。
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これを配慮した建築設計(意匠)を「パッシブデザイ
ン」というらしいが、「消極的」という意味ではない。
「物事を成す前に十分に対象を観察し広い視野や柔軟
な視点を持つ」とい行動様式ということだが、結局の
ところ、ヒーティングとクーリングの温調工学が設計
のコアになる。集熱(ダイレクトゲイン・付設温室・
トロンウォール・サーモサイフォン・OMソーラ)、
断熱、蓄熱という手法を駆使するヒーティングに対し
水蒸気の潜熱の大きい高温・多湿の日本では遮断断熱、
排熱、冷却という手法を駆使するクーリングは技術的
に難しい。
【夏季・中間期】
外部建具と土間の建具を開放し、換気・通風を促進さ
せ、土間の熱容量を利用したパッシブクーリングを行
う。盛夏のアクティブモード(外部温調機関稼働)の
場合、土間と居室との間の建具を閉め切り、居室ゾー
ンのみ冷房して対応。
【冬季】
日射量が多い場合はシーリングファンなどで室内温度
拡散均一し、土間への蓄熱を促し、日射量が逆の場合
放熱する。空間建具を閉じることで緩衝空間をつくり
断熱保温し、アクティブモードの場合土間と境界建具
を閉じ、居室空間のみ暖房する。
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「モード→デザイン」と置き換えると、パッシブデザ
インは、太陽光を室内に取り入れて明るくする建築デ
ザイン。また太陽熱を効率的に取り入れた暖房、効率
的に熱を排除する冷房機能あるの建築。電気の無い時
代の快適空間な建築を作る知恵みたいなものの延長線
上。アクティブデザインは、ソーラーパネル発電や、
太陽熱による給湯システムなどを完備した建築となる。
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二人行けど行き過ぎ難き秋山を いかにか君がひとり越ゆらむ
大伯皇女
今朝は、昵懇にして頂いたご近所の方のお父さんの告
別式に彼女と二人で出席した。「長い間お疲れ様でし
た」と出棺の挨拶をすると、込み上げるを押さえるの
がやっと。「泣きなさい」と彼女はいってくれるが、
今まで泣いたことはなかった。何故こらえるのだろう
と自分を不思議に思う。行年88歳
合掌
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家には金木犀の良い香り立ちこめているが、銀木犀は
余り見かけない。白い花は10月に咲き、花は4弁で花
径4mm程度、香りは軽くて上品(優雅)だという。葉
にはトゲがないが、花色が同色で葉にトゲがある日本
原産は柊(ひいらぎ)で同属雌雄異株だが日本では雄
株のみで実はならない挿し木で繁殖させる。
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八十半ばの母が訃報に接するとパニックに陥る。とい
うので知らせず告別式に。川瀬のJAの「虹のホール
やわらぎ」で挙行。天を貫かんばかりの小春日和。生
前の人柄と同じ芳しさを漂わせる銀木犀が見葬る。香
りを主に楽しむ庭木。庭木によく使う「ギンモクセイ
」。花言葉は「高潔」。さあ、明日は神戸・六甲方面
にドライブだ。せめて此岸の楽しみを味わい、彼女の
労に。
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