流星の騒ぎおさまり 朝日射す なにごともなくアゲラタムは咲く
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サスペンス政治ドラマが面白い。ハネムーン中に冷水
を浴びせるかのような西川社長の後任に斉藤次郎元大
蔵省次官の内定報道。細川政権時の深夜突然の国民福
祉税構想が記憶が甦る。問題は「脱官僚」もさること
ながら、オープンや透明化をめざしている矢先に、旧
態依然としたこのような「手法」が取られたことは問
題。政府は21日、平野博文官房長官は記者会見で、
「斎藤氏は郵政事業の見直しができる人物だ。(昨年
は)日銀の独立性が担保できないと考えて反対した。
今回の人事とは違う」と強調したが、もし、「民主党
≒小沢一郎」でなく「民主党=小沢一郎」が真相なら
新政権の崩壊を予感させる事件だ(当の本人は言下に
否定するだろうが)。尤も、後任を引き受ける民間人
がいない中、経済回復・安定・成長の貢献に転換でき
る人物として適任かもしれないが。
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地方の切り捨ての象徴として、郵便局の有り様を改良
するためにどうしたいのか、さっぱり見えてこないの
貴重な時間を割いて考えてみる。現在、2万4千5百
余ある郵便局のユニバーサル・サービスの整備充実と
は? そのサービス体制でどの程度の向上が? いま
検討中とされる年金取り扱いや介護サービスの拠点化
構とどう絡むのか?
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過疎・高齢化集落(限界集落)に対応するサービス(
郵便+金融+保険+年金+介護)の民営の拠点化で成
功すれば世界中のモデルなる。日本郵政は郵便貯金と
簡易保険による資金の8割を国債で運用している。平
成22年度予算は50兆円超の国債発行がほぼ確実視
される中で「今後も国債の買い手として郵政に期待し
ている」(財務省幹部)というが、政府は民営路線を
堅持するとした日本郵政の見直しの基本方針を20日
に閣議決定したものの、制度設計は定まっていない。
竹中平蔵でなくとも『デジタル革命』の進展が続く中
郵便、金融、保険の電子化で様変わりし、おまけに年
金等の国民福祉(憲法25条)番号制の導入が想定さ
れるなか、郵政事業が社会の安定に寄与したことは認
めるが、これまで通りの資産の非民間運用だけでは、
問題があるだろう。もっとも、ハゲタカに持って行か
れるリスクをどう見積もるのかも心配だが(「郵政民
営化と郵便預金あり方について」)。
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【りんごは愛で育てる】
「りんごは愛で育てる」
無農薬でりんごを栽培している木村秋則をはじめて知
る。土壌生物の豊かな構成で酢を使い成功したという
ので時間に追われてながらネット検索をしている ^^;。
実はこの真逆技術?の確立を試みている馬鹿なわたし
がいる(“Never give up ! ”)。 そこで、咄嗟に飛び込んだ
文字が「放・射・菌」。
放線菌(order Actinomycetales)は、グラム陽性細菌の一
分類群。原核生物(細菌、古細菌)の種は、約1,000属、
5,000種だが、このうち放線菌は約100属、1,000種を占
める。土壌を主たる生息域とし、大部分は絶対好気性
で分離・培養・保存の可能な微生物。放線菌が他の細菌
群と以下の2点から区別して扱われる。
①原核生物でありながら、多くの放線菌は分岐を伴う
糸状の生育を示し、多様な形態を呈する。また、一
般的に胞子を形成し、中には胞子嚢や運動性胞子を
形成する種も含まれる。
②これまでに微生物から発見された抗生物質は約1万
化合物と言われているが、その3分の2はStreptomyces
属を中心にした放線菌の生産物であり、実用化され
たものも少なくない。
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放線菌は特に抗生物質を生産する菌が多いので重要で、
抗生物質生産菌の大部分が放線菌に属し、特にストレ
プトマイセス属(Streptomyces、ストレプトマイシンの
名の由来)に多い。放線菌はカニ殻やエビ殻等の甲殻
類に含まれるキチン質と呼ばれる物質を好むものもあ
る。このキチンはキチナーゼという酵素によって分解
され、糸状菌等の病原菌の活性を抑制する効果があり、
農業や園芸においてEMぼかし等の肥料に大量に用いら
れている。特に冬など寒い季節や落ち葉の下の寒い場
所を好む。竹林など多くの場所に生息しているという。
なるほど、そう言うことかと腑に落とし本題へ。
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北野一
【投資改革】
Pモルガン証券北野一チーフストラテジストの「1993
年以来の金持ち・株主優遇から労働者や再分配の重視
など、株主以外のステークホルダー(利害関係者)重
視の政策への転換期を迎えている。この政策転換は一
見、株式市場にとっては逆風にみえる。しかし、グロ
ーバル化が進み、外国人投資家が日本市場に対し、海
外市場並みの高い収益率を要求してきた結果、資本コ
ストの上昇という弊害をもたらしてきたことを考えれ
ば、日本株にとって実はプラスに働くとの予想」を言
い換えれば、これまでの投資の特徴をいえば、これま
でので儲けた金は、ゴルフ、ベンツと嫁さん
の買い漁りで、所謂、「コンクリートからひとへ」の
で儲けた金は、旅行とレクレーション等
に消費されるだろう。謂わば、喧噪絶えない博打場型
からルール厳守の防音・防振構造の静かな取引場で投
資商いに変わる。「内需拡大→輸出依存脱却→不均衡
是正」の消費者密着型の下から内需拡大投資に転換す
る気配だ。ところで、「環境」「内需」の2つ投資先
として次のようなカテゴリ別で企業名167銘柄を挙
げている。
(1)スマートグリッド・省エネ住宅(→オール電化)
(2)エコカー
(3)太陽光発電
(4)生活支援
(5)子育て介護
(6)バイオ・医療
Light-emitting diode (LED)
例えば、(1)のLED(発光ダイオード)関連となる
と、シチズンHD、スタンレー電気、三洋電機、TO
WA、ディスコ、太陽日酸、京セラが川上から川下の
企業群となる、この様にエコカー、太陽光発電関連の
川上から川下の関連企業群に投資先を絞り込んでいる。
因みに、横串的によく挙げられる銘柄として三菱電機
がある。確かに「国策に売りなし」だが、わたしたち
のライフ・スタイルが国策によりどのように変化する
のか素早く読み解き投資することが肝要だ。
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心配なのは、所得の再配分の歪さの進行だ。厚生労働
省が「相対的貧困率」を初めて発表した。平成19年は
15.7%で、7人に1人が貧困状態という結果。算出を
行った10年以降で最悪となった。18歳未満の子供が低
所得家庭で育てられている割合「子供の貧困率」は14.2
%だった。経済協力開発機構(OEDC)が昨年に公表し
た加盟30カ国の比較では、日本は4番目に悪かった。
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格差拡大が続けば成長戦略は変質する。消費が偏るこ
とで経済循環も歪になり社会が紊乱することを今回の
金融危機で身をも知った。1本2百万円ものワインが
特定の職業人により消費されていく風景だ。このまま
では「普通の家計」は破綻する!-夫47歳「標準世帯」
から赤字に転換との予測は(経済ジャーナリスト荻原
博子「エコノミスト マネー」09/11号)、切実な切迫
感が漂っている。
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アゲラタム(Ageratum )は、キク科カッコウアザミ属の
園芸植物の相称である。戦前から栽培されていたのは、
和名を「かっこうあざみ」というconyzoides 種であった
が、現在栽培されているのは、ほとんどが和名を「お
おかっこうあざみ」というhoustonianum 種である。属
名は a(否定の接頭語)+geras(古くなる)で、長い
間鮮やかな青紫の花色が保たれることによる。オリオ
ン流星群に何故かしらご執心の彼女。前もこんな経験
したよねと言う。親父が亡くなる1年前、息子達と車
の中でじっと待っていたと話す。そうだったけ。でも
不思議だな。天体に魅せられるなんて?きみは理数系
頭だなと軽口をたたく。結局、天気が悪く流れ星は見
られなかった。翌朝、日差しさす玄関先に立ち花を見
る。そんな気分を読む。優しい紫色の花咲かす「アゲ
ラタム」。花言葉は「信頼」。
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