【ネオコン 印刷で精密配線】
産業技術総合研究所の研究チームが、「ナプラ」社が独自開発し
た「低温プロセス用銅ペースト」を活用して、従来の銀ペースト
よりも安価な、結晶シリコン太陽電池の配線・電極形成に成功。
独立行政法人 産業技術総合研究所は、フレキシブルエレクトロ
ニクス研究センター、印刷エレクトロニクスデバイスチーム 徳
久 英雄 主任研究員、吉田学主任研究員らは、有限会社 ナプラ
の関根重信が開発した、低温プロセス用銅ペーストを利用して、
低損傷印刷製造技術による結晶シリコン太陽電池の配線・電極の
形成に成功した。ナプラは、この銅ペーストを、ナプラが開発し
た偏析しない均一組成のナノコンポジット構造粒子作製法により
作った低融点合金粒子と銅粉末を混合して作製した。このペース
トは低温焼結が可能である。産総研は、スクリーン印刷低温焼結
法を適用して、高生産性低損傷印刷製造技術への対応を実現した
という。これらの技術により、低温低熱損傷加工(<200℃)、低
抵抗(3x10-5 Ω・cm)、低接触抵抗(5.3x10-4 Ω・cm2)、高剥離
強度、高安定性(耐酸化安定性)を同時に満たす、結晶シリコン
太陽電池セル用電極・配線の低コスト印刷製造が可能となり、太
陽電池のさらなる低コスト生産に道を拓くこととなった。また、
合金ペーストの組成制御により、これらの技術をフレキシブルデ
ィスプレイやセンサーなどの多様なセル構造の配線電極形成に適
用することも可能である。
所望の組成を有し、使用特性に優れ、材料組成の選択により、各
種機能を有する高効率の素子、デバイスを実現するため好適なナ
ノ球状粒子、粉末、工業性を充分に満たす捕集率を実現しえるナ
ノ球状粒子の製造方法。アルゴン不活性ガス雰囲気中で、原料金
属の溶融物を高速回転する皿ディスク上に供給し、遠心力を作用
させて小滴にし飛散させ、ガス雰囲気との接触により急冷して球
状粒子とした後、得られた球状粒子に対し、プラズマ旋回流内31
31でアルゴンイオン34と衝突反応させて、原料金属の成分を
ナノサイズに分解すると同時に反応性のあるガス成分34又は蒸
気成分と接触させるプラズマ反応結晶化処理をする。これにより、
1μm未満の粒径を有し、真球度20%以内のナノコンポジット
構造を有するナノ球状粒子、粉末が得られる。
【符号の説明】
1 原料供給器 2 電気炉(高周波炉) 5 粒状化室 12~14 混合
ガスタンク 20 プラズマ反応装置 30 主トーチ 33 副トーチ 34、
35反応ガス供給手段 PL プラズマガス
ここでのキーワードは、多結晶構造(コンポジット)粒子と単一
金属、合金、酸化物、珪素化物、窒化物、炭化物、硫化物のいず
れかであり、多結晶又は単結晶の少なくとも一種を含み、粒径が
1μm未満であり、真球度が約20%以内の微細化。その産業技
術領域は、電気電子機器の微細配線や貫通電極の実現、太陽電池
や撮像素子等の半導体光電変換素子の高効率化、高硬度の反射板、
ノンオイルグリス、高輝度の発光物質の実現など、多岐にわたる。
特に今回期待がかかるのは太陽電池を印刷法で安価につくれるこ
とで一気に普及させることで地球温暖化を制御することにある(
『ソーラーセル解体新書』)。
20nm
【オーガニックなネオコン】
「サラダはクールだ」のCMをなにげなく聞いていたら「新鮮な野菜をライ
スペーパーで巻くだけ」という件が強烈な印象として残る。このブログでも
たこ焼きを『フードボール』として、表面をオーガニック色素でコーテ
ィングことを提案したことを記憶しているが、サラダのコーティングで
もいけるんじゃないかと、そう思ったわけだ。
つまりは、ライスペーパーで包むことで、(1)酸化を防ぎ(2)香り
を逃がさず(3)余分な湿気を遮断、そして(4)意匠性をプラスする。
要するに、オブラート概念のリメイクなのだが、オーガニック色素を添
加し(4)を実現し、なおかつ食感を損なわない、食感の楽しみを生か
した新機能を付加するというわけだ。なんだったオリーブオイルをあら
かじめマイクロカプセル化し練り込む、あるいは香辛料やアロマエッセ
ンを加えておいても良い。そのなことを考えていたわけだ。