『復讐捜査線』
EDGE OF DARKNESS(2010年アメリカ、イギリス)
監督 マーティン・キャンベル
脚本 ウィリアム・マナハン
アンドリュー・ボーヴェル
オリジナル脚本 トロイ・ケネディ・マーティン
出演 メル・ギブソン
レイ・ウィンストン
ダニー・ヒューストン
■ストーリー■
ボストン警察の殺人課の刑事トーマス・クレイブンのもとに、軍需産業で働く一人娘エマが帰ってくるのだった。しかし、帰ってきたその日、具合の悪くなったエマを病院に連れて行こうとした矢先、家の前で、ショットガンで撃たれ殺されてしまうのだった。警察は、殺人課のクレイブンに恨みを持つ者の犯行ではないかと捜査を始めるのだった。
クレイブンは当事者ということで、捜査から外されるのだが、娘の復讐のために捜査するのだった。この事件は、自分でなくエマを狙った犯行ではないかと、クレイブンは、エマの調査を始めるのだった。
■感想■
1985年のイギリスのTVミニシリーズ「刑事ロニー・クレイブン」をリメイクしたアクションドラマ。
主演は、『サイン』(2002年)以来、久しぶりの主演作のメル・ギブソン。
オリジナル版の監督マーティン・キャンベルが、リメイクの映画化の今作でも監督しています。
ストーリー的には、ほとんどオリジナルのミニシリーズ版と同じく展開していきます。6エピソードあったオリジナル版を、ランニングタイム117分に、コンパクトに良くまとめたって感想です。でも、観終わった印象はちょっと違いますけどね。
オリジナル版でCIAのエージェント役ジェドバーグを演じていたジョー・ドン・ベイカーの異常とも言える行動もないですしねぇ。映画版のジェドバーグのレイ・ウィンストンの最後の行動も少し突飛な感じがしちゃいますよね。突然、正義に目覚めちゃったんですかね??
映画版では、政府の陰謀というより、上院議員と軍需企業が企んだ事件みたいな感じで、悪い奴らもこじんまりしてしまった感じ…。
アメリカの映画ファンに理解されやすい映画としては、まぁ、良く出来ていますけどね。
暗い救いのない展開も、最後は拳銃で解決になってしまうところがいかにも、アメリカ映画的!!
ネタギレのハリウッドも、こういうリメイクは良いかもしれないですね。イギリスのミニシリーズだと観ていないアメリカの映画ファンもたくさんいそうですもんね。日本でも「刑事ロニー・クレイブン」として放映されましたけど、それだって観ていない映画ファンもたくさんいそうですもんね。
コンパクトにまとめたって、書きましたけど、実は、もう少し、15~20分くらい長くても良かったかもしれないですね。オリジナルにあったエピソードがいくつも無くなって、ちょっと、物足りない印象です。
でも、まぁ、リメイク版のこれはこれでコンパクトで良いですけどね。ただ、やはりというか、当然、時間の長いミニシリーズ版の方がインパクトが強いです!!
もともと、救いの無いドラマなので、映画版もそういう風に展開していきます。ラストの方の展開は、オリジナル版とは違った形ですけど、それでも暗い印象に…。
どうせ変えちゃうなら、もう少しハッピーエンディングな形で映画化しても良かったかもしれないですけど、そうしたら観終わったあとの印象とか変わっちゃいますね。それでも、映画版は、あまり暗くならないですし・・・。本当は、イギリス的で、何も解決しない感じこそ、今作の魅力なんですけどね。 65点
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