監督 グレゴール・ジョーダン
脚本 エリック・アクセル・ワイズ
ノラ・マッコビー
原作 ロバート・オコナー
出演 ホアキン・フェニックス、エド・ハリス
スコット・グレン、アンナ・パキン、エリザベス・マクガバン
■ストーリー■
冷戦時代、ベルリンの壁が崩壊する直前の西ドイツ、駐留アメリカ軍の補給部隊のエルウッドは、麻薬を精製しトルコ人マフィアや軍内部で売りさばき、ぼろもうけしていた。上司のバーマン大佐は出世しか興味がなく、エルウッドと妻が関係してるのも気付かないほどだった。
しかし、ある日、リー曹長がやって来て状況は一転する。ベトナム戦争経験者のリーは厳しい規律で基地内を取り締まろうとしていたからだ。リー曹長に目をつけられたエルッドは仕返しのため、リー曹長の娘ロビンに言い寄るのだった。
■感想■
アメリカの軍隊を舞台にしたコメディ映画。
アメリカ同時多発テロのため、全米公開が5回も遅れた問題作。
なんかアメリカ軍をバカにしていますもんね、そりゃ公開伸びまくりですよね。
それでも、ちゃんと公開したんだから、アメリカはえらいですネ。
原作はピューリッツァ賞のフィクション部門にノミネートされたロバート・オコナーの「バッファローソルジャーズ」(ハヤカワ文庫)。
ストーリーは、フィクションですけど、取材をして、けっこう現実的なことを脚色したみたいですね。
エヘヘ!それじゃやっぱり公開伸びちゃいますよ。
なんてたってパパブッシュ時代が舞台でしょ。
それにしても演習中の戦車は、兵士たちがラリッてて町を破壊するわ!
武器を運んでいた兵士は、暴走した戦車が破壊したガソリンスタンドの爆発に巻き込まれて死んじゃうわ!
武器は行方不明になるわ!
行方不明の武器は、エルウッドたちが偶然発見して横領しちゃうんですけどね。
基地内では麻薬の精製、密売が行なわれてるわ!
こりゃ大変、大変!
冒頭、ヒマをもてあました兵士たちが部屋の中でフットボールやってて、兵士の1人が頭を机の角にぶつけて死んじゃうんだもんね。で、また、その処理の仕方がまたけっこう笑える。
かなりブラックな感じです。
色んなエピソードが、出てきて退屈しないのも良いです!!中盤から、スコット・グレン演じる怪物みたいなリー曹長が、出てきてからチョット物語が方向転換していきます。
ブラックコメディから、ブラックスリラー系に!!
このリー曹長役ってフレッド・ウォードとかでも良かったかもしれないですね。フレッド・ウォードと言えば、『シャイなラブレター』(1985年)での怖い父親役の印象が強すぎです!!ちょっと、例が古いですかね?でも、フレッド・ウォードも、ベトナム戦争体験者の設定だとおかしくないでしょ!!
アメリカ軍を、かなりおちょくってるから、今のアメリカでは公開しづらいのは確かですね。
当然といえば当然だけどアメリカ軍の全面的協力なんてないから戦車は個人の戦車マニアから借りたらしいです。
アメリカ人だったらこれくらいのユーモア理解して欲しいけどね。
自分はアクション映画以外はけっこう食わず嫌いなんだけど、この作品は、はっきり言って面白かったです。2度3度観直すかどうかはわからないですけどね。でも、ランニングタイムも98分だしちょうど良い長さです。 65点
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