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『死霊伝説セーラムズロット』いまさらリメイク??

2005-08-12 21:41:25 | ホラー
死霊伝説セーラムズロット
SALEM'S LOT(2004年アメリカ)
 監督    マイケル・ソロモン
 脚本    ピーター・フィラルディ
 原作    スティーヴン・キング
 出演    ロブ・ロウ、ルトガー・ハウアー
        ドナルド・サザーランド、ジェームズ・クロムウエル
 
 ■ストーリー■
 作家ベン・ミアーズは、新作を書くため故郷セーラムズ・ロットの町に帰ってくる。ベンは子供のころ肝試しに入った丘の上のマースティン館で、館の主が首を吊る現場を目撃して以来トラウマになっていたのだ。黒魔術が行なわれているというウワサがあるマースティン館で子供泣き声を聴きながらベンは恐怖の余り体が動かなくなり意識を失ってしまう。自分が恐怖に打ち勝っていれば少年は助かっていたかもしれないとずっと悩んでいたのだ。そんな時、1人の少年が貧血で死ぬ事件が起きる。その事件をきっかけに町中では奇怪な事件が続発するのだった。

□■□ネタバレあり□■□

 ■感想■
 ご存知、スティーブン・キングの現代に生きる吸血鬼の恐怖を描く傑作ホラー小説「呪われた町」(集英社者文庫)をTVムービーとして映像化。
 
 この長さ(ランニングタイム181分)なんで正確にはミニシリーズってことになるんですかね??
 同じくTVムービーで1979年にトビー・フーパー監督で映像化されているので、今作は、リメイクってことですね。
 トビー・フーパー版『死霊伝説』が作られたのが1979年ってことで、今から26年も前ってことなんで、メイクされても、おかしくないくらい時間は経ってるんですけどね。
 
 でも、でも、でも、、
 「わざわざリメイクする意味があるの??」
 ってデキです!
 面白ければドンドン、リメイクしても良いですけど。
 こんな風にリメイクするなら、作る意味がまるっきりわからないです!

 トビー・フーパー版が大傑作だったのに、あえてリメイクするのは“なぜ??”
 アメリカの一般視聴者って、日本のように、古い作品を観なくなってるんでしょうか??
 TVで放映されてなくても、DVDになったりしてるでしょうに!
 
 ところで、トビー・フーパー版の『死霊伝説』ですけど、今DVD化されているのは、オリジナルな完全版ですけど、出来たら海外輸出用の劇場版もDVD化して欲しいです!
 原題も“SALEM’S LOT THE MOVIE”って違うタイトルになってます!
 編集がかなり違ってて(もちろんランニングタイムも110分だから短いんですけど)これはこれで、かなりの傑作になってます!

 ところで、リメイク版の今作のキャストなんですけど、主人公ミヤーズにロブ・ロウ、吸血鬼バーロウにルトガー・ハウアー、従者ストライカーにドナルド・サザーランドとすごくすごく豪華なんですが、全然面白く無い!もったいない!
 
 トビー・フーパー版では、吸血鬼のバーロウはモンスターみたいなノスフェラトゥタイプの吸血鬼でしたけど、今作では普通の人間タイプの吸血鬼です。
 全然怖くないです。
 それにわざわざ、バーロウをルトガー・ハウアーが演じているのに、最後もなんかあっけないし!ルトガー・ハウアーの吸血鬼役なら『バッフィザ・バンパイア・キラー』(1992年)のときの方が全然良かったです。そういえば『バッフィザ・バンパイア・キラー』にもドナルド・サザーランドも出てましたね。従者の役でなく正反対の役の吸血鬼ハンターの養成係りの役でした。

 ところで、全然面白く無い今作ですけど、ホラー映画をちゃんと作る国柄か、吸血鬼が鏡に写らないとか、招待されないと町に入れないとか一応、吸血鬼物のお約束は守っています!! でも、でも、でも、やっぱりホラー映画を撮るんならホラー映画畑の監督に撮らせないとダメですよね。今作みたいに、ただ長いだけでダラダラと長時間のTVムービーにされても、観るのに苦痛なだけです!
 このデキならあと、100分短くてOKです!
 ランニングタイム80分で十分です!スティーヴン・キングの「呪われた町」って、ホラー映画的な展開になる前に、町の人々の日常を丁寧に描いていているんですよね。これから始まる超自然的なホラーな物語に現実性を持たせながらも、正統派な吸血鬼のホラーを描く傑作モダンホラーだから、時間を思う存分に使える長時間なTVミニシリーズには、向いてると思うんですけどね。
 
 それにしても、トビー・フーパー監督版と比べたら、今作は、月とスッポンです!
 いや、
 『エクソシスト2』(1977年)と『エクソシスト』(1973年)!
 『ゾンビ』(1979年)と『サンゲリア2』(1988年)!
 です!

 スティーヴン・キングの作品て、映画化したいとか映像化したいって気にさせるんでしょうね。プロデューサーからみたら魅力あるんでしょうね。知名度もあるし!
 スティーヴン・キングの作品は次から次へと映画化されますもんね。同じ原作で何度も映画化される作品もありますから。
 映像化された作品数の割りにデキは不出来な作品が多いのが特徴ですけど。
 
 スティーヴン・キングの作品の映画化で面白かったのは、前述のトビー・フーパーのTVムービー『死霊伝説』以外だと、ブライアン・デ・パルマ監督『キャリー』(1976年)、デビッド・クローネンバーグ監督『デッドゾーン』(1983年)、トビー・フーパー監督『マングラー』(1995年)、ローレンス・カスダン監督『ドリームキャッチャー』(2003年)ですね。みんな才能ある監督と組んだときが多いですね、面白いのは。
 あとは、『ナイトフライヤー』(1997年)、『トラックス』(1997年)とか、大傑作とまではいかないけど、けっこう面白かったですね。
  
 ところで、恋人スーザンがバンパイアになってるのをマースティン館で発見したのに、親玉のバーロウを倒せば元に戻るかも??
 吸血鬼映画の新しいルールを作っちゃって!!
 
 あと、主人公たちが、マースティン館と町を行ったり来たりって、映画的に間延びしたノンビリした印象与えまくりです!なんか時間かせぎしてるみたいです。今作を見るなら、トビー・フーパー監督版の『死霊伝説』を観ろ!!  15点

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トビー・フーパー監督版は大傑作!
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コメント (1)
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