2年前に結婚した娘には特別に嫁入り道具を揃えませんでした。
新所帯に必要なものを買うようにと、ある程度まとまったお金を渡しただけで、それで何を買ったのかは追求してません。
昔は、嫁入り道具といえば、箪笥をはじめとする家具類、電気製品、寝具、衣類、食器類…
嫁入り前に一式を座敷に並べてご近所さんに見てもらうのです。
嫁入りの荷を出す時は紅白の垂れ幕をかけたトラック、今こんな配送車両見かけませんね。
これまた数年前、マンション暮らしのある知人の話です。
子供達も巣立ち、奥さんの嫁入りの箪笥一揃えを処分して、ウォークインクロゼットにリフォームされました。
当時は婚礼3点セットが普通でしたが、今や造りつけのクローゼットも増えていますしね。
我が家の家具類はまだ健在ですが、完全活用しているといえない。
ドレッサーは、いつも洗面台で立って化粧するので、荷物置き台になっています。
このドレッサーだけは自分のお金12万円もの大枚をはたいて買った記念品ですから、いくら邪魔になってもやむを得ません。
一番もったいないのは和箪笥でしょうか。
実はこれが一番大きくて邪魔です。
箪笥もピンキリですが、当時桐の和箪笥は一竿100万円ぐらいでした。
そしてその中に入っている着物や和装小物の数々の購入総金額は驚きです。
手を通したのは、留袖2回、喪服2回、訪問着1回だけ。
若い頃お茶と三味線のお稽古をしていたので、その頃着た物が数枚。
その他は仕付け糸がついた状態の未着用品です。
しかし今や着物は値が出ません。
嫁入り道具としての着物を揃えた母の気持ちを思うと、二束三文で処分するのもためらわれ箪笥に入れたままになっています。
町中の家具屋さんは、若者の趣向や生活変化でイケアやニトリなどに変化しました。
呉服屋さんも廃業されたお店が多いです。
宝石やさんも厳しい状況が続いているのではないでしょうか。
娘が成人したころ、手持ちの宝石類でどれが欲しいか訪ねたら、欲しいといったのはたった一つだけ。
今の子達は何でも欲しがりません。
デザインやサイズ変化で不要な金・プラチナ・ダイヤほとんど売りました。
食器類は普段使いするものは割ったり欠けたりするのでその都度処分します。
しかしお茶の道具とフルコースディナーセットは後生大事にとってありました。
日々の生活に追われ、どちらも庶民の暮らしでは出番が全くなかったのでした。
たち吉の青白磁皿は
今晩終了の1円スタートに出品しています。
大阪心斎橋の大丸でディナーフルセットで確か55,000円。
ティーカップ&ソーサーだけ使用しました。
お茶を習っていたため焼き物には関心が強く、当時の家庭食器の中では上等のお品です。
ぶどう彫り文様がはいった青白磁は、今なおシンプルモダン。
和洋兼用、何も盛っても料理が映えますよ~
家の食器棚に並べておいても、家族が巣立った今後はなお使用することはなく、元気なうちに片付けることにしました。
そのうちお茶の道具と着物も…