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「粗食のすすめ(幕内秀夫)」という本はオススメ!

2010年11月19日 01時00分00秒 | 
<金曜は本の紹介>

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 「粗食のすすめ(幕内秀夫)」という本は、貧しい食生活という意味ではなく、日本という自然の豊かな風土の中から生まれてきたすばらしい食生活である「素食」を見直した方が、健康に長生きできるということ等について書かれた本です。

著者は、複数の医療機関で患者さんの食事相談をしていて、その経験から本を書いているようです。


また特に、以下のことについて書かれています。

・アメリカでは、病気の原因は食生活に無関心であるということが判明
・ガンや糖尿病、心臓病のみならず精神病やノイローゼ、登校拒否、自閉症といった精神的な問題も誤った食生活が原因
・日本の長生き村と短命村の原因は食生活だった
・万能の食べ物はない
・日本人にはご飯が大切
・FOODは風土が決める
・味噌汁や漬物、納豆などの発酵食品は毎日食べた方がよい
・便秘は万病のもと


この本は、健康で長生きすることについて、とても参考になる良書だと思います。

文庫本はとても安いですし、一家に一冊オススメです!


以下はこの本のポイント等です。

・最初に日本の土を踏んだキリスト教の宣教師フランシスコ・ザビエルが、カトリック教会の本部宛に出した手紙には、「日本人は自分たちが飼う家畜を殺すこともせず、またこれを食べない。彼らはときどき魚を食膳に供し、ほとんど米麦飯のみを食べるが、これも意外に少量である。ただし彼らが食べる野草(野菜)は豊富にあり、またわずかではあるが果物もある。それでいて日本人は不思議なほど達者であり、稀な高齢に達する者も多い。したがって、たとえ口腹が満足しなくても、人間の体質は僅少な食物によって、十分な健康を保てるものであることは、日本の場合によっても明らかである」と書いている。日本人もまた、肉を食べずに、それでいて元気に過ごしてきた民族なのだ。世界には長寿者のたkすあんいる村がいくつか残っているが、その中でも肉を多食しているところはない。

・「医療は進歩している」といわれながら、現実には病気は増える一方だ。なぜ病気は増え続けるのだろうか-。アメリカ議会(上院栄養問題特別委員会)は、2年間の歳月と莫大な予算を投じ、原因の解明に乗り出した。そのレポートは5000頁を超えるものだったが、原因はたった一つ、「毎日の食生活に無関心だったため」と述べている。レポートの中では「先進諸国の食事は、我々が気付かないうちに非常にアンバランスで内容の悪い不健康な食事になってきてしまった。食事の悪さが病気多発の最も大きな原因だ」と締めくくっている。その上、このレポートの中では、ガンや糖尿病、心臓病のみならず、精神病やノイローゼ、登校拒否、自閉症といった精神的な問題さえも、その背景には誤った食生活があると指摘している。

・東北大学の故近藤正二博士は36年間にわたって、北海道の北の端から沖縄の八重山群島まで990の町村へ自ら足を運び、「長生きの人がたくさんいるところ」と、反対に「長生きの人が非常に少ないところ」を探し、「なぜこの土地は長生きの人が多いのか」、また「短命な人が多いのか」、その原因を研究した。そして、近藤博士は、「長生き村になったのも、短命村になったのも、一番の決め手になった原因は、若い頃から、長い間、何十年という間続けてきた食生活にある」という結論を出している。まさに、「食源病」をズバリと指摘しているといえよう。考えてみれば、私たちが生まれてきたときの体重は、わずか3kg前後だったはずである。それが、大人になると50kgも60kgにもなっている。その増えた分は食物以外の何物でもないのである。毎日何気なく食べている食物、その積み重ねが今のからだを作っている。その積み重ねに間違いがあれば、どこかに異常が出ても不思議ではないのだ。

・多少手間はかかっても、もう少し真剣に食生活改善に取り組みたいという人は、次の10箇条を実行してみていただきたい。

(1)ご飯はきちんと食べる。主食はパンではなくご飯がよい。
(2)穀類は未精製のものに。ご飯は胚芽米、分搗き米、玄米、雑穀など、未精製のものにしよう。特に胚芽米が一般的だ。
(3)副食は野菜中心にする。季節の野菜、海草、芋類、キノコ類を中心とする。冬場の生野菜などは好ましくない。必ず動物性食品より野菜を多く食べるようにしよう。
(4)発酵食品を食べる。味噌汁、漬物、納豆などの発酵食品は毎日食べるようにしよう。ただ塩分は控えめに。
(5)肉類を減らす。肉、食肉加工品(ソーセージ、ハム、ベーコン、コンビーフなど)はなるべく減らし、動物性食品は魚介類や卵くらいにする。
(6)揚げ物は控えめに。天ぷら、フライ類はできるだけ控えよう。油脂類は、炒め物やドレッシングからとるくらいにしよう。
(7)白砂糖の入った食品は避ける。白砂糖の入った菓子類(クッキー、ケーキなど)、飲料水(乳酸菌飲料、清涼飲料、炭酸飲料など)はとらないようにしよう
(8)砂糖や塩は未精製の物を使う。甘味は黒砂糖、三温糖、ハチミツ(1歳以下の子どもは避ける)などのほか、みりん、日本酒などでつけるようにする。塩も未精製でニガリが含まれているものを使うようにする。
(9)できるかぎり安全な食品を選ぶ。あまり神経質になる必要はないが、できるかぎり安全な食品を使うようにしよう。せめて、しょうゆ、みそ、塩、砂糖、みりんといった基本的な調味料くらいはよく吟味して、質のよいものを使いたいものだ。
(10)食事はゆっくりよく噛んで。噛むことは、単に食物を細かくするだけにとどまらず、歯ぐきを丈夫にしたり、脳の血流をよくするなど、さまざまな有効作用があるのだ。

・なかでも最も困ってしまうのが、「エントツがつまった状態」、つまり「便秘」である。この便秘が大病の原因であることは知られている。慢性化している人は、あまり気に止めていないかもしれないが、便秘が原因で引き起こされるさまざまな症状がある。例えば、横隔膜の上に胃が飛び出す裂孔ヘルニア。静脈が変形してふくらむ静脈瘤も、強い腹圧がかかるのが原因といわれている。たとえ便秘をしていなくても食物繊維が不足すると、糖尿病や胆石、大腸ガンなどのリスクも高くなると指摘されている。

・食物を摂取すると、だれでも血液中のブドウ糖の量が上昇する。正常な人の場合はすい臓から分泌されるインシュリンというホルモンによって調整され、ほぼ一定の量に落ち着く。そのときインシュリンが不足して血糖値が下がらない病気が糖尿病だ。ところが精白食品(白米、白いパンなど)を常食していたり、まんじゅう、ケーキ、チョコレート、清涼飲料水などを頻繁にとっていたりすると、血糖値が大幅に上がってしまい、それらを調整するためにすい臓はインシュリンを大量に分泌しなければならなくなってしまうわけである。このようなことが年中行われていると、すい臓も疲れ、インシュリンが大量に分泌されるクセがついてしまうらしい。つまりインシュリンの過剰分泌状態になるのである。そのため、食事と食事の間などのように食物が入って来ない時には、血液中のブドウ糖が正常な量よりも減少してしまうことになる。ブドウ糖は血液中にあって、全身をめぐっているのだから、それがスムーズにいかなくなれば、ありとあらゆる症状が起こってくる。脳も例外ではない。私たちの脳細胞は十分なブドウ糖の供給があってはじめて正常な機能を果たすのである。それがスムーズにいかなくなるため、心が空白になる、頭がボーッとする、イライラするなど精神的に問題があるかのような症状がみられるのである。私は現在、登校拒否、家庭内暴力、ノイローゼ、精神病など、精神的健康に関して問題のある人たちに食生活のアドバイスもしている。その際、今までどのような食生活をしていたか、必ず聞いているのだが、ほとんどの人がケーキ、チョコレート、まんじゅう、清涼飲料水など白砂糖の固まりともいうべき食品を食べている。

・大豆は消化があまりよくない。炒り大豆や煮豆などは消化吸収率が60%しかない。それで不都合があるわけではないが、効率がいいとはいい難い。そこで考えられたのが、大豆を醗酵させるという知恵である。みそ、納豆、醤油などの大豆の醗酵食品だ。ちなみに、みその消化吸収率は80%である。日本が世界で一番上手に大豆を利用する国だといわれるゆえんである。

・国立がんセンター研究所の平山雄博士は、16年間にわたり日本人の40歳以上の男女26万人を対象に「みそ汁と胃ガンの関係」を調査し、発表している。それによると、胃ガンで死亡する率は、「毎日飲む」人が一番低く、「ときどき飲む」から「あまり飲まない」「ほとんど飲まない」人となるほど高くなり、「みそ汁ゼロ」の人の胃ガン死亡率は「毎日」の人より50%も高いと発表している。さらにこの調査では、みそ汁が胃潰瘍、虚血性心臓病、肝硬変などの死亡率も下げていることを明らかにしている。ただ、私はみそ汁に抗ガン作用があるという考え方には賛成できない。むしろ、みそ汁を全く飲まないという人が、一体どのような食生活をしているのか、食生活全体に関心がある。そのような人は、ほとんど家庭で食事をせず外食ばかりしているとか、日本人の食事とは思えないほど欧米化した食生活をしているのではないかと思う。そうだとしたら、胃ガンに限らず病気になる率が高いとしても不思議はない。また、逆にみそ汁を毎日飲む人は、当然、主食はご飯だろうし、副食は肉よりも魚が多いだろうと想像できる。あくまでも食生活全体の問題だと思う。

・漬物の種類は無数にあるといってよい。その中で是非見直したいのが糠漬けだ。糠には、ビタミン、ミネラルなどの微量栄養素が豊富に含まれている。それが野菜の中に移行する。そして、もっとも大切なことは、わずか2g程度の糠に2億以上もの乳酸菌が生きているということだ。私たちの腸内には約100種類、100兆以上もの最近が住みついているといわれる。それらの最近を働きの面で大きく分類すると、乳酸菌と腐敗菌、病原菌と非病原菌、ビタミン生成菌と消費菌とに分けられる。腐敗菌が増えると、腸の内容物は腐敗し、インドール、スカトール、アンモニアなどの有害物質が増えることになる。肉食ばかりしている人のオナラや便が臭いのも、これらの物質が悪臭を出すからである。また、これらの物質が腸で吸収されることによって、ガンをはじめとしたさまざまな病気の原因になっていると考えられている。しかし、乳酸菌をしっかりとっていると、腸内の酸性度が高まるため、酸に弱い腐敗菌は抑制される。そのため、昔からお腹を壊したときなど、糠床の糠をお湯に溶いて飲む習慣があった。すばらしい知恵である。一見「粗食」に見える食生活でも日本人が元気に働いてきたのは、小さな小さな微生物の助けがあったからである。それらの微生物と共存し、多くの醗酵食品を利用してきた祖先の知恵の深さには驚くばかりである。

・ヨーロッパに主食が存在しない理由は、夏が短く、温度も湿度も低いという気候の影響なのだ。つまり、温度や湿度が低いために稲の栽培に適さず、そのため麦を作ってきたのである。しかも、麦の場合は稲作と違って畑作のため、同じ作物を続けて栽培するといろいろな連作障害が出てくるという欠点があり、そのために、麦を作った次の年にはクローバー、カブ、ナタネ、エンドウ、ジャガイモ、トウモロコシ、テンサイなどを栽培し、それを終えてから再び麦を作るというやり方をしてきたのである。温暖で雨の多い日本では、米を主食にすることができても、ヨーロッパにおいてはパンを主食にするほど麦は穫れなかったのだ。逆に、温度や湿度が低いヨーロッパでは、自然の草類が日本のように大きく育たないために、草類はやわらかいところで生長がストップする。このような草類は牛・羊などの草食動物には絶好のエサになったのだ。ヨーロッパの人たちが、肉や乳製品、野菜に少量のパンという食生活をしてきたのは、パンを腹いっぱい食べることができないために、与えられた風土の中で、やはり「より生きるため」の知恵だったのである。このような事情のヨーロッパの食生活が豊かで、米ばかり食べる日本人の食生活が貧しいなどという理由も、根拠もまったくないのである。単なる「欧米崇拝思想」以外のなにものでもない。逆に、主食不在、米、雑穀軽視の食生活が、食生活の最も大きな誤りだということができるだろう。

・私は、本当に豊かな食生活として、「玄米中心」の食生活をすすめている。ただ、絶対的に玄米がいいといっているのではない。玄米は、夏に臭いがつくようなこともあって、嫌いだという人も多い。家族全員で食べるには、難しい面もある。それより大事なのは、できれば「白米でないご飯」をたくさんとるということだ。副食は野菜中心にし、動物性のものをとるのなら魚介類と卵を少々にする、といった程度のことだ。

・サラダなどの生野菜ばかり食べている人に注意したいことは、本人はたくさん野菜を食べているつもりでも、実際には野菜不足になっている人が多いということだ。例えばサラダボール一杯の生野菜を火に通してみると分かるのだが、水分が抜けてしまうと意外なほど少ないものである。それに比べ、お浸しなどは見た目よりもたくさん食べることができる。もう少し季節感を考えて、生野菜ばかりでなく、煮たり、ゆでたり、炒めたり、いろいろな調理をした方がいいだろう。特に、冬場に生野菜ばかりというのは感心できない。

・子どもの食生活改善10箇条

(1)ご飯をしっかり食べる。
(2)飲み物で満腹にしてはいけない。とくに、清涼飲料、炭酸飲料、乳酸菌飲料、牛乳などはよくない。飲ませるなら、水や麦茶、番茶、ほうじ茶、野草茶など食事に影響を与えないものにしよう。100%果汁、豆乳などもほどほどに。
(3)パンの常食はやめる。パンはよほど注意して選ばないと、砂糖、油脂類、添加物だらけだ。
(4)おやつは主食に近いものを優先する。穀類や芋類などがベスト。おにぎり、もち、じゃがいも、焼芋、とうもろこし、そば、うどん。そして、せんべい、くるみ、甘栗、果物、ドライフルーツ。甘い菓子類は極力避けるべきだろう。
(5)未精製の穀類にする。ご飯はできれば胚芽米、分搗き米(三分、五分、七分)などにしよう。特に胚芽米が一般的。
(6)副食は季節の野菜を中心にする。副食は季節の野菜、海藻、芋類、きのこ類を中心とする。必ず、動物性食品よりも多くとるように心がけよう。冬場の生野菜(トマト、レタス、キュウリなど)は好ましくない
(7)醗酵食品をきちんと食べる。みそ汁、漬物、納豆などの醗酵食品は常食するように心がけよう。できれば、きちんと醗酵した質のいいものを使いたい。ただし、塩分は濃すぎないように注意しよう。
(8)肉類よりも魚介類にしよう。動物性食品は魚介類や卵などにしよう。
(9)揚げ物は控え目にする。天ぷら、フライ類は控え目にしよう。油脂類は、炒めもの、ドレッシングくらいにおさえる。スナック菓子、どー名となどは避けるようにする。
(10)食事はゆっくりとよく噛んで食べる習慣をつけよう。噛むことは、食物を細かくするだけではなく、歯ぐきを丈夫にしたり、脳の血流をよくしたりといったさまざまな有効な働きをするのだ。

・戦後の栄養教育は風土を忘れ、伝統食を崩壊させ、欧米の食生活が理想であるという前提で推し進められてきた。その象徴が「牛乳」であり「牛乳を飲めば骨が丈夫になる」という迷信である。しかし、もうそろそろこのような迷信から脱却しなければならない。結論から言えば、牛乳を飲んで骨が丈夫になることはないし、また牛乳を飲まなければ骨がもろくなるということもない。むしろ、乳糖不耐症のことを考えると、逆なのではないかと考えられる。私たち日本人や中国人、韓国人のように、昔から牛乳を飲む習慣のない民族は、牛乳の主成分である乳糖を消化するための酵素・ラクターゼの活性が低い。上手く消化できず便がゆるくなったり、下痢をしてしまうのだ。そのため、他の食物からカルシウムを摂取しても、一緒に排泄されてしまう危険性があるのである。

<目次>
前章 粗食の原点は「素食」にあった
第1章 食生活の「55年体制」崩壊へ
 「粗食」に秘められた健康の秘訣
 現代の食生活が抱える3つの問題
 食生活の「55年体制」を打ち破れ
第2章 「栄養素信仰」の大罪
 「栄養素」なんて忘れなさい
 「栄養のバランス」の本当の意味
 栄養素理論と実際の問題点
 肉はスタミナ源、牛乳は完全栄養食品という迷信
第3章 食源時代の食事法
 口から入る「食源病」が急増
 「カタカナ食品」から「ひらがな食品」へ転換
第4章 現代型栄養失調の改善策
 1億総”現代型栄養失調”の時代
 精製食品が起こす恐い現代型栄養失調
第5章 FOODは風土が決める
 日本の伝統食-粗食こそ最高のFOOD
 「粗食」には欠かせないこの伝統食
第6章 食生活改善の主役はご飯
 米こそ「粗食」を支える原動力
 副食は「旬の野菜」で粗食は完璧
第7章 今、子どもと若い女性の「食生活」が危ない!
 子どもの「食生活」が危ない
 若い女性の「食生活」が危ない
第8章 間違いだらけの食事常識
 「○○を食べて健康になる」は本当か
 間違いだらけの食事法、食生活常識
 ■粗食度テスト①「食生活の自己診断」
 ■粗食度テスト②「微量栄養素常識度テスト」
 ■粗食度テスト③「食源病度テスト」
 ■粗食度テスト④「食生活常識度テスト」
 ■粗食度テスト⑤「伝統食度テスト」
 ■粗食度テスト⑥「ご飯の常識度テスト」
 ■粗食度テスト⑦「子どものおやつテスト」
 ■粗食度テスト⑧「危険な食生活度テスト」
◆後章Ⅰ 私はこの「食事法」で健康を取り戻した
◆後章Ⅱ 「食生活」を大切にする施設ガイド
◆後章Ⅲ 新しい「食」を考える本・特選20冊

面白かった本まとめ(2010年上半期)


<今日の独り言> 
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