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「野村の「監督ミーティング」(橋上秀樹)」という本はオススメ!

2011年09月16日 01時00分00秒 | 
<金曜は本の紹介>

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「野村の「監督ミーティング」(橋上秀樹)」という本は、プロ野球の選手やコーチとして野村監督の薫陶を12年間受けた橋上秀樹さんが書いたものです。

 野村監督とのその12年間は、ヤクルト・阪神時代は監督と選手、楽天時代は監督とコーチという関係だったようです。

 そして、野村監督が他の監督たちと特に違ったところは、そのミーティングにあり、そのミーティングでは野球の技術や戦略だけではなく、野村監督の野球学や人生観、組織論、幸福論などを選手たちに説いたようです。さすが違いますね。

 「人としていかに生きるか」、「組織とはいかなるものか」、「自己の能力を開発したり、人材を育成するために必要なことはなんなのか」といった、野球選手でなくとも必要となってくる知恵の数々です。

 本書は、この「監督ミーティング」の内容や、野村監督のボヤキ、野村監督の言葉や行動の理由などについても書かれていて、とても興味深く読めました。とてもオススメです!

以下は、この本のポイントなどです。


・野村監督の考える「人生」には4つの側面がある。
 「人として生まれ」(運命)
 「人として生きる」(責任と使命)
 「人を生かす」(仕事、チーム力)
 「人を生む」(繁栄、育成、継続)
 こういった4つの視点から「人生を考えてみよう」、また、「いままで考えたことがなければ、考えてみてもいいじゃないか」、「知らないよりは、知っておいたほうがいい」といったスタンスで「野村の授業」は始まるのだ。

・野村監督が選手たちに一番求めたもの、それは、「変化すること」だった。自分なりにがんばっている、もちろん努力もしているのだが結果がなかなか出ない。そういったときに、現状を打破するために必要なのは、「変化すること」以外にありえない。同じことをやっていても、同じ結果しか出ない可能性はきわめて高いからだ。そして、この「変化」とは、練習方法やフォーム、バットを変えるといった目に見える変化から、「考え方」を変えるといった目に見えない変化まである。監督ミーティングでも、「進歩とは変わること。変わることが進歩である」と繰り返し述べていた。

・実は、人生におけるさまざまなことは、変えてダメになるより、変えなくてダメになるほうが圧倒的に多いものなのだ。この真実を知ることが、とても大切だ。目の前の現実を好転させるためには、自分が変わるしかない。「最大の障害は、実は自分自身のなかにある」という教えは、私の人生の教えでもある。

・言い訳の一番よくないところは、ミスや結果が出ないことなどの理由を他者に求めることで、「自分のなかにある原因はなんなのか」→「その原因に対して、自分はどう対処したらいいのか」といった思考の流れがすべて止まってしまうことである。自分以外のもののせいにしても、何も現状は好転しない。自分を見つめ、己をあらためないかぎり、目の前の状況は変わらないのだ。

・人生が80年あったとして、野球ができるのは、ほんの10年、20年である。それ以外の人生のほうが圧倒的に長いのだ。だから、野球以外の分野の知識を広め、人間的成長も遂げて、自分の価値を高めていくことが重要になってくる。そういった人生全体の目的や意義から、目の前の目標、つまり、野球技術の向上に取り組んでいかなければ、一流の世界まで自分を高めていくことができない。

・野村監督いわく、球界での人脈づくりやおべっかなども苦手な自分がこうやって監督要請を受けられたのは、やはり、引退後も地道に自分のやるべきことを一生懸命に取り組んできた結果であり、そういう仕事はきっと誰かが見てくれているものだと感じたという。だからこそ、「いい仕事を真剣に、一生懸命取り組んでいれば、きっと誰かが見てくれているものだ」という、プロセス重視の大切さを唱えるのだ。

・まず取り組み方として重要な3つの作業として、「計画」、「実行」そして「確認」を挙げている。ちゃんとした計画を立て、それを実行し、最終的に確認する。この作業をどんな練習でも繰り返しなさいと何度も指導された。これは野球だけではなく、どのような仕事をしている人でも当てはまることではないだろうか。

・どんなに熱心に取り組んでも、練習での成長とは「1」くらいしかない。一番、選手が飛躍的に伸びていくのは、実戦での経験や、成功体験を自信にしたときである。この比率を聞くと、「なんだ、練習はたいした効果がないのか」と思ってしまいそうだが、そうではないのだ。何事も、1があって、初めて2、3、4と進んでいくものでえ、1がなければ何も始まらないものだ。そういう意味でも、成長のために絶対欠くべからざるものが練習なのだ。また、練習には、「オレはこれほどまでに十分な練習を積んできた」という自己満足と精神の安定を得られる利点があるとも指摘していた。

・組織はリーダーの力量以上に伸びない-これは野村監督がずっと言い続けてきた言葉である。チームを強化する一番のポイントは、監督の力量のレベルアップであり、リーダーたるもの常に、観察力、分析力、決断力、そして感性の向上に努めなければならないと言うのだ。これを別の言い方で表現すると、「リーダーがいつでも自分自身に対して厳しく、常に成長しようという姿勢」を見せないかぎり、組織は成長していかないということだ。

・正しい目標設定をするには、自分の実力や資質を客観的に判断すること。それに加え、周囲の実力を考慮したうえでの自分の立ち位置を認識することが必要となってくることがわかるだろう。それらができて、初めて正しい目標設定ができると思うのだ。

・野村監督は、監督ミーティングで、一流になる人の条件として、次の12項目を挙げて解説していた。
 ①独創的な考え方やアイデアに優れている
 ②自主性と自発性をもている。
 ③観察力に優れている
 ④頂上体験や至高体験が多い
 ⑤旺盛な問題意識がある
 ⑥人から離れてプライバシーをもつ欲求が大きい。孤独な時間を精神的な成長に使う。
 ⑦感性が豊かで、鑑賞力が常に新鮮である。
 ⑧考え方が、自己を超えるようになる。自分のことだけではなく、他人のことを考える。
 ⑨対人関係が変わってくる。
 ⑩これまで「自分が大切だと思っていたこと」が変わってくる。
 ⑪性格が変わってくる。上司に平身低頭、部下に威張ることがなくなってくる。
 ⑫自分を責めず、人を責めず、愚痴をこぼさなくなる。

・まず任せて、やらせてみる。そして質問して、考えさせる。この一連の流れのなかで、私たちコーチは随分鍛えられたし、野村監督の野球学を自分のものにしていくことができたのだ。

・派閥をつくることによって、コーチや選手たちの将来の可能性を狭めてしまうのであれば、初めからそうしたものなどなければいい-こうした考えが監督のなかにあったからこそ、コーチや選手らと距離を置いて、采配を振るっていたのである。

・意識改革、つまり、「考え方」を変えることこそが大切だと、野村監督は常々考えていた。監督がミーティングでよく引用する言葉にそれが表れている。
 「考え方が変われば行動が変わる
  行動が変われば習慣が変わる
  習慣が変われば人格が変わる
  人格が変われば運命が変わる
  運命が変われば人生が変わる」
 まさしく選手たちの「考え方」を変えるために、日々野村監督は、ボヤき続けているのだ。

・データは収集して、傾向を導き出すだけではダメなのだ。その背景にある心理などの裏付けまでを考えることで、本当の意味での有効活用ができると思うのだ。

・どんなにこの選手を指導したい、と思ったとしても、明確にビジョン、理想像をもっていなければ、ボヤき続けることもできないはずだ。つまり、野村監督のボヤキとは、明確な理想があるからこそ生まれる、現実とのギャップなのだ。高い理想を掲げているからこそ、できる芸当でもあるのだ。ここが、ふつうの監督、指導者と、野村監督の違うところでもある。

・野村監督は自分のミスを認めることができたのだろうか。その一番の理由は、監督の野球に対する厳しい姿勢だったと思うのだ。野村監督は常に我々選手たちのミスや不勉強な点に対してお小言を言い続けているが、それは自分の野球学を追求する厳しさの表れでもあった。そしてそえは、自分のミスに対しても、例外扱いをしなかった。自分のミスもミスと認め反省することが、野村監督の野球に対する厳しさだったのだ。
我々選手、コーチたちにとっても、監督自らが外に向かって自分のミスを認め、反省する姿勢は、監督への信頼感をより高めることになった。

・組織が伸びるためには、現場を引っ張っていく核となる人材を育てなければならない。こういった人材は、成績や年齢などといった要素ももちろん大切だが、そんなことよりも、「人間的にも尊敬される」ような人格的な面で周囲の人々を引っ張っていく人間でなければならない。だからこそ、野村監督はチームリーダーを期待するような選手には、常に「野球選手としてだけではなく、人間としても見本となるようになりなさい」と繰り返し指導していた。チームの中心選手が自分のことよりも組織を第一に優先し、みんなの模範となれば、チームは必ずうまく機能する。

・どんな世界でも、「自己変革」はとても大切なことであるのに、これほど難しいものはない。誰でも現状のままのほうがラクだから、自分のカラを破ることができないのだ。そんなときに一番のきっかけとなるのが、成功体験や、その体験で得た喜びであるに違いない。

・若手選手は野球ではもちろんのこと、人生経験もまだまだ未熟な面があるので、どの先輩の後ろ姿を追いかけていくかによって、その後の野球人生が決まってくると言っても過言ではない。まさに、つき合う相手によって、運命が決まってしまうのだ。だからこそ野村監督は、チーム内の人間関係にはとても興味をもっていた。リーダーたるもの、そういった組織内の交友関係にも注意を払いながら、組織全体がいい方向に向かっているのか日頃からチェックすることも必要なのかもしれない。

・選手による監督批判は絶対に見過ごしてはいけない。監督の指導力や、威厳が薄れてしまった組織は、ここ一番の勝負ではけっして勝つことができない。強い組織とは、リーダーが絶対の存在でいることが必要なのだ。そのためにも、監督批判に対しては、断固とした対処で臨まなければならない。

・レギュラーではなかったものの、私が厳しいプロ野球の世界で17年もの間、ユニホームを着続けることができた背景には、このように自分の現状の実力を認識し、欠点と向き合うことができたことが大きい。欠点を認めることはとてもたいへんんことだったが、そこから自分が生き残るための「新しい道」が開けたことは事実だ。

・食事は日常生活の基本だ。野球ではよく、「基本は大切だ」と言われるが、その基本とは何も野球の技術に限ったことではない。日常生活を正すことから始め、それができたところでようやく野球の基本、ビジネスマンなら仕事の基本について、あらためて考えることができるのだ。いかに丈夫で強い体をつくるべきか。まずは基本となる「食べること」がしっかりできるようになれば、結果を残すための土台ができるはずである。

・怒られたとき言葉に対し、どう感じたかで、その後の考え方に雲泥の差が出てくる。つまり、単に「怒られた」、「注意された」と思うのか、それとも「自分の欠点をあえて注意してくれた」と好意的に捉えるかで、まったく考え方が変わってくるのだ。

・一般的に考えてみても、第一印象とは、服装などの見た目で決まるものだろう。そしていったん決まってしまった印象を変えるのは、なかなか難しいものだ。だからこそ、社会人のマナーとして、服装、身なりは大切だと、野村監督は常に指導していた。

<目次>
はじめに 選手たちに説き続けた「監督ミーティング」
第1章 人生を教える「監督ミーティング」
 野村監督と出会って驚いた、他の監督との大きな違い
 繰り返すことで効果を生む「監督ミーティング」
 野村監督が一番伝えたかった「変化する」ということ
 合言葉は、「言い訳は進歩の敵」
 一流選手になるために、なぜ人生観を学ばなければならないのか
 仕事、人生は結果ではなくプロセス重視である
 野村監督は技術論より、まず仕事への取り組み方を教える
 「まずは自分を知らなければならない」という教え
 1対9の法則で人は成長していく
 組織の力量とは、リーダーの力量以上にはなりえない
 「一生懸命なヤツ」が伸びるとは限らない
 一流になるヤツの共通点
 私が監督ミーティングを任されたいきさつ
 「限界」をどう乗り越えればいいのか
 「三計」で人は成長する
 任せること、質問することでコーチを育てる
 腹心を連れて行かず、公平感のもとチームを運営する
第2章 組織を伸ばす野村のボヤキ術
 選手の「考え方」を変えるボヤキ術
 個々の戦力を特徴づけることが組織を強くする
 データの先にある「心理」までも読む
 野村野球を見抜いていた落合監督
 自軍は欠点、他チームは長所をボヤいて選手の意識を高める
 データは集めれば集めるほど、物事は複雑ではなく簡単になっていく
 先輩たちの生きざまがその組織の強さをつくる
 マスコミを通したボヤキで選手を動かす
 ボヤキとは高い理想があるからこそ口に出る
 リーダーがミスを認めるから部下もついていく
 野村監督の勝利へのジンクス
 ヤジを聞けばそのチームの野球レベルがわかる
 「人間として尊敬される」ことを説いて、組織の核をつくる
 勝つことの喜びが選手のカラを破る
 選手を変化させることができたから、弱小集団を強くできた
 リーダーはチーム内の交友関係に興味をもたねばならない
 野村野球が阪神に浸透しなかった理由
 監督批判を許したらチームはダメになる
 生え抜きの育成が組織を強化する
 気を抜いた姿勢は絶対に見逃さないことが大切
 楽天は「野村野球」を求めていた
 野村監督の組織への対応の変化
第3章 一流になる自分のみがき方、人の伸ばし方
 野村監督があえて選手を平等に扱わない理由
 野村監督が評価する「超二流」の人材とは
 まず選手は、自軍の監督と戦わなければならない
 長所を伸ばすより、短所を直す
 技術的なミスは叱らないが、準備不足のミスは叱る
 「自分の代わりはいくらでもいる」と気づくことでひと皮むける
 まっさらな人材が一番育てやすい
 コーチは言い過ぎてはいけない
 名バッター野村がバッティングを指導しなかったワケ
 働き盛りを棒に振る選手たちの共通点
 選手のカラを破るのは監督の言葉だ
 ほめるときは相手を見てほめる
 自己変革のきっかけとして、個々のバットに注目した野村監督
 柔軟さが古田を名選手にした
 いまの選手に合わせてボヤキが優しくなった
 野村再生工場を去っていった選手
 シーズンオフに選手に書かせるノートで自己変革を促すv
 「オレはこう思う」という強制しない言い方でプロ意識を刺激する
 天才型選手と努力型選手の扱い方の違い
 野村監督はベテランたちに人生を語る
 「野村再生工場」では野手より投手のほうが再生しやすい
 野村監督は人材を血液型で判断する
 ベンチのボヤキで選手に考えるヒントを与える
 監督が一番評価しない選手とは
 自分の欠点を知っている者だけが生き残れる
第4章 野村監督に教えられた指導者論
 野村監督が必要とした名参謀
 教えるのがうまいコーチとは「技術を教えるのがうまい」わけではない
 部下の意見に聞く耳をもつのが真のリーダー
 相手に逃げ道をつくらせない愚痴の聞き方
 バッターをABCDの4タイプに分類して分析する
 中間管理職は監督の視点を選手にフォローする
 リーダーは補強よりも現有戦力をうまく使うことが大切だ
 外国人選手に「配慮」はしても、「遠慮」してはいけない
 おとなしい選手、プライドの高い選手との接し方
 コーチは力の落ちたベテランをフォローしなければならない
 情による好き嫌いはあっても、実力主義で公平に組織を運営する
 憎まれ口を言い続けることで生まれるカリスマ性
 選手が食事をしているところをチェックする
 チームを去っていく選手は、「別のチームに望まれて行く」のだ
 いつも文句を言い続け、野村監督は選手を見放さない
 鉄平を中日から放出する際の、落合監督の申し送り
 強い組織は規則も厳しいものだ
 別のチームに行ったあとも、野村監督を慕う選手が多いのはなぜか?
 組織の中心選手としての責任感を芽生えさすには
 間近で感じた野村監督のカリスマ性
 野村監督が求める参謀は、「監督の要望を先回りできるヤツ」
 コーチとして鉄平を殴った理由
 リーダーは現場と距離をとらなければならない

面白かった本まとめ(2011年上半期)

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