いいね~おいしいね~

食べたり買って良かったもの等を実体験に基づき厳選紹介!ぜひご利用頂きより良い人生や日本経済等活性化につながれば幸いです♪

「頭のいい子が育つパパの習慣(清水克彦)」という本はとてもオススメです!

2014年01月03日 01時00分00秒 | 
<金曜は本の紹介>

「頭のいい子が育つパパの習慣」の購入はコチラ

「頭のいい子が育つパパの習慣」という本は、ラジオ局の文化放送プロデューサーが、その自分の子育てや、小・中学校受験の現状取材、大学生に時事問題を教える経験から、子供を伸ばすのは父親次第と強く確信するようになり、それら子供を伸ばす父親の60の習慣について分かりやすくまとめたものです。

 それらの効果についてデータも明らかにしていて、そしてどれも納得できる内容で、素晴らしい本だと思いますね。
 私もすぐ色々と実践しています^_^)

 特に次の項目は大切だと思いましたね。

・週に3回は家族で夕食を共にして会話をすること
・前進したことを褒める
・プラス思考で子供を見つめる
・本棚を置き、本を置いて読ませる
・子どもの前で本を読み、辞書を引く
・父子で将来の夢を語る
・常に「どう思う?」と聞いて考えさせる
・食事の品数を増やす
・朝型生活にする
・アウトドア志向
・約束は守る
・叱る→褒めるの順
・テレビはあまり見ない
・夫婦の会話は1日1時間以上必要
・過去の自分と子供は別人と考える
・我が子だけが持っている感性を見出す
・父親もいい習慣を持つこと


「頭のいい子が育つパパの習慣」という本はとてもオススメです!
以下はこの本のポイント等です。

・かつてテレビドラマでは、家族で食卓を囲むシーンが度々見られたものだが、親子でときには口喧嘩しながらでも、いろいろな話をしつつ食卓を囲む習慣が、子どもの学力をアップさせるのである。例年、東京大学への合格者が全国トップを誇る開成学園の加藤丈夫理事長は、「子どもの学力を伸ばすには家族の対話が不可欠です。それには父親が定時に会社を出て家庭に帰ることです。開成中学や開成高校に入って伸びる子どもは、父親ときちんと対話の時間が確保されている家庭のお子さんです。」と述べている。また、百ます計算で知られる立命館小学校副好調の蔭山英男氏も、「夜7時の食卓を囲んだ家族団らんのひとときを週に1回でも取り戻してほしいです。小学校を卒業し中学に入っても学力が伸びていく子どもは、父親の支えがある子どもが多いのです」と語っている。これは、難関中学に子どもを合格させた多くの家庭でも実践していたことだ。仕事に追われる父親が毎日、夜7時までに帰宅することは難しいかもしれないが、週に最低一度は早めに帰宅し、息子や娘と話をしながら夕食をとってほしい。そうすれば、土日と合わせて週に3回は、子どもと夕食をとれることになる。

・テレビを見ながら食事するという習慣がなくなれば、子どもは自然と話をするようになる。元来、子どもは話したがり屋で、今日学校であったこと、先生のこと、友だちのこと、給食のことなどを父親にも聞いてほしいと思っている。子どもが話を始めたら、父親は、「へえ、そんなことがあったの?」「それで、○○ちゃんはどうしたの?」「それはよく頑張ったね」などと相槌を打って、子どもを乗せてあげることが大切だ。それらをきちんと聞いてあげることができる父親には、さらに、学校で起きた嫌いなことや悩み事なども相談してくるようになる。そうはいっても、仕事の都合で平日に一度も夕食の時間に間に合わない父親もいるだろう。そんなときは、お風呂の中で子どもの話を聞いてあげよう。お風呂はもっともリラックスする空間だ。しかも母親がいないので、(お父さんだけに話したい)と思っている内容も話してくるケースが多い。バスタイムは、コミュニケーションだけでなくスキンシップもはかれて一石二鳥の時間になる。

・仕事の話は家庭にどんどん持ち込むように心がけている。なぜなら、今日、会社であった出来事や見聞きしたニュースを子どもに話して聞かせることが、子どもの視野を広げたり、職業観を植え付けることにつながるからだ。難関中学に子どもを合格させた家庭の中に、製薬会社に勤務する父親がいた。彼は、機会があるごとに食卓やファミリーレストランなどで、製薬業界のことや医療の現場の話などを小学生の息子と娘に、低学年の頃から話して聞かせたという。「こういう薬が国で認められると、これだけの人が助かる」といった話から、「この間、ちょっと面白いお医者さんに会ってね・・・」といった話まで、子どもに事細かく説明してきた。中学受験という短期的な目標のためではなく、長男・長女を、社会問題化しているニートやフリーターにしないためだ。その結果、息子は「苦しんでいる人を助ける仕事に就きたい」と語るようになった。娘も「お医者さんになりたい」と具体的に職業名まで挙げて夢を語るようになったという。将来はこうなりたいというモチベーションが高まれば、勉強への意欲も湧く。

・挑戦してみることは楽しい、勉強することは面白い、得をする、ということを教えることが先だ。「理科のテストで7番?すごいじゃないか。じゃあ次は何番になりたい?」「明日、リレーの選手決めか?ライバルは誰だ?どうすれば勝てると思う?」こういった会話なら、子どもの心も弾む。「英語が話せるとね、世界中でお友達ができうよ」「算数ってゲームみたいだよね。全部正解したらすごく気持ちいいよ」このように、なかなか勉強に取りかかろうとしない子どもには、「勉強=面白い」というイメージづけをしてあげることが大切だ。試験やスポーツの大会当日でも、「頑張れ!」ではなく、「楽しんでこいよ」「思いきりやっておいで」と声をかけたほうが結果は吉と出る。カツを入れたいなら、「一番をとってこい!」のほうが気合いが入るというものである。

・父親であるあなたが職場でもっとも喜びを感じるのはどんなときだろうか?業績がアップし上司から評価されたとき、あるいは、取引先や顧客など外部の人間から感謝されたときではないだろうか?子どもも同じだ。子どもが一番喜ぶのは、親に評価されたときだ。「よくやったね」「えらいね」「頑張ったね」とほめられることが、子どもの心をもっとも躍動させる。「理科のテストで7番だったよ」と言われ、前回の8番よりアップしていたなら、「よくやった。ひとつ上がったな」とほめてあげよう。リレーの選手決めで見事、クラス代表を射止めて帰宅すれば、「すごいじゃないか」と絶賛してあげよう。そうすることで、子どもは、(よし、次はひとつでも順位を上げてやる)(本番の運動会ではお父さんにいいとこ見せてやろう)と張り切るに違いない。もし逆のパターンでも叱責は禁物だ。前回、クラスで6番だった理科のテストが7番に下がったとしても、「ダメじゃないか」「何やってんだ」ではなく、「どうして下がったんだと思う?」「じゃあ次はどうしたいのかな?」といった聞き方をしてみるといい。リレーの選手決めで落選しうなだれて帰宅した場合でも、「次点だったんだろ?よくやったじゃないか」と労をねぎらい、「来年に向けてお父さんとスタートやコーナリングの練習をするか?」と、子どもの自信回復につながる話し方をしよう。

・○子どもの人格を否定する叱り方はしない
○兄弟姉妹と比較するのはやめよう
○プラス思考で子どもを見つめよう
○結果だけでなくプロセスや内容を具体的にほめよう
○叱りたいとき、親自身がひと呼吸置く

・「家族で将来の夢について語り合い、あわせて短期的な目標を作ってみるといいと思います。お父さん、お母さん、長男、長女など別々にです。そうすると、家族の対話の材料になりますし、それぞれのモチベーションが違ってきます」何も難しい話ではない。正月や七夕などの行事に便乗し、家族で5年先、10年先に実現したい夢を書き出してみる。あるいは、月初めや年度初めに、「今月の目標」「今年のテーマ」を作って、冷蔵庫に磁石でポンと貼り付けておけばOKだ。

・以下は頭のよくなる家の概要である。
○小学生ともなれば、ちゃんとした子ども部屋が必要だという概念は捨てる
○中学受験をする家庭でも受験勉強は家族の生活と切り離したほうがいいという先入観も捨てる
○食卓を大きめのものにしたり、リビングのソファーセットを子どもの勉強を想定したものに変える
○本棚は食卓のそばかリビングに置く
○パソコンコーナーもリビングに設ける
○すでに子ども部屋があり机などが完備されていても、そこは寝室として利用する程度にする。
○子ども部屋にカギはもちろん、ドアもつけない。いつも親の気配が感じられるようにしておく
○子ども部屋を設けるなら、狭い部屋にするとか、テレビやパソコンなどを置かないなど、子どもがそこに長時間いないよう工夫をする

・これまで本棚といえば、子ども部屋に置くことが常識だった。しかし、先に紹介したモデルハウス「頭のよくなる家」では、リビングはもちろん、玄関やトイレにまで本棚が設置されていた。これは、私が取材した家庭でもそうだが、普段から目につきやすいところに本棚を配置し、そこに家族それぞれが好きな本を入れることによって、家族の対話を促進しようという狙いがあるからだ。何も大きな本棚は必要ない。食卓やリビングに置くなら半間程度の本棚。玄関やトイレの中なら、市販されている卓上用のブックスタンドか飾り棚程度のものでいい。

・読みきかせこそが、ふたつの学力のうち、「目に見えない学力」の素地を作る上で、何よりも効果的な方法だと考えている。聞きながら考えるので思考力が身につく。本の文体から表現方法も学べる。風景や登場人物の顔を思い浮かべ、目に見えない世界を頭の中に描くので想像力が養われ、話に聞き入るという集中力もつく。この読み聞かせは、父親でも母親でも構わないが、父親が読み聞かせれば、母親が読み聞かせる3倍の効果があると私は思っている。幼い頃から常にそばにいた母親と違い、父親の声は新鮮だ。子どもの注目度が違ってくる。子どもは、父親が仕事で疲れて帰宅していることを理解しているので、そんな父親が読み聞かせをしてくれたことに、自分への強い愛情を感じる。また、父親による読み聞かせは、本のバリエーションを広げる。子どもは主人公への同一化が激しいので、船が難破して誰も住んでいない島に流されたり、主人公が撃たれたりするようなストーリーの本は、怖くて耐えられない可能性がある。そんなとき、子どもの目か見て強い存在の父親がそばで読み聞かせてくれれば、母親に読んでもらうときとは違ったジャンルの本にも耳を傾けるようになる。

・理科は子どもに実体験があればあるほど興味が湧いてくる科目だ。たとえば昆虫の飼育である。カブトムシやクワガタ、チョウやコオロギなどを実際に飼ってみれば、なぜ体が固い羽で覆われているのか、えさはどのようにして食べるのかなど、さまざまな疑問の答えが見つかる。植物は水を与えなければ枯れるし、与えすぎても枯れる。種類によっては追肥や消毒も必要になるので、何かをきちんと育てれば、植物の仕組みを理解することができる。花にはおしべとめしべがあることから始まり、花粉やつぼみの様子など観察する材料に事欠かないし、季節感や美しいものを愛でる気持ちも養われる。自宅以外でも、自治体の広報誌を見れば、「親子で化学実験教室に参加してみよう」「さつまいもを栽培してみよう」などと銘打った参加費無料の催しや廉価なイベントがたくさんあるので、父子で参加してみることをおすすめしたい。理科は主要4科目の中で、子どもにもっとも感動と驚きを与える教科である。

・私がおすすめしたいのが、父親が主体となって、子どもが小学生の頃から、日本と世界について基礎的な知識を自然のうちに身につけさせておくということだ。その手っ取り早い方法が、食卓やリビングに地図帳を置くということである。地図からはいりろなものを読みとることができる。日本という国は以外と小さな島国であること。北朝鮮がいかに近い位置に存在するかということ。アフリカの砂漠の多さやアメリカの大きさなど、知らず知らずのうちに学べるので効果は大きい。さらに効果を高めたければ、地球儀をテレビの近くに置いておくことだ。

・このほか、食卓やリビングに年表を置いておくのも効果的だ。テレビ番組の中には、大河ドラマをはじめ、バラエティ番組でも歴史上の人物が登場するものが多いので、「年表が手近なところにあれば、どの時代の人か調べることができ、重宝する。

・私の場合、最初のうちは、娘と一緒になって考えてみる。「○○ちゃんは、どこまで考えた?」などと、娘の理解度をみながら「ああでもない、こうでもない」と試行錯誤してみる。そして、「こういうふうに考えればいいんじゃないの?」とヒントを与えることにしている。多くの場合、これで娘は、「あっ、そうか」と理解し、最後には正答を導き出すことに成功している。しかし、娘ができるはずの問題まで私に頼ってくるときは、「自分でやってみなさい」と突き放すことにしている。「子育ての基本は、独立して生きる力を育てること」これは、慶応義塾の安西祐一郎塾長が掲げる教育論だが、子どもの勉強をみてあげることひとつをとっても、全部教えたり、逆に突き放してしまうのは論外で、やがて独力で人生を切り開いていける人間に育てるために、ある程度までは子どもに考えさせ、どうしても行き詰まってしまった場合のみ、手を差し伸べるというのがベストなのではないかと思う。

・首都圏屈指の難関中学に子どもが合格した家庭でも、「あなたはどう思う?」という問いかけを習慣として続けてきた家庭は多い。読み聞かせは思考力や表現力、それに想像力や集中力といった「見えない学力」を養うと述べたが、日頃の親子の対話の中で、子どもに考えさせる機会を数多く設けてあげることも、子どもを伸ばすことにつながるのである。

・受験対策が追い込みに入る小学6年生になるまでは、サッカーやピアノに熱中していたり、鉄道や日本の歴史、昆虫や天体など、何かひとつかふたつ、のめりこむものを持っている子どもたちだった。今をときめくメジャーリーガーたちも、少年期には野球以外に没頭できる趣味を持っていた。イチローは将棋、松坂大輔や井口資仁はパズルだが、彼らの父親はそれをやめさせることはなかったという。この「熱中する」「のめりこむ」という姿勢が探求心をかきたて、集中力を育み、難関中学に合格する学力、世界に通用するアスリートになる力を育むのである。母親もそうだが、父親も加わって、「子どもが好きなことは何か」「何に興味を持っているか」を見いだし、もっと熱中するように支援してあげてほしい。

・一食あたり多くの種類の食品を摂取している生徒の方が成績は上がるということになる。一食あたり12品目以上摂取している子どもの偏差値は60を超え、4品目未満の子どもは50を切ってしまっている。見方を変えれば、いい加減な食生活を送っている子どもは学力が低下し、多くの食材をバランスよくとっている子どもは、成績がアップするということである。これは、贅沢におかずを用意しろという意味ではない。おかずの皿数は少なくとも、肉や魚、卵、海藻、様々な野菜、果物・・・など、食材の品目を増やすことが、子どもに活力与え、子どもの学力を伸ばすことに結びつくのである。

・夜更かしで睡眠時間が足りない子どもの成績は芳しくない。7~9時間睡眠を確保することが、最も学習には適していることがわかる。

「最低でも登校の1時間前には起きて、しっかり朝ご飯を食べ、排便も済ませて・・・というのが理想です。極端に言えば、学力を伸ばす秘訣は、「早寝早起き朝ご飯」ですね」ここでも、父親が朝早く起きてしっかり朝ご飯を食べる習慣をつけることが大事になってくる。父親が食卓に座れば子どもも座る。もりもり食べれば、やはり子どもも、もりもり食べようとするものだ。子どもを伸ばしたいと思えば、「早寝早起き朝ごはん」が基本だが、そうさせるには、まず父親が「早く寝て早めに起き、朝はもりもりごはんを食べる」という習慣を定着させてほしいと思う。

・全国の難関中学には、どの学校でも実施している夏季の林間学校などのほかに、東京・巣鴨中の大菩薩峠越え強歩大会や駒場東邦中の信州霧が峰高原でのフィールドワーク、そして、大阪の大阪星光学院中の黒姫登山合宿などに代表されるように、アウトドア体験を年間行事に盛り込んでいる学校が多い。こうした学校では、子どものアウトドア体験が、広い視野と考える力、それに体力を養う絶好の場だと考えているのだ。この考え方を家庭にも応用してみたいところだ。手っとり早いところでは、自宅の庭やマンションのベランダで食事をしてみる。少し足を延ばして、お花見のように、それぞれの地域で代表的な公園でお弁当を広げてみる。そこで、「今度はもうちょっと遠出してみようか」「本格的にアウトドア体験をしてみるか」という話になれば、次はバンガローなどの宿泊施設が完備されたところで、バーベキューやハイキングなどを楽しんでみればいいのだ。

・子どもと対話が一番弾むのは、食事をしているときと、共同作業をしているときだ。「子どもを伸ばしたいと思えば、父子でする共同作業の機会を多く持ってほしい」と語る。共同作業は、家族のコミュニケーションを豊かにし、思考力や集中力といった「目に見えない学力」を育むからである。たとえば夕食作りだ。子どもは男女を問わず、料理をするのが好きだ。粉をこねたり材料を切ったり、ほとんどの子どもが目を輝かせて取り組むものである。母親とキッチンに立つのでも構わないが、一般的に母親よりも料理をする機会が少ない父親が、土曜日か日曜日の休日、子どもといっしょに夕食作りをすると、子どもは伸びる。なにより対話が増える。

・「お前は○○だが、△△だ」と言われた場合、一般的には前半に出てきた「○○」よりも、後半に出てきた「△△」のほうが頭に残るものだ。これを子育てに応用してみよう。「叱る」→「ほめる」の順で、子どもにどこがいけなかったかを教え、さらに改善しようと思えるようにフォローするということである。「約束を守らない人間は友達ができなくなるんだよ。お前は今までお父さんとの約束をちゃんと守ってきた子じゃないか」「ゲームをするなら勉強を済ませてからにしなさい。やるべきことをしっかりやるというのがお前のいいところだろ?それさえ済めば15分間だけゲームしていいから」といった具合に、言葉の前半で諭し、後半で子どもの長所やほめるべき点を見つけてフォローする方法を採り入れてみよう。もし、叱る側の父親の気持ちにさらに余裕があれば、「ほめる」→「叱る」→「ほめる」、もしくは「フォローする」といったサンドイッチ型で子どもを諭すのがもっとも効果的だと思う。もちろん、どんなふうに叱る場合でも、「子どもの人格を否定する叱り方はしない」「圧迫感を与える叱り方は避ける」「兄弟姉妹と比較しない」といった配慮は必要になる。

・子どもの学力を伸ばすことに成功した家庭では、テレビをリビングの中心に置くような生活をしてこなかったということになる。現代の生活で、まったくテレビをつけないという生活は考えられない。かといって、ずっとテレビをつけているような家庭、とりわけ、テレビに子どもの相手をさせているような家庭では子どもを伸ばすことは難しくなる。「家庭でテレビを二時間以上見る子どもの学力は保証しません」これは、カリスマ教育者として注目を集める杉並区立和田中学校の藤原和博校長の言葉である。「子どもの学力が低下したのは「ゆとり教育」が原因ではありません。テレビの見過ぎ、ゲームのやり過ぎなどによる睡眠不足が原因です。テレビやゲームなど、いわゆるディスプレイを見る時間を1日2時間以内にすれば、学力は1年で向上します。立命館小学校副校長の蔭山英男氏もまったく同じ考えだ。

・教育情報企業ベネッセの調査によれば、子どもがテレビを見ている時間は、1日平均で4時間に達している。これを1年に換算すれば、実に1400時間もテレビを見ている計算になる。1日平均3時間の子どもでも、視聴時間は年間に1000時間を軽く超えてしまうことになる。これに対して、小学校での主要科目の授業時間は、年間で390時間しかない。中学校でも英語を加えた主要5科目の授業時間は、年間で400時間にとどまっている。学力を鍛える授業時間が400時間しかないのに対し、テレビを見る時間が1000時間を超えていると、子どもは授業で受けるよりもテレビから強く影響を受けてしまうことになる。言うまでもなくテレビは受け身のメディアだ。映し出される映像を眺めているだけなので、脳はほとんど動作しない。特に脳の中で言語的知能や論理数学的知能、社会的知能や感情的知能をつかさどる「前頭連合野」が沈黙したまま、刺激的な内容だけがインプットされるため、長時間、テレビを見ている子どもの学力は伸びなくなってしまうのだ。

・直接、自分の目で見ることによって、娘はかなり日本の歴史や時事問題、それに地域の催しなどに興味を持つようになってきた。それが、先に述べた、読み書き計算など「目に見える学力」の向上にすぐに結びつくわけではないが、体験しことについて父子で対話を重ねていくうちに、思考力や表現力といった「見えない学力」が伸びてきたと手応えを感じている。是非、テレビや新聞、ラジオなどで見聞きしたものの中から、父親自身が(ちょっと見てみたいな)と思う場所に、子どもを誘って連れて行ってほしいと思う。ただ、度が過ぎて、1日に何カ所もはしごするのはよくない。子どもにとってはどれも印象が薄いままに終わってしまうので、あまり欲張らない方が賢明だ。

・父親自身、今が不遇の時期であっても愚痴はほどほどにして、子どもには勉強した先にある明るい未来を語り、敬愛される人間であってほしい。そして、父親の言葉を信じて机に向かっている子どもを見ながら、父親自身も「どうせ」「今さら」「もう遅い」といった言葉とは決別し、5年先、10年先の自分に夢を馳せてみてはいかがだろうか。

・どんなに疲れて帰宅しても、本業のラジオ局の仕事とは別に、毎日必ずパソコンに向かう姿や、やっとの思いで書き上げた原稿が、出版社であっけなくボツにされたりする現状もそのまま見せている。その結果今では娘も、私が好きなテレビのスポーツ中継やドラマなどを我慢し、将来の夢に向けてパソコンを叩いていることを理解しているし、出版社に持ち込んで次々とボツにされても、数ヶ月後には必ずものにしている現状などを把握できるようになってきた。「あきらめなければ、いつか必ず夢はかなう」「継続こそ力なり」「努力なくして成功なし」といったことを、私が口にしなくても、日頃の家庭生活の中からつかんでくれたように感じる。我が家では、私が率先して努力したり我慢しているところを見せるようにしているが、他に、父親がどのようにして今の生活を築き上げたのか、子どもの頃はどんな努力をしたのか、そして、どれだけ苦しい受験勉強をしてきたのかなど、過去に自分が頑張った体験談を話して聞かせるのもいい。職場で若い部下に過去の栄光を延々と語る人は敬遠されがちだが、家庭で子どもに話す場合は別だ。子どもは本来、親が大好きなものである。父親にしろ、母親にしろ、その子ども時代はどうだったのか、何に興味を持ち、どんな生活を送っていたのか、知りたいと思うものだ。中でも、もっとも身近な社会人である父親の過去の話は、目を輝かせて聞きたがるものである。父親が、過去の失敗談なども交えながら、自分がどう生きてきたかを話して聞かせるこおは、子どもに(じゃあ僕も努力してみよう)(私も我慢してみよう)と思わせる効果を生むのだ。

・サンプルは100と少ないが、子どもの学力を伸ばすことに一定の成果を挙げた家庭では、1時間程度の会話時間を確保していたことが見てとれるはずだ。一方、中学受験で失敗した家庭はどうだったのだろうか。残念な結果に終わったため、調査に協力してくえる家庭が少なく、わずか14家族への聞き取り調査でしかないが、平日の夫婦の会話時間は約35分と、合格させた家庭よりは、かなり少ないことがわかった。夫婦の会話が少ない原因はさまざま考えられる。仕事が多忙であるとか、職種的にすれ違いの生活を送っているなど、家庭ごとに事情はあるだろう。しかし、子どもを伸ばしたいと考えるなら、夫婦間でじっくり子どもについて話をする時間は確保してほしい。子育ては、夫婦が同じ教育観に立つことからスタートする。

・父親が別に高学歴でなくとも、そして何の取り柄がなくても、子どもは成績が優秀だったり、スポーツや芸術に秀でていたりす可能性は多々ある。だから、(どうせうちの子はダメだろう)などと思ってはいけない。むしろ父親は、(ひょっとしたら)(もしかすると)(まかりまちがうと)といったスタンスで、自分の過去は度外視して、子どもを観察してみることだ。プロゴルファーの丸山茂樹選手の父親、護さんは、茂樹少年が3歳の頃、おもちゃとして買い与えたゴルフクラブを器用に使いこなしたことから、ゴルファーとしての素質を感じたという。その後も護さんは、茂樹少年が、体を動かすことが好きで、ゴルフの真似ごとを楽しそうにしているのを見て、(この子をプロゴルファーに)と確信したと語っている。

・子どもの長所を見いだし、社会人になった子どもの姿を想像するのと同時に、父親自身も、「夢への時間割」を生きてほしいと思っている。時間とは、今をどう生きるかの積み重ねである。いつも「時間がない」「忙しい」などとぼやきながら、時間に追われ、目の前の仕事をこなしているだけの人は、自分自身の生き方を大切にしていない人だ。私が言う「夢への時間割」は、「時間=人生」とするなら、夢や目標を持って、それに向かって生きていくという意味である。人生80年とすれば、人生は約70万時間ある。30歳の人なら約44万時間、40歳の人でも35万時間もの人生が残されている。それを漫然と過ごすか、そうでないかで、父親自身の将来はもちろん、寝食を共にする家族のムードも大きく変わってくる。(自分はどういう生き方をしたいのか)(妻や子どものために、何をしてやりたいのか)このように心に問いかけ、何に向かって生きていくのか、はっきりさせてみよう。それが父親にとって当面の目指すべき「ゴール」とするなら、「ゴール」にたどり着くために何をどうすればいいのかを考え、ひとつずつ達成していけばいいのである。「夢への時間割」を生きるようになった父親は、おのずと時間の使い方に気を配るようになる。

・難関中学に子どもを合格させた家庭を取材して思うことは、(父親が、一人の人間として、当たり前の生活を続けてきた家庭の子どもは強い)ということである。これは、個人の学歴や年収、社会人としての経歴などとはまたく関係ない。夜更かしをしない、休日だからといって昼間で寝たりしないといった規則正しい生活を送っている人。暴飲暴食や偏食、食べ物の好き嫌いを極力控え、日頃から自身の健康管理に気を配っている人。そして、周囲の人間とのコミュニケーションを楽しみ、家族を愛し、他人にも優しい接し方ができる人。さらには、世の中の動きや季節の移ろいに敏感で、読書や人的交流によって自分を高めようと考えていたり、体を動かすことも面倒くさがらずやっているような人である。これらが習慣にんている父親がいる家庭の子どもは、早寝早起きの生活が確立され、バランスよく食事をとり、両親や兄弟姉妹をはじめ、学校や塾の友だち、先生らとも良好な人間関係を築くことができるようになる。また、父親の影響で、テレビなどで報道されるニュースに注意を払ったり、父親と出かけた公園やスタジアム、美術館や博物館、それに旅行先やアウトドアのキャンプ地などで、さまざまなものに興味を持つようにもなる。

・本編では、「子どもを伸ばすのは父親しだい」という観点から、子どもと対話する習慣、子どもに対して過干渉にならない程度に見つめる習慣、規則正しい生活をする習慣、そして、世の中の出来事を話して聞かせたり、父親自身が夢を持ち、新しいものに挑戦していく姿勢が大切だと述べてきた。それを見事に10カ条で表している学校が東京にある。居酒屋「和民」などの経営で知られ、また、政府の教育再生会議のメンバーにも名を連ねた渡邉美樹氏が理事長を務める郁文館夢学園だ。
 1 笑顔で元気よく挨拶のできる礼儀正しい人となれ
 2 「我以外皆、師なり」の心を持つ謙虚な人となれ
 3 自ら学び、自ら律し、自ら歩む自立の人となれ
 4 日々前進を試みる挑戦の人となれ
 5 他人の喜び、悲しみを共有できる思いやりの人となれ
 6 約束を守り、嘘をつかぬ誠実な人となれ
 7 不正義を許さぬ勇気の人となれ
 8 正しいと思い決めたことは、あきらめずに最後までやり遂げる忍耐強き人となれ
 9 美しきものに感激できる正直の人となれ
10 成功の後に感謝できる素直な人となれ


<目次>
まえがき~子どもを伸ばすのは父親しだい
第1章 父親が定時に帰ると、子どもの学力はアップする
 1 週に3回は家族で夕食をとろう
 2 お風呂の中で学校の話を聞こう
 3 仕事の話を食卓に持ち込もう
 4 子どもに「頑張れ!」と言わない
 5 前進したことをほめよう
 6 「うちの子はできる」と思うことから始めよう
 7 父子で将来の夢を語ろう
 8 子どもの前で本を読もう、辞書を引こう
 9 子どもと一緒に散歩をしよう
10 職場から子どもに電話をかけよう
11 子どものために会社を休もう
12 父親はサルからゾウになろう
第2章 父親は子どもの能力を引き出すプロデューサー
13 勉強は食卓でやらせよう
14 立派な子ども部屋を用意しない
15 子どもが小学生になったらリフォームしよう
16 本棚には家族の好きな本を置こう
17 父親の読み聞かせは母親の3倍の効果
18 どこでも算数、どこでも理科・社会
19 リビングに地球儀と年表を置こう
20 壁にぶつかった子どもに手を貸さない
21 子どもに「どう思う?」と聞こう
22 サッカーやピアノの大会に毎回は行かない
23 社会のルールや厳しさを教えよう
24 子どもが熱中できるものを伸ばそう
第3章 頭のいい子が育つ生活習慣
25 夕食の品数を増やしてもらおう
26 率先して「コ食」を避けよう
27 朝型生活に変えよう
28 朝食をしっかりとろう
29 子どもと一緒にメタボリック対策
30 アウトドア志向でいこう
31 約束は小さなことでも守ろう
32 お金の使い方を教えるには父親が我慢すること
33 父親が「オアシス」言葉の達人になれ!
34 親子とキッチンに立ち、娘と洗車をしよう
35 説教するときは「叱る」→「ほめる」の順
36 大事なことは家族会議を開いて決めよう
第4章 父親は社会を教えるニュースキャスター
37 「ノーテレビデー」をつくろう
38 親が「Vチップ」の役割を果たそう
39 テレビニュースから被害者の感情を学ばせよう
40 父子で新聞を読もう
41 ラジオニュースを聴こう
42 子どもを我が家の気象予報士にしよう
43 「週刊こどもニュース」のキャスターになろう
44 みのもんたを目指そう!
45 やじうま根性を持ち続けよう
46 パソコンの利用の仕方を教えよう
47 携帯電話のルールを明文化しよう
48 ジャーナリストや医者の感覚を持たせよう
第5章 下流親から抜け出そう
49 給食代を感謝して払おう
50 「どうせ」「今さら」を言わないようにしよう
51 何事もまず父親がチャレンジしよう
52 悩んでいるところを子どもに見せよう
53 夫婦の会話が一日1時間以上ありますか?
54 過去の自分と子どもは別人だと考える
55 我が子だけが持っている感性を見出そう
56 27歳になったときの子どもの姿を想像しよう
57 父親自身が「夢への時間割」を生きよう
58 親の年収と子どもの学力は関係ない
59 ミスや失敗をごまかさに
60 父親のいい週刊が子どもを伸ばす
あとがき
参考文献


面白かった本まとめ(2013年下半期)

<今日の独り言> 
Twitterをご覧ください!フォローをよろしくお願いします。 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする