<金曜は本の紹介>
「超簡単 お金の運用術(山崎元)」の購入はコチラ
この本の著者の山崎元さんは、私が愛読している週刊ダイヤモンドで毎回コラムを書いている方で、いつも楽しく読んでいます。
ホンネを語ってくれるところが好印象です。
この本も、個人のために、ホンネで分かりやすく、簡単に、具体的に、お金の運用についてまとめて書かれた本です。
要は、生活費3ヵ月分以外は、手数料の低い国内株ETFに4割と外国株ETFに6割、分散投資するのがベストということです。
また生命保険は不要で、健康保険、国民年金には必ず入り、ドライバーの場合は自動車保険、住む家によっては火災保険に加入した方がよいというアドバイスです。
もちろん、それぞれの理由についても詳しく書かれています。
本の値段も700円(税抜)とかなり良心的なお値段で、とてもオススメです。
以下はこの本のポイント等です
・(1)当座の生活に必要なお金(たとえば生活費3ヵ月分程度)を銀行の普通預金に置く。
(2)残ったお金を内外の株式に投資するETFに、国内株4割、外国株6割の比率で「好きなだけ」投資する。
具体的にはそれぞれ「TOPIX連動型上場投資信託(コード番号1306)」と「iShares MSCI KOKUSAI index(上場はニューヨーク市場、ティッカーコードはTOK)」
(3)リスクを取ることに「気が進まない」お金は個人受け国債(10年満期タイプ)又はMRFを購入する。
(4)大きな支出の必要が生じたら(2)又は(3)を「ちゅうちょなく」部分解約してこれに充てる。
(5)健康保険、国民年金、自動車保険(ドライバーの場合)には必ず入る。住む家によっては火災保険にも入る。
(6)必要がある場合だけネットの生命保険で死亡保障の生命保険(定期保険)に入る。
(7)確定拠出年金は最大限に使う。特に個人型の活用を見逃さない。
・健康保険に入っておくことは必須だ。健康保険には、高額療養制度と呼ばれる制度があって、一定額(所得によって異なるが月に数万円のレベルだ)を超える医療費が(健康保険の認める治療範囲である必要があるが)後から払い戻される制度がある。たとえば、自己負担が数十万円に及ぶ手術のようなケースでも、一定額を超える額は後からカバーされる。これはかなり手厚い保険制度だ。
・民間の保険会社の医療保険には入る必要がない。民間の医療保険でカバーされるような金額なら、保険会社に高い手数料(厳密には付加保険料)を払わずに、自分で貯めて運用する方が合理的だ。健康保険には必ず入る。民間の医療保険は無視する。医療の保険はこれでいい。
・自動車を運転する場合は、自動車保険にも入るべきだ。交通事故は被害者も悲惨だが、多額の補償金を抱えた加害者の境遇も、その家族を含めて悲惨な場合がある。
・賃貸住宅の場合は、契約の条件に火災保険への加入がセットになっているケースが多いが、それ以外の場合も、自分が火元になる可能性を考えておく必要がある。
・国民年金の保険料も払っておくほうがいい。国民年金の加入は国民の義務ということになっているので、損でも加入して保険料を支払わなければいけない建前なのだが、国民年金についてだけ損得計算をすると、保険料の2分の1(2009年度からの予定)が税金から支払われるので、計算上は概ね加入することが特になる年金だ。また、個人型の確定拠出年金など、他の年金制度を利用する場合の条件でもあるので、国民年金には加入して、保険料を支払っておきたい。
・生命保険で検討に値するのは、死亡保障の定期保険だけだと著者は考える。ただし、保障額はあまり大きくする必要はないし、死ぬまで掛け続ける必要もない。必要な期間に、最小限必要な額だけ掛けるのが基本だ。どうしても生命保険が必要だというケースは、たとえば、資産も頼れる身内もない若い夫婦に子供ができたというような場合だろう。
・生命保険に関してもう1つ重要なルールは、保険料の安い保険会社を選ぶことだ。本書の執筆時点では、2008年5月に開業したインターネット販売専業の生命保険会社であるライフネット生命保険
の「かぞくへの保険」が圧倒的に安い。
・確定拠出年金の一番大きなメリットは、月々払う掛け金が所得控除の対象になることだろう。厳密には所得の水準によるが、掛け金の分だけ収入に課税されずに自分のものにできることの効果は大きい。サラリーマンの厚生年金がない個人事業主のようなケースでは、この額が年間最大81万6000円にもなるので見逃せない。また、見落としがちなのは、厚生年金はあるが独自の企業年金の追加がない企業に勤めているサラリーマンの場合だ。年間最大21万6000円とはいえ、非課税になることのメリットは大きい。いずれも、加入によって「確実に」得られる税制上のメリットなので重要だ。
・「家賃は払っても自分のものにならないが、ローンは払い終えたら自分のもの」だという愚かな二分法にはまらないように注意
・住宅ローンの期限前返済はリスクなしで大きなリターンが見込めるチャンス
・商品として提供される不動産投資には近づかないほうがいい。
<目次>
はじめに
第1章 超簡単お金の運用法の具体的な手順
99%のマネー本を無効にする方法論
●超簡単お金の運用法1(基本型)
値段にこだわらないことが大切!
小さくても借金は避ける
なぜ内外の株式に投資するか
●超簡単お金の運用法2(リスク調整可能型)
<重要な補足>運用対象の変更の可能性
第2章 超簡単お金の運用法の補足と納得のための説明
「人的資本」について
ライアビリティと「人生のALM」
保険も単純化しよう
●超簡単お金の運用法3(リスク調整と保険のルールを含む)
確定拠出年金を忘れずに
確定拠出年金の運用を考える3原則
運用商品の評価方法
外国債券・外貨預金を外した理由
貯蓄・積み立て
株価の割高・割安の判断方法
日本株対外国株、4:6の根拠
サブプライム問題と超簡単運用法
第3章 お金のあれこれ簡単レクチャー
レッスン1 さまざまな投資話の真贋を見抜く方法は?
レッスン2 銀行との正しい付き合い方は?
レッスン3 プライベートバンクに資産運用を任せるのはどうか?
レッスン4 外国為替は資産運用になるか?
レッスン5 投資信託と変額保険のどこがダメ?
レッスン6 住宅を買うか? 賃貸か?
レッスン7 退職金の運用はどうしたら?
レッスン8 インフレ、景気と株式投資の関係は?
レッスン9 パニック論をどう考えるか(たとえば財政破綻)
レッスン10 ギャンブルとの付き合い方は?
あとがき
面白かった本まとめ(2008年)
<今日の独り言>
5歳の息子は、昼間でもトイレまでは一人では行けないのですが、トイレに入ると一人になって鍵をかけます^_^;)トイレに行くまでが怖いというのは本能なんですかね??
「超簡単 お金の運用術(山崎元)」の購入はコチラ
この本の著者の山崎元さんは、私が愛読している週刊ダイヤモンドで毎回コラムを書いている方で、いつも楽しく読んでいます。
ホンネを語ってくれるところが好印象です。
この本も、個人のために、ホンネで分かりやすく、簡単に、具体的に、お金の運用についてまとめて書かれた本です。
要は、生活費3ヵ月分以外は、手数料の低い国内株ETFに4割と外国株ETFに6割、分散投資するのがベストということです。
また生命保険は不要で、健康保険、国民年金には必ず入り、ドライバーの場合は自動車保険、住む家によっては火災保険に加入した方がよいというアドバイスです。
もちろん、それぞれの理由についても詳しく書かれています。
本の値段も700円(税抜)とかなり良心的なお値段で、とてもオススメです。
以下はこの本のポイント等です
・(1)当座の生活に必要なお金(たとえば生活費3ヵ月分程度)を銀行の普通預金に置く。
(2)残ったお金を内外の株式に投資するETFに、国内株4割、外国株6割の比率で「好きなだけ」投資する。
具体的にはそれぞれ「TOPIX連動型上場投資信託(コード番号1306)」と「iShares MSCI KOKUSAI index(上場はニューヨーク市場、ティッカーコードはTOK)」
(3)リスクを取ることに「気が進まない」お金は個人受け国債(10年満期タイプ)又はMRFを購入する。
(4)大きな支出の必要が生じたら(2)又は(3)を「ちゅうちょなく」部分解約してこれに充てる。
(5)健康保険、国民年金、自動車保険(ドライバーの場合)には必ず入る。住む家によっては火災保険にも入る。
(6)必要がある場合だけネットの生命保険で死亡保障の生命保険(定期保険)に入る。
(7)確定拠出年金は最大限に使う。特に個人型の活用を見逃さない。
・健康保険に入っておくことは必須だ。健康保険には、高額療養制度と呼ばれる制度があって、一定額(所得によって異なるが月に数万円のレベルだ)を超える医療費が(健康保険の認める治療範囲である必要があるが)後から払い戻される制度がある。たとえば、自己負担が数十万円に及ぶ手術のようなケースでも、一定額を超える額は後からカバーされる。これはかなり手厚い保険制度だ。
・民間の保険会社の医療保険には入る必要がない。民間の医療保険でカバーされるような金額なら、保険会社に高い手数料(厳密には付加保険料)を払わずに、自分で貯めて運用する方が合理的だ。健康保険には必ず入る。民間の医療保険は無視する。医療の保険はこれでいい。
・自動車を運転する場合は、自動車保険にも入るべきだ。交通事故は被害者も悲惨だが、多額の補償金を抱えた加害者の境遇も、その家族を含めて悲惨な場合がある。
・賃貸住宅の場合は、契約の条件に火災保険への加入がセットになっているケースが多いが、それ以外の場合も、自分が火元になる可能性を考えておく必要がある。
・国民年金の保険料も払っておくほうがいい。国民年金の加入は国民の義務ということになっているので、損でも加入して保険料を支払わなければいけない建前なのだが、国民年金についてだけ損得計算をすると、保険料の2分の1(2009年度からの予定)が税金から支払われるので、計算上は概ね加入することが特になる年金だ。また、個人型の確定拠出年金など、他の年金制度を利用する場合の条件でもあるので、国民年金には加入して、保険料を支払っておきたい。
・生命保険で検討に値するのは、死亡保障の定期保険だけだと著者は考える。ただし、保障額はあまり大きくする必要はないし、死ぬまで掛け続ける必要もない。必要な期間に、最小限必要な額だけ掛けるのが基本だ。どうしても生命保険が必要だというケースは、たとえば、資産も頼れる身内もない若い夫婦に子供ができたというような場合だろう。
・生命保険に関してもう1つ重要なルールは、保険料の安い保険会社を選ぶことだ。本書の執筆時点では、2008年5月に開業したインターネット販売専業の生命保険会社であるライフネット生命保険
の「かぞくへの保険」が圧倒的に安い。
・確定拠出年金の一番大きなメリットは、月々払う掛け金が所得控除の対象になることだろう。厳密には所得の水準によるが、掛け金の分だけ収入に課税されずに自分のものにできることの効果は大きい。サラリーマンの厚生年金がない個人事業主のようなケースでは、この額が年間最大81万6000円にもなるので見逃せない。また、見落としがちなのは、厚生年金はあるが独自の企業年金の追加がない企業に勤めているサラリーマンの場合だ。年間最大21万6000円とはいえ、非課税になることのメリットは大きい。いずれも、加入によって「確実に」得られる税制上のメリットなので重要だ。
・「家賃は払っても自分のものにならないが、ローンは払い終えたら自分のもの」だという愚かな二分法にはまらないように注意
・住宅ローンの期限前返済はリスクなしで大きなリターンが見込めるチャンス
・商品として提供される不動産投資には近づかないほうがいい。
<目次>
はじめに
第1章 超簡単お金の運用法の具体的な手順
99%のマネー本を無効にする方法論
●超簡単お金の運用法1(基本型)
値段にこだわらないことが大切!
小さくても借金は避ける
なぜ内外の株式に投資するか
●超簡単お金の運用法2(リスク調整可能型)
<重要な補足>運用対象の変更の可能性
第2章 超簡単お金の運用法の補足と納得のための説明
「人的資本」について
ライアビリティと「人生のALM」
保険も単純化しよう
●超簡単お金の運用法3(リスク調整と保険のルールを含む)
確定拠出年金を忘れずに
確定拠出年金の運用を考える3原則
運用商品の評価方法
外国債券・外貨預金を外した理由
貯蓄・積み立て
株価の割高・割安の判断方法
日本株対外国株、4:6の根拠
サブプライム問題と超簡単運用法
第3章 お金のあれこれ簡単レクチャー
レッスン1 さまざまな投資話の真贋を見抜く方法は?
レッスン2 銀行との正しい付き合い方は?
レッスン3 プライベートバンクに資産運用を任せるのはどうか?
レッスン4 外国為替は資産運用になるか?
レッスン5 投資信託と変額保険のどこがダメ?
レッスン6 住宅を買うか? 賃貸か?
レッスン7 退職金の運用はどうしたら?
レッスン8 インフレ、景気と株式投資の関係は?
レッスン9 パニック論をどう考えるか(たとえば財政破綻)
レッスン10 ギャンブルとの付き合い方は?
あとがき
面白かった本まとめ(2008年)
<今日の独り言>
5歳の息子は、昼間でもトイレまでは一人では行けないのですが、トイレに入ると一人になって鍵をかけます^_^;)トイレに行くまでが怖いというのは本能なんですかね??