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一生モノの勉強法(鎌田浩毅)

2010年10月08日 01時00分00秒 | 
<金曜は本の紹介>

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 このブログで「一生モノの人脈術」という本を紹介しましたが、この「一生モノの勉強法」という本も同じ著者の鎌田浩毅さんです。

この「一生モノの勉強法」という本は、勉強のやり方や、勉強の時間を作り出すテクニック、情報整理術、読む力をつける方法、試験合格の技術、人から上手に教わる方法等について分かりやすく丁寧に書かれた本で、この本もとてもオススメですね!海外向けにも売れているようです。


 特に、以下についてはナルホドと思いました。

・小さな満足を積み重ねることが大切
・常に2年分の手帳を持ち歩き、計画を立てるときに役立たせる
・酒席は2時間が限界
・知らない街で上手い店を見つけるコツは、街外れで地元客がたくさんいること
・活きた時間を増やすためにはテレビとの付き合い方を見直す必要がある
・睡眠を十分とって頭を休めることで勉強の効率が担保される
・電子辞書をパソコンにインストールして活用するのも良い
・本は昔から最も効率の良い勉強の手段
・本は線を引いたり書き込むことで、はじめて知識が自分のものになる
・ひたすらギブを繰り返すこと


以下はこの本のポイント等です。とてもオススメな本です。

・一流と呼ばれている人は、何か途方もない目標を達成するまで満足しないという、ストイックな姿勢の持ち主だと思っていませんか。実は違うのです。本当は、彼らは「先に満足している」のです。その満足が目標達成を次々と呼び込むのです。テレビのインタビューで、あのイチロー選手も小さな満足を積み重ねていると聞きました。イチロー選手は「1試合終わって良いヒットが打てたら、まずそれで満足する」というのです。これには私も非常に驚きました。1回1回きちんと満足することが大事であり、満足することで次の目標が見えてきます。一つずつ満足して初めて、「もっとこうしたい」という欲が生まれてくるのです。この満足が新たな努力を生み出します。小さな現場で「小さな満足」を上手に得ることで、努力がそんなに億劫ではなくなります。最初の努力は次の努力を呼び込み、次の努力はもっと大きな満足を呼び込みます。

・今簡単に時間を分類する方法を提案してみましょう。緊急度の高低、重要度の高低を横実と縦軸に入れて、4つの事象で時間を分類する方法です。あなたが日々過ごしている時間はどこに入るでしょうか?ここで、分類された時間に、優劣をつけてゆきます。「緊急度が高く、重要度も高い」ものを対象に、時間を優先的に配分するのです。これと反対に、「緊急度が低く、重要度も低い」対象に注ぐ時間を、意識して排除するというわけです。こうして取り組むべき仕事の価値を整理した上で、仕事のスピードアップを意識してください。たとえば、ビジネスマンにおいては、何をおいても残業を減らすことです。残業に頼りきっていると、目の前の仕事ばかり考えるようになってしまいます。あとでやればなんとかなるだろうと思っていると、時間はみるみる消滅してゆきます。次第に自分のための勉強をする余裕を失い、将来に目を向けなくなってしまうのです。

・一度ストップウォッチを使って、1時間で、あるいは15分でこの仕事を終わらせると決めて取り組んでみてはいかがでしょうか。時間を意識すると、とたんに集中力が増したり、いつもよりスピードアップするという効果がきっとあらわれるはずです。

・ポイントは、決めた勉強時間内は勉強に集中するということです。パソコンで作業するのであれば、起動してすぐに必要なデータが取り出せるように整理していおく。資格試験の問題集であれば、机の上に置いてすぐに問題に取りかかれる状態にする。そういった事前のセットアップをおろそかにしないことです。また、勉強の時間を邪魔されないために、物理的にまわりを「遮断」することも大切です。朝出勤前の1時間を勉強にあてるとしましょう。その場合、1時間は家の固定電話や携帯電話、インターネットもすべてオフにしてしまうのです。書斎があれば中からカギをかけたり、家族にはその1時間は声を掛けないようにお願いするのです。

・昼休みを勉強にあてるのは、オーソドックスな一つの方法です。普段は、職場の同僚とランチを取る人も多いでしょう。この場合、混雑した店で順番を待っているだけで15分や20分はあっという間に過ぎてしまうものです。それならば、あらかじめ弁当を用意することで、食後の時間を自分の勉強に有効活用できるというわけです。たとえ1日30分でも、積み重ねれば侮れない勉強量になります。また、昼食の時間そのものを勉強時間に変えてしまう方法もあります。政治家や大企業の役員は、朝食や昼食を兼ねて、勉強会や各種の会議を行っていることがよく知られています。食事会では、情報収集ができ、人間関係を作ることができ、なおかつ決まった時間に食事もできるという、なかなか合理的なシステムです。

・プライベートと仕事で手帳を使い分ける向きもあるかもしれませんが、私はすべてを1冊にまとめる方式を採っています。「教授会と講義のスケジュール」であれ、「遊びの予定」であれ、「原稿の締め切り」であれ、同じ手帳に全スケジュールを書き込むのです。もちろん「勉強計画」も同様です。すべてを一望のもとにする「一望法」と呼ぶテクニックの活用です。すべてを一元化することで、ダブルブッキングの可能性を防ぐというメリットがあります。

・手帳はスケジュール帳として使うだけでなく、日記として活用すると、とても便利です。簡単でもかまわないので、その日読んだ本、会った人、食事した店、入った温泉、出会った名言、チェックしたホームページなどを忘れないように記入するのです。そして私は、常に2年分の手帳を持ち歩くようにしています。そして、折に触れて、「去年の○月○日に何をしていたか」というのを見直します。なぜそうするかというと、一つにはスケジュールの確認があります。来月、再来月の計画を立てるときに、1年前の手帳をチェックすれば、「1月の末には恒例の旅行会がある」「2月には入試がある」という具合に、重要項目を漏れなく押さえることができます。あらかじめダブルブッキングを回避しているというわけです。

・酒席は2時間が限界です。通常は1時間も飲めば酒席から得られるメリットは十分に享受できると私は考えています。というのは、3時間も飲み続けていると、最後の1時間は思考が鈍ってきて、同じ話を繰り返したりするからです。結局「死んだ時間」になってしまうことが多いのです。酒席に参加するのであれば、最初に1時間~2時間というワクを決めてしまうことです。そのワクの間であれば、非常に密度の濃い人間関係を作ることができるでしょう。

・一人旅の場合、比較的自由に行動できるでしょうから、まず街の中心から外へ向かって歩き続けてください。地方都市であれば、30分も歩けばかなり端の方にまで到達します。中心街はだいたい似たような店構えで、同じようなのれんが掛かっている店ばかりです。が、街はずれまで歩けば、いかにも地元っぽい雰囲気の店が見つかるはずです。店を見つけたら、まず地元客のものらしい自転車や車があれば、なおよしです。人通りが少なく、かつ人が集まっている。こういう店は、大体においてハズレがありません。店の中に入ったら、他の人が何を食べているのかを観察してください。同じものを注文すれば、高い確率で美味しいものにありつけます。たとえば、メニューに載っていない品が必ずあります。旬の食材は土地の人にとってみればあまりにも当たり前なので、日替わりメニュー用の黒板には書かれていません。他のお客さんたちが楽しそうにしている会話を聞き取る能力だけが頼りです。ここで美味しいものにありつけると、一生の思い出になるでしょう。

・「死んだ時間」の反対が、「活きた時間です」です。「活きた時間」を増やすためには、まずテレビとの付き合いかたを見直す必要があります。「忙しくて本を読むヒマがない」と口ぐせのように言う人が、何の疑いもなくテレビをだらだら見続けていることがあります。試みにテレビを見るのをやめてみれば、時間は難なくひねり出せるはずなのです。

・テレビと同様に、ムダな時間とされる向きもある睡眠時間ですが、これを犠牲にするのはもってのほかです。睡眠時間を勉強にあてればいいというのは、私が主張する「最小努力、最大効果」の原則からもっとも遠いところにある発想です。優先すべきはむしろ睡眠時間の十分な確保です。頭がクリアにならなければ、勉強の効果も上がりません。睡眠をとって頭を休めることで、勉強の効率が担保されるのです。

・インプットのためにはインターネットだけでなく、百科事典から類語辞典、国語辞典、英和辞典、和英辞典など、各種の電子辞書を積極的に活用するとよいでしょう。私のパソコンには、2種類の電子百貨事典が入っています。また、仕事柄から「理化学辞典」と「現代用語の基礎知識」の辞書ソフトもあります。それらによって、いちいち大部の紙の辞書を引かなくても、調べたいことが迅速に検索できます。たしかにインターネットからでも素早く正しい情報を見つけることはできます。が、総じて玉石混交の感は否めません。

・本は、人間が知性を書き残したものとして、昔も今ももっとも効率の良い勉強の手段です。若いときから読書に親しめば、あらゆる情報を手に入れることができます。幅広いジャンルの書物をひもとくことで、教養の間口が広がるというメリットもあります。

・大人の読書でも、その原理は同じです。一般書を読むときでも、参考書のように線を引いたり書き込むことで、はじめて知識が自分のものになるのです。手に入れた本は、自分なりに手を加えることを意識しましょう。

・メールはかならず一人一人にあてて出す。なおかつ、相手のフルネームを書く。これが原則です。インターネットを安易に使った送信ではダメなのです。デール・カーネギーは、「人を動かす」(創元社)の中で、「人に好かれる6原則」を紹介しています。
 人に好かれる6原則
  ・誠実な関心を寄せる
  ・笑顔を忘れない
  ・名前を覚える
  ・聞き手にまわる
  ・関心のありかを見抜く
  ・心からほめる

・ひたすらギブを繰り返す。もう十分と思っても、なおギブを繰り返す。長い「ギブの期間」を経て、はじめてテイクのチャンスがもたらされます。


<目次>
はじめに-大人の勉強は「成功」を目的にするもの-
第1章 面白くてためになる「戦略的」な勉強法とは
 1 場当たり的な勉強をしてはいけない
 2 「知識」と「教養」の両方が必要だ
 3 仕事の中から勉強のテーマを見つける
 4 必要なのは「3つの能力」を磨くこと
 5 「好きな勉強」にこだわりすぎるな
 6 「スキマ」にこそ投資の醍醐味がある
 7 「遊び」から教養を深める
 8 最初のハードルはできるだけ低く設定
第2章 勉強の時間を作り出すテクニック
 1 「締め切り効果」で時間の流れを制御する
 2 勉強中は徹底的に引きこもる
 3 自分のゴールデンタイムは絶対死守する
 4 昼休み中に中途半端にすごすのは最悪
 5 通勤電車を英語塾として活用する方法
 6 手帳には「遊びの記録」も書いておく
 7 週末の予定は5項目から決め打ちする!
 8 飲み会に2時間以上いてはいけない
 9 教養番組から専門家の知恵を盗む
10 就寝時間をすぎて勉強してはいけない
第3章 効率的に勉強するための情報整理術
 1 食卓テーブルの方が勉強がはかどる
 2 パソコンはまずアウトプットに使う
 3 デジカメは撮りながら整理する
 4 文房具を効率的に使い分けるコツ
 5 ノートは「オモテ面だけ」使用する
 6 メモは一度書いたら書き直さない
 7 本棚には本以外も収納する
 8 クリアフォルダは「ぜいたくに」使う
第4章 すべての基本「読む力」をつける方法
 1 「読む力」がすべての勉強の基本
 2 家賃・光熱費の次に書籍代を確保
 3 書店には思わぬ使い途がある
 4 古書店で本を見るのも勉強の一つ
 5 入門書は最低3冊買う
 6 最初から分厚い本を選ぶな
 7 不得意な分野は児童書を見よ
 8 ビジネス書は読むべきところが決まっている
 9 書き込みボールペンは1色でもよい
10 本とメモ用紙を一体化させる
11 無理して本を疑う必要はない
12 古典は退屈だからこそ意味がある
13 新聞は「見出し」と「出だしの5行」で十分
14 雑誌は読めば読むほどいいといいわけではない
第5章 理系的試験突破の技術
 1 試験合格に必要なのはビジネスマインド
 2 割り算法でスケジュールを組み立てる
 3 試験勉強は相手の意図を探ることから始める
 4 テキストは最初から最後まで覚えなくていい
 5 本当に集中するなら1時間が限界
 6 待ち合わせは早めに到着する
 7 情報は3段階で記憶する
 8 スランプが来たら抵抗するな
 9 試験問題は1問目から解いてはいけない
第6章 人から上手に教わると学びが加速する
 1 人のオーラが学びの意欲を左右する
 2 師匠の言うことには逆らうな
 3 「ああなりたい」という人を持つ
 4 予習をして講演会に行く
 5 自分の考えの枠組みをゆさぶってみる
 6 勉強仲間を作ろう
おわりに
さくいん

面白かった本まとめ(2010年上半期)


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1 コメント

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とても魅力的な記事でした。 (株の勉強)
2010-12-22 18:47:32
とても魅力的な記事でした。
また遊びにきます。
ありがとうございます。
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