いいね~おいしいね~

食べたり買って良かったもの等を実体験に基づき厳選紹介!ぜひご利用頂きより良い人生や日本経済等活性化につながれば幸いです♪

東海道五十三次 街道をゆく 三島塚原~沼津宿 (4)黄瀬川~元沼津城

2016年08月15日 01時00分00秒 | イベント・外出
阪急交通社が企画する「東海道五十三次 街道をゆく」の第12回目の三島塚原~沼津宿(4)黄瀬川~元沼津城について紹介したいと思います。

 源頼朝と源義経が対面して平家打倒を涙したという対面石を後にして、黄瀬川に到着しました♪


↑黄瀬川

 黄瀬川は、江戸の吉原の遊郭の遊女の階級で、最高位の花魁(おいらん)の源氏名としても有名なようです。
というのは、この黄瀬川近くに亀鶴姫という賢女&美女が鎌倉時代にいたのですが、源頼朝が富士の巻狩りの宴に再度呼んだにも関わらず応ぜず、この世を憂き事と思って黄瀬川に身を投げて死んでしまったようです。

 実は、この最高位の花魁には特権があり、それは気に入らない客の申し出を唯一断ることができたようです。
この特権が亀鶴姫の源頼朝の誘いを断った故事に因んで、黄(喜)瀬川という名が、花魁でなくては名乗れない源氏名となったとのことです。
ナルホド!
ちなみに花魁は、遊廓の最高格である吉原にしかいなかったようです。
徳川幕府公認の遊廓である島原(京都)、新町(大坂)、丸山(長崎)には花魁はいなかったようです。


↑亀鶴姫などの説明

それから、日本三大敵(かたき)討ちの一つで、浄瑠璃や歌舞伎で有名な「伊賀越道中双六」の「沼津の平作」にゆかりの深い地蔵尊がありました。

ちなみに日本三大敵討ちとは以下の3つとのことです
・曽我兄弟
・忠臣蔵
・鍵屋の辻(伊賀越の仇討ち)


↑平作地蔵尊の説明


↑平作地蔵尊


↑歌舞伎の場面の説明

それから、しばらく歩くと一里塚がありました!
距離が短い!と思ったら、本来は沼津の宿場町にあるべきものですが、宿場内にあるため、東方に寄せたためとのことです。
江戸の日本橋から30番目の一里塚なので、約120kmとなります。


↑一里塚


↑一里塚の説明

それから、玉砥石がすぐ近くにありました♪
古代では、沼津地域は玉造郷と呼ばれ、装身具の玉類を製作していたとは知りませんでしたね。
玉砥石は、その玉類を磨くために用いられた砥石とのことです。
柱状の二つの大石にそれぞれ直線的な溝があり、ここに玉の原石を入れて磨いたと考えられているようです。


↑玉砥石


↑玉砥石の説明

それから、しばらく歩いて、川廊通りへ到着しました。
ここは沼津城の周辺で、大きな狩野川沿いになりますね。
富士山を背景に、沼津城や川廊通りが描かれている幕末の絵は昔の面影を残し、面白いと思いましたね♪


↑川廊通りの絵図


↑現在の地図


↑幕末の絵

今回も三島から沼津の街道ウォーキングは歴史の勉強になり楽しめましたね♪
次回は沼津宿から田子の浦を楽しくウォーキングする予定です♪

次は、沼津宿~田子の浦 (1)沼津宿~原宿です。


お勧めなお話(2016年上半期)

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磯野家(東京 築地場内)で朝食を堪能♪

2016年08月14日 01時00分00秒 | 外食
 東京の築地場内正門近くの4号館の一番左側の扉を開け、階段を上がって2階にあるお店が磯野家です♪


↑店構え


↑階段

 1階の「磯寿司」や「すしまる」のお寿司の看板に目が行ってしまうので、その隣の蕎麦屋と同様につい見落としがちなお店ですが、築地場内唯一の中華料理もあるお店であります♪

 魚市場の築地で中華料理とは違和感があるかもしれませんが、場内で働く人は、たまには中華も食べたくなるのでしょう^_^;)

 といっても、肉豆腐定食やサンマ開き定食などの和食や、トンカツ定食やエビフライ定食などの洋食や、カツカレー、ピラフやチキンライス、カツ丼、親子丼、ラーメン、五目焼きそば、うどんなど何でもありのお店です^_^;)

 しかし、一階の磯寿司と姉妹店で同じ仕入れなので、新鮮な刺身なども堪能できるようです♪

 2階はかなり広くて驚きました♪
場内のお店では珍しくかなり広い!!
しかも、奥には座敷もあります♪
大人数の時は、このお店はいいかもしれませんね♪

また2階から階下を眺められるのも楽しいです♪


↑2階


↑階下を眺める

メニューを見ます。
この日はなんと寝坊してしまったとのことで、中華料理以外でお願いしますとのことでした^_^;)


↑メニュー


↑メニュー

アジフライ定食にしようか悩みましたが、先日築地でアジフライは食べたので、築地らしく魚の生鮭バター焼き定食1030円を注文します♪

しばらくしてそほ生鮭バター焼き定食が運ばれますが、おぉぉ生鮭の上にバターが乗っていて結構ボリュームもある!


↑生鮭バター焼き定食

生鮭はかなり脂が乗っているようで、しかも出来立てホカホカで柔らかくて美味しい♪

また、トマトやきゅうり、キャベツ、レタスと野菜が充実しているのも嬉しいですね♪

そして、味噌汁は出汁が十分効いていて、大きなアサリが入っているのには驚き♪
これが美味しい♪

実はこの磯野家は空いているし、店内は広いし、新鮮な魚も姉妹店と一緒に仕入れているし、いろんなメニューがあるし、とても良いかもしれません。

オススメです!

美味しかったものまとめ(2016年上半期)

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洋食 禄明軒(東京 築地場内)はとてもオススメ!

2016年08月13日 01時00分00秒 | 外食
東京の築地場内の1号館にある禄明軒へ行ってきました!

 禄明軒は、築地場内では珍しく開店時間が10時と、おそらくもっとも遅い時間に開くお店で、しかも閉店は14時なので、1日に4時間しか開かないお店です♪


↑店構え

店内のメニューを見て、せっかくの築地なので海鮮系のホタテバター焼きライスにするかエビフライライスにするか悩みます♪


↑メニュー

できれば、エビやホタテ、アジフライがミックスになったものがあれば嬉しいんですけどね^_^;)

 周りを見ると、5本くらい皿に載ったエビフライライスを注文している方が多いのでそうしようかとも思いましたが、念のため優しそうなお店の方にに「どのメニューがオススメですか?」と訊くと、即答でアジフライとのこと♪

 「アジフライがイマイチだったと言った人はいない」とも言われたので^_^;)、アジフライライス700円にしました♪

なお、アジフライライスは、ご飯だけでなく味噌汁も付きます♪

しばらくしてアジフライが運ばれますが、おぉぉアジフライが大きい!
しかも、身がかなり分厚く、しかも柔らかで絶品♪
さすが、オススメなだけはありますね♪


↑アジフライとご飯と味噌汁


↑アジフライの拡大

しかも、キャベツもたっぷりあり、嬉しかったです♪

ご飯と味噌汁がセットとなっていて、洋食?というのは疑問ですが、美味しいアジフライをリーズナブルに頂け、とてもオススメです♪
次回はホタテやエビを堪能したいと思いましたね♪

------------------------
別の日に訪れた時には10月となり牡蠣ソテーが新たにメニューに加わっていましたので、
牡蠣ソテーを注文しました♪
大振りの牡蠣が5つも並べられ、そしてキャベツいっぱいで、嬉しい♪
もちろん牡蠣はプリプリでバターがよく浸み込んでいて美味しい♪
牡蠣ソテーもオススメです!
なおエビなど単品で追加することはできず残念でした^_^;)


↑カキソテー

美味しかったものまとめ(2016年上半期)

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「「いつものパン」があなたを殺す」という本はとてもオススメ!

2016年08月12日 01時00分00秒 | 
「「いつものパン」があなたを殺す」の購入はコチラ

 「「いつものパン」があなたを殺す」という本は、実はパン(穀物)等の炭水化物は、脳の中で炎症を起こして脳の働きを鈍くし、将来の認知症や頭痛や、うつ病、糖尿病、不眠症などにつながっていることについて、分かりやすく説明したものです。

 そして、健康のために具体的な食事や運動、睡眠についても分かりやすく書かれています。

 確かに、人類の長い歴史の中で、炭水化物を多く摂取するようになったのは最近ですし、私はたまに頭痛になるのですが、小麦粉が多いお好み焼きばかり食べた後に頭痛になったりしたので、炭水化物の摂り過ぎは身体に良くないのかと思います。

 祖先が食べていた炭水化物の量に抑え、祖先が食べていたと同じくらいのタンパク質や脂肪を食べることが、健康の秘訣のようです。
 特に今まで悪いと言われていた脂肪やコレステロールを食べることが、脳や健康、長生きにも良いというのには驚きましたね。

 さっそく、私も本書に書かれている食事を実践してみようと思っています♪

 「「いつものパン」があなたを殺す」という本は、健康のための秘訣がたくさん書かれていてとてもオススメですね!

以下はこの本のポイント等です。

・脳に悪い食べ物(パン(精白したもの、全粒のものもすべて)、パスタ、シリアル、ピザ、甘いフルーツ、ドーナツ、焼き菓子類、ケーキ、ポテトチップス、ジャム、炭酸・清涼飲料水、キャノーラ油、サラダ油、紅花油などの油、ビール、アイスクリーム、マーガリン、マヨネーズ、ケチャップ、砂糖、ソーセージ、発酵させていない大豆食品、コーン、サツマイモなど

・脳にいい食べ物(魚介類(天然魚・貝・甲殻類など)、卵、肉(牛肉、豚肉、鶏肉など)、甘さ控えめのフルーツ(柑橘類、ベリーなど)、ナッツ、オリーブオイル、ココナッツオイル、野菜(アボガド、トマト、きゅうり、かぼちゃ、なす、ピーマン、ズッキーニ、ブロッコリー、モヤシ、キノコ類、葉物野菜など)、発酵させた大豆食品、純粋なバター、ハーブ類・香辛料、米(1日1回)、カカオ70%以上のチョコレート、赤ワイン(1日1杯)など

・本書は次のようなことに直接役に立つだろう。
 ADHD(注意欠如・多動性障害)、不安と慢性的ストレス、慢性的な頭痛と偏頭痛、うつ病、糖尿病、集中力の問題、関節炎などの炎症性の異常と疾患、不眠症、セリアック病(グルテン性腸症)、グルテン過敏症、過敏性腸症候群などの腸の問題、記憶問題と軽度認知機能障害(多くがアルツハイマー病の前駆段階)、気分障害、体重過多と肥満、トゥーレット症候群(チック)、そのほか多々。

・脳疾患の原因は多くの症例において、たいがいは食事だ。脳の不具合の発生と進行にはいくつかの因子が関わっているものの、大体の場合、炭水化物を食べ過ぎたとか、健康的な脂肪をほとんど口にしなかったという過ちのせいだ。この事実を理解するには、あらゆる神経系の病気の中でもっとも恐るべきもの、つまりアルツハイマー病を考えることだ。そしてアルツハイマー病を食事だけが引き金となる糖尿病の一種という視点で見てみることだ。質の悪い食事をとっていると肥満や糖尿病になり得ることは誰もがわかっている。

・昔と今、こんなに食べているものが違う
 祖先の食事(脂肪75%、炭水化物 5%、タンパク質20%)
 現代の食事(脂肪20%、炭水化物60%、タンパク質20%)

・高コレステロールであれば、脳疾患を患うリスクが低減し、寿命が長くなることがわかっている。同じように、食事のよる脂肪の量が多いことは(ただし体にいい脂肪であり、トランス脂肪ではない)、健康にとって重要であり、そのおかげで脳はフル稼働できるのだとわかってきている。この話は、これまで「信じなさい」と教えられてきたこととは正反対だ。

・この本を読み終わって「低炭水化物の食事を続けよう」と考えても、これまで大好きだったおいしい食べ物を全部やめるとなると、イライラするかもしれない。しかし、あきらめることではない。それをできるだけ簡単なものにすることを約束しよう。パンの代わりにほかのものを置けばいいのだ。バター、肉、チーズ、卵など、どういうわけかあなたにとって悪いものだと決めつけていて、食べようとしなかったもの、それに、とても健康にいいいたっぷりの野菜などがパンの代わりになるはずだ。何よりうれしいこtに、炭水化物に頼る代謝から、脂肪やタンパク質に頼る代謝に変えればすぐに目標は達成しやすくなる。たとえば、苦労せずに継続的に体重を減らすとか、一日中もっと元気でいられるとか、よく眠れとか、もっと記憶力を磨いて脳の働きがよくなるとか、よりよい性生活を送れるといった目標だ。

・なぜ、これほどたくさんの穀物や炭水化物を平らげることが体にダメージを与えるかというと、穀物や炭水化物が肉や魚、野菜などといった食べ物とは違う方法で、血糖値を上昇させるからである。血糖値が上昇すれば上昇するほど、インスリンはすい臓からどんどん分泌されて糖質を処理しなくてはならない。こうしてインスリンが増加すれば、細胞はインスリンシグナルに対する感受性がますます低くなる。要するに、細胞にはインスリンのメッセージが聞こえない。そのときすい臓はどうするだろうか。メッセージが相手に聞こえていないときは、大きな声ではなそうとするだろう。同様に、すい臓はインスリン分泌量を増やそうとするのだ。インスリン値が高まると、それが原因で、細胞はインスリンシグナルにさらに反応しにくくなる。すると血糖値を下げるためにすい臓は過剰に働き、インスリン分泌量を増やして再び血糖値を正常に保とうとする。たて血糖値が正常であっても、インスリン値は上昇を続ける。細胞はインウリンシグナルに抵抗するので、私たちは「インスリン抵抗性」という言葉を用い、この状態を表現する。状況が進展すると、すい臓は最終的に最大限のインスリン分泌を行うが、それでも十分ではない。その時点で、細胞はインスリンシグナルに対応できなくなり、究極敵には血糖値が上がり始め、二型糖尿病に進行する。血糖値を体内でコントロールするしくみは本質的に崩壊してしまい、血糖値のバランスを保つためには体外から、たとえば糖尿病治療薬などを取り入れなくてはならなくなる。

・グルテン過敏症が引き起こす主な症状一覧
ADHD、アルコール依存症、筋萎縮性側索硬化症、不安、運動失調、平衡感覚の喪失、自閉症、自己免疫疾患(糖尿病、慢性リンパ球性甲状腺炎、関節リウマチなど)、骨の痛み/骨量減少/骨化石症、頭に霧がかかった感覚、がん、胸の痛み、絶えず病気になる、乳製品過敏症、成長遅延、うつ病、消化困難(腸内ガス、膨満、下痢、便秘、激しい腹痛など)、心臓疾患、じんましん/発疹、生殖不能、過敏性腸症候群、食べ物の吸収不良、偏頭痛、流産、吐き気/嘔吐、神経障害(認知症、アルツハイマー病、統合失調症など)、パーキンソン病、発作/てんかん、糖質を摂りたい欲求

・グルテンを含む穀物やデンプン
 大麦、ブルグア小麦、クスクス、ファリーナ粉、グラハム粉、カムット小麦、マッツァー(ユダヤ式パン)、ライ麦セモリナ、スペルト小麦、ライ小麦、小麦、小麦の麦芽

・グルテンを含まない穀物
 アマランサス、クズウコン、ソバ、トウモロコシ、アワ、ジャガイモ、キヌア、コメ、モロコシ、ダイズ、タピオカ(穀物の一種)、テフ

・グルテンが含まれる場合が多い食べ物
 ベイクドビーンズ(缶詰)、ビール、ブルーチーズ、ブイヨン/スープ(市販のもの)、パン粉をまぶした料理、シリアル、チョコレートミルク(市販のもの)、ハム・サラミ等のコールドカット、代用卵、エナジーバー、フレーバーコーヒーや紅茶、フライドポテト(凍らせる前に粉を振りかけることが多い)、揚げた野菜・天ぷら、フルーツフィリングとパウンドケーキ、肉汁、ホットドッグ、アイスクリーム、カニやベーコンなどに似せた練り食品、インスタントの温かい飲み物、ケチャップ、麦芽/麦芽香料、麦芽ビネガー、マリネ、マヨネーズ、ミートボール/ミートローフ、乳製品を含まないクリーム、オートブラン(グルテンフリーであるとの認証がなければ)、オート麦(グルテンフリーであるとの認証がなければ)、プロセスチーズ、ロースとしたナッツ、ルートビア、サラダのドレッシング、ソーセージ、セイタン(グルテンからつくる人工の肉、グルテンミートのこと)、スープ、醤油と照り焼きソース、シロップ、ベジタリアンバーガー、ウォッカ、ウィートグラス(小麦若葉)

・その他グルテンが含まれる製品
 化粧品、口紅/リップクリーム、医薬品、接着剤のついていはい切手と封筒、プレードゥ(子供用の色付き粘土)、ジャンプー/コンディションー、ビタミン剤や栄養機能食品(ラベルを確認すること)

・グルテンが含まれているサインになる成分
 アミノペプチド複合体、カラスムギ、玄米シロップ、カラメル色素(大麦からつくられることが多い)、シクロデキストリン、デキストリン、穀物発酵エキス、ヤバネオオムギ、オオムギ、加水分解物、加水分解麦芽エキス、植物タンパク質加水分解物、麦芽デキストリン、加工デンプン、天然香料、フィトスフィンゴシンエキス、ライムギ、ダイズタンパク質、トコフェロール/ビタミンE、植物タンパク、酵母エキス

・特定の種類の脂肪には健康上の問題が伴う。たとえば、「トランス脂肪酸」は有害であり、明らかに慢性疾患のいくつかと結びついているという科学的確証がある。しかし、ここで抜け落ちているメッセージは単純明快だ。私たちの体は、「いい脂肪」が与えられれば力を得るのであって、コレステロールはそのうちの一つだということだ。それに、もう一つ大事なことは、私たちは大量の炭水化物をさほどうまく処理できないということである。たとえその炭水化物がグルテンフリーで、全粒穀物で、繊維が豊富であったとしても。興味深いことに、人間が食事として必要な炭水化物は、ほぼゼロだ。つまり、私たちは最低限の量の炭水化物で生きられる。そしてその炭水化物は必要に応じて肝臓に供給されるようになっている。ところが脂肪はそうではない。摂らなければ生きていけないのである。残念ながら、現在は脂肪を摂取することは太ることと等しいと考える人が多い。だが実のところ、肥満は、食事による脂肪摂取とはほとんど無関係だ。同じことはコレステロールにも言える。高コレステロールの食べ物を口にしても実際のコレステロール値には影響は出ない。高コレステロールと心臓病のリスクの相関関係が疑われているが、これは完全に誤りだといっていい。

・人類学の研究によると、狩猟採集民だった祖先は、オメガ6脂肪酸とオメガ3脂肪酸をだいたい1対1の比率で消費していた。今日、私たちは進化的に見た標準よりも10倍から25倍のオメガ6脂肪酸を摂取していて、健康的で脳の働きを高めるオメガ3脂肪酸の摂取は大幅に減っている。以下の表に含まれるオメガ6脂肪酸、オメガ3脂肪酸を列挙しておこう。シーフードはオメガ3脂肪酸が豊富だし、牛、羊、鹿、水牛のような野生動物の肉もこの脂肪を含んでいる。しかし動物に穀物(通常はコーンや大豆)を与えている場合、えさの中に十分なオメガ3脂肪酸が含まれないことで、その肉にもその必須栄養素が不足する。つまり、牧草で育った牛や天然の魚を食べる必要があるのだ。

油の種類(オメガ6脂肪酸含有率、オメガ3脂肪酸含有率)
キャノーラ(20%、 9%)
コーン  (54%、 0%)
綿実   (50%、 0%)
魚    (0%、100%)
アマニ  (14%、57%)
ピーナッツ(32%、 0%)
ベニバナ (75%、 0%)
ゴマ   (42%、 0%)
大豆   (51%、 7%)
ヒマワリ (65%、 0%)
クルミ  (52%、10%)

・これまで私たちは、食事による脂肪のせいでコレステロールが上がり、そのために心臓疾患や脳卒中のリスクが増すと思い込まされてきた。この考えは19年前に行われた研究によって、正しくないことが証明されているにも関わらず、なおも幅を利かせている。1994年、「米国医師会雑誌」にこんな実験結果が発表された。コレステロール値が高い高齢者とコレステロール値が正常な高齢者を比較するというものだ。イェール大学の研究者は、4年にわたっておよそ1000人の被験者の総コレステロールと高比重リポタンパク(HDL)を測定した。さらに心臓発作や不安定狭心症による入院、心臓疾患およびほかの原因での死亡率を追跡した。その結果、二つの集団に差は見られなかった。総コレステロールが低い人たちの心臓発作や脂肪の頻度は、総コレステロールが高い人たちとまさに同程度だったのである。より大人数で大規模に行った研究結果からも、コレステロール値と心臓疾患の相関は見出せなかったのだ。このような研究を受け、フラミンガム心臓研究に携わる研究者、ジョージ・マン博士は、次のように発言している。「脂肪やコレステロールを大量に摂取することで心臓疾患が引き起こされるという仮説が間違っていることは何度も示されている。しかし、プライドや利益、偏見といった理由から、科学者や資金集めの企業や食品会社、それに政府機関までもが相変わらず仮説を検証し続けている。人々は今世紀最大の健康詐欺にあっている。」コレステロール値を下げれば健康的に長生きするチャンスが得られるなどという通説ほどいい加減なものはない。

・総コレステロールがとりわけ高い人たちが、がんや感染症(高齢者によく見られる致命的病気)で死亡することは、コレステロール値が低い人たちと比べると、あまりなかったのだ。さらに、コレステロールが低い集団と高い集団を比べたところ、実験期間中に死亡するリスクが、高コレステロールの人たちは何と48%も低かった。つまり、高コレステロールは延命長寿のカギになるのだ。

・1956年から米国心臓協会は「賢明な食事」の推奨を始めた。この食事では、バター、ラード、卵、ビーフをマーガリン、コーン油、チキン、冷たいシリアルに置き換えるよう求めている。そして1970年代までにこの脂質仮説は広く認知されていった。この仮説の核心は、コレステロールは冠動脈疾患を引き起こすという断固とした主張だった。これは当然、米国政府も動かした。そして1977年に米国上院の栄養および人間ニーズに関する特別委員会が「米国の食事目標」を発表するにいたった。この目標では脂肪の摂取を減らし、高コレステロールの食べ物を避け、「動脈を詰まらせる」飽和脂肪は、とくに悪とみなされた。肉、牛乳、卵、バター、チーズ、ココナッツオイルやヤシ油のような熱帯産の食物油も悪いグループに組み込まれた。こうしたとらえ方は、製薬業界に脂質降下の医薬品に力を入れる下地をつくった。同時に保健当局は、目下の悪者である脂肪を、炭水化物や加工された多価不飽和脂肪の植物油(大豆油、コーン油、綿実油、キャノーラ油、ピーナッツ油、ベニバナ油、ヒマワリ油など)に替えることを人々に勧めるようになった。ファストフードのレストランは1980年代中頃からビーフの脂肪とヤシ油を、部分的に水素添加した植物油(トランス脂肪)に替えることにした。米国農務省(USDA)が相変わらず「脂肪は悪い」「炭水化物はいい」という考えを伝えたばかりに、人々は、どのように、そしてどんな種類の脂肪なら健康的な範囲なのかと右往左往している。

・ドナルド・W・ミラー博士は心臓外科医であり、ワシントン大学の外科医学教授も務めている。2010年に出版した「低炭水化物、高飽和脂肪の食事による健康上の利点」という論評で、博士は次のように説明している。「60年に及んだ「低脂肪・高炭水化物」の食事の時代は終わるだろう。そうなるのは、炭水化物を多く摂りすぎるゆえの健康への破壊的影響がもっと広く認知され、飽和脂肪の健康上の利点がもっとよく認められるときだろう」実際、最近30年間では、「低脂肪、低コレステロールの食事」によって血清コレステロールを下げれば、心臓発作や死亡率を下げることを明確に示す研究は発表されていない。

・たくさんの炭水化物の摂取と糖尿病の関係を裏付けるデータは明白だ。1994年に米国糖尿病学会が米国民に対し、カロリーの60~70%を炭水化物から摂取するように勧めて以降、糖尿病の割合が爆発的に増加したことはここで強調しておく。実際、この国の糖尿病患者数h1997年から2007年の間に倍増しているのだ。さらに1981年から2011年にかけての急速な上昇を見てほしい。この間、糖尿病と診断された米国人の数は3倍を超えた。この事実がなぜ危機的かと言うと、糖尿病になるとアルツハイマー病にかかるリスクが2倍になるということだ。「前糖尿病」になると血糖の問題が見え始め、それに伴って脳の機能低下や記憶中枢の萎縮が起こる。これは本格的なアルツハイマー病のリスク因子でもある。

・脂肪はこれまでもそして現在も、私たちの栄養の基本的な柱だ。人間の脳は70%以上が脂肪で構成されているというだけではなく、脂肪は免疫系を調整するのに極めて重要な役割を果たしている。加えて特定のビタミン、とくに、ビタミンA、D、E、Kを体に適切に吸収するためには脂肪が必要となる。だから、食事による脂肪はこうした「脂溶性の」ビタミンを運ぶために欠かせないのだ。これらのビタミンは水には溶けないので、脂肪と合わせなければ小腸から吸収されない。このように生きるために極めて重要なビタミンが、完全には吸収しきれずに不足することは深刻で、何よりも脳の病気につながる可能性がある。たとえば、ビタミンKが不足すると、傷ができても凝血しなくなり、出血が止まらない(もしも脳でそれが起こるとどうだろうか)。また、ビタミンKは脳と眼の健康にも寄与し、加齢に伴う認知症や黄斑変性のリスクを軽減する一助となる(そして食事によって食べる脂肪は黄斑変性にはいいのだ)。十分なビタミンAが摂取できないと、あなたの脳はうまく機能しないだろう。失明したり、感染症に対して極端に弱くなったりするだろう。ビタミンDの不足は、統合失調症、アルツハイマー病、パーキンソン病、うつ病などの慢性疾患、それに「一型糖尿病」のような自己免疫疾患などへかかりやすくなることが知られている。

・現在、一般的には、総脂肪摂取量をカロリーのせいぜい20%に制限すべき(さらに、飽和脂肪に関しては10%未満にすべき)だと言われている。そしてそれは現実的になかなか実行できない(でも安心してほしい。それは間違った助言だからだ。私のプログラムでは脂肪のグラム数を数えたり、全体の%を気にしたりする必要はない)。ところが、マーガリンや加工食品に含まれる合成トランス脂肪は有毒である一方で、現在では多価不飽和脂肪(アボカド、オリーブ、ナッツに含まれる)は健康にいいとわかっている。また、冷水魚(サケなど)や植物(アマニなど)に含まれる多価不飽和脂肪「オメガ3脂肪酸」は「いい」と見なされている。しかし、肉や卵の黄身、チーズ、バターに含まれるような自然由来の飽和脂肪はどうなのか。これまでは、飽和脂肪は評判が悪かった。ほとんどの人は、どうしてこういった脂肪は健康のためによくないのかと考えてみることすらしない。悪いと決めてかかっているだけだ。しかし、実際には違う、私たちには飽和脂肪が必要で、体は自然の中にある飽和脂肪の源を大量に摂取するように設計されている。あなたの体のすべての細胞は飽和脂肪を必要としている。細胞膜の50%が飽和脂肪だからだ。飽和脂肪はまた、肺、心臓、骨、肝臓、免疫系の役にも立っている。

・病気になった脳には脂肪もコレステロールもひどく不足していることや、年齢を重ねてからの総コレステロール値の高さが、長寿化に関連していることが最近の科学で発見されつつある。脳の重さは体全体のわずか2%にすぎないが、総コレステロールの25%は脳にあり、脳の機能と発達を支えてい。脳の重さの5分の1はコレステロールなのだ!

・何年にもわたって私たちは「低コレステロールの食べ物」に注目するように言われてきた。しかし、卵のようにコレステロール豊富な食べ物は非常に有益だし、「脳にいい食べ物」と考えるべきだ。私たちは200万年以上もコレステロール豊富な食べ物を口にしてきたのだ。

・炭水化物の摂取を本当に必要な量だけに限定し、おいしい脂肪とタンパク質で穴埋めできれば、文字通り、遺伝子のプログラムを組み直し、生まれたときに持っていた自然な状態に体をリセットできる。これこそ、あなたにとって「頭の回転がよく、脂肪も燃やせる」状態だ。血中コレステロールの検査をすると出てくる数値は、実際のところ75~80%はあなたの体がつくり出したものに由来していて、必ずしも食べたものが反映されているわけではない。コレステロールの高い食べ物は、体がつくるコレステロールを減らしている。私たちはみな1日に2000gものコレステロールをつくり出すが、それはどうしても必要だからだ。これはしかも食事で摂る分の数倍に値する。しかし、この驚くべき能力があるにも関わらず、食事からコレステロールを摂取するのはやはり重要なのである。人間の体は、内部でコレステロールをつくるよりも、食べ物からのコレステロールを摂るのを好むのだ。内部でつくるのは複雑で何段階にも及ぶ生物学的プロセスを経なくてはならず、肝臓に負担がかかる。では、現在、多くの人が誤って実践しているように、コレステロールの摂取を制限したら何が起こるだろうか。体は危機(飢餓)を示す警告を発する。肝臓はこの信号を感じてHMG-CoA還元酵素と呼ばれる酵素をつくり出す。この酵素のおかげで食事に含まれる炭水化物を使用して不足を補い、コレステロールを余分につくり出せるのだ。炭水化物を摂りすぎると、コレステロール摂取を減らしても、体内ではコレステロールが絶え間なく過剰生産されるのだ。この体内の異常事態を収めるただ一つの方法は、食事から適量のコレステロールを摂取し、炭水化物を摂らないことに尽きる。これによって高コレステロールの患者は、コレステロール豊富なおいしい食事を楽しみながら、薬を使わずに正常な値に戻っていく。

・引退した75歳の元エンジニアが私のところにやってきて、さまざまな不平を漏らした。不眠、うつ病などだった。彼はこれまでの40年間、睡眠剤を服用してきた。そしてうつ病は私と会う約束の2、3ヶ月前に特にひどくなっていた。彼はすでに数種類の薬を飲んでいた。抗うつ剤、不安症の治療薬、EDのためのバイアグラだ。私はまず彼がグルテン過敏症か検査した。結果は陽性を示した。こうして彼にはグルテンを含まない、高脂肪の食事を実践してもらった。それから約1ヶ月後、電話で連絡をとってみると、うつ病が改善し、加えてバイアグラを飲まなくても妻とのセックスができると言うのだ。彼は私に何度も礼を言った。この話から明らかなことは、セックスは脳の中で起こっていることと、大いに関係があるということだ。つまりセックスは感情、衝動、思考と深く結びついている行動なのだ。そして、ホルモンや血液化学とも厳然としてつながっている。たしかに、あなたが憂うつな気分でよく眠れないとしたら、まずセックスなど思いつきもしないだろう。それでも、EDの理由としてもっともよくあるのは、不眠でもうつでもない。それこそ多くのページを割いて私が述べてきたこと、つまり極端に低いコレステロール値の問題だ。

・血糖をもっとも急上昇させる炭水化物は人を大いに太らせる。生成した粉類でつくったもの(パン、シリアル、パスタ)は何でもどうだし、米、ジャガイモやコーンのようなデンプン、それにソーダやビール、フルーツジュースのような液体状の炭水化物も同じだ。これらすべてが素早く消化されるのは、血流にグルコースをたくさん流し込み、インスリンを急上昇させるため、そしてインスリンは過剰なカロリーを脂肪としてため込んでしまうためだ。同じ炭水化物でも野菜に含まれるものはどうなのか。ブロッコリーやほうれん草などの緑色の葉物野菜に含まれる炭水化物は、消化しにくい繊維と結びつくので、分解されるまでに時間がかかる。そのために、グルコースは時間をかけて血流に送り込まれる。加えて野菜は水分がデンプンに比べて多く、血糖の反応はさらに鈍くなる。フルーツの場合も丸1個食べると、果糖を摂取することにはなるが、その中に含まれる水分と繊維は血糖への影響を「弱め」もする。

・糖尿病になってはいけない。これは何度も繰り返して述べても足りないくらいだ。もしもすでに糖尿病になっているなら、血糖のバランスをとっておくことが重要だ。米国では65歳以上の人の1100万人近くが「二型糖尿病」である。この事実から、その人たち、そしてまだきちんとした診断を受けていない人たちがアルツハイマー病を発症した場合に起こる大惨事が見えてくる。糖尿病とアルツハイマー病の相関関係を示すデータは難解だが、糖尿病が認知機能の低下そのものに対する強力なリスクであることは強調しておきたい。これは糖尿病がコントロールできない人たちにおいてとくに顕著だ。

・2008年に行われたメイヨークリニックによる研究をみてみよう。「アーカイブス オブ ニューロロジー」に掲載された研究は、人がどのくらいの期間にわたって糖尿病を患っているかということと、認知低下の重症度の関係を調べたものだ。そこには明白な関連があった。糖尿病の発症が65歳以前だと、軽度認知機能障害のリスクは220%というとんでもない値になるというのである。そして10年以上糖尿病を抱え続けた人たちの軽度認知機能障害のリスクは176%まで上昇する。インスリンを摂取している人たちなら、リスクは200%まで上がる。

・肥満体(体脂肪指数30以上)の人たちの脳は、標準的な体重で健康な人たちよりも16歳ほど老化しているということを研究者たちは発見した。そしてやや肥満(体脂肪指数25~30)の人たちは、やせた人たちに比べて8歳は老化している。さらに明確なのは肥満の人たちは、正常な体重の人たちと比べて脳組織が8%少なく、やや肥満の人たちは正常な体重の人たちと比べて4%少なかったことだ。中でも、脳の前頭葉と測頭葉、つまり決断を下したり記憶を蓄積したりする場所で組織の多くが失われていた。この研究者たちによると、彼らの発見は、老化が進み、体重過多で肥満の人たちにとって、アルツハイマー病のリスクがより高まることを含め、大きな意味があるのだという。

・重要なのは、余分な体脂肪がつき始めるとただちに変化が起こるということである。つまり、ダイエットはいますぐ始めなくてはならない。

・私が初めてS君に会ったのは、彼が4歳になったばかりのころだった。S君の母親と私は数年来の知己だった。私の患者を何人も癒してきた理学療法士である。母親は息子は何かおかしいところがあると思っていたわけではないが、幼稚園の先生にS君の活発さは異常なので、一度医者に診てもらうのがいいと言われたのだという。このことでS君を診察する医者は私が初めてではなかった。私のところに来る一週間前、母親が訪ねた小児科医は、S君は「ADHD」だと診断し、リタリンの処方箋を出していた。母親は息子に薬を飲ませることを心配し、私に相談しにきたのだ。母親がまず話したのは、息子はたびたび怒りを爆発させること、そして、落胆するとどうしようもないほどおののくことだ。S君にはこんな病歴があった。何度も耳の感染症に苦しみ、数え切れないほどの抗生物質を服用しており、私が彼を診たとき、耳の感染症予防のあえの抗生物質を、半年間服用しているところだった。この耳の病気以外にも関節の痛みをずっと訴えていた。あまりに痛みがひどく、当時はナプロキセンという強力な抗炎症薬も日常的に服用していた。S君はきっと母乳で育てられていないのだろう、と聞いてみたらその通りだった。S君を診ている間に、三つの重要なことに気づいた。まず口を開けて呼吸をしており、これは間違いなく鼻孔内で炎症が起きているという証だった。次に、典型的な「目のまわりのくま」、つまり目のまわりにアレルギー疾患に伴う黒い輪が出ていた。三番目として、非常に活発だった。10秒以上はおとなしく座っていられず、立ち上がっては診察室の隅々まで歩き回り、診察台の周囲のものに手を出した。私はS君にグルテン過敏症の簡単な検査を行い、グリアジンという小麦タンパク質の一つに対する抗体の値を測定した。予想通り、その値は正常と考えられている値よりも300%も高かった。ここまでの状況を見て私は、S君の抱える一番の問題である炎症の原因を標的にしようと決めた。炎症がこの幼い男の子に起きているほぼすべての事柄(たとえば耳の問題、関節の問題、落ち着きのなさなど)における大きな問題になっていると考えたからだ。私は母親に、グルテンフリーの食事を実践してほしいと説明した。それから、これまで長く抗生物質にさらされた消化管を健康に戻すには、食事療法だけでなく、有益なバクテリアであるプロバイオティクスを加える必要があった。最終的にオメガ3脂肪酸であるDHAがそのリストに加わった。二週間半後、これ以上ない素晴らしい報告がやってきた。幼稚園の先生からの電話によると、S君の振る舞いが大幅に改善しているというのだ。実際、母親は息子が穏やかで対話しやすくなっていて、よく眠っていることに気づいた。薬によるものではなく、食事療法だけで大幅な改善につながったのである。その二年半後、私は母親から手紙を受け取ったが、その中で彼女はこう語っていた。「Sは学校では読書や算数に優れていますし、活発さが過剰であることはもはy問題にはならないと思っています。あっという間に成長し、クラスの中でもとりわけ背の高い生徒たちの仲間入りをしました」

・帝王切開で生まれた子供はADHDにかかるリスクが高いのはなぜだろうか。それは、体内環境と体の健康維持のためには、腸内バクテリアが重要であるということを理解することにある。子供は産道を自然に通過するとき、無数の「有益なバクテリア」にさらされる。それによって新生児はプロバイオティクスを接種されることになり、その効果は生きている間中維持される。しかし、帝王切開で生まれると、その子供は「バクテリアのシャワー」を浴びるチャンスを逃してしまう。こうして腸の炎症の土台ができ、のちの人生においてグルテンに過敏になったり、ADHDになったりするリスクが高まるのだ。新たな研究では、子供は母乳で育てることがよいという事実が明らかにされつつある。母乳のみで育てられた赤ん坊は、初めてグルテンを含む食事を口にするとき、母乳で育てられていない子たちと比べて、セリアック病にかかるリスクが52%ほど低くなることがわかったのだ。この理由の一つは、母乳で育てることで胃腸の感染への抵抗力を強め、免疫力の弱い腸内のリスクを低減させているということだろう。グルテンに対する免疫反応も阻止できる。

・腹部の脂肪がさまざまな健康問題(心臓疾患、糖尿病、認知症など)のリスクを高めることはすでに広く知られている。しかし、腹位のせいで頭痛のリスクが上昇するとは誰も考えていないだろう。驚くことなかれ、腹位は、55歳までの男性にとっても女性にとっても、一般的な肥満よりもよほど偏頭痛の予測因子となるのだ。

・頭痛を引き起こす原因はたくさんある。考えうる犯人をすべてあげることはできないが、頭痛を和らげるいくつかのヒントを示しておこう。
 ・睡眠のサイクルをきっちりと守ること。これは体のホルモンを調整し、「ホメオスタシス」を維持するのに重要だ。ホメオスタシスとは、身体的に望ましい状態のことで、その状態だと生理機能のバランスがとれていることになる。
 ・脂肪を減らすこと。体重が重ければ重いほど、頭痛に苦しみやすくなる。
 ・活動的であること。じっとしていると炎症を引き起こす。
 ・カフェインとアルコールの摂取には気をつけること。どちらも摂りすぎは頭痛を誘発する。
 ・食事を抜いたり、不規則な食習慣のままにしたりしないこと。睡眠と同様に食事のパターンによって、頭痛のリスクに影響するホルモンのプロセスをコントロールできる。
 ・ストレス、不安、心配、さらには興奮を減らすこと。こうした感情は頭痛の原因としてごく一般的なものだ。
偏頭痛に苦しむ人はたいがいストレスの多い状況に敏感で、そのために脳内である化学物質が放出される。その化学物質のせいで、血管の病変が起こり、偏頭痛につながる。悪循環だが、不安や心配のような感情を持つと、筋肉が緊張して、血管が拡張し、偏頭痛がひどくなる。
 ・グルテン、保存料、添加物、加工食品を除外すること。炭水化物が少なく、体にいい脂肪の多い食事をとろう。
とくに、熟成チーズ、薫製肉、グルタミン酸ナトリウムには注意すること。これらの成分のせいで偏頭痛のリスクが30%も増す。
 ・頭痛を経験するパターンを調べること。そうすると自分はいつ頭痛を引き起こしやすいかがわかる。たとえば女性は月経周期に連動するパターンが見つかる場合が多い。自分のパターンがはっきりすれば、頭痛のサイクルがよくわかり、それに応じた行動がとれる。

・脳の健康と機能を理想的に保つにはどうすればいいのだろうか。そのためのカギとなる3つの生活習慣を具体的に取り上げる。その3つとは言うまでもなく食事、運動、睡眠だ。3つとも、脳が活発になるかならないか、あるいは衰え出すか出さないか、そのいずれにおいても重要な役割を果たすのである。

・なぜ人類の親戚であるネアンデルタール人は3万~4万年前に地球上にいなくなったのかという疑問である。ネアンデルタール人はかしこいホモ・サピエンスに「消された」とするのが無難なようだが、いまでは多くの学者が、絶滅のおもな原因は食糧難ではないかと考えている。それは、ネアンデルタール人は脂肪を利用して脳に栄養を与える生化学的経路がなかったので、生き抜けなかったかもしれないのだ。ほかのほ乳類の脳と違って、人間の脳は飢餓の際、代わりのカロリー源を用いることができる。通常は毎日の食事によって、脳にブドウ糖が燃料として供給される。食間にも脳には引き続きブドウ糖が安定して供給されるが、このブドウ糖はおもに肝臓と筋肉のグリコーゲンを分解してつくられる。だが、グリコーゲンの蓄えは、同量のブドウ糖しか供給できない。蓄えがなくなると、代謝が変わり、新たにブドウ糖の分子を、おもに筋肉にあるタンパク質のアミノ酸からつくるようになる。この過程はその名も「糖新生」という。プラス面では、これによって必要なブドウ糖が器官に与えられるが、マイナス面では、筋肉が犠牲になる。筋肉を消耗してしまうことは当然、好ましいことではない。

・カロリー制限は私たちにとって目新しいものではない。大昔から認識されていたのだ。カロリー制限は、てんかんの発作をめぐる医学的歴史の中では、一番の効果的な処置だった。現在では、それがどのように、そしてなぜそれほど効果的なのかもわかっている。カロリーを制限すると、神経細胞が保護され、新しい脳細胞の成長が進み、既存の神経回路網の影響範囲を拡大することができる。線虫類をはじめ、サルなどのさまざまな種において、カロリー摂取が少ないことと、長生きは大いに関係があると立証されている。そしてカロリー摂取を減らすと、アルツハイマー病やパーキンソン病にかかる率も減ることがわかっている。

・断食は炎症を抑え、脳を保護する抗酸化物質を増やす。断食によって脳は燃料としてブドウ糖を使うのをやめ、肝臓でつくられるケトンを使うようになる。脳が燃料としてケトンを代謝しているときは、細胞自殺(アポトーシス)も減り、一方、ミトコンドリアの遺伝子は始動して、ミトコンドリアが複製される。つまり、断食で脳がよりクリアに働くようになるのだ。

・精神的探求としての断食は、宗教史に欠かせない。主要な宗教はどれも、儀式をはるkに超えた行為として、断食を奨励する。断食は常に精神的修行の基本だった。たとえばイスラム教のラマダンや、ユダヤ教のあがないの日の断食がある。ヨガ行者は食事で耐乏生活を実践し、シャーマンは霊界との交わりを求める儀式の間、断食する。断食は敬虔なキリスト教徒の間でも一般的な修行であり、聖書には一日、三日、七日、40日の断食の例が見られる。

・カロリー制限はさまざまな反応経路を活性化することができ、それらの反応は脳保護するだけではなく、新しい神経回路網の成長も強化する。一方、同じ反応経路は、ケトン体と呼ばれる特別な脂肪を消費することでも活性化される。このメカニズムから1920年以来、いわゆる「ケトン食療法」がてんかんの処置となり、現在では、パーキンソン病、アルツハイマー病、ALS、さらには自閉症に対しても治療効果のある選択肢だと再評価されつつある。2005年のある研究では、パーキンソン病患者が28日間のケトン食療法を行っただけで、投薬や脳外科による治療にも匹敵するほど著しい改善を見せた。とくにケトン体脂肪が、アルツハイマー病患者の認知機能に著しい改善をもたらすことが判明した。話題のココナッツオイルは、このMCTの摂取源であり、またアルツハイマー病の処置に対する有益なアプローチだとされている。ケトン食療法によって、脳内のアミロイドが減少することがわかっており、さらに、海馬のグルタチオン(体内に生来存在し、脳を保護する抗酸化物質)が増加する。さらに、ミトコンドリアの増加を促し、代謝効率を上昇させる。

・炭水化物を減らし、脂肪を増やすと何が起きるのか。断食をしたときと同様の反応が起こる。つまり、脳を働かせるための燃料として脂肪を使ってケトンをつくるようになるのだ。炭水化物ではんく、脂肪を燃焼させるとケトン症になる。これは本来、悪いことではない。人間の体は地上を歩き回り出してからずっと、この仕組みとともに生きてきた。軽いケトン症の状態は、実際には健康であり、私たちは朝起きたとき、軽いケトン症の状態ともいえる。それは肝臓が体内の脂肪を燃料として使うために動員するからだ。心臓も脳も、血糖よりケトンを使うほうが25%ほど効率よく働く。健康で正常な脳細胞は、ケトンを燃料にすると成長する。完全にケトン食療法を実施しようとするとカロリーの80~90%を脂肪から摂り、残りを炭水化物とタンパク質から摂らなければならない。確かにこれは極端だが、ケトンが脳にとって、はるかに効率的な燃料であることを思い出してほしい。

・私の講義で医師たちに、自然界でDHAをもっとも多く含むものは何かと尋ねると、ありとあらゆる答えが返ってくる。肝油、サーモンオイル、アンチョビオイル。アマニ油やアボカドだと考える者もいる。だがこれらには十分なDHAは含まれない。自然界でもっともDHAを含むのは人間の母乳で。だから母乳養育が子供の神経の健康や成長のために大切だと、しきりに推奨されるのだ。

・頭がさえて、脳疾患になりにくくなるのは、どちらだろう。
A:頭を使う難しいパズルを解く
B:散歩する
Aと答えた人を責めはしない。だが、まず散歩に行き(できるだけ早く)、それから頭を使うパズルに取り組むよう勧める。正解は、もうおわかりのようにBである。体を動かすという単純な行為のほうが、どんな脳トレパズルや数学の方程式、ミステリー小説や、さらには思考そのものよりも脳にいいのだ。運動は体、とくに脳の健康にいい効果が多くある。有酸素運動は脳の記憶中枢の新たな脳細胞の成長を促し、中高年層の記憶力低下を逆転させることが明らかになっているだけでなく、長寿につながる遺伝子を刺激してくれる。運動が脳にいいことは以前からわかっていたが、実際に量的にも質的にもそれが証明されるようになってきたのは、ほんのここ10年である。それには、神経科学、生理学、生物工学、心理学、人類学など、さまざまな分野の研究者と、多岐にわたる医学領域の医師たちの力を結集させる必要があった。ニューロンんど、脳の内部の仕組みに関する分析や解明には、多くの先進技術の発達も必要だった。

・キッチンにある品を調べて処分すべきものは処分うる。まず次のものをかたづける。
●処分すべきもの
 ・すべてのグルテン源
 全粒および全麦のパン、麺類、パスタ、ペイストリー、焼き菓子類、シリアルなど。

 ・あらゆるタイプの加工した炭水化物、糖類、デンプン
 コーン、ヤムイモ、ジャガイモ、サツマイモ、ポテトチップス、クラッカー、クッキー、マフィン、ピザ生地、ケーキ、ドーナツ、甘いスナック菓子、キャンディ、エナジーバー(栄養機能食品)、アイスクリーム、フローズン・ヨーグルト、シャーベット、ジャム、ゼリー、プリザーブ、ケチャップ、プロセスチーズ、スプレッド、ジュース、ドライフルーツ、スポーツドリンク、清涼飲料、炭酸飲料、揚げ物、ハチミツ、アガベ、砂糖(白および白以外のものも)、コーンシロップ、メープルシロップなど

 ・ラベルに「無脂肪」や「低脂肪」とうたっている加工食品
 ただし、本来、正真正銘の「無脂肪」や「低脂肪」のもの、つまり、水、マスタード、バルサミコ酢などは、脂肪を含まないものがよい。

 ・マーガリン、植物性ショートニング、あらゆる市販の食用油
 大豆、コーン、綿実、キャノーラ、ピーナッツ、ベニバナ、グレープシード、ヒマワリ、米ぬか、小麦麦芽などの油。たとえ自然食品でも該当する。

 ・発酵させていない大豆(たとえば豆腐や豆乳)や大豆の加工食品
 原材料名の表示から「ダイズタンパク質分離物」を探す。大豆チーズ、大豆ハンバーグ、大豆ホットドッグ、大豆ナゲット、大豆アイスクリーム、大豆ヨーグルトを避ける(一部の自然醸造されたしょうゆは専門技術でグルテンを除去しているが、多くの商品には微量のグルテンが含まれる。料理にしょうゆを使う必要がある場合は100%大豆が原料で小麦の入っていないたまりしょうゆを使用する)。
 「グルテンフリー」とうたって(市販されて)いる食品に気をつける。これらの食品には、もともとグルテンをまったく含まないため問題ないものもあるが、多くは加工されているので、ラベルにこう記されているのだ。それらはグルテンの代わりに、コーンスターチ、コーンミール、米デンプン、ジャガイモデンプン、タピオカデンプンなどの別の成分が用いられている。どれも同じくらい攻撃的になることがあり、血糖値を大幅に増やす。しかも微量のグルテンが残っている恐れがある。「グルテンフリー」という言葉は、現在のとおろ法的意味を持たない。FDAは定義づけを提案しているがまだ決着していない。グルテンが除去されているソース、グレービーソース、コーンミール製品(たとえばタコス、トルティーヤ、シリアル、コーンチップ)には特に用心する。

●処分しなくていいもの
 次のものは自由に飲食できる(無添加食品が選べる地元の自然食品店へ行くといい。急速冷凍も可)。
 ・体にいい脂肪
エキストラ・バージン・オリーブオイル、ゴマ油、ココナッツオイル、放牧で飼育された動物の脂、有機農法または放牧によバター、ギー、アーモンドミルク、アボカド、ココナッツ、オリーブ、ナッツ、木の実バター、チーズ(ブルーチーズを除く)、種(アマニ、ヒマワリ、カボチャ、ゴマ、チアシードなど)。

 ・ハーブ、調味料、香辛料
これらについてはラベルさえ見れば、自然なものが選べる。ケチャップとチャッツネとはお別れだが、マスタード、西洋わさび、タプナード、サルサは、グルテン、小麦、大豆、砂糖が含まれていなければよい。ハーブと調味料についてはほとんど無制限である。ただし小麦や大豆の加工処理工場でつくられた包装製品には注意する。

 ・低糖の実
アボカド、ピーマン、キュウリ、トマト、ズッキーニ、カボチャ、ナス、レモン、ライムなどはよい。

 ・タンパク質
全卵、天然魚(サケ、ギンダラ、シイラ、ハタ、ニシン、マス、イワシなど)、貝・甲殻類(エビ、カニ、ロブスター、イガイ、二枚貝、カキなど)、放牧による牛肉、鶏肉、豚肉、子羊肉、レバー、七面鳥、カモ、ダチョウ、子牛肉、野生の獲物などはよい。

 ・野菜
青菜、レタス、ホウレンソウ、ブロッコリー、ケール、フダンソウ、キャベツ、タマネギ、キノコ、カリフラワー、芽キャベツ、ザウアークラウト、アーティチョーク、アルファルファもやし、サヤインゲン、セロリ、チンゲンサイ、ラディッシュ、クレソン、カブ、アスパラガス、ニンニク、西洋ネギ、フェンネル、エシャロット、ワケギ、ショウガ、クズイモ、パセリ、ヒシ。

・次にあげるものは、適度に飲食できる(「適度」とは、これらの食材を一日一回少量、できれば週に2、3回だけ飲食することだ)。
 ・ニンジンとパースニップ(シロニンジン)
 ・カッテージ・チーズ、ヨーグルト、ケフィール
  料理に、またはトッピングとして、たまに用いる。
 ・牛乳とクリーム
  料理、コーヒー、紅茶にたまに用いる
 ・マメ科植物
  豆、ヒラマメ、エンドウ。フムス(ヒヨコマメでつくる)も食べてよい。
 ・グルテンの含まれない穀物
 アマランサス、ソバ、米(玄米、白米、野生米)、雑穀、キヌア、ソルガム、テフ、オート麦(天然のオート麦はグルテンを含まないが、小麦も扱う製粉所で加工処理されたせいでグルテンがついていることがよくある。グルテンを含まないことが保証されないものは避ける)。グルテンのない穀物が人の食用のために加工処理されると(たとえば全粒オート麦を製粉し、米を調理して包装するなど)、その物質的構造が変化し、これによい炎症反応のリスクが増す。これらの食品を制限しているのはそのためである。
 ・甘味料
 天然のステビア、チョコレート(カカオ70%以上のブラック・チョコレートを選ぶ)。
 ・天然の果実
 ベリー類が一番いい。甘味の強い果実(アプリコット、マンゴー、メロン、パパイヤ、プルーン、パイナップル)には用心する。
 ・ワイン
 飲むなら一日一杯で、赤のほうがよい。

●卵は悪者ではない

・第一週を始める前に、丸一日の断食をすると理想的だ。断食は体の基礎を定め、体が燃料として脂肪を燃やせるよう、また、体と脳の健康に驚くほど効果的な化学物質を生成するよう、より速く変化させるためには一番いい方法である。多くの人にとっては、日曜に断食し(つまり、最後の食事が土曜の晩ご飯になる)、食事プログラムを月曜の朝から始めるのが有効だろう。断食のやり方は簡単である。24時間食べないが、水はたくさん飲む。カフェインも避ける。薬を服用しているなら、もちろん服用を続ける(糖尿病の薬を服用している場合は、まず医師に相談すること)。

・新しい食事と運動の習慣を続けながら、さらに三週目は睡眠に重点を置いていく。すでにいろいろな手順を踏んできたので、睡眠も改善されてきているはずである。もし一晩の睡眠時間が6時間に満たないなら、まずその時間の長さを少なくとも7時間に延ばすといい。体内のホルモンの変動を正常で健康的なレベルにしたいなら、これが最低限必要な長さである。最高の安眠を確保するために、どんなことに気をつければよいのだろうか。夜ぐっすり眠れるこつをいくつか次に列挙する。
①規則正しく眠る習慣をつける
②睡眠を妨げるものは排除する(薬・カフェイン・アルコール・ニコチン等)
③適切な時間に夕食をとる(夕食と就寝時刻の間が3時間くらい空ける)
④不規則に食べない
⑤夜食をとってみる
⑥刺激物に気をつける(カフェインなど)
⑦環境を整える(電子機器は寝室に置かないなど)
⑧睡眠薬は慎重に用いる



良かった本まとめ(2016年上半期)

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「高はし(東京 築地場内)」の穴子丼はとてもオススメ!

2016年08月11日 01時00分00秒 | 外食
いつも平日7時頃に東京の築地場内で朝食を楽しむのですが、いつも閉まっている店の一つが8号館にある「高はし」

調べてみると、開店が8時とのことなので、8時5分前に到着すると、ちょうど開店して、客が入ったところでした♪

残念ながらちょうどぎりぎり席に座れず残念でしたが、メニューを見てどれを選ぶか悩んでいると、5分もしないうちに1席空いて、すぐ座れました♪


↑店構え


↑店の前のメニュー


↑店内メニュー


↑店内メニュー

やはり、ここは当店名物とある「あなご丼」にすることにします♪

このお店は刺身もありますし、焼き魚、煮魚もあり、それらにご飯200円、味噌汁100円、小鉢200円を追加することもできます。
まあ+500円で定食ということですね^_^)

ちなみに自分の席の両隣は、煮魚でしたね♪
煮魚もかなり美味しそうです♪
ただ、煮魚は注文受付から煮始めるようなので、時間がかかるようです♪

なので、後で席に着いた私の穴子定食の方が先に到着しました♪

まず、夏なので冷たいお茶と、小鉢が運ばれます。
小鉢は、何と呼ばれるのか分かりませんが、大根と里芋で甘く煮込まれています♪
美味しい♪


↑お茶と小鉢

しかしながら、お茶は2リットルの市販のペットボトルからそのまま注がれていました^_^;)

そして、穴子丼と味噌汁が到着♪


↑穴子丼と味噌汁

まず、味噌汁に手をつけますが、おぉぉ出汁が効いていて、味噌もしっかりとした味で、腸に染み入り美味しい♪
緑色の野菜もいい感じ~♪
美味しくて感動です♪

そして、穴子が超柔らかい~♪
そのまま食べられる小さな小骨はありますが、穴子はほんのり甘く、柔らかくて、美味しいです♪
ご飯とも合いますし、ワサビも合って美味しい~♪
夏にやはり穴子丼は良いですね!

少し夏バテ気味でしたが、この穴子丼ですっかり元気になりました♪

 なお料理人の方が店主のようですが、客とも和気藹々とポケモンGOの話をしたり、私の隣に座っている客には「○○さん味噌汁2杯どう?」と訊いて、苦笑しながらも私の隣の客は「はい」と笑顔で答え、美味しそうに味噌汁を2杯飲んでいました^_^;)
思わず笑っちゃいましたね^_^)

築地場内の「高はし」は、上質な刺身や塩焼き、煮付け、穴子丼などの定食を堪能でき、とてもオススメです!


開店がほかの店よりも遅い8時ですのでご注意ください♪

美味しかったものまとめ(2016年上半期)

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うなぎ米花(東京 築地場内)の海鮮丼はとてもオススメ!

2016年08月10日 01時00分00秒 | 外食

東京の築地場内8号館にある「うなぎ米花」へ行ってきました♪


↑うなぎ米花の店構え

前回はうなぎを食べたのですが、海鮮丼も有名なので、海鮮丼2500円をチャレンジしてみました♪

平日朝の8時ごろ訪れたのですが、ほぼ満席で、話好きな優しいおじさんが一番奥の席を案内してくれます♪
奥では築地では珍しく、若くかなり美人な女性が一人で定食を食べていました♪
前に訪れた時にも確かいた女性で、かなり常連なようで、帰る際には店主のおじさんとハグをして軽くチューをしたのには驚きましたね♪
一体どういう仲なのでしょうか?

そして、入れ替わりに5人のまたかなり若くスマートな美人女性グループが店内に入って来て驚きました♪
高校の同級生とのことです♪
雑然とした店内ですが、話好きな店主のおじさんが美人を呼び寄せるようですね^_^;)

私は一人で訪れたので、狭い店だけに本当に肩身の狭い思いで、海鮮丼を待ちます♪
しかも、隣のかなりスマートな美人は肘を広げて豪快に食べるので、本当に肩身が狭い狭い^_^;)

比較的すぐに海鮮丼が運ばれますが、このボリュームが凄い!!
しかも、店主のおじさんが優しく醤油を注いでくれます^_^)
なお、前回は撮影禁止と聞いていたのですが、店主が女性たちに写メを撮って撮って!と言っていたので、今は撮影禁止ではないようです♪


↑海鮮丼

 海鮮丼は、大きなアワビがドーンと中心に置かれ、そして大きな生エビと、大きな鮮度が良いマグロが2つ、そして大きなホタテ、シャコ、たっぷりのカニの身、そして写真からは判明しませんがイクラもタップリで、豪快な海鮮丼です♪

たっぷりの海鮮なので、ご飯が少な目なのも嬉しいですね♪

アワビはうまく煮込まれていて、比較的簡単に殻から外すことができます♪
柔らかくて美味しい♪

そして、マグロ一切れがかなり大きくて、質の良さも感じ、これは嬉しいですね♪
エビも身が大きく、エビ味噌?も美味しい♪

それから味噌汁もしっかり出汁が効いていて、きゅうりも美味しかったです♪

「うなぎ米花」の海鮮丼は豪快でボリュームたっぷりで、2500円はとてもリーズナブルだと思います。
とてもオススメです!!

美味しかったものまとめ(2016年上半期)

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「市場すし(東京 築地場内)」のお寿司はオススメ!

2016年08月09日 01時00分00秒 | 外食
 東京の築地場内の8号館にある「市場すし」へ行って来ました!


↑店構え

 実はこの築地場内の飲食店にはほとんど行きましたが、寿司店はこの店で全制覇だと思います♪


↑メニュー

平日の朝7時頃に訪れましたが、このお店は大体いつも閑散としています^_^;)

私の他には客は1名のみです。

メニューを見て、迷うことなく「おまかせ握り」3800円を注文します♪
築地場内ではどこの店もそうですが、「おまかせ握り」には上質で一般的に高価なネタが多く含まれているので、それを考えるとかなりリーズナブルです♪
銀座では約10倍のお値段でしょうか^_^;)

熱いお茶と味噌汁が運ばれ、テーブルの上には笹の葉とガリが置かれます♪


↑お茶とお味噌汁

この「市場すし」の味噌汁は、築地場内では珍しくしっかりと出汁が効いていて、器も大きくアツアツで美味しい♪
これは嬉しかったですね♪

そして、マグロの赤身と大トロ等が置かれます♪
おぉぉ、大トラが脂が乗っていて、口の中でトロけて美味しい!


↑マグロとの赤身や大トロ等

そして、金目鯛やびんちょうマグロ、赤貝が置かれ、そして器に入れた状態で、ウニ、玉子焼き、イクラ、中トロ炙り、アナゴが運ばれます♪


↑金目鯛や赤貝、ウニ、イクラなど

ウニが上質さを感じてたっぷりだし、中トロを炙るとはぜいたく!!
美味しい!
そして、アナゴが想像以上に柔らかくて感動♪
このお店は客は少ないですが、ネタは上質で、オススメですね♪
並ばずにすぐ上質なお寿司を食べられるので、良いと思います♪

それから、最後に甘エビ、ホタテ、アジが運ばれます。
もちろん美味しいです♪


↑甘エビ、ホタテ、アジ

「市場すし」は、並ばずに食べることができ、また特に大トロ、ウニ、中トロ、炙り中トロが美味しくてオススメです♪

美味しかったものまとめ(2016年上半期)

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東海道五十三次 街道をゆく 三島塚原~沼津宿 (3)一里塚~対面石

2016年08月08日 01時00分00秒 | イベント・外出
 阪急交通社が企画する「東海道五十三次 街道をゆく」の第12回目の三島塚原~沼津宿(3)一里塚~対面石について紹介したいと思います。

常夜燈を後にして、玉井寺一里塚と宝池寺一里塚がありました。
江戸の日本橋から29里目の一里塚で約116kmとなりますね。
玉井寺一里塚は当時のままの姿ですが、宝池寺一里塚は昭和60年に原寸通りに復元したとのことで、確かに新しさを感じますね♪


↑玉井寺一里塚


↑玉井寺一里塚の説明


↑宝池寺一里塚


↑宝池寺一里塚の説明

それから柿田川公園に到着し、ここでお弁当となります♪
柿田川公園は人気スポットなようで、駐車場は広いし、観光バスも来ているのには驚きました♪
富士山からの湧水が有名なようです。


↑柿田川公園の案内

桜の木の下で、美味しくお弁当を頂きました♪
駿河湾?の桜えびが嬉しいです♪


↑弁当

柿田川は東洋一の湧水とのことで、1日約100万トンの湧水量とは驚きましたね!
水温は年間を通じて15℃で、流量も年間を通してほとんど変化がなくて安定しているようです。
この湧水は、富士山周辺に降った雪や雨が地下に浸透し、柿田川に湧水として湧き出しているもので、国土交通省のトリチウム濃度の分析によると、26~28年かけて湧き出しているとのことです。


↑湧水の説明

その柿田川は、回りは緑あふれていてとても美しかったですね!


↑柿田川

そして、湧水第二展望台では、湧水が青く光っていて美しい!
底の方で噴煙のように水が湧き出しているのが分かりました!
水が綺麗なので透明度が素晴らしいです♪
これには感動しましたね!


↑湧水第二展望台からの眺め

それから湧水第一展望台からは、緑が美しく、左側のグレーの色のところからは、水が湧き出しているのがよく見えました♪
緑が美しくて素晴らしかったですね!


↑湧水第一展望台からの眺め


↑湧水第一展望台からの眺め

それから、ここには戦国時代には北条家の城として、泉頭城があったようです。
徳川家康は隠居場所として、この場所を考えたようですが、その後、駿府(静岡市)に変更したという逸話もあるようです。
水が湧き出るので、川をせき止められたとしても、兵糧攻めには強そうな場所ですね。


↑泉頭城の説明

それから、この公園では、その湧水を飲めたのは嬉しかったですね♪
さすが、美味しいです!
ペットボトルの水と入れ替えて飲みました^_^;)


↑湧水が飲める場所

それから少し歩くと、八幡神社と対面石がありました!
1180年に平家が富士川の辺りまで押し寄せてきた時に、平家追討のため鎌倉から出陣した源頼朝と奥州から駆け付けた源義経兄弟が、腰を降ろして対面した石、すなわち対面石で、涙を流して平家打倒を誓い合ったと伝えられているとのことです。
平家を討伐した後は仲違いとなった兄弟ですが、そんな歴史があったんですね。


↑八幡神社の鳥居


↑八幡神社


↑対面石の説明

左側の石が頼朝が座った石で、右側の石が義経が座った石とのことです。
頼朝の方が大きな石ですね^_^;)


↑対面石

なお、天正18年の豊臣秀吉による小田原攻めの際には、この八幡神社で豊臣秀吉と徳川家康で戦勝祈願をし、徳川家康が太刀を奉納したとのことで、その記録が残っているようです。

今回も歴史の勉強になりましたし、柿田川公園の湧水が美しくて感動しましたね♪
また、三島のウナギはいつか食べたいと思います♪

次は、(4)黄瀬川~元沼津城です。


お勧めなお話(2016年上半期)

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「うまい鮨勘(東京 築地場内)」の寿司はオススメ!

2016年08月07日 01時00分00秒 | 外食
東京の築地場内の4号館にある「うまい鮨勘」へ行って来ました!


↑店構え

築地場内の飲食店は、主に1号館、6号館、8号館に集まっているのですが、この4号館には「うまい鮨勘」のみ飲食店があります。

そのせいか、他のお店と違って、店内が広くて驚き!
しかも大漁旗が飾られていて、BGMも流れていて、居酒屋感いっぱいです♪


↑店内

6人掛けのテーブルがあるのが、とても広く感じますね♪
大人数で築地場内で食事をする場合は、このお店はオススメですね♪
現に、隣のテーブルには早朝にも関わらずちびっ子たちが4~5人いる団体で賑やかでした♪

メニューを見て、せっかくなので旬なネタ満載の「旬の盛込み握り」3500円(税別)を注文します♪
「店長おすすめ握り」2980円(税別)と悩みましたね。
「店長おすすめ握り」には茶碗蒸しや大きなアナゴもあり、一見すると「店長おすすめ握り」の方が良さそうです。
「旬の盛込み握り」にも茶碗蒸しや大きなアナゴを付けて欲しいものです^_^;)
但し、味噌汁は「旬の盛込み握り」の方が「しじみ味噌汁」と格が上のようです♪

なお、メニューは居酒屋メニューで、鮨以外にもいろいろなものを食べることができます♪


↑メニュー

しばらくして、「旬の盛込み握り」が運ばれました♪
大きな黒い重い器で運ばれ、重厚感及び上質感があります♪
卵焼きに「うまい」「鮨勘」と刻印されているのがおもしろいですね♪


↑旬の盛込み握り

ウニの粒がしっかりとしていて鮮度の良さを感じ、また大きな金目鯛が旬でしょうか?
大トロや赤貝があるのも嬉しいです♪

ネタが比較的大きいので、お腹いっぱいになりましたね♪

なお、残念なことにあらかじめホームページから生ビール無料券を印刷して持っていったのですが、生ビールがないとのことで提供いただけませんでした^_^;)

「うまい鮨勘」は築地場内で大人数でお寿司や居酒屋メニューを楽しむにはオススメです!


美味しかったものまとめ(2016年上半期)

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「愛養(東京 築地場内)」の珈琲等はオススメ!

2016年08月06日 01時00分00秒 | 外食
 東京の築地場内の6号館にある珈琲店「愛養」で朝食と珈琲を楽しみました♪

具体的な場所は、大人気の「寿司大」と天ぷら等の「天房」の間になります。


↑店構え


↑店構え

 築地場内で喫茶店は3店ありますが、「愛養」はその中の1店ですね。
それぞれ食事内容が違うというのが、競合を避けさすがです♪

 店内では、築地では珍しくBGMがクラシックというのは和めて、なんだか優雅な気分です♪
おそらくクラシックが流れているのは、築地場内ではこの店だけでしょう^_^)
ちょうどクラシックピアノのソナチネ1番が流れていました♪

 朝食を食べたかったので食事を確認すると、「トースト」220円があるとのことです。
それからもう一つだけ「ゆで卵」があるとのことでした。
「ゆで卵」はメニューにありませんが60円のようです。
安い^_^;)

ホットコーヒー450円と併せてそれらを注文します♪


↑店内にあるメニュー

 すぐにホットコーヒーが運ばれます♪
少し酸味がありますが、ほんのり甘みがあり、若干濃いでしょうか。
美味しい♪

 そして「トースト」はバターの他にジャムを付けますか?とのことなので、付けるように頼みます♪
トーストが8等分に切られ、その半分にはジャムが、残りの半分にはバターが塗られていましたね♪


↑トーストと珈琲

 それから、ゆでられたばかりの「ゆで卵」が運ばれますが、上部分が割られていて、そこからスプーンですくって食べてくださいとのことでした♪
おぉぉ斬新な食べ方!
こんな食べ方は初めてでしたね♪
塩や胡椒を振りかけて食べてくださいとのことでした♪


↑ゆで卵

「ゆで卵」はホカホカで、適度な塩が美味しい♪
慎重に殻を割らないように堪能します♪
トーストにも合い、美味しい♪


↑ゆで卵


↑ゆで卵の黄身部分

 そして、最後にアツアツの緑茶が運ばれました♪
おぉぉ洋食に徹するのではなく、ここで日本らしく緑茶が運ばれるというのには意表を突かれましたね^_^;)
これはこれで良いかもしれません♪


↑緑茶

「愛養」は、美味しい珈琲やトースト、ゆで卵を堪能できオススメです!!

美味しかったものまとめ(2016年上半期)

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「だから、ぼくは農家をスターにする(高橋博之)」という本はとてもオススメ!

2016年08月05日 01時00分00秒 | 
「だから、ぼくは農家をスターにする」の購入はコチラ

 「だから、ぼくは農家をスターにする」という本は、2013年7月に創刊した史上初の食べる情報誌「東北食べる通信」を始めた経緯やその苦労、生産者と読者のつながりとその豊かな世界への広がりだけでなく、生産者と消費者が歩み寄って支え合う「CSA」という仕組みなどについて分かりやすく書かれたものです。

 本書ではその食べる情報誌を通したコミュニケーションだけでなく、FACEBOOKによるつながりを活用し、実際に生産者と消費者が会い、生産を消費者が手伝うこと等により、より食卓が楽しくなり、「生きる実感」や地方活性化にもつながることについても書かれていて、それらはとても素晴らしいと思いましたね♪

ワクワクします♪

 また消費者としては、生産現場のことがよく分かるので生産者について理解や応援が深まりますし、生産者としても消費者の感謝や気持ちがよく分かりより生産に励むことにもなり、好循環が生まれて良いかと思います。

 特に、今まで生産者が抱えてきたたくさんの課題を、消費者と共に一緒に悩み・考え・行動・解決していくこもできて良いかと思います。

 改めてコミュニケーションは大切だなぁと思いましたし、それは食だけでなく、いろんな分野でもこのようなインターネットやリアルでつながりを密にした新しい豊かな社会が、今後始まるのではと感じました♪

 私も「食べる通信」を購読し、CSAに参加してみたいなぁと思いましたね。

 「だから、ぼくは農家をスターにする」という本は、これからのより良い「生きる実感」を持てる社会を考える上でも参考となり、とてもオススメです!

以下はこの本のポイント等です。

・彼が気づいたのが、立ち上げのために集まっているメンバーの「メディアをつくれる」という共通項だった。坂本は、私のビジョンやアイデアにその発想を付加し、こう逆提案してくれたのだ。「食べものと情報をセットにしたメディア。食べもの付きの月刊情報誌をつくろう!」一般的な食材宅配サービスは、送られてくる食べものがメインであり、その説明のためについてくる紙は、食べもの紹介をするサブ的な役割だ。そこで坂本がひめいたのが、その関係を逆転させること。食べものを紹介する紙媒体、つまり情報のほうをメインコンテンツに格上げして、その情報誌で特集した食べものを「付録」としてサブ的に位置づける。「大手の食材宅配サービスと同じ土俵に乗ったのでは勝ち目がない。しかし逆転させれば、従来のサービスとは差別化が図れる。高橋の想いも文章で伝えやすくなるのではないか」主体を情報誌とすることで、他のいかなる食の宅配サービスとも競合にならない、新しい価値を世の中に提供することになった。こうして創刊された、市場初の”食べる月刊情報誌”「東北食べる通信」。会員登録制の定期購読誌で、毎月、編集部が選んだ東北の生産者を特集した情報誌とその人がつくる食べ物が読者にセットで届けられる。食べ物を選ぶことはできない仕組みで、食材によってその都度購入するような形式もとっていない。そこが、「お取り寄せ」とは違う点だ。毎月中旬、会員のもとに「○月号のお届け準備ができました」というメールが届く。会員はそのメールから専用のウェブページにアクセスし、2~3週間の期間の中から希望到着日時を指定する。このとき、追加料金を払えば、食べ物の量を増量することもできる。下旬、タブロイド判16ページの情報誌と、特集された生産者が収穫した自慢の一品がセットで届く。講読料は、消費税と送料も込みで月額1980円(当時)と設定した。

・すんなりと創刊したわけではなかった。実は、坂本に「天からアイデアが降ってきた」のは5月で、創刊は7月。この2ヶ月強はまさに怒濤の日々だった。

・メディアの「顔」である表紙については議論になった。私は「生産者の顔の写真がいいのでは」と思ったが、玉利は頑なに「食べものの写真にしましょう」と譲らなかった。「12ヶ月後、バックナンバーを12冊並べたときに、食材の持つ自然な色が並ぶと美しい。人はカラフルなものが並んだデザインに惹かれ「欲しい」と思うはずです。」数々の雑誌や商品を研究し、そのような結論に至っていたらしい。しかしただ食材だけではおもしろくない。今や「東北食べる通信」の顔にもなった「食」マークのロゴは、このときの議論の中で生まれたものだ。

・牡蠣の生産者である阿部貴俊さんには創刊前の6月に依頼し、交渉していたが、その時点では何人から申し込みがあるのか、まったく読めなかった。10人なのか、100人なのかもわからない・・・。私も阿部正幸も物流の経験がないので、阿部貴俊さんから「何個用意すればいいですか?」と当たり前のことを聞かれても、ハッキリとした数字を答えられなかった。そこで阿部正幸は、創刊パーティを終えてすぐ東京から石巻に移動し、申込状況とにらめっこをしながら翌日から発送準備に取りかかった。私やほかのスタッフも手一杯だったため、ほとんど彼ひとりに丸投げしていた状態だった。現在はパソコンを使って発送伝票を出力しているが、当時はまだそのシステムが完成していなかった。彼は全会員の住所と名前を徹夜で手書きした。さらに、一日に何百という牡蠣を出荷することが大変な重労働だった。牡蠣は、海から引き揚げて終わりではない。まずは、出荷に適した牡蠣を選別する。次に選んだ牡蠣を1個ずつトンカチで叩き、表面のムール貝やホヤの赤ちゃんなどの生物を表面から落として磨き、その後水圧できれいに洗浄し、殺菌や減菌を行うのだ。1個につき約2分かかる。それからやっと梱包、発送である。「当時は、工程の細かいところまではわかっていなかったんですよね。生産者さんの苦労がわかっていませんでした」阿部正幸はそう振り返る。会員は多くが首都圏在住の勤め人なので、到着日に土日を指定する人が多い。量が多い日には一日に200箱ほど発送しないといけなかったので、彼は近くの友人に声をかけまくって手伝ってもらっていた。

・理事や事務局スタッフに加えて特徴的なのが、数多くのプロボノの活躍によって支えられている点だ。「プロボノ」とは、職業上持っている専門知識やスキル、経験を活かして社会貢献するボランティア活動をいう。アメリカやイギリスで、弁護士による無料相談から始まったといわれ、ラテン語の「Pro Bono Publico(公益善のために)」を語源とした造語だ。この「プロボノ」は、とくに東日本大震災以降に注目されるようになった。自分の生業のほかで社会課題を解決したり、困っている人を助けたりすることが、実は自分の人生や暮らしを豊かにする。震災は、多くの人々がそれに目覚めたターニングポイントでもあったと私は思っている。

・試行錯誤を重ね、制作の流れは次のように落ち着いた。発行の前月後半、現地への取材前に、制作メンバーで集まって編集会議を行い、16ページ分の台割(ページごとの内容や構成を表にしたもの)を一応組んでおく。たいてい月末~発行月の初旬が取材だ。実際に現地へ行くと、新たに知ることや「これこそを伝えたい」という要素が出てくるので、現地で台割をがんがん変えていく。取材先や宿泊先へと移動する最中の車内で話し合い「やっぱりこのページは○○にしよう」「この内容にしてビジュアルはこうしよう」などと即席編集会議をやり、解散する前に内容を固める。解散後は、編集担当の保田さえ子がラフ(レイアウトをおおまかに書いたもの)を用意したり、イラストを発注したり、地域の歴史などについて下調べをしたりと動き回る。玉利は、表紙や中面で使用する食べもの写真を撮影する。彼がラフを手がけたり、ページの企画をしたりすることもある。そしてラフをもとに、意見を交換しながら玉利がデザインを進めていく。毎月15日の入稿日は、東京都内にある玉利の自宅兼事務所に制作メンバー全員で集う。コピーライターの坂本が現行をチェックした後、デザインへテキストを流し込み、各所への確認や文字校正を一日がかりで行う。作業が終わらず、翌日へもつれこむこともよくある。そのたびに、編集長の私は叱られている。すべての工程を終えたら、晴れて入稿だ。事務局や各地の生産現場に情報誌が納品され、月末ごろに食べものとともに読者へ発送となる。

・私たちの制作スタイルには、ある特徴がある。それは、徹底した「現場主義」だ。保田以外のメンバーは、出版業界の経験を持っていない。しかし、だからこそ我々にしかできないことがあるのではないだろうか。私のこだわりは、出版業界の常識からすると驚くべき要素に満ちているらしい。取材は、一人または1チームの生産者に対して多いときは4~5回行っている。これに驚く生産者は多い。「また、来るんですか?」と。しかし、私は当然だと思っている。ページ数も文字数もたっぷり用意しているから、深い内容を書きたいし、届けたい。1回程度の取材では、表面をペロッとなめて終わりになってしまう。ビジュアル面の担当である玉利にもこだわりがあり「季節による生産現場も変化を伝えることも重要」と力説している。とくに農産物は、種を植えてから生長し、収穫までに数ヶ月~半年ほどかけてその姿や景色が変化していく。それを伝えるため、お米を特集したときには、玉利は春の田植えと秋の収穫の両方を撮影するため、現地へ足を運んだ。

・書き手としての私が、取材先にたびたび足を運ぶ理由はただひとつ。その人の本当の姿と深い心に迫りたいからだ。たびたび足を運ぶことで、少しずつ心を開いてくれる人もいる。何回も通って酒を交わし、腹を割って話すようになった人たちもいる。

・発送業務は収穫の後、すぐ出せるわけではなく、選別や洗浄、梱包などの手間を経ないといけない。事務局から発送するケースがあるものの、食べものによっては創刊号のときのように「現地泊まり込み」だ。読者全員分を手作業で発送するために、いつも2週間から3週間を発送期間としている。潤沢な予算があるわけではないので、生産現場によってはプレハブや小屋のようなところに泊まり込むこともある。読者全員分、情報誌と生産者直筆の手紙が濡れないようビニール製の袋へ入れて封をし、食べものと共に梱包し、発送伝票を貼って発送する。受け取り希望日時を指定する読者がいるので、その人たちの発送分は指定日に合わせる。しかも食べものが毎月異なるため、冷凍や冷蔵の管理も違うし、箱や袋のサイズも毎回変わる。

・私が生まれる少し前の1970年には、農家は約1025万人もいた。それが年間約10万人の離農が続き、今約239万人に激減した。そのうち実に全体の75%が60歳以上の高齢者で、40歳未満の若い農家はたったの約17万人で12%しかいない。田畑を耕しているのは、年金をつぎ込んでいる高齢者が大半だ。漁師にいたってはさらに深刻で、同じ1970年に約57万人いたが、今や約18万人。過半数が60歳以上の高齢者で、35歳未満はたったの約2万人で全体の11%だ。一方、日本の就業調理師数は約24万人もいる。シェフは若い人にとって華やかで憧れの職業の一つだ。グルメな日本において、食材をおいしく料理するシェフの社会的地位は高いが、その食材を提供する生産者の社会的地位は圧倒的に低い。

・「世なおしは、食なおし。」これは、坂本が考案した「東北食べる通信」のキャッチコピーだ。創刊以来、コアメンバーをつなげている言葉であり、必ず誌面の表紙にも入れているフレーズでもある。私たちは何よりもまず、命の糧である食を取り巻く環境をよりよくしていくことが、この国全体をより良くしていく鍵だと考えている。自然界に働きかけて命の糧を生み出す生産者の生きざまに、都会の人が価値を見出して応援する。そして、関係性と生存実感を取り戻していく。つまり、今後生産者は「世なおし」の旗手になっていくのだ。

・私もどうだったが、震災後、被災地を訪れたボランティアの多くが、人生で初めて漁師に出会ったという。そして、その漁師が育てたり、獲ったりしている魚介類を、海を感じながら、漁師の話に耳を傾け、その世界に驚きながら食べた。同じ牡蠣でも東京のオイスターバーで食べる牡蠣より断然おいしく感じた。この体験を消費地にいながらにして疑似体験してもらいたかった。生産者と消費者が「情報」と「食べもの」でダイレクトにつながり、コミュニケーションをはかる。会ったことがなくても、つながった生産者と消費者は、こうも盛り上がることができうのか。私は改めて驚かされた。阿部さんは、食べて喜んでくれている人々の声に触れ、「いやぁ、もっともっとうまい牡蠣をつくりたいな!」と、生産意欲を増していた。また、読者から編集部に対し、「ありがとうございます」という声も寄せられたが、学ばせてもらったのは私たちのふだった。生産者と消費者がつながったときに発せられるエネルギーは、こうもすごいものなのか、と改めて実感した。つまり、今までは両者が分断されていただけで、「ごちそうさま」を伝える場や機会、関係性がなかっただけなのだ。一般的には、食べものが届いたら、味わって「おいしかった」で終わりだろう。しかし、このように食べ終わった後に始まる交流、そこから広がる価値こそが、「東北食べる通信」の最大の特徴であり、強みでもある。読者は情報誌を通じて、自らの口に運ぶ食べものをつくっている人を知ったうえに、生産者の想いや食べものに秘められたストーリーにも触れる。あたかも産地へ行ったかのような疑似体験をしてくれたのではないだろうか。

・読者グループに並んだのは、温かいコメントや激励ばかり。約60件のコメントが続々と寄せられたのだった。菊池さんは、その一つひとつすべてに返事を書き込んでいた。消費者側が生産者の困った声に触れただけでなく、生産者側も消費者の励ましの声に触れ、交流が生まれた瞬間だった。ある生産者は「これは素晴らしいことです。卸の都合で強いられた条件などは、直接の信頼関係があれば関係ないのですね」とコメントしてくれた。こんなことがあれば、クレームや解約が殺到してもおかしくないが、驚いたことにそうしたことはほとんどなかった。消費者は、消費者然として商品やサービスを「受け取る」ことに慣れている。対価を支払っているのだから当然の権利ではあるが、「お客様は神様」という言葉もあるように、消費者が上から目線の言動をすることもある。提供側に悪意が一切なくても、求めているものが受け取れなければクレームに発展しやすい。とくに近年は、「モンスタークレーマー」などという単語もあるほど、理不尽な要求や文句を口にする消費者も増えている。しかし、と私は思う。消費者は神様でもなければ王様でもない。この「どんこ事件」は、私には、読者がもはや消費者を超えて「つくり手に寄り添う共感者」へと変化を遂げているように感じられた。読者の温かい姿勢に、またも学びを得たのだ。そうか。つくっている生産者の顔が見えないものは平気で買い叩けるし、何かあればすぐに文句も言えるが、つくっている生産者の人柄や現場の状況が見えれば、消費者も簡単には買い叩けなくなるし、トラブルにも理解を示すようになるんだな、と。一連の経緯を知った食品関係の大手流通業者からは「これまでの常識では考えられない、にわかには信じられない」と驚かれた。その後12月までかけて、どんこは全読者へと無事に発送された。

・読者たちの姿勢に、「消費者と生産者をつなぐものをもっと仕掛けていこう」という気持ちにさせられた私たちは、オンライン上だけではなく、実際に生産者と直接会うことができるイベントも企画している。ひとつは、主に都心に特集した生産者を呼び、その生産物を使った料理などを読者と共に味わう食事会「おかわりLIVE」。創刊年である2013年は4回、2014年には8回開催している。「東北食べる通信」の誌面とFacebookを通じて一度生産者に出会っている読者と、食べものを再び提供する生産者は「おかわり」の関係性。いいネーミングだと思った。このイベントには特徴がある。誌面を読んで生産者の半生や哲学を知り、Facebookでコミュニケーションを取った後だと、読者たちは「ついに会える」と高揚するのだ。生産者が登場すると、自然と歓声と拍手がわき上がり、まるでアイドルのように生産者へスポットライトが当たる。生産者も、ふだんそのような機会はほとんどないため、どの人も照れながらもうれしそうだ。職業も住む所も違う、見ず知らずの人たちが一同に会するのだが、生産者を介して、料理の味を堪能しつつ、みんながつながると、一気に垣根が取り払われて意気投合してしまうから不思議なものだ。同じ価値を認めた者同士とはそういうものなのかもしれない。

・仕掛けるのは都内のイベントだけではない。生産者たちが一番輝くのは、言うまでもなくその生産現場だ。読者が生産現場を訪れ、食べものを育む自然に触れたり、生産者の出荷のお手伝いをしたりする「生産現場イベント」も開催している。自腹を切って現地まで行き、無料で手伝いまでさせられるというのに、毎回多くの読者が喜んで参加してくれる。2013年夏から本格始動したもので、創刊年である2013年には2回、2014年には4かいかいさいしている。2014年4月に開催した「生産現場イベント 水揚げ祭り」では、生産者やスタッフと共に、生産現場で出荷作業を体験するイベントにした。単なる出荷のお手伝いではなく、生産者から貴重な話を聞いたり、獲れたての海産物を食べるバーベキューをやったりと、「東北食べる通信」ならではの内容にした。

・たとえば最初はFacebook上でのコミュニケーションには懐疑的だったある生産者は、積極的に漁や町の様子を投稿するまでに激変した。別のある漁師は、我々の読者グループとは別に、自らFacebookグループを立ち上げて消費者とのコミュニティづくりにチャレンジしている。今ではFacebookで毎月約300の「ごちそうさま」がその月に特集した生産者に届けられている。つくる人と食べる人に生まれる化学変化は、これからも続いていくだろう。

・「東北食べる通信」は到着のあと、情報誌を読み、調理し、食べ、学び、出会い、生産者とのコミュニケーションと体験が続く。ふつう、商品は届いて消費された時点で価値がゼロになるのに対し、「東北食べる通信」の場合は、届いて食べ終わった時点から価値がさらに広がっていくのだ。私たちは、情報誌という出版業、食べ物を売る小売業、現地ツアーを行う旅行業をミックスしたはっきり言って何の商売かわからない横断的な活動を展開している。ただこれだけは言える。私たちがやっているのは、月刊誌のデザインでも、ただの食べもの付き雑誌の制作でもない。私たちが提供しているのは、食の体験サービスであり、食を通じたコミュニケーションサービスなのだ。届くたびに小さな価値の転換があり、「生きること」「食べること」「農山漁村」「生産者」などのものの見方が変わる。完成された都市の消費社会で得ることが難しくなった、身体性、精神性、関係性、多様性などの価値に共鳴し、結びついた生産者と読者の間に新しいつながりが生まれ、広がり、コミュニティがつくらていく-。さまざまな交流を積み重ねる中、読者は「共感力」を増していった。人間、相手との関係性が見えて初めて「共感力」は生まれる。今、私たち消費者に決定的に欠けているのは、この私たちの命に直結する一次産業の問題を、自分ごと化する「共感力」だと思う。この国の一次産業を立て直すには、食べものの裏側にいる生産者の生身の人間の存在を知り、つながることで、「共感力」を磨いていくことだ。今は、ほとんどの人が自分の日ごろ食べているものをつくっている人をひとりも知らないという状況だろう。食べる人とつくる人はそれほどまでにかけ離れてしまった。

・私たちが興味を持ったのが、CSA(Community Supported Agriculture)だ。直訳すれば「コミュニティに支えられる農業」。生産者がそれぞれ会員ネットワークを持つ生産物流通のしくみだ。私たちは早速、生産者ごとのCSAサービスの提供を開始しようと考えた。生産者ごとに価格やサービス内容を決定し、Facebookコミュニティが開設され、CSA会員がそれぞれのコミュニティをつくる。CSA会員になれば、季節に応じて定期的に生産物を受け取ることができ、さらに会員限定のイベントや現地ツアーにも参加できる。つまり、会員は「惚れ込んだ」生産者を継続的に応援し、「マイ農家」「マイ漁師」として深い交流ができるのだ。

・我々は、このCSAを「東北食べる通信」と同じ2013年7月よりスタートさせた。料金は生産者によって異なり、月額1000~2670円(税・送料込み)。3ヶ月に1度、3ヶ月分が引き落とされる仕組みだ。現在、この取り組みに共感し、CSAを行っているのは7生産者・団体だ(2015年5月現在)。申し込みは「東北開墾」サイトの専用ページから受け付けている。一般の人でも参加できる開かれたコミュニティを目指しているため、「東北食べる通信」の読者だけではなく、誰もがCSA会員になることができる。

・日本でもわずかながらCSAとして活動を続けている地域もある。北海道夕張郡にある「メノビレッジ長沼」や、神奈川県大和市の「なないろ畑農場」のCSAが知られている。「メノビレッジ長沼」では、周辺や札幌市内いぇ、米や野菜、平飼い養鶏の卵、自家製味噌、天然酵母パンなどを届けている。「なないろ畑農場」では、「その日に穫れた野菜を会員みんなで分かち合うこと」を農場の基本的考え方とし、有機農業への支援やエコロジー型社会の形成への参画がCSAだとしている。生産物の受け取りは、会員が取りに行くか配送で受け取るかの2通り。農業ボランティアにも参加できる。

・「ミーティングに参加していて、CSAとは、生産者がひとりで抱えてきたたくさんの課題を私たち食べ手と共に一緒に悩み・考え・行動していくことなのではと感じました」生産者の抱える問題を共有することで、会員が取り組めることを具体化したのである。目標や方向性のほかにも、コミュニティのあり方について決まったことがある。「生産者とCSA会員が50%ずつの精神的にフェアな関係性を築こうということも決まりました。生産者にとって完全なビジネスでもないし、CSA会員にとって無償の活動でもない。どちらかが上でもないんです。一般的な生産者・消費者という枠を越えてお互いに歩み寄った関係です」と、木戸さん。オーナー制度では、お金を払ってサービスを受けるという従来の消費者然とした関係性がどうしても出やすい。しかし、五分五分ならば、歩み寄りの中で新しい関係を構築していける。実際に、創設当初には厳しい意見を言っていた会員たちが、議事録をつくったり、イベントの手伝いをしたりと、CSAミーティングを機に様子が変わったという。生産者や食べ物への思い入れがあるからこそ、CSAに加入してくれた人たちだ。活発な議論や生産者の情熱に、意識を変えてくれたのかもしれない。ミーティングを通じ、「このコミュニティを良くしていこう」という雰囲気が芽生え、最終的には「みんなで柿木さんの短角牛の価値を広めていきましょう!価値を広める伝導師になろう!」と一致団結したのだ。

・白石さんは、CSAのいいところとして「知産知消」を挙げている。地域でつくられたものをその地域で消費する「地産地消」ではなく、知った人がつくり、お互いに知っている人が消費する関係だ。小規模で顔と名前が一致するCSAでは、それを実現しやすい。「アメリカのCSAには「リスクシェア」という概念もあるそうですが、そうではなくて、楽しいことをシェアする「ファンシェア」のほうがいいのではないかな。「リスクシェア」といっても、こちらはプロですし、特にCSA会員にリスクがかかっているわけではないんです。それを打ち出すといかにもリスクを冒しているみたいですから。おいしいこと、楽しいことをシェアする仲間でありたい」

・私たちは、どのCSAにも通じた全体目標として次の3点を掲げている。
 ・生産現場に理解の深い会員を増やす(集客)
 ・コミュニティ活性化度を上げる(オンライン交流)
 ・都市と地方をかき混ぜる(オフライン交流)
このことを生産者側に伝えきれていなかったため、混乱を招いてしまったこともあった。コミュニティマネージャーになるのあ、読者がほとんどだ。現在は生産者とコミュニティマネージャーが主導権を持って共に設計し、相思相愛でCSAのスタートを切っている。事務局が促さずとも、生産者と会員が自発的にコミュニケーションを取り、イベントやツアーなどが開催されている。事務局としては、より円滑に活動が進むように、今までの活動の中でコミュニティマネージャーが自らの試行錯誤を通じて得た気づきを体系的に蓄積し、誰でもコミュニティマネージャーに挑戦できるようなシステムを確かなものとしていくつもりだ。

・昨今、ファンがアイドルを支え、育てていく風潮が話題になっている。CSAも、消費者自らが参画し、そのコミュニティや生産者を支えていくという意味では同様だ。CSAは、参加型一次産業といえるのかもしれない。それは、コミュニケーション型産業への転換ともいえる。大事なのは、自分の命を支える食について主体的に考え、できることから行動することだ。政治がどう、役所がどう、農協がどう、スーパーがどうではなく、「私」はどうするかだ。CSA的な考え方のすべてに言えるのは、「引き受ける」ということ。生活にふりかかっている課題の解決を他人頼みにせず、自分の課題として「引き受ける」。自分にできることとして参加していくのだ。ただ消費することに飽きている人にとっては、より良い世界を実現するための、積極的な消費行動ともいえる。生産者に意見したり、自分が生産者の代弁者となってなじみのレストランなどで語ったりすることも、新しい消費形態のひとつなのかもしれない。CSAは生産現場と食べる現場の距離を縮める。

・読者の最大数は、1500と決めた。今まで触れてきたとおり、「東北食べる通信」が生み出した一番の価値は、つくる人と食べる人がつながコミュニティにある。しかし参加者が増えすぎるとその価値が失われると考えた。生産者・読者・そして私たち編集部。それぞれがぎりぎり顔の見える規模に留めるべきだと思ったのだ。読者数を限定することは、生産者の選択にも幅を与えてくれる。東北各地の生産者と出会ってきたが、伝えたいストーリーを持っているのはほとんど中小規模の生産者だった。読者が1万人では対応できないような人たちばかりだ。1500人であれば、品質を確保し、ストーリーを持った生産者の食べものを、責任を持って届けられると判断したのだ。

・全国へ「食べる通信」モデルを広げていくことを決めた私たい。全国各地で「食べる通信」が立ち上がり、コミュニティがどんどん生まれる様子をイメージしたら、ワクワクせずにはいられなかった。日本中で都市と地方がかき混ざっていくのだから。では、その横展開はどのようにしたらいいのだろう?コンビニのフランチャイズ制のように「東北食べる通信」の組織そのものを拡大する形で全国へと展開する方法もあったが、各地域の自主性、個性が生きる形で展開できないかと考えた。多様な自然が織りなす本来の日本の姿、豊かさを体現するような形で。「じゃあ、ビジョンだけ共有して、地域ごとに独自性を発揮できるモデルを考えよう。トップダウンではなくて、意志決定もすべての地域がそれぞれでやる」私やスタッフの意見がそのようにまとまりかけたとき、プロスポーツの事業に長年関わってきた理事の大塚が言った。「それは、リーグ制ですえん。プロ野球やJリーグのように、各チームが並列で戦って、みんなでそのスポーツを盛り上げる形式と同じです」なるほど!そうあ、私たちがやりたい形を実現するのは、フランチャイズ制ではなく、リーグ制だと一同納得した。

・「「食べる通信」は、地域もメンバーも、状況も違うから、画一的なものを当てはめなくていいんです。ローカルの特色をどう活かそうか、設計していきました。」瀬戸内海、四国山地、太平洋から恵まれた海や山の幸を伝えるために、主菜になる食材をメインにしながら、複数の食材の詰め合わせにしよう。毎月ではなく隔月発行で、価格は3980円(税・送料込み)。情報誌の判型は297ミリの正方形で、字が大きくて読みやすいデザインに・・・。こうして「四国食べる通信」が自由に設計されていった。「お届けする基本セットを2人前にしたこともこだわりのひとつです。四国にはお遍路にまつわる接待やおもてなし、大皿料理など、食卓を囲む文化があります。それを知ってもらうためには一人前ではないなと。食の本当の楽しさは、誰かと食卓を囲むことにあるのではないかと考えました」2014年5月、ついに2つ目の「食べる通信」が四国で産声を上げた。

・「四国食べる通信」は創刊から1年で読者数は500人を超え、損益分岐点を超えた。2人前を4人または6人前に増量できるオプションがあるため、セット数だと各号600セットほど出荷している。読者の住まいは、関東が約40%、四国が約25%、関西が約20%、残りがそれ以外のエリアだ。上限数は1000人に設定された。

・東松島は「市」だ。東北、四国と展開されてきて、急に小規模になったなと感じた人もいるだろう。しかし私たちは、この規模にこそ「食べる通信」モデルの可能性を感じている。「東松島食べる通信」の読者ターゲットは地元の人が中心で、はなから大規模な運営を目指していない。運営体制もミニマムだ。制作はほぼひとり。デザインだけは外注しているものの、取材、撮影、マネジメントは太田ひとりで行っている。「まちんど」が発送体制を持っていたため、低コストでの制作が実現している。その結果、創刊号の約160人の読者の時点から黒字を出した。小規模で低コストだからこそ、少ない会員数でも回ることを実証したのだ。2015年5月現在は350人を超える読者数に成長している。編集長やスタッフ生産者が同じ地区で暮らしているため、編集部と生産者のコミュニケーションが密であることも特徴だろう。

・各地の「食べる通信」の編集長と、リーグの理事で構成される「リーグ運営会議」は、3ヶ月に一度開催している。各地に展開させることをねらって、東京ではなく毎回全国各地で場所を変えている。業務ノウハウや活動状況、情報などを共有し、ディスカッションする。基本となる会員や売り上げなどの数字はもちろん、会員獲得や紙面制作、カスタマーサポート、発送・・・。各地の好事例と直面している課題を惜しみなく公開し合う。たとえば、太田がFacebookで「いいね!」をしてくれた非会員の人には、個別にメッセージを送るなどの地道な営業をしていることをシェアしたり、眞鍋が複数の品物をひとつの箱に収めて発送する際の大変さなどを話したり。リーグ制の価値は、実はこの”横のつながり”にあるのだ。各編集長をこのネットワークが実務面と精神面で支えている。

・「リーグ運営会議」で重要なのが、新規参画を希望する「食べる通信」の審査だ。事業計画やコンセプト、編集チームなど、創刊の構想を固めた創刊準備チームより代表者を招き、全編集長の前でプレゼン大会が行われる。セミナーによる希望者の募集やその後の企画の詰めなど、「リーグ運営会議」前までは本間が担当し、新規参画希望者をサポートするが、審査は各地の「食べる通信」が対等になって全員で行う。熱い想いだけでは審査に通らない。次のような参加条件および審査における評価基準と提出資料により審議を行っている。
 1.生産者のストーリーを紹介するメディアであること
 2.消費者の心を動かすクオリティの高い紙面であること
 3.生産者と消費者の交流を促すこと
 4.1年以上の発行が可能な安定した経営能力
 5.県域以上の場合は隔月以上で発行すること
そのため提出資料として、事業計画書に加えて、向こう半年分の紹介予定の生産者リストやサンプル誌面(もしくは制作体制)、Facebookグループの運営やイベントなどのコミュニティ運営計画網羅した企画書を各通信がこの日に向けて準備してきている。独自の地域性と熱い想いが重なり合い、企画に驚かされることも少なくない。いくつものプレゼンや、創刊後の展開を見てきて思うことは、最も大切なのは、「コンセプト」と「チームづくり」ということだ。その地域では、生産者と読者とでどのような関係=コミュニティをつくっていきたいのか。読者はどんな人で、会員数はどれくらいがよいのか。この目指すコミュニティのコンセプトが明確であればあるほど、その地域らしい、その編集長らしいサービスができあがる。

・あるとき、伸び悩んでいた読者数がまた徐々に伸び始めていることに気づいた。新聞記事で紹介されてもあまり増えないのに、この「車座談会」のあとは読者が増えている。2時間話せばわかってもらえることを確信した。都市の生活者が何を考えているか。それは。アンケート調査などではわからない。会って話を聞かないとわからないのだ。

・東北から各地への全国展開。なぜ実現できたのかという質問をもらうことも多い。それはひとえに、私たちが経済的インパクトよりもビジョンの実現にこだわり続けてきたからだと考えている。読者を増やし続ける道ではなく、1500人に限定して生産者と読者がつくるコミュニティの価値を優先したこと。より多くを売るということよりも、イベントやツアーなど大きな収益につながらないがコミュニティを強める施策に力を注いでいること。その一つひとつが「食べる通信」ブランドを築きつつあると言えるのではないかと思っている。そしてそのビジョンに共鳴する仲間たちが、「儲かるから」ではなく「共にその世界を実現したいから」集まってきた。そんな私たちのやり方は、いつしか人から「マーケティング3.0」だと言われるようになった。製品をいかに売るかを考える製品中心の1.0から、顧客のニーズに耳を傾ける消費者指向の2.0、そして世の中を良くする価値主導の3.0。確かに「食べる通信」のスタンスは、「消費者は王様ではない」。変わるべきは生産者ではなく消費者であるというものだ。顧客志向の2.0ではなく、あるべき社会の姿のビジョンを提示し、それに賛同する顧客(読者)と共にビジョン実現を目指すやり方は、そう表現できるのかもしれない。

・「食べる通信」は、2015年6月現在11通信が創刊されているが、私たちは2017年までに全国で100通信を立ち上げることを目標としている。モデルを全国へ広げ、各地で1000人の読者を集めれば、合計10万人の会員数になる。その先に見えるのは「もうひとつの日本」だと信じている。この旗が全国各地に広がっていけば、もうひとつの日本は私たちの前にその姿を鮮明にあらわすはずだ。それは、目に見えないだけで、すでにある。私たちがやろうとしていることは、可視化なのだ。現在、創刊している主体は、NPO、株式会社、まちづくり団体、高校生、地方新聞社、テレビ局など多様だ。発行主体の法人格の種別は問わないので、興味のある人はぜひ検討してもらいたい。地域と継続的に関わる外部の人間「関係人口」を増やす手段として、「食べる通信」をふるさと納税に組み込もうとする自治体も現れている。そして、生産者と消費者の間にいる漁協が自ら「食べる通信」発刊に動き始めているところもある。我ことはという人は、ぜひ名乗りをあげてほしい。

・全国に広がるご当地「食べる通信」
01 北海道食べる通信
02 下北半島食べる通信
03 山形食べる通信
04 東松島食べる通信
05 稲花一食べる通信from新潟
06 高校生が伝える福島食べる通信
07 加賀能登食べる通信
08 築地食べる通信
09 神奈川食べる通信
10 兵庫食べる通信
11 四国食べる通信

・「食べる通信」ワールドの入り口
01 おかわりLIVE!
02 車座座談会
03 出荷祭
04 生産現場ツアー

・東北各地のCSAコミュニティ
 ・岩手県山田町 漁師軍団 第八開運丸海賊団CSA
 ・岩手県久慈市 牛飼い 柿木さんちのCSA
 ・岩手県遠野市 米農家 伊勢崎さんちのCSA
 ・宮城県石巻市 5家族の漁師チーム 浜人CSA
 ・宮城県石巻市 牡蠣漁師 阿部さんちのCSA
 ・宮城県南三陸町 阿部さんと仲間たちのCSA
 ・福島県いわき市 農家 白石長利さんちのCSA

良かった本まとめ(2016年上半期)

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休市日の東京の築地場内でもいくつかの寿司屋は開いている!

2016年08月04日 01時00分00秒 | 外食
東京の築地市場の休市日は基本的には日曜日で、月に1~2度ほどは水曜も休市日となります。
なので、水曜日に築地場内へ行く際には、特に休市日かどうか確認する必要があります♪

 しかし、築地初心者はついついこの水曜に築地へ行ってしまいます^_^;)
現に私も一度水曜に築地場内へ訪れて、あまりの閑散さに唖然としたことがあります^_^;)


↑築地場内入口

 築地場内入口には、大きな看板で「本日築地市場は休市日です。」と書かれていましたね♪
その先には誰もいません。
いつもはターレーが走っていたりして、とても混雑しているのに、この閑散さには驚きです♪
A号館と9号館の間も誰もいませんでしたね。
朝日がまぶしいです♪


↑A号館と9号館の間

8号館と9号館の間の「魚がし横丁」も誰もいません^_^;)


↑8号館と9号館の間

そして、最も混む「寿司大」がある6号館と7号館の間も誰もいません^_^;)


↑6号館と7号館の間

6号館と7号館の間を反対側から見ても誰もいません^_^;)


↑6号館と7号館の間

ちなみに、平日金曜日の朝の8号館の様子は以下の通りで全然違いますね♪
すごく混雑しています!


↑金曜朝の8号館と9号館の間

そして最も混む「寿司大」がある6号館も金曜朝はこの混雑ぶりです♪
ちなみに、「寿司大」はこの店の前とは別に長蛇の列がありますので、なんだこのぐらいの列かと勘違いしないようにお願いします^_^;)
現在はほぼ「寿司大」は6時間待ちのようです・・・。
ディズニーランドよりすごい!


↑金曜朝の6号館と7号館の間

でも、休市日に訪れたとしても安心してください♪
この休市日であっても、実は開いている寿司屋があるのです♪
その開いている寿司屋は10号館の「磯寿司」で、お寿司を堪能することができました♪


↑磯寿司

上記の写真を見ると、8号館の「市場すし」も開いているようですね。

磯寿司の方によると、築地場内でも3店舗ほどは休市日でも開いているようで、ただいつもより閉める時間は早いとのことです♪

もし休市日に築地場内へ訪れたとして、諦めずにぜひ開いているお店を探し、お寿司を堪能してください♪


美味しかったものまとめ(2016年上半期)

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「鮨文(すしぶん)」(東京 築地場内)のお寿司はとてもオススメ!

2016年08月03日 01時00分00秒 | 外食
 東京の築地場内の8号館にある「鮨文(すしぶん)」へ行ってきました♪


↑鮨文の店構え

 いつものように平日7時頃に築地場内へ到着したのですが、この日は珍しく「鮨文」には行列がなかったのでラッキーでしたね♪

 店に入ってすぐカウンター席に着席します。
築地では常態化していますが、私以外の他の客はすべて外国人でしたね^_^;)
中国語の方のようでした♪

 おしぼりが置かれ、おしぼりはテーブルの下に置いてくれとのことです。
おぉぉ、おしぼり置き用の棚がある♪
カバンなど荷物は横か後ろの上の棚に置きます♪

 飲み物をまず聞かれるので「お茶」を頼み、「おまかせコース」3850円を注文しました♪


↑店の前にあるメニュー

 「おまかせコース」は旬のにぎり10貫と自家製玉子焼き、巻物3個、お椀(今回はシジミの味噌汁)のコースです♪

 この「鮨文」は実は170年以上前からある老舗で、江戸の日本橋に魚市場があったころからお店があるようです。

 現在は築地に魚市場がありますが、実は関東大震災後に江戸の日本橋から魚市場は築地に移転しています♪
それに伴って、この「鮨文」も江戸の日本橋から築地へ移転したのでしょう・・・。
「鮨文」は当時からの江戸前鮨を味わえる数少ないお店のようです♪

 また、「鮨文」の女将は佐賀県出身とのことで、ここで使われる巻物には有明産の海苔が使われているとのことです♪
さすが!

 店内には、首都圏で佐賀の味を楽しめる小冊子のお店ガイド「佐賀めし」が置かれていて、無料でもらえました♪


↑ガイド「佐賀めし」

今後、このお店ガイドを使って色々と佐賀の味を楽しんでみたいと思います♪

もちろん、このガイドp42には「鮨文」が紹介されていましたね♪


↑ガイド「佐賀めし」に掲載の「鮨文」

 実はこの「鮨文」は、築地場内では珍しく店内写真撮影禁止なので、残念ながら私が食べたお寿司を写真で紹介することができません。

しかしながら、このガイドに掲載のお寿司の写真と、実はほぼ内容は一緒でした♪
それを見ながら紹介したいと思います♪

まず、熱いお茶とシジミの味噌汁、器に入ったガリが運ばれ、次に大きな笹の葉がテーブルの上に置かれて、その上に玉子焼きが置かれました。

そしてその笹の葉にドーンとでっかい「大トロ」「白身魚」「ウニ」が置かれました♪

特に、ウニが新鮮で、身が固く溶けておらず、その山盛り状態がとても嬉しいです♪

そして、次々と寿司が握られ、あっと言う間に笹の葉の上におまかせコースの寿司すべてが置かれます♪

早い♪

これは時間がない方にはとても嬉しいですね♪

きっと事前に十分な仕込みがされているんですね。

立派な赤貝や平貝、中トロ、マグロ赤身、車エビ、アジ、ホカホカ柔らかアナゴ、鉄火3つも置かれます♪

「大トロ」「中とろ」は口の中でトロけるほど柔らかく、そしてこのボリュームある大きさが嬉しいですね♪

ウニもたっぷりで上質だし、赤貝も立派♪

これはリーズナブルかもしれません♪

穴子だけは、手でつまんで食べてくださいとのことで、これが柔らかくて甘くて絶品♪

どのネタも大きく新鮮で、そして上質さを感じました♪

とても素晴らしいと思います!

また板前さんも優しくて、色々と話をすることができました♪

「鮨文」は上質でボリュームあるネタのお寿司を堪能でき、リーズナブルで、とてもオススメです!!


美味しかったものまとめ(2016年上半期)

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鮨文寿司 / 築地市場駅築地駅東銀座駅
昼総合点★★★★ 4.0

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魚河岸水神社(東京 築地場内)も豊洲へ遷座♪

2016年08月02日 01時00分00秒 | イベント・外出
 魚河岸水神社は、実は徳川家康の命によって1612年に摂津国の佃村などから移住してきた森孫右衛門ら漁師たちが、江戸の日本橋に市場を開いて幕府へ白魚を納めるとと共に大漁と海上安全を祈るために日本橋に創祀されて、幕府公認魚市場の守護神として大切にされてきたようです。

 ところが、1923年の関東大震災で東京の日本橋の魚市場は大きな被害を受けて、青果市場と共に築地へ移転しましたが、その際この築地市場に新たに水神社が創祀されます。

 それ以来、築地魚市場の守護神として「水神さま」と呼ばれ、大切に守られてきたようです。

その魚河岸水神社は、1号館の牛丼の吉野家の近くにあります♪


↑築地場内にある魚河岸水神社入口の鳥居


↑水神社の説明


↑水神社の手洗い場所


↑水神社

この日は天気がよく、勝どき・月島方面の高層ビルも綺麗に見えましたね♪


↑水神社から鳥居方面


↑水神社から勝どき・月島方面

この水神社は、築地市場が2016年11月に豊洲へ移転することから、豊洲へ水神社遥拝所も遷座するようです。
豊洲でも大漁と海上安全を自分も祈りたいと思います♪

なお、この築地場内の水神社の場所は、江戸時代は老中の松平定信の庭園跡で、明治維新後は海軍用地となり、日本海軍発祥の地のようです♪

ぜひ、築地場内や豊洲へ行った際には、この水神社で大漁と海上安全を祈願をしてみてはいかがでしょうか♪


美味しかったものまとめ(2016年上半期)

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東海道五十三次 街道をゆく 三島塚原~沼津宿 (2)御殿川~常夜燈

2016年08月01日 01時00分00秒 | イベント・外出
 阪急交通社が企画する「東海道五十三次 街道をゆく」の第12回目の三島塚原~沼津宿(2)御殿川~常夜燈について紹介したいと思います。

 三嶋暦で有名な三嶋大社を後にして、御殿川へ到着しました♪
さすが、富士山からの綺麗な水で透明感が違います♪
第3代将軍徳川家光が宿泊するために造ったという御殿の東側を流れていたので御殿川と呼ばれるようになったようです。
なるほど!


↑御殿川


↑御殿川の説明

それからいよいよ三島宿の中心地にやってきました。
三島宿には2つの本陣と、3つの脇本陣があったようです。
本陣とは大名や公家などが泊まる立派な宿泊施設です。

本陣の一つが世古本陣で、もう一つが樋口本陣で、街道を向かい合わせにしてあったようです。
お万の方はここで二十歳の頃に徳川家康に見初められて側室となったようです。
その息子たちは、紀州徳川家初代藩主と水戸徳川家初代藩主ですね。
また、幕末の頃訪れたハリスはこの本陣の庭園が素晴らしいということを書き残しているようです。


↑世古本陣


↑樋口本陣

それから、源兵衛川沿いの時の鐘があるところで、三島の方により三島宿の説明がありました。
三島宿は、江戸の品川宿から11番目の宿場町で、南北を結ぶ下田街道、甲州道が交差する位置にあったこともあり、古くから伊豆の中心地として栄えていたようです。
江戸時代には三嶋大社の発展とともに三島宿も繁栄し、4千人が宿場町に住んでいたようです。
江戸時代には火災が多く、大きな火災の後には、火除けとして土手や広小路が設けられたようです。
江戸の上野などの広小路も同様の理由ですね♪


↑当時の火除けの土手や広小路

そして、「時の鐘」の説明がありました。
明け六つ、と暮れ六つに時刻を知らせるために鳴らされていたようです。
第二次世界大戦中には金属が不足していたため供出されたようですが、昭和25年の有志により平和の鐘として復興したとのことです。
しかしながら、最近はほとんど使っていないようです。
数年前までは除夜の鐘で使われていたようです。


↑時の鐘

それからその脇を流れる源兵衛川はとても水が綺麗でしたね♪
室町時代に、豪族の寺尾源兵衛が農業用水のために造った灌漑用水路とのことです。
1993年からは定期的な清掃やホタルの幼虫の放流、ミシマバイカモの移植などの活動をしているようです。
素晴らしいと思います♪


↑源兵衛川

それからその奥には、鉄道ファン垂涎のスポットがありました。
源兵衛川の上を鉄道の鉄橋が走り、確かにこんな街中で、緑あふれていて趣があるかと思います♪


↑鉄道ファンのスポット?

それから、この時の鐘の近くには「桜家」というウナギ屋があり、大行列を作っていて驚きました♪
食べログで調べてみると、TOP5000とのことですので、人気店です。
元々三島の人は、ウナギは神の使いと思われていたので、ウナギは食べなかったようですが、上方の人が三島でウナギを食べて美味しい美味しいというので、食べてみると美味しかったので、それからウナギがとても売れるようになったようです^_^;)
三島のウナギを富士山の伏流水に数日さらしていると、ウナギの生臭さが消え、また余分な脂肪分が落ちて身の引き締まった美味しいウナギになるようで、今度ぜひこの三島のウナギは食べたいと思います♪


↑ウナギの桜家

それから少し歩くと広小路がありました。
確かに少し広いです♪
この広小路で火事を防いでいたんですね。


↑広小路

それから、少し歩くと、千貫樋がありました♪
伊豆と駿河の国境の境川にかけられている樋で、長さ42.7mですが、高さは4.2mもあるとのことです。
なんと、1555年の戦国時代に今川家・武田家・北条家の有名な同盟時に、北条氏康から今川氏真に婿引出物として、小浜池から長堤を築き、その水を駿河の清水町まで疎通させ、約130ha(旧高200石)の耕地が恩恵を受けたものとのことです。
初めは木の樋でしたが、大正12年の関東大震災の時に崩落したので、そのあとはコンクリート製になったとのことです。
しかしながら、その樋がそんなに長く活躍しているというのは素晴らしいですね。


↑千貫樋


↑千貫樋の説明

それから歩くと、常夜燈がありました。
1846年に防災の願いを込めて造ったものとのことです。


↑常夜燈


↑常夜燈

今回もかなり歴史の勉強になりました♪

次は、(3)一里塚~対面石です。


お勧めなお話(2016年上半期)

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