A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

麗しのガールズ・ロック特集 Vol.5~21世紀の精神攪乱者たち

2012年05月19日 00時44分49秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界
最近昔のロックのノスタルジーに浸っていたので、気分も新たにYouTubeや海外の音楽サイトで見つけた女性中心のユニークなバンドを紹介したい。懐かしロックを振り返るのもいいけど、現在進行形のダイヤモンドの原石の発掘には堪えられない発見と喜びがある。


2:54(twofiftyfour)とはユニークな名前だが、ロンドン出身のColetteとHannah Thurlowの姉妹を中心とするバンド。Queens of the Stone AgeやKyussを好み、ロックやパンクの影響を見せるも、よりダークで独特の雰囲気を持つサウンドで知られている彼女たち。10代の頃よりギターを始めた2人だが、初めて制作したデモをインターネットで公開したのは、2010年のこと。それがきっかけで様々なアーティストのサポートに抜擢されツアーを重ね、昨年Fiction (The Cure、Crystal Castles)と契約し、『Scarlet』EPでデビュー。「You're Early」を先行ストリーム配信したところ、24時間で1万回再生され話題になる。Mercury 音楽賞受賞プロデューサーRob Ellis (PJ Harvey)と、ミキサーにAlan Moulder (Smashing Pumpkins、Nine Inch Nails)を迎えて制作された待望のデビュー・アルバムは、食べごろの「デンジャー」や「ビューティー」といった要素がふんだんに含まれている。その邪悪で妖艶なサウンドは、レーベルの先輩のThe Cureを彷彿させるギター・アンサンブルとパンクやオルタナといった使い古されたジャンルに収まりきれないスケール感を持っている。





メリーランド州のボルチモアにて、2004年に結成されたBeach Houseは、ヴォーカル&オルガン担当のVictoria Legrandと、スライド・ギターやキーボードなど最低限の楽器を操るAlex Scallyの美男美女によるUSインディー・ロック/ドリーム・ポップ・デュオ。日本でも、前作『Teen Dream』の収録曲「Zebra」が、映画『八日目の蝉』の劇中使用曲として使われたり、フジロック出演を果たしたりと、すでに知る人ぞ知る存在の彼ら。NME’s の“Best albums of the Year”トップ3に選出された前作から2年、4作目となるニュー・アルバム『Bloom』を発売する。コードやメロディひとつひとつの役割を尊重して作り上げたというアルバムについてVictoria は、「『Bloom』は旅なの。人生で得る様々な経験を反映している、つまりは置き換えることのできない、イマジネーションの力そのものなのよ。Bloom(花)って儚いもので、人生も同じなんだけど、どちらもそこに含まれる色や深みっていうのが、たとえ一時的なものであっても美しいのよね」と話す。正に現在満開(Full Bloom)の彼らの浮遊する幻想的なサウンドには中毒性がある。





アイスランドのフォーク、スカ・バンド、Of Monsters And Men。メンバーは、ヴォーカル/ギターNanna Bryndís Hilmarsdóttir、同じくヴォーカル/ギターRagnar "Raggi" Þórhallsson、ギターBrynjar Leifsson、ドラムArnar Rósenkranz Hilmarsson、ピアノ/アコーディオンÁrni Guðjónsson、そしてベースKristján Páll Kristjánsson。 楽曲「Little Talks」が、アメリカのシアトルやフィラデルフィアのラジオ局でも好反応を受け、ヘヴィー・ローテーションされた。各レーベルでの争奪戦になり、最終的に米Universal Republic が契約。本作での世界デビューを前に、SXSWにも出演済。今作『My Head Is an Animal』は本国アイスランドにて2011年9月にリリースされ、NO.1を獲得している。男女ヴォーカルの掛け合いに弾けるビートが楽しいお祭りバンド。ぜひライヴを観てみたい。



英米アイスランドのタイプの違った3バンドを紹介したが、いずれも現代ロック・シーンの新鮮な息吹を感じさせる期待のニューホープだ。世の中全体で女性の活躍が目立つ今、背筋を伸ばして堂々と”自分の音”を奏でる彼女たちが新世代のロック・シーンを牽引していくことに期待したい。

女たち
いつの時代も
輝いて

女子力の炸裂に男たちは振り回されっぱなしだ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする