おぢのニセコ山暮らし

山暮らしと世間のあれこれを書き綴ります

VHSとベータ

2005年10月28日 | Weblog
 


金曜日の夜というのに、札幌におる。
あすはちょいと出社せねばなんのよ。
年に何度もない、週末ススキノの夜じゃ。
で、いつもの焼き鳥屋で飲んじゃった。

報道によると、日本ビクターが欧州でのビデオ機器生産から撤退するという。
06年1月末をめどにドイツの製造拠点の操業を停止するのだそうだ。

かなり前だけど、かのNHKさまの大番組「プロジェクトX」は、「VHSの勝利」を涙と感動もんで謳い上げておった。
画質ではるかにVHSを凌駕しておったソニーのベータ方式だが、ビクター、松下連合に敗れた。
これを例のパターンで盛り上げた。
もちろん、盛り上げに一役買ったのは北海道出身の歌姫おば。

ところが、これ、そんな美談ではない。
ベータ方式は明らかに優れた画質だった。
欠点は録画時間が短かったことぐらいか。

そこでビクター・松下連合は考えたね。
系列販売店(当時はナショナルのお店がごっちゃりあった)に、とある映像ソフトを提供した。
ようはVHSを買うと付いてくるお宝映像だ。

これ実は、当時のAV界の巨匠・代々木忠監督がAVの女王・愛染恭子主演で作った裏ビデオ。
VHSを買うと、もれなく付いてきた。
これが大当たり!!
ほどなくVHSとベータの戦いは終止符を打った。
勝負の行方は、ご承知の通り。
「技術のソニー」が「関西商人」に敗れた瞬間だった。

ある経済アナリストはこの件について、松下電器広報に真偽を確かめたそうだ。
で、回答は「否定も肯定もせず」だったそうな。

家電業界ではいま、DVD方式をめぐって同様のバトルが繰り広げられておる。
さて、こんどはどんな「からめ手」が出てくるのか、来ないのか。

さて、どちらの方式が勝つのか楽しみだけど、この先何年後かに面白い話が聞こえてくると、もっと楽しいね。

ちなみに旧友Sは、当時のベータ方式の最上機種をお買い上げになり、いまも悔しい思いをしておるそうな。

ご苦労さんです、ナマンダー、ナマンダー