午前6時の気温はプラス8度。
曇り空で無風、鳥のさえずりだけが聞こえる静かな朝でござる。
きょうは終日こんなお天気だそうで、最高気温も20度だそうな。
北海道内は、ようやくいつもの陽気を取り戻しつつあるようです。
ところで、
きのう夜録画しておった標記NHKBSプレミアム アナザーストーリーズ「仁義なき戦い」を拝見いたしましたです。
揺れる手持ちカメラでヤクザの抗争を描いた「仁義なき戦い」は、おぢの青春時代とも重なる東映の傑作映画シリーズでござった。
今回のドキュメンタリーでは、千葉真一さんや大部屋俳優からのし上がった川谷宅三さんにスポットが当たっておった。
ではありますが、おぢが最も印象に残ったのは深作欣二監督52歳当時のインタビューだった。
この番組で唯一の「深作実写インタビュー」だ。
そこで深作は、納得できない作品は決してつくらなかったとして、こう語っておる。
「反骨というか、抵抗というか、偉い人にペコペコしない、自分の志というもの、信じているものはいつも主張し続けなければならない。つまり、アウトローの魅力、それが一番男らしいのだ」と述べておった。
「アウトローが魅力的で男らしい」。
いかにも深作さんらしいです。
偉い人にペコペコもしないけど、崖っぷちでアウトローにもならんかったおぢではありますが、このインタビュー「我が意を得たり」って気分にもなったのでした。
「信じていることはいつも主張しなければらない」、だからおぢは当ブログでしつこくああだこうだと書いておる。
映画「仁義なき戦い」の第1作(1973年公開)は、B29エノラ・ゲイから広島に投下された原爆のキノコ雲の映像から始まる。
そして、第2部から第5部のラストシーンはすべて広島ドームだ。
映画の舞台が広島で、戦争直後のことだからか?
それだけではないとおぢは思うね。
「代理戦争」のラストは、菅原文太演じる広能が死んだ手下の骨を握りしめ、そこにナレーションがかぶって原爆ドームで終わる。
そのナレーションはこうだ。
「戦いが始まるとき、まず失われるのは若者の命である。そしてその死はついに報われたためしがない」
ヤクザの抗争を描きながら、戦争体験のある深作欣二は反戦も訴えておる。
これについて当時助監督だった土橋亨はインタビューでこう語っておった。
「将軍とか元帥とかいった人たちは絶対に死なない。一兵卒が戦争で死んでいくんです」
番組の再放送は、今夜5月24日午後11時45分からのBSプレミアムでござる。
お若い方はリアルタイムで、じーさんは録画して観ることをお勧めいたしますです、ハイ!!