眠れぬ夜を過ごしてただいま午前5時。
しとしと雨降りで、気温はプラス21度。
台風5号から変わった熱帯低気圧の影響で不安定な状態が続くそうです…
写真は廃墟となった市立夕張図書館(櫛田泉さん撮影)。
さて、
「攻めの廃線」をご存じか?
鈴木直道知事が夕張市長時代にJR夕張支線の廃止を、JR北海道に自主的に提案するという前代未聞の出来事があった。
JRに7億5千万円を拠出させて、バス網を整備したことなどで「住民の利便向上を図った」とした。
そこで「攻めの廃線」と称したのだ。
そしてJR夕張支線は2019年に廃止となりバスに転換した。
ところが昨今はバスの運転手不足だ。
おかげさんで、夕張から札幌への直通バスは9月末で廃止が決まった。
いよいよ夕張は陸の孤島か?
市の人口はというと、廃線時の8033人から6348人(今年6月)で、たった5年間で20%以上も減った。
「攻めの廃線」とは名ばかり、どっからどうみても大失敗ですわ。
さらに夕張市所有の観光4施設「ホテルマウントレースイ」「マウントレースイスキー場」「ホテルシューパロ」「合宿の宿ひまわり」を格安で中国系企業に売却した。
その後、この中国系企業は香港系ファンドに高値でこれらの施設を売却、「泥棒に追い銭」ですわ。
鈴木市長が誕生する前まで、夕張市は観光が基幹産業でしたけど、おかげさんで完全にアジャパー。
そんなこんな、我が函館本線の長万部~小樽間の通称「山線」も、北海道庁の強い意向があってバス転換が決まった。
ですが、バス転換を決めた「平行在来線対策協議会」は、去年5月を最後に開催されておりません。
決まったけど、転換しようにも「バスはない」とバス会社が申しているから転換のしようがないのだ。
しかも、「バス転換した地域は全国的に乗客が5~7割減少してマイカーになりました。そこから予約制のデマンド交通になると、さらに乗客が減っています」というのは岩内町在住の経済ジャーナリストの櫛田泉さんだ。
その岩内町には、国鉄岩内線があったけど、1985年に廃止となった。
そこから岩内町の衰退はすさまじいものがある。
鉄道廃止の1985年の人口は21378人だったけど、今年7月末の人口は10963人と、約40年で半減。
町はさびれて、すっかりシャッター街だ。
鉄路が廃線となれば、攻めもへったくれもない。
町や村はただただ衰退するだけ、というお話でした…