更新が遅れました。朝8時から出かけておったのです。
そんなことなもんだから、ここんとこ土曜日の午前8時5分から放送のNHKラジオ「ラジオ文芸館」を車内で聴く機会が多い。
短編小説をNHKアナウンサーが40分間、朗読するのでござる。
TVのなかった子どものころは、よく聴きました。絶妙の間合いと、よくとおる声がすっーと耳に入ってくるラジオ小説、ずいぶん心躍らせたものでした。
中でも森繁久弥さんの朗読がよろしかった。元NHKのアナウンサーですけど、その後は俳優でしたし、語り口になんともいえない魅力がありました。
後年は声が出なくなって、聴くのもつらいものでしたけど、それでも味がありましたね。
今朝は青沼郁夫さんというロートルアナウンサーで、声も出ていない感じでしたけど、お話の内容がよろしかった。
伊集院静さんの短編「切子皿」とか。
お話の概要は以下の通り。
20年以上も音信不通の父・正造を京都に訪ねていく息子の正一。母親の遺した土地を相続するのに父親に許諾の印をもらうためだ。
父といっても、正一が父と暮らしたのは高校生のときまでで、正造は正一母子を捨てて家を出てしまっていた。
正一は、母親の友人から、正造が生きていて京都で仕事をしていることを知る。
不器用な父親と息子の久しぶりの再会、ほんの数時間の中に込められた二人の思いは……。
ってことですけど、さすが伊集院さんなのです。
ネタバレになりますが、昔はあちこちにいたような家族に暴力をふるう父、どもこもならん男なのだけれど、なぜか数十年ぶりに再会したとき「孫の名前を知っていた」ってお話なのじゃ。
ちょいと胸キュンなお話です。この間もいい作品だったなぁ、、、
そんなことで、毎週土曜日朝8時からの放送のNHK第一放送「ラジオ文芸館」、お勧めでござる。
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