おぢのニセコ山暮らし

山暮らしと世間のあれこれを書き綴ります

「誰も知らない」

2005年06月28日 | Weblog
昨年のカンヌ国際映画祭で、主演の柳楽優弥が最優秀男優賞を受賞した「誰も知らない」を借りてきた。
ビデオを見終わって、へなへなと気力が失せた。
実話を元に作られた映画に違いない。
印象は、「大都会って病んでるのね」。
暗~い気持ちになるので、「良い子は見ないように」とも思う。

ストーリーはこうだ。
4人の子供たちの父親はみな別々、学校に通ったこともない。
母はデパートで働き、12歳の明が母親代わりに家事をする。
父は居ないけど、一見、幸せそうな家族なのさ。
ある晩遅くに酔って帰ってきた母は、突然それぞれの父親の話を始める。
だが翌朝になると母の姿は消え、20万円の現金と明に宛てたメモが残される。
この日から、誰にも知られることのない4人の子供の"漂流生活"がスタートするわけ。
食事はカップ麺からコンビニの賞味期限切れおにぎりへ。
水道、電気が止まり、と事態は徐々に深刻化する。

これが田舎の子ならどうだろね。
仮に、親に捨てられ、周囲にも気づかれなくても(そんなこと、ありえないけど)、自宅の空き地に畑を作り、野菜を作り、川で魚を獲り、生きていく。
都会っ子はというと、コンビニとスーパーしか、食べ物を得るすべは知らぬ。
大人もね。
まぁ、どもこもならんわなぁ。

都会に住む人のなかには「人はもともと都市に住むべき動物。ブルジョアとは『都市に住む人』という意味だ。」などとたまわる「ノー天気」な方もおる。
あ・ほ・か、だ!!

ライフラインとは、電気、ガス、水道のたぐいを指すらしい。
大都市という「砂上の楼閣」は、このライフラインが大前提。
大地震や大災害は、この「文字通りの生命線」を木っ端微塵に破壊する。
トイレは使えぬ、水も飲めない、ましてや食べ物など、どもならん。
「都会は利便性がいい」などとノー天気なことをいっておって、いいんかねぇ?
一旦、大地震が起きたなら、死人が山なす異常地帯。
大震災がなくたって、子供も大人もビョーキになっちゃうのが大都会。と思い知った映画ではあったね。

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