グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

夕日を追うジオツアー

2013年03月19日 | ツアー
先日午後の飛び込みのお客様を、マンツーマンでご案内した時のことです。
山頂に着く頃には既に太陽が傾きはじめて、外輪山の向こうの海に光の帯が伸びていました。

この日も波があったので、光が波の動きにあわせてきらめいていていました。「キレイ~」と言いながら見とれていたら、お客様から「太陽が海に沈むのを見たい」というリクエストがありました。

で、この日は夕日を追いかけるコースを回ることにしました。
(素敵なリクエストありがとうございます!)←夕日好き。

山の中腹にある1986年噴火の火口に寄ってみました。
ここからは、元町港や山腹を流れ下った黒い溶岩がよく見えます。

光の帯は、より鮮明になったようでした。

「あれは月ですか?」とお客様。

「いえ、太陽ですよ~。」
(雲がかかって、月のような色ですけれど)

雄花を垂らすオオバヤシャブシの枝越しに、海がキラキラ光っています。

良い感じです!

海岸まで下りて来ました。
黒い溶岩の隙間の水が、ピンク色に染まる風景が大島らしくて大好きなのです。


白い波に夕日が映ったらキレイかも!と急に思いついて、場所を変えてみました。

白い泡の周辺だけ、ピンク色に染まっています!
そして、波が引くと…

水に濡れた黒砂全体がが、夕焼け色に染まりました。

こんなところにも、空の色が映るんですね。

夢中になって写真を撮っていたら、お客様がいなくなっていました。
「あれ?」

探しに行ったら、砂浜の前に腰掛けて写真を撮っていらっしゃいました。
(溶岩より、砂浜でノンビリ夕日を眺める方が良かったのですね…。先に聞かずに失礼しました~)

でも、「キレイでしたよ。満足です。」と、お客様。
冬に海に沈んでいた夕日は、もう伊豆半島に沈むようになっていました。

そうですよね、もう春なんですものね。
夏になったら太陽は、もっと右手の高い山の方に沈むようになります。

そして冬になるとまた…

(これは今年1月の夕日、柳場撮影です)

夕日の沈む場所で季節を感じるって、考えてみれば素敵なジオツアーですよね。
地球が傾きを変えながら回っているのを、感じることができます。

たまには「夕日を追いかけるジオツアー」なんていうのも良いのじゃないかなぁ~。

(カナ)




コメント
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