昨日の続きです。
2月26日のスケジュールは・・・
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各島から、それぞれの特徴や魅力について報告があり、午前中だけ参加された伊藤和明氏(伊豆大島火山博物館名誉館長)から「伊豆諸島火山防災連絡協議会の発足。伊豆諸島の火山災害や防災。」等についての、お話を聞きました。
午後の初回の講演は、新堀賢志氏(環境防災総合政策研究機構)の「伊豆諸島の火山」
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新堀氏は、伊豆諸島の火山(特に三宅島)や防災についての研究を継続されている方。
“火山”が実に多様なものであることを、とてもわかりやすく紹介してくれました。
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音やニオイで防災を、という試みもされているとのことでした。
2つめの講演は阿部晴恵氏氏(新潟大学農学部付属フィールド科学教育研究センター)の「伊豆諸島適応した生物たちの島ぐらし」
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阿部氏は大学院時代に三宅島、新島で調査、研究をされていたとのこと。
島と生物の関わりに「なるほど!」と思うことが多かったです。
たとえば、
伊豆諸島の面積と距離と生物たちとの関係は?
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「島の面積が大きくなると、生き物の種数増える。遠くなると減る」・・・納得。
生物を多様にする環境って何?
島の生き物たちが生きる環境は風圧、噴火、火事、捕食、人為的なものなどで変化します。(攪乱)「変化が大きいほど、変化に強い物が生き残り種数は減る。変化が小さいと独占種ができる。中規模の変化が一番、生物が多様になる。」のだそう。
フムフム・・・爆発的な噴火で全島の生き物が全滅しない限り、時々噴火した方が、生物は多様になるのですね。
「エッジ効果」というのもあって、島の外周が大きければ、それだけ周囲からの影響が大きくなるそうで・・・
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3つの図の中では一番下が、一番影響を受けやすいそう・・・
ということは・・・各島の形も、生き物に影響を与える要因のひとつなのですね。
島に見られる生物進化の特徴は?
移入が少ない。 隔離時間が長い。 島で独自の進化をとげ、捕食者が少ないためのんびり屋さんになる傾向がある等。
島になぜ固有種がうまれるの?
最初に島に入ったものが他より勝ったり(創始者効果)、突然変異が重なったり、適応した種に繰り返し分かれたり(適応放散)して、固有種ができていくようです。
たとえば三宅島ではヤシャブシが大きく、大島ではイヌツゲが大きいのは、島に入った順番の違いである可能性も考えられるとのこと。(要するに「早い者勝ち」なんですね~!)
生物同士の関わり(生物間相互作用)も形や大きさの変化をもたらし、やがて種の分化を進めていきます。
花粉を媒介する虫の大きさによって、花の大きさを変えるホタルブクロは有名で、4年半ほど前のブログでも報告していますが・・・
http://blog.goo.ne.jp/gscrikuguide6/e/dd25cde297d77e678f9fb77875157d37)
ツバキシギゾウムシがいる地方では椿の皮が厚くなり、いない地方の椿は皮が薄いとか、島のタラノキ、カラス山椒、サルトリイバラが敵がいないのでトゲをなくしていったとか・・・
祗苗(ただなえ)島のシマヘビは、島にたくさんいるウミネコの卵を食べて体が大きくなったり・・・
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三宅島の噴火で椿がへり、椿を探してアカネズミの行動圏が広がり、遺伝的多様性が高くなったり受粉率も上がった・・・など、生き物同士の関わりは、常に「駆け引き」なんですね。
もともとイタチがいない三宅島では、1時間で149匹捕獲できたトカゲが、人間がイタチを導入した後は0になったそうです。大島は1時間に8.8個体捕獲できたそうで「つながりの長さが大事」とのこと。
また、島は生物の進化、多様化の宝庫だけれど、島は進化の行き止まりではないく、プレートに載って再移入でフォッサマグナの特殊な生物相を作っているそうで・・・
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「プレート移動による再移入の事例は、日本ではないと集められない」とのことです。
面白いですね~。
プレートと生物!
・・・で、面白くて長くなったので、またまた次回に続きます(笑)
(カナ)
PS.話は全く変わりますが、春休み子供キャンプのお知らせです。
ホールアース自然学校のジミーさんが企画する“伊豆大島冒険学校”が参加者募集中とのこと。
いつも笑顔のジミーさんと一緒のツアー・・・きっと楽しいと思います!
興味のある方はこちらをご覧ください。
http://wens.gr.jp/individual/kids_family/izubou.html
2月26日のスケジュールは・・・
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各島から、それぞれの特徴や魅力について報告があり、午前中だけ参加された伊藤和明氏(伊豆大島火山博物館名誉館長)から「伊豆諸島火山防災連絡協議会の発足。伊豆諸島の火山災害や防災。」等についての、お話を聞きました。
午後の初回の講演は、新堀賢志氏(環境防災総合政策研究機構)の「伊豆諸島の火山」
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新堀氏は、伊豆諸島の火山(特に三宅島)や防災についての研究を継続されている方。
“火山”が実に多様なものであることを、とてもわかりやすく紹介してくれました。
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音やニオイで防災を、という試みもされているとのことでした。
2つめの講演は阿部晴恵氏氏(新潟大学農学部付属フィールド科学教育研究センター)の「伊豆諸島適応した生物たちの島ぐらし」
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阿部氏は大学院時代に三宅島、新島で調査、研究をされていたとのこと。
島と生物の関わりに「なるほど!」と思うことが多かったです。
たとえば、
伊豆諸島の面積と距離と生物たちとの関係は?
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「島の面積が大きくなると、生き物の種数増える。遠くなると減る」・・・納得。
生物を多様にする環境って何?
島の生き物たちが生きる環境は風圧、噴火、火事、捕食、人為的なものなどで変化します。(攪乱)「変化が大きいほど、変化に強い物が生き残り種数は減る。変化が小さいと独占種ができる。中規模の変化が一番、生物が多様になる。」のだそう。
フムフム・・・爆発的な噴火で全島の生き物が全滅しない限り、時々噴火した方が、生物は多様になるのですね。
「エッジ効果」というのもあって、島の外周が大きければ、それだけ周囲からの影響が大きくなるそうで・・・
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3つの図の中では一番下が、一番影響を受けやすいそう・・・
ということは・・・各島の形も、生き物に影響を与える要因のひとつなのですね。
島に見られる生物進化の特徴は?
移入が少ない。 隔離時間が長い。 島で独自の進化をとげ、捕食者が少ないためのんびり屋さんになる傾向がある等。
島になぜ固有種がうまれるの?
最初に島に入ったものが他より勝ったり(創始者効果)、突然変異が重なったり、適応した種に繰り返し分かれたり(適応放散)して、固有種ができていくようです。
たとえば三宅島ではヤシャブシが大きく、大島ではイヌツゲが大きいのは、島に入った順番の違いである可能性も考えられるとのこと。(要するに「早い者勝ち」なんですね~!)
生物同士の関わり(生物間相互作用)も形や大きさの変化をもたらし、やがて種の分化を進めていきます。
花粉を媒介する虫の大きさによって、花の大きさを変えるホタルブクロは有名で、4年半ほど前のブログでも報告していますが・・・
http://blog.goo.ne.jp/gscrikuguide6/e/dd25cde297d77e678f9fb77875157d37)
ツバキシギゾウムシがいる地方では椿の皮が厚くなり、いない地方の椿は皮が薄いとか、島のタラノキ、カラス山椒、サルトリイバラが敵がいないのでトゲをなくしていったとか・・・
祗苗(ただなえ)島のシマヘビは、島にたくさんいるウミネコの卵を食べて体が大きくなったり・・・
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三宅島の噴火で椿がへり、椿を探してアカネズミの行動圏が広がり、遺伝的多様性が高くなったり受粉率も上がった・・・など、生き物同士の関わりは、常に「駆け引き」なんですね。
もともとイタチがいない三宅島では、1時間で149匹捕獲できたトカゲが、人間がイタチを導入した後は0になったそうです。大島は1時間に8.8個体捕獲できたそうで「つながりの長さが大事」とのこと。
また、島は生物の進化、多様化の宝庫だけれど、島は進化の行き止まりではないく、プレートに載って再移入でフォッサマグナの特殊な生物相を作っているそうで・・・
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「プレート移動による再移入の事例は、日本ではないと集められない」とのことです。
面白いですね~。
プレートと生物!
・・・で、面白くて長くなったので、またまた次回に続きます(笑)
(カナ)
PS.話は全く変わりますが、春休み子供キャンプのお知らせです。
ホールアース自然学校のジミーさんが企画する“伊豆大島冒険学校”が参加者募集中とのこと。
いつも笑顔のジミーさんと一緒のツアー・・・きっと楽しいと思います!
興味のある方はこちらをご覧ください。
http://wens.gr.jp/individual/kids_family/izubou.html