グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

大島第二中学校ジオ学習

2015年03月24日 | 火山・ジオパーク
本日午後、町立第二中学校1年生19名の理科校外学習に、ガイドとして参加しました。

2年前とほぼ同じクイズから、1枚だけ写真を差し替えて全員に配布。

1552年(?)噴火で流れた溶岩に沿って、謎解きを楽しむことにしました。

最初の訪問地は桜株。

「なぜ樹齢800年の木が、約460年の溶岩流上に生えているのか?」
この不思議な出来事に生徒さん達からは・・・

「何かの原因で、ここだけ避けて溶岩流が流れた!」
「根っこが焼け残って再生した!」
「回りの木が溶岩を止めた!」などなど、次々に回答が飛び出します。
活発だなぁ~(感心)

続いて『石の反り橋』にいくために森へ。


みんな、この場所は初めてだったようで、森の中に突然現れる溶岩アーチを見て「すげー」という声もチラホラ。

で「森の中に溶岩アーチ?どうやってできた?」の質問には・・・

「土の上に溶岩が流れ、土が雨でけずられた。」
「別の溶岩が溶かした。」などなど、ここでも次々に誰かが答えていました。

溶岩のアーチの近くにある、なにやら石が積んである凹み。
「コレはなに?」の質問に対しても・・・

「防空壕!」「井戸!」「トイレ!」「火山岩が飛んできてどかんと穴を開けた!」「噴火口!」途切れることなく、返答がありました。(実はここは炭焼き窯の跡です)

「石が並んでいるから人工的なものみたいだね。この前の研究発表で、発表されていたぞ」などY先生は生徒さんとの受け答えの中で、皆を引きつけて答えに導いていきます。

2年前と同様、Y先生の語りの上手さに聞き惚れました。

生徒さん達も真剣に聞いて、一生懸命考えていました。

森の中でのジオ学習、本当にステキでした。

さて、最後の訪問先は『笠松』
クイズは・・・

かなり難易度の高い質問だと思うのですが、ここでも・・・

「風に削られて溶岩が飛んできて積もった!」
「溶岩が流れてくるときに固まってごろごろになった!」
「空中で石がぶつかって、積もった!」
「地震で崩れて波で削られた!」
「海で冷えて固まった!」

中には火山専門家の意見と、かなり近いものもありました。(素晴らしい!)

そして最後に、それぞれが自由に「面白いもの」を探しました。


見つかったものは、黒い溶岩の一面だけが、茶色い絵の具を塗ったような岩や・・・


「これでサッカーやったら足が強くなるね。」と話題になった(?)まん丸溶岩。


溶岩のヘリに座って観察していた男子と先生からは「ここはなんで上がガラガラなのに、中は固そうな石なのですか?」と質問がありました。質問を聞いて初めて、この場所に溶岩流の綺麗な断面が出ているのがわかりました。

その時には写真を撮る時間がなかったので、解散後に行き直して、断面の写真を撮ってきたのがこれです。

空気と地面で冷やされて固まった岩が、熱い溶岩で引っ張られてガラガラ崩れ、中身はゆっくり冷えて堅くなったのがよくわかる風景・・・なのですが、手前の植物でよく見えないですね(^_^;

さらに「ここだけ植物がほとんど生えていないのはなぜですか?」の質問もありました。確かに、何も植物が生えていない場所と、緑の場所がハッキリ分かれています。

ううむ~、なぜでしょう?

周囲を見るに、波のかかる場所かどうか?のような気もしますがどうでしょう?



実際にどうなのかは、海が大荒れの時に、ここに来て観察してみないとわからないかも・・・。

・・・ということで「?」がいっぱいのジオ学習でしたが、みんなが真剣に考えて、様々な答えを探してくれたのが嬉しかったです。

目の前の景色から不思議を見つけられる、様々な方向から答えを探せる中学1年生達。
みんなの成長が、楽しみです!


(カナ)

コメント
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