3~6月、少し開けた日の当たる場所で、小さな水色の花を楽しませてくれるコケリンドウ。
しゃがみ込んで見なければ観察できない小ささですが、元気に花を開いている姿が可愛くて、大好きな花です。
今年の5月中旬、ツアーで三原山の周辺を歩いていた時に、足元のコケリンドウが普段と様子が違うことに気づきました。
花は全て閉じ、代わりに実が2つに割れて開いていました。
「おお~!これは!!」
・・・なぜ私が「!」と思ったかと言うと「コケリンドウのタネは水に運ばれて広がる」と本で読んでいたからです。目の前の風景は、まさに「カップ型の実が開いてタネが雨水で運ばれる現場」かと思ったのです。
この時はツアー中だったので「いつかゆっくり観察に来よう」と思っていました。
そして6月上旬・・・雨が降ったので、嶋田を誘ってコケリンドウ群生地へ。
5月に見たときと同じ状態で、開いている実がたくさんありました。
「中にタネがいっぱい入って水に浮いている図」を想像して、ワクワクしながらのぞきこんだところ・・・
あら・・・
黒いタネだと思った物は、溶岩のかけら・・・
そして、もう一つはスッカラカン!
この状態のものをいくつも調べましたが、タネの入っているものはありませんでした。
むしろ、開きかけの実の方が・・・
タネが入っていました。
・・・考えてみれば、雨を溜めるには開きすぎるより、カップ型の状態の方が良いのかも。
カパ~っと開いている実は、既にタネを流した後なのですね・・・。
突然、嶋田が「あ、蟻がいる」と言ってしゃがみ込みました。
「え?蟻??」
本当だ!
蟻がウロウロしています。
そして驚いたことに・・・
タネを持って、運びだしていました!
巣に運んで食べるのでしょうか?
植物の中には、タネの周りに蟻の好物の甘い物質をつけて蟻に運んでもらい、蟻がそれをなめ終わって捨てると、そこで芽を出す・・・という戦略をとるものもいるようです。
でもコケリンドウのタネには見たところ、そんな物質はついていなさそうです。
では蟻は、タネを食べるのでしょうか?・・・蟻って肉食じゃなかったでしたっけ?
もっともキノコを食べる蟻もいるようだから、食べものがあまり豊富ではない(であろう)活発な火山のもとで暮らす蟻が、植物のタネを食べるようになってもおかしくはないかも???
翌日、再び嶋田と一緒に「晴れている時の状態」を観察に行きました。
水色の花が開き・・・
ガバ~っと開いていた実は、そのままの姿でひからびていました。
翌々日、今度は1人でまたまた山へ。
雨が降り始める・・・予定でした(笑)
カップ型の開きかけの実の中に、タネが入っているのを確認し・・・・・・
雨粒がこの中に入ってあふれるのを待ちました。
が・・・待っているとなかなか本降りにならないんですよね~(笑)
雨粒がポツポツと溶岩に当たりますが、あっという間に乾いてしまいます。
「はあ~、雨粒でタネがあふれるようになるって結構大変なんだなぁ。なかなかうまく入らないなぁ~」・・・ということで、観察1時間ぐらいであっさり挫折しました。
タネは雨水でどこまで運ばれるんでしょう?
蟻はいったい何だったのでしょう?
足元の小さな植物ひとつとっても、わからないことばかりです~!
・・・来年また雨の日に、時間ができたら観察に行ってきます。
(カナ)
しゃがみ込んで見なければ観察できない小ささですが、元気に花を開いている姿が可愛くて、大好きな花です。
今年の5月中旬、ツアーで三原山の周辺を歩いていた時に、足元のコケリンドウが普段と様子が違うことに気づきました。
花は全て閉じ、代わりに実が2つに割れて開いていました。
「おお~!これは!!」
・・・なぜ私が「!」と思ったかと言うと「コケリンドウのタネは水に運ばれて広がる」と本で読んでいたからです。目の前の風景は、まさに「カップ型の実が開いてタネが雨水で運ばれる現場」かと思ったのです。
この時はツアー中だったので「いつかゆっくり観察に来よう」と思っていました。
そして6月上旬・・・雨が降ったので、嶋田を誘ってコケリンドウ群生地へ。
5月に見たときと同じ状態で、開いている実がたくさんありました。
「中にタネがいっぱい入って水に浮いている図」を想像して、ワクワクしながらのぞきこんだところ・・・
あら・・・
黒いタネだと思った物は、溶岩のかけら・・・
そして、もう一つはスッカラカン!
この状態のものをいくつも調べましたが、タネの入っているものはありませんでした。
むしろ、開きかけの実の方が・・・
タネが入っていました。
・・・考えてみれば、雨を溜めるには開きすぎるより、カップ型の状態の方が良いのかも。
カパ~っと開いている実は、既にタネを流した後なのですね・・・。
突然、嶋田が「あ、蟻がいる」と言ってしゃがみ込みました。
「え?蟻??」
本当だ!
蟻がウロウロしています。
そして驚いたことに・・・
タネを持って、運びだしていました!
巣に運んで食べるのでしょうか?
植物の中には、タネの周りに蟻の好物の甘い物質をつけて蟻に運んでもらい、蟻がそれをなめ終わって捨てると、そこで芽を出す・・・という戦略をとるものもいるようです。
でもコケリンドウのタネには見たところ、そんな物質はついていなさそうです。
では蟻は、タネを食べるのでしょうか?・・・蟻って肉食じゃなかったでしたっけ?
もっともキノコを食べる蟻もいるようだから、食べものがあまり豊富ではない(であろう)活発な火山のもとで暮らす蟻が、植物のタネを食べるようになってもおかしくはないかも???
翌日、再び嶋田と一緒に「晴れている時の状態」を観察に行きました。
水色の花が開き・・・
ガバ~っと開いていた実は、そのままの姿でひからびていました。
翌々日、今度は1人でまたまた山へ。
雨が降り始める・・・予定でした(笑)
カップ型の開きかけの実の中に、タネが入っているのを確認し・・・・・・
雨粒がこの中に入ってあふれるのを待ちました。
が・・・待っているとなかなか本降りにならないんですよね~(笑)
雨粒がポツポツと溶岩に当たりますが、あっという間に乾いてしまいます。
「はあ~、雨粒でタネがあふれるようになるって結構大変なんだなぁ。なかなかうまく入らないなぁ~」・・・ということで、観察1時間ぐらいであっさり挫折しました。
タネは雨水でどこまで運ばれるんでしょう?
蟻はいったい何だったのでしょう?
足元の小さな植物ひとつとっても、わからないことばかりです~!
・・・来年また雨の日に、時間ができたら観察に行ってきます。
(カナ)