グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

カメムシと幼虫の「?」

2015年11月20日 | 
山頂に向かう遊歩道の入り口にあるマユミの木に、たくさんのカメムシが集まっていることに気づいたのは、今から20日前、11月1日のことでした。

もう、鈴なり状態で、この何倍もいました!
「すごい~!」

カメムシにすっかり心を奪われた私は、翌々日、山頂ジオパーク展でガイドをしていた嶋田に連絡し…

「カメムシのいる木」で待ち合わせ(笑)

先に観察を始めていた嶋田が「卵があったよ」と教えてくれました。

小さな黒い粒が整然と並んでいます。

カメムシの名はキバラヘリカメムシ。

名前通りにお腹が黄色い!
マユミにつくのは有名なようです。

幼虫3匹、発見~!

幼虫同士集まっているのがカワイカッタです。

待ち伏せしている(?)と思われる、蜘蛛もいました。

ごちそうが目の前にウジャウジャ…ずいぶん良い場所を見つけましたね。

嶋田とカメムシの数を数えてみたら、40匹以上いました!
隣のマユミの木には1匹もいないのに、なぜこの木にだけ集まっているのでしょうか?

繁殖のため?
いえいえ、調べたら繁殖は春のようです。

では、特別、実が美味しい?

…そうなのでしょうか?

たしかにストローのような長い口を実にさして食事をしているカメムシもいましたが、ほとんどのカメムシ達は「のんびり~」という感じで、ただそこに居るだけ…。あまり食べ物に群がる感じではありません。

さらに疑問だったのが、この風景。

火山が噴火したかのような状態の実がいくつもありました。
…なんでしょう、これ?

「?」でいっぱいだったので、2日後にまた行ってみました!

カメムシたちは、太陽の光が当たる場所に集まって日光浴中でした。


混んでますね~(笑)


組み体操中?(笑)


成虫の数は2日前と同じく40匹以上居ましたが、幼虫は1匹しか見つかりませんでした。

もうみんな、大人になる時期なのですね。

マユミの木は、山に登る車道脇にも何本か生えています。


ここでもカメムシが1匹見つかり「火山が噴火したような実」も見られたので、割って観察してみることにしました。

ワクワク…。

あ!

幼虫が入っていました!

カメムシが食事の時に開けた穴を利用して、ハチか何かが卵を産むのでしょうか?
それとも、全く関係ないのでしょうか?
(カメムシが居る木に、この状態の実が多いような気がするのですが…)

カメムシに関する本を購入し、ネットでも散々調べましたが、疑問は全く解決せず…

幼虫の正体もわかりませんでした(T-T)

そして昨日…久しぶりにカメムシに会いに行ってきました。

でも見つかったのは8匹だけ!
2週間前の5分の1以下になっていました。

そして車道沿いのマユミには…


美味しそうなツヤツヤの実が顔を出していました。(マユミの実は毒があると言われています)


あ、例の噴火…

中を調べたら、幼虫は既にいませんでした。
鞘が開く頃に、土の中にでも入るのでしょうか?

カメムシや幼虫に関する「?」の答えを探したくて、山に行くこと3回…
「?」は全く解決せず、逆に増えるばかり…

はぁ~(T-T)

来年また観察しよう。

(カナ)
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