5月14日に開催された「戦争とメディア」というシンポジウムを、ユーチューブで見た。現状に対する意識と学知とがうまい具合にフィットして、とても参考になった。
加藤陽子さんがスライドで、「学問としての歴史は、戦争のプロパガンダに対抗するものとして始まった」(ティモシー・スナイダー『自由なき世界』慶應義塾大学出版会)ということばを引用していたが、歴史を学ぶ者として、そのスタートをしっかりと胸に刻んでおかなければならないと思った。
青木理さんは、戦争とメディアはとても相性が良い、戦争が始まったら政府とメディアは自動機械のように動いていく、といっていた。「戦時という時になったらもう遅い」ということばもしっかりと心しておこうと思った。
シンポでは、水島朝穂さんが大活躍していた。5月3日に静岡市で彼の講演が行われたが、参加した人からとてもよかったという感想を聞いた。おそらくこのシンポで話していたことを話していたのだろう。情熱と学知とが相まって、とても説得力のある議論がなされていた。
ロシアによるウクライナ侵略についての背景も彼から説明がなされた。私もそうした事実を掴んではいるが、ロシア=プーチン政権の悪事を明確にしなければならないと思い、今ゼレンスキー政権やバイデンを批判しても・・・という思いから書かないでいる。
停戦が実現したら、そうしたことも書いていきたいと思う。
また、すでにアメリカの軍需産業が大儲けをしていることはこのブログでも指摘した。
コロナではアメリカの製薬会社が大儲けをしているし、ウクライナ侵略ではアメリカの軍需産業が大儲けをしている。こういう構造はなくならない、悲しいことだ。
人間は歴史から学ばない、だからこそ歴史をもっと語らなければならないと思った。
このシンポ、見る価値はあるので、ぜひ見て欲しい。第二部が見られなかったことが残念だ。