浜名史学

歴史や現実を鋭く見抜く眼力を養うためのブログ。読書をすすめ、時にまったくローカルな話題も入る摩訶不思議なブログ。

マイナンバーカード

2023-02-19 13:36:29 | 政治

 日本の行政組織を信用することはできない。要するに、日本政府が行うすべての施策は、政治家や官僚と仲良しにしている企業に国家財政や地方財政(国民がだした税である!)をばらまくためのものである。そしてその金をもらってつくられたcocoaのようなものも、不完全なものしか作れない。

 またそういう政府であるから、国民のプライバシーを明かしたりのも平気。またITの能力も低いので、どこからからの不正アクセスも阻止できない。そうした政府がつくるマイナンバーカードは、信用できない。

 国民がなかなか作ってくれないので、飴と鞭をつかって何とか作らせようとしている。マイナンバーカードは「任意」のはずである。それを強制的につくらせようとしているところに、なんらかの暗い意図があると考えざるを得ない。

 私は、つくらない!! 

 バカ高い国民健康保険料を払っている私が、その保険証を使えなくなるということはありえないと思っている。金を払っているのにつかえない、ということになったら、これは訴訟沙汰である。

 とんでもない政権が長く続いている。その弊害は天文学的な規模にまでたかまっている。それとともに、私怨も嵩じている。

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【本】渡辺考『沖縄 戦火の放送局』(大月書店)

2023-02-19 12:44:51 | 

 戦時下、日本本土だけではなく、沖縄にもラジオ放送局が設けられた。当然、アジア太平洋戦争の進展の中、沖縄も戦場となる。副題に、「軍隊に飲み込まれたラジオ」とある。

 本書は、沖縄だけではなく、パラオ、フィリピン、インパールの放送局にも言及している。日本の帝国軍隊が侵攻していった地域にラジオ放送局がつくられ、ラジオは宣撫工作の機関としての役割を果たすことが求められていた。

  この本では、日本放送協会が提供するラジオ番組が、戦時下、国策に対応したもの、いや国策そのものであったこと、日本放送協会が日本の軍国主義と一体化していたことが明かされている。残念ながら、どういうことが報じられたのかは断片的にしかわからないが、インパールにまでラジオ局が設置されたということは、ラジオは侵略の尖兵の役割を果たすことが期待されていたということなのだろう。

 今まで知らなかったことを、このように発掘されたことに、私は敬意を表したい。戦時下、日本軍の侵攻先のあちこちでラジオ放送局が設置されていたという事実に、私は驚愕した。

 この本が対象としているのは、沖縄戦における沖縄放送局の終焉を描いている。放送局員が放送局を維持しようという使命感、他方では高揚する戦意に心を揺るがせながら、結局は戦火に吞み込まれていった事実が記される。

 さて渡辺氏は、摩文仁においてこのような感懐を記している。

放送って一体何なのだろう。本来、生活を豊かにするはずのものだが、戦世のなか、荒波に抗えず変容した事実が重くのしかかってくる。平時には、歌や音楽などの娯楽や知識・情報を提供してきた放送局が、有事に際し、戦争を礼讃し人々を鼓舞しかりたてた。その挙句に軍に飲み込まれ、職員たちを死の境地にまで追い込んでいった、消しようのないあまりにも重いリアルな歴史。戦争という巨大な暴力に直面したとき、放送はどうしたらいいのだろうか。そして、私に何ができるだろうか。決して他人事ではない難題が匕首のように胸元に突きつけられていた。(190)

 これを読んでいて、しかし今のNHKが、平時(といっても「戦前」かもしれない)に、憲法を無視し戦争準備に明け暮れる岸田政権の広報機関として存在していることに、渡辺氏はどのような気持ちをもっているのだろうかと疑問を持った。

 エピローグで、渡辺氏は「時代が戦争に向かうとき、真っ先に弾圧を受け、統制されるのは言論、そしてメディアである。」(198)と記しているが、弾圧されるでもなく、統制されているわけでもないのに、率先して権力の広報機関に化しているNHKをどう思っているのだろうか。

 渡辺氏は現役のNHK職員であり、沖縄放送局にいる。

 この本は、昨年12月に発行された。TBSの金平さんが推薦していたので、図書館から借りて読んでみた。知らなかった事実が掘り起こされ、歴史の研究をしている私としては大いに参考になった。ただこれは歴史書ではないので、叙述は緻密ではない。行替えも多く、200ページの本ではあるが、短時間で読むことができる。

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

日本の賃金が低い!

2023-02-19 09:29:23 | 社会

 日本の賃金が低すぎる。それはいろいろな場面で指摘されている。そのような状態で物価の上昇が起きている。食料品を買いに行っても、その価格が大きく上昇していることを痛感する。贅沢はできない!

 そういう状態のなか、一部の利権につながる人たちだけが高額な報酬を受けている。電通やパソナなどは政府や官僚とタッグを組んで、国家財政、地方財政を食い物にしている。

 だが選挙民は怒らない。『週刊金曜日』の対談の中で、アベシンゾーを射殺した山上被告人に関して「私怨がそのまま政治的な問いになる」(平井玄)と語っているが、かくまで選挙民が政権によって馬鹿にされコケにされているのに、「私怨」は生まれないのだろうか。

 「日本のラーメンはなぜ安い」を経済学者の野口悠紀雄さんが書いている。経済成長もなく、労働生産性も低く、また賃金が安すぎる日本に、外国人労働者がくるだろうか。宗教政権である自民党・公明党政権は、こういう施策を始めるようだ。

有能な外国人が“安いニッポン”で働きたいか?「特別高度人材」拡充策の笑止

 静岡県西部で展開しているスーパー、総菜づくりをセンター方式で行っているが、深夜のその作業はヴェトナム人女性が中心となって働いている。しかし、彼女たちのなかから日本を去っていくという人たちが出てきているという。

 そういう状態の下、「有能な外国人」が日本に来るのだろうか。日本の政治家や官僚は、現実をみることができない。政治家は世界でもトップクラスの報酬を得ているし、高級官僚の給与も高い。そんな者たちは、市井で暮らす庶民の生活なんか顧慮せず、みずからの私腹を肥やすことばかり考えている。

 私怨がいっぱい登場しなければならないのに。

 『週刊金曜日』の平井玄と杉田俊介の対談で、杉田は「国家や資本の「頂点」と社会的な「最下層」の無意識がいまや似たような構造になっているのではないか」と語っているが、考えなければならない視点である。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする