窪田恭史のリサイクルライフ

古着を扱う横浜の襤褸(ぼろ)屋さんのブログ。日記、繊維リサイクルの歴史、ウエスものがたり、リサイクル軍手、趣味の話など。

筆跡心理学と交流分析との照合

2013年06月23日 | 筆跡心理関係


  更新が遅くなってしまいましたが、6月19日、メンタージャム東京という士業の方の勉強会に参加させていただきました。というのも、今回の講師が日本筆跡心理学協会の根本寛会長だったからです。

  約40名の参加者のうち、半数以上が士業の方、その他の方もセラピストなど何らかの形で個人事業を営んでおられる方がほとんどでした。

  さて、前半は筆跡心理学のアウトラインについての説明と、参加者の皆さんに実際に文字を書いていただき、自分の筆跡特徴の基本的な部分について知っていただくという内容でした。

  例えば、「口」の字の左上をきちんと閉じて綴る「接筆閉」という筆跡特徴があります。これは考え方が非常に真面目な方に多い特徴ですが、参加された方の約半数がこのタイプでした(因みに僕は閉じていません)。また職人気質の人に多い、「へん」と「つくり」の間隔が狭い「開空間狭」という筆跡特徴も多かったようです(会場からは「(間隔が)ほとんどない」というような声も聞かれました)。さらに、「木」の字などの頭部を突出して長く書くか、極端に短く書くかで、その人がリーダー型か協調型の性向が分かれるのですが、これも協調型が多かったようです。これらの特徴を総合すると、やはり士業の皆さんらしい特徴が現れていたのではないかと思います。

  後半は、筆跡診断による性格判断と交流分析で用いられる「エゴグラム」による性格判断との間に極めて高い同質性が見られたという調査結果のお話でした。

  交流分析(TA)というのは1950年代半ばにエリック・バーンという心理学者が提唱した自己分析法のことです。構造分析→交流パターン分析→ゲーム分析→脚本分析という4つの分析によって現在の自我状態に気づき、自分の感情・思考・行動をコントロールすると共に、愛情と信頼に基づく真の人間関係を回復することを目的としています。

  その最初の、個人の自我状態を分析する構造分析において用いられるツールがエゴグラムです。現在、エゴグラムは様々なサイトで公開されていますので、ご存知の方も多いのではないかと思います。

  例えば、前述の思考の生真面目さを表す筆跡特徴「接筆閉」ですが、これらの特徴をもつ方は95.3%の一致率でエゴグラムにおいてもCP高(批判的な親。厳格で批判的な自我状態)の傾向を示しました。「厳格で批判的な自我状態」といわれると、何だか非常にネガティブな感じを受けてしまいそうですが、筆跡心理でもエゴグラムでも、そこから導き出される性格傾向には必ずプラス面とマイナス面があるということを理解しておく必要があります。例えば、プラス面としては「確固たる信念・価値観・理想を持っている」とか「臆せず言うべきことが言える」というようなことが言えると思います。

  その他の筆跡特徴についても概ね90%以上の高い一致率が見られました。筆跡特徴は多くの観察によって導き出され、成果も認められてきたものではありますが、今回のように確立された他の心理学と照合することによって、その同質性が確かめられたことの意義は大きいと思います。

繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした

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