「A@A アート・アット・アグネス 2007」

アグネスホテル アンド アパートメンツ東京新宿区神楽坂2-20-1
「A@A アート・アット・アグネス 2007」
1/13-14(会期終了)

主に現代アートを扱う画廊31軒が、先日の土日に、神楽坂の「アグネスホテル」へ集いました。昨年も開催されていましたが、今年初めて一般向けに開放された企画です。(昨年は招待制でした。)受付にて入場料の500円を支払い、5階から2階までの客室をぐるぐると巡ります。要するに、それぞれの客室が出展ギャラリーのブースと化しているわけです。



アグネスホテルはあまり大きなホテルではありません。入口では入場規制も行われるほど混雑していました。よって、どのブース(=客室)も見学客で大変に賑わっています。しかもその殆どがシングルルームです。20名も入れば身動きもとれません。昨年まで招待制だったというのにも頷けるような盛況ぶりでした。(私としては息苦しさも感じるほどでした…。)

イベントとしては非常に良く出来ていました。通常は各地に点在する画廊を、同じ建物内の、しかも殆ど同じ構造の部屋に並べることによって、各々の特性が明瞭に現れてきます。ベットに作品を置き、天井にはビデオ・アートを映し出し、さらにはシャワールームやトイレの中にまで作品をディスプレイするという念のいれようです。もちろん、作品は基本的に展示されているというよりも販売されているわけですが、客室全体が一つのインスタレーションとしても楽しめるように構成されていました。ホテルの客室という場自体がアートを盛り立てています。さながら、ホテル内をアートを探しに冒険するような感覚です。

印象に残ったブースは、やはり普段から出向いているギャラリーでした。こればかりはもはや相性の問題かもしれませんが、清澄の各画廊や六本木のレントゲン、さらには初台の二つの画廊や谷中のバスハウス、それにミヅマなどが特に充実して見えます。また、東京にいてはなかなか情報の入りにくい大阪の画廊が参加していたのも嬉しいところでした。感度の異なる未知の作品にも出会うことが出来ます。



受付ロビーでのJ-WAVEの生放送、さらにはホテル前の公園での野外企画、さらには緊張感に満ちた「BOICE PLANNING」の活動など、たんなる画廊の見世物市を超えたようなイベントに仕上がっていました。ホテルの客室にてアートを楽しむという新鮮な体験が、さらに増幅されるような仕掛けも随所に施されています。

キャパシティや混雑の問題などもあり、ゆっくりと作品を見ることだけは叶いません。ただしその分、最新の現代アートの風に触れながら、ギャラリーの面白さを体感出来るイベントになっていたと思います。来年の行方にも注目したいです。(1/13鑑賞)

*関連リンク
「A@A アート・アット・アグネス 2007」公式HP/出展ギャラリー一覧
J-WAVE 「ART@AGNES」フォトレポート
ホテルコンシェルジュ・スタッフレポート
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