都内近郊の美術館や博物館を巡り歩く週末。展覧会の感想などを書いています。
はろるど
「第6回 shiseido art egg 入江早耶」 資生堂ギャラリー
資生堂ギャラリー
「第6回 shiseido art egg 入江早耶 - デイリー・ハピネス」
3/2-3/25

第6回アートエッグのラストはまさに資生堂に因んだ展示でした。「第6回 shiseido art egg」入江早耶個展、「デイリー・ハピネス」へ行ってきました。
いきなり受付でルーペを渡され、一体何が会場にあるのかと見渡すと、まず目に飛び込んでくるのが、何やらうずたかく積まれたパッケージの数々です。
その箱の山に近づくと直ぐさま、資生堂パーラーなどのお菓子の空箱など、資生堂と関係する素材であることが分かりますが、いずれもその模様の表面が白く削り取られているではありませんか。思わずルーペを目の前にやり、その秘密を解き明かそうと躍起になってしまいました。
答えは箱の山の上に置かれた小さなオブジェにあります。「メガミダスト」ではポストカードと空箱(油取り紙のものだそうです。)の唐草紋様を消しゴムで消した上、結果生まれる消しかすにてカードの元の形、つまりは描かれた女性像を立体として再現しています。

「カンノンダスト」 2010年
また「カンノンダスト シセイドウバージョン」では背後に掛け軸画がかれられていますが、今度はそこに描かれていた観音像を同じく消しゴムで消し、先ほどと同じように消しかすで像を作り上げています。またここでは資生堂の花椿石鹸を取り込んだ作品も展示されています。鼻を近づけると確かに仄かな石鹸の香りが漂ってきました。
元々描かれている平面の画像を消し、消した素材を介在、つまりは消しゴムをそのまま立体のオブジェに置き換えています。また消しかすという素材の言わばチープな面に『作品』としての価値を与えました。コンセプトは明快です。
もちろん彫刻としての魅力もあるかもしれません。色々な意味で長靴裏の「恐竜」には驚かされました。
なお今回の「shiseido art egg賞」(審査員:伊庭靖子、津村耕佑、平野啓一郎)は、4月下旬に同ギャラリーのWEBサイトで発表されます。私としては鎌田さんの展示が一推しです。
さて資生堂では次回展にも要注目です。映像作家のさわひらきさんの個展が予定されています。

「さわひらき展 Lineament」 4月7日(土)~6月17日(日)
待ちに待っていた方も多いのではないでしょうか。(私もその一人です。)なお初日にはさわひらき本人によるトークも行われます。申込方法は下記リンク先をご参照下さい。
次回展覧会「さわひらき展 Lineament」ギャラリートーク 4月7日(土)14:00~16:00
定員は60名です。間違いなく抽選となりそうです。
3月25日まで開催されています。
「第6回 shiseido art egg」展示スケジュール
three 1月6日(金)~29日(日)
鎌田友介 2月3日(金)~26日(日)
入江早耶 3月2日(金)~25日(日)
「第6回 shiseido art egg 入江早耶展」 資生堂ギャラリー
会期:3月2日(金)~25日(日)
休館:毎週月曜日
時間:11:00~19:00(平日)/11:00~18:00(日・祝)
住所:中央区銀座8-8-3 東京銀座資生堂ビル地下1階
交通:東京メトロ銀座線・日比谷線・丸ノ内線銀座駅A2出口から徒歩4分。東京メトロ銀座線新橋駅3番出口から徒歩4分。
「第6回 shiseido art egg 入江早耶 - デイリー・ハピネス」
3/2-3/25

第6回アートエッグのラストはまさに資生堂に因んだ展示でした。「第6回 shiseido art egg」入江早耶個展、「デイリー・ハピネス」へ行ってきました。
いきなり受付でルーペを渡され、一体何が会場にあるのかと見渡すと、まず目に飛び込んでくるのが、何やらうずたかく積まれたパッケージの数々です。
その箱の山に近づくと直ぐさま、資生堂パーラーなどのお菓子の空箱など、資生堂と関係する素材であることが分かりますが、いずれもその模様の表面が白く削り取られているではありませんか。思わずルーペを目の前にやり、その秘密を解き明かそうと躍起になってしまいました。
答えは箱の山の上に置かれた小さなオブジェにあります。「メガミダスト」ではポストカードと空箱(油取り紙のものだそうです。)の唐草紋様を消しゴムで消した上、結果生まれる消しかすにてカードの元の形、つまりは描かれた女性像を立体として再現しています。

「カンノンダスト」 2010年
また「カンノンダスト シセイドウバージョン」では背後に掛け軸画がかれられていますが、今度はそこに描かれていた観音像を同じく消しゴムで消し、先ほどと同じように消しかすで像を作り上げています。またここでは資生堂の花椿石鹸を取り込んだ作品も展示されています。鼻を近づけると確かに仄かな石鹸の香りが漂ってきました。
元々描かれている平面の画像を消し、消した素材を介在、つまりは消しゴムをそのまま立体のオブジェに置き換えています。また消しかすという素材の言わばチープな面に『作品』としての価値を与えました。コンセプトは明快です。
もちろん彫刻としての魅力もあるかもしれません。色々な意味で長靴裏の「恐竜」には驚かされました。
なお今回の「shiseido art egg賞」(審査員:伊庭靖子、津村耕佑、平野啓一郎)は、4月下旬に同ギャラリーのWEBサイトで発表されます。私としては鎌田さんの展示が一推しです。
さて資生堂では次回展にも要注目です。映像作家のさわひらきさんの個展が予定されています。

「さわひらき展 Lineament」 4月7日(土)~6月17日(日)
待ちに待っていた方も多いのではないでしょうか。(私もその一人です。)なお初日にはさわひらき本人によるトークも行われます。申込方法は下記リンク先をご参照下さい。
次回展覧会「さわひらき展 Lineament」ギャラリートーク 4月7日(土)14:00~16:00
定員は60名です。間違いなく抽選となりそうです。
3月25日まで開催されています。
「第6回 shiseido art egg」展示スケジュール
three 1月6日(金)~29日(日)
鎌田友介 2月3日(金)~26日(日)
入江早耶 3月2日(金)~25日(日)
「第6回 shiseido art egg 入江早耶展」 資生堂ギャラリー
会期:3月2日(金)~25日(日)
休館:毎週月曜日
時間:11:00~19:00(平日)/11:00~18:00(日・祝)
住所:中央区銀座8-8-3 東京銀座資生堂ビル地下1階
交通:東京メトロ銀座線・日比谷線・丸ノ内線銀座駅A2出口から徒歩4分。東京メトロ銀座線新橋駅3番出口から徒歩4分。
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