「リヒテンシュタイン 華麗なる侯爵家の秘宝」展を開催

西ヨーロッパ中央部に位置し、小国ながらも高い経済力を誇り、立憲君主制の永世中立国でも知られるリヒテンシュタイン公国。



その元首でもあるリヒテンシュタイン公爵家の誇る美術コレクションが、今秋、東京の国立新美術館を皮切りに、高知、京都の各美術館で公開されます。

「リヒテンシュタイン 華麗なる侯爵家の秘宝」@国立新美術館 10月3日(水)~12月23日(日)

ハプスブルク家とも関係が深く、18世紀より当地を治めたリヒテンシュタイン侯爵家です。以来、約5世紀、歴代の侯爵らがヨーロッパの様々な美術品を収集してきました。

その美術品は現在、計3万点にも及ぶそうです。うち今回はルーベンスなどの絵画をはじめ、調度品、工芸品、また陶磁器など、約140点が展示されます。


ラファエッロ・サンティ「男の肖像」1502/04年

ちなみにリヒテンシュタイン侯爵家の美術品を日本で展示するのは初めてだそうです。初見の名品も数多く登場すること間違いありません。


パウル・ルーベンス「マルスとレア・シルヴィア」1616/17年

さて詳細はまだ発表されていませんが、展示についての一部情報が先日公開されました。目玉は3点です。

・リヒテンシュタイン宮殿の雰囲気を「バロック・サロン」として再現
リヒテンシュタイン侯爵家所蔵の絵画、彫刻、工芸品や家具調度が一堂に会する「バロック・サロン」 を設置。バロック時代の豪奢な宮廷の空間を再現。

・「ルーベンス・ルーム」には、4メートル級の大作を含む十数点を一挙公開。
ルーベンスが愛娘を描いた、マスターピース「クララ・セレーナ・ルーベンスの肖像」を出品。さらに華麗かつドラマチックなバロック芸術を体現した傑作、古代ローマの英雄デキウス・ ムスのシリーズの中から3×4メートルの大作「占いの結果を問うデキウス・ムス」(東京展のみ)を特別出品。

・絵画史を至宝でたどる「名画ギャラリー」
ラファエッロ、クラナッハ、レンブラント、ピーテル・ブリューゲル(子)、ヴァン・ダイク、カナレットなどの巨匠たちを紹介。

会場はあの巨大空間を持つ新美です。名品はもとより、「バロック・サロン」をはじめ、彼の地の雰囲気を味わうことの出来る展示となるのではないでしょうか。

なお先行のチラシも公開されました。開くとA4が4面の巨大サイズです。超大作の「占いの結果を問うデキウス・ムス」も掲載されています。



キーワードはルーベンスの「ようこそ、わが宮殿へ」です。是非、お手にとってご覧ください。


パウル・ルーベンス「クララ・セレーナ・ルーベンスの肖像」1616年頃

「リヒテンシュタイン 華麗なる侯爵家の秘宝」

東京:2012年10月3日(水)~12月23日(日)国立新美術館
高知:2013年1月5日(土)~3月7日(木)高知県立美術館
京都:2013年3月19日(火)~6月9日(日)京都市美術館

追加情報は6月頃出るそうです。そちらも楽しみにしたいと思います。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )