「吉田夏奈 海は青い、森は緑」 アートフロントギャラリー

アートフロントギャラリー
「吉田夏奈 海は青い、森は緑」 
5/24-6/16



アートフロントギャラリーで開催中の吉田夏奈個展、「海は青い、森は緑」へ行ってきました。

最近では昨年のあざみ野コンテンポラリーの他、京橋リクシルでも個展を行った吉田夏奈。立体と平面を駆使してのパノラマ的インスタレーション。青い海に深い森に山と、美しき自然を連想させる作品で魅了してきました。

その吉田夏奈が今度は代官山のアートフロントギャラリーに挑戦。かつての展開と新たな視点。また一つ変化した展示を繰り広げています。

それでは二つあるアートフロントのスペース。道路に面した空間から見ていきましょう。


手前:吉田夏奈「Panoramic Lake」2013年 スチレンボードにオイルパステル、クレヨン

こちらはリクシルでの展示と同様の「Panoramic Lake」。スペース中央に広がるのは山に囲まれた巨大な湖。何と縦5メートル超に横3メートル弱。そしてそれを見下ろすのが同じく湖や山を鳥瞰的に捉えた平面の作品です。


吉田夏奈「城山日出峰の目眩」2012年 紙にオイルパステル、クレヨン

上から下、下から上へ。見る角度を変えて見るとまた景色も変化していく。山の稜線に岩肌。そして陽の明かりに煌めく水面。細かな線描もポイントかもしれません。

さてメインのフロアへ。パネルの作品とともにあるのが、今回の新作、レリーフ状の森、その名も「海は青い、森は緑」です。


吉田夏奈「海は青い、森は緑」2013年 木、スチレンペーパー、アクリル、オイルパステル、クレヨン

レリーフの森は一見、ランダムに、しかしながらやはり何らかの『場』を構成するかのように配置されています。


吉田夏奈「海は青い、森は緑」2013年 木、スチレンペーパー、アクリル、オイルパステル、クレヨン

独立したレリーフがいくつか重なって生み出される新たな景色。吉田は現在、制作の拠点を小豆島に移しています。レリーフの間にある言わば余白の空間こそ瀬戸内の海。その間を縫って歩くことは、それこそ船に乗って瀬戸内の島を廻る体験をイメージさせるもの。見る側の想像力を喚起させる作品でもありました。


吉田夏奈「Face to the Green」2011年 紙にオイルパステル、クレヨン

なお吉田は小豆島も会場の一つである「瀬戸内国際芸術祭2013」に大型の作品を出品しています。そちらも是非見たいものです。

6月16日までの開催です。

「吉田夏奈 海は青い、森は緑」 アートフロントギャラリー@art_front
会期:5月24日(金)~6月16日(日)
休廊:月曜日
時間:11:00~19:00
料金:無料
住所:渋谷区猿楽町29-18ヒルサイドテラスA棟
交通:東急東横線代官山駅より徒歩5分。
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