都内近郊の美術館や博物館を巡り歩く週末。展覧会の感想などを書いています。
はろるど
「人思い、人想う。」(中編・館内について) ホキ美術館
ホキ美術館
「人思い、人想う。」
5/22-11/16
前編(美術館について)に続きます。ホキ美術館へ行って来ました。
「人思い、人想う。」(前編・美術館について) ホキ美術館(はろるど)
ぐるっと外観を見終えた後は館内へ入場しました。エントランスから右手が定評のあるレストラン、左がミュージアムショップとチケットブース。展示室へも左手から進みます。
今回は撮影の許可を特別にいただきました。
ミュージアムショップから受付方向です。緩やかなカーブを描いてのびる空間。そして天井にも注目です。照明、もしくは点検、空気孔でしょうか。さも星空の広がるように無数の穴があいています。
館内案内図です。展示室は全部で9つ。地上部分から地下1階、そして地下2階と下へ降りていく動線となっています。そして興味深いのはいずれの展示室も回廊であることです。いわゆる四角形、ホワイトキューブは一つとしてありません。
最初の「ギャラリー1」です。ここでは企画展「人思い、人想う。」を開催中。29名の作家による人物画50点が並びます。
また写真でもお分かりいただけるように中庭部分に採光のための窓があります。それがちょうど作品の下の部分で連続して繋がっているのです。
私も色々な美術館に出かけましたが、作品の真下に窓があるのを初めて見ました。ホキ美術館の展示室の大きな特徴と言えそうです。
また「ギャラリー1」で一つ面白いのが作品の設置方法です。裏側を見やるとご覧の通り、マグネットで作品が吊られています。これは「ギャラリー1」が鉄によって出来ているために為せる業。キャプションもマグネット式だそうです。ゆえにピクチャーレールはありません。
1つ下へ降りて「ギャラリー2」へと向かいます。こちらからはいわゆる常設展です。森本草介の作品が展示されています。そしてこちらも「ギャラリー1」同様の回廊型です。両サイドの壁面に作品が並びます。
床の中央に白く丸いものがあります。椅子です。背もたれはありませんが、意外と収まりよく腰掛けることが出来る。また歩いていると微かに床面に弾力があることに気がつきました。これは足腰にかかる衝撃の負担を軽減させるために選ばれた床材なのだそうです。確かに足音も響きません。
「ギャラリー3」はいわゆる「中堅作家」(美術館サイトより)の展示室。また長細い通路状の「ギャラリー4」では五味文彦の作品が展示されています。
陶芸の展示室がありました。「ギャラリー5」です。今年充実した回顧展もあった板谷波山の作品も並びます。大きな窓が目を引きました。ほかの展示室とは明らかに雰囲気は異なります。
地下2階への大階段です。階下は「ギャラリー6」。美術館で最も天井高のある空間です。吹き抜けのためか音響効果にも優れているそうです。イベントやトークの会場としても利用されます。
また振り返れば天井の照明が際立って見えました。ちなみに照明は全てLED、2種類の異なる色温度の照明を組み合わせて用いています。天の川の如く連なって来た照明がここで収斂する。なかなかドラマテックな演出でもあります。
さらに細かいことですが、手すりが埋め込み式になっているのも良いと思いました。手に馴染みます。
地下2階にも自然光を取り入れています。「ギャラリー7」です。回廊の動線は基本的に一方通行です。ただ大きさも奥行きも異なる展示室、作家のセレクトもバリエーションがあり、進むたびに意外と「景色」が変化します。また外から見た印象とは異なり、内部はかなり広く感じました。結局2時間近くは見入っていたかもしれません。
ハイライトと言って良いでしょう。「ギャラリー8」です。美術館の依頼した14名の作家の「代表作」がずらりと並びます。いずれも100号以上です。また「ギャラリー8」のみ一作品毎に音声ガイドが用意されています。独立ボックス型の音声ガイド。前に立つと聞こえてくる仕掛けです。指向性の強いスピーカーを利用しています。
館内に飲食施設は2箇所。イタリアンレストラン「はなう」と軽食のみのミュージアムカフェです。この日はレストランでパスタランチをいただきましたが、本格派で美味。前菜やデザートの盛り合わせもボリュームがありました。
「はなう」は事前に予約も受付ているそうです。この日もお昼時は満席のようでした。レストランのみの利用も出来ます。あらかじめ問い合わせておいた方が良さそうです。(美術館の近くに飲食施設はありません。)
イタリアンレストラン「はなう」@ホキ美術館
後編(展示について)へ続きます。
[ホキ美術館関連エントリ]
「人思い、人想う。」(前編・美術館について)
「人思い、人想う。」(後編・展示について)
「人思い、人想う。」 ホキ美術館(@hoki_museum)
会期:5月22日(木)~11月16日(日)
休館:火曜日。但し祝日の場合は開館。翌日休館。
時間:10:00~17:30
*入館は閉館の30分前まで。
料金:一般1800円、大学・高校生・65歳以上1300円、中学生900円。
*10名以上の団体は1600円。(65歳以上は1300円。)
*小学生団体は750円。
*「千葉市民の日」(10/18)は一般入館料が半額。
住所:千葉市緑区あすみが丘東3-15
交通:JR線土気駅から千葉中央バス「あすみが丘ブランニューモール」行きに乗車、「あすみが丘東4丁目」下車徒歩2~3分。有料駐車場あり。
注)館内の撮影は美術館の特別な許可を得ています。
「人思い、人想う。」
5/22-11/16
前編(美術館について)に続きます。ホキ美術館へ行って来ました。
「人思い、人想う。」(前編・美術館について) ホキ美術館(はろるど)
ぐるっと外観を見終えた後は館内へ入場しました。エントランスから右手が定評のあるレストラン、左がミュージアムショップとチケットブース。展示室へも左手から進みます。
今回は撮影の許可を特別にいただきました。
ミュージアムショップから受付方向です。緩やかなカーブを描いてのびる空間。そして天井にも注目です。照明、もしくは点検、空気孔でしょうか。さも星空の広がるように無数の穴があいています。
館内案内図です。展示室は全部で9つ。地上部分から地下1階、そして地下2階と下へ降りていく動線となっています。そして興味深いのはいずれの展示室も回廊であることです。いわゆる四角形、ホワイトキューブは一つとしてありません。
最初の「ギャラリー1」です。ここでは企画展「人思い、人想う。」を開催中。29名の作家による人物画50点が並びます。
また写真でもお分かりいただけるように中庭部分に採光のための窓があります。それがちょうど作品の下の部分で連続して繋がっているのです。
私も色々な美術館に出かけましたが、作品の真下に窓があるのを初めて見ました。ホキ美術館の展示室の大きな特徴と言えそうです。
また「ギャラリー1」で一つ面白いのが作品の設置方法です。裏側を見やるとご覧の通り、マグネットで作品が吊られています。これは「ギャラリー1」が鉄によって出来ているために為せる業。キャプションもマグネット式だそうです。ゆえにピクチャーレールはありません。
1つ下へ降りて「ギャラリー2」へと向かいます。こちらからはいわゆる常設展です。森本草介の作品が展示されています。そしてこちらも「ギャラリー1」同様の回廊型です。両サイドの壁面に作品が並びます。
床の中央に白く丸いものがあります。椅子です。背もたれはありませんが、意外と収まりよく腰掛けることが出来る。また歩いていると微かに床面に弾力があることに気がつきました。これは足腰にかかる衝撃の負担を軽減させるために選ばれた床材なのだそうです。確かに足音も響きません。
「ギャラリー3」はいわゆる「中堅作家」(美術館サイトより)の展示室。また長細い通路状の「ギャラリー4」では五味文彦の作品が展示されています。
陶芸の展示室がありました。「ギャラリー5」です。今年充実した回顧展もあった板谷波山の作品も並びます。大きな窓が目を引きました。ほかの展示室とは明らかに雰囲気は異なります。
地下2階への大階段です。階下は「ギャラリー6」。美術館で最も天井高のある空間です。吹き抜けのためか音響効果にも優れているそうです。イベントやトークの会場としても利用されます。
また振り返れば天井の照明が際立って見えました。ちなみに照明は全てLED、2種類の異なる色温度の照明を組み合わせて用いています。天の川の如く連なって来た照明がここで収斂する。なかなかドラマテックな演出でもあります。
さらに細かいことですが、手すりが埋め込み式になっているのも良いと思いました。手に馴染みます。
地下2階にも自然光を取り入れています。「ギャラリー7」です。回廊の動線は基本的に一方通行です。ただ大きさも奥行きも異なる展示室、作家のセレクトもバリエーションがあり、進むたびに意外と「景色」が変化します。また外から見た印象とは異なり、内部はかなり広く感じました。結局2時間近くは見入っていたかもしれません。
ハイライトと言って良いでしょう。「ギャラリー8」です。美術館の依頼した14名の作家の「代表作」がずらりと並びます。いずれも100号以上です。また「ギャラリー8」のみ一作品毎に音声ガイドが用意されています。独立ボックス型の音声ガイド。前に立つと聞こえてくる仕掛けです。指向性の強いスピーカーを利用しています。
館内に飲食施設は2箇所。イタリアンレストラン「はなう」と軽食のみのミュージアムカフェです。この日はレストランでパスタランチをいただきましたが、本格派で美味。前菜やデザートの盛り合わせもボリュームがありました。
「はなう」は事前に予約も受付ているそうです。この日もお昼時は満席のようでした。レストランのみの利用も出来ます。あらかじめ問い合わせておいた方が良さそうです。(美術館の近くに飲食施設はありません。)
イタリアンレストラン「はなう」@ホキ美術館
後編(展示について)へ続きます。
[ホキ美術館関連エントリ]
「人思い、人想う。」(前編・美術館について)
「人思い、人想う。」(後編・展示について)
「人思い、人想う。」 ホキ美術館(@hoki_museum)
会期:5月22日(木)~11月16日(日)
休館:火曜日。但し祝日の場合は開館。翌日休館。
時間:10:00~17:30
*入館は閉館の30分前まで。
料金:一般1800円、大学・高校生・65歳以上1300円、中学生900円。
*10名以上の団体は1600円。(65歳以上は1300円。)
*小学生団体は750円。
*「千葉市民の日」(10/18)は一般入館料が半額。
住所:千葉市緑区あすみが丘東3-15
交通:JR線土気駅から千葉中央バス「あすみが丘ブランニューモール」行きに乗車、「あすみが丘東4丁目」下車徒歩2~3分。有料駐車場あり。
注)館内の撮影は美術館の特別な許可を得ています。
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