hiyamizu's blog

読書記録をメインに、散歩など退職者の日常生活記録、たまの旅行記など

PembertonからPerth、そして日本へ

2006年04月20日 | 西オーストラリアWA州



PembertonからSouth Western Highwayに出て、Manjimup、 Bridgetown、Donnybrookと北上し、Bunburyについた。写真はBridgetownで、これらの町はAlbany Highway沿いの町と異なり、それなりに、にぎやかだった。





Albanyもそうだが、Bunburyの町の道も、Perthのように碁盤の目になっておらず、複雑でわかりにくい。また、Perthもそうだが、走っている道路と交差する道路の名前は交差点の前に表示されているが、今、走っている道路の名前の表示はめったにない。したがって、一度迷うと、なかなか回復しない。ともかく、Visitors Information Centreに行って、地図を手に入れた。





カフェなどが並ぶVictoria Streetへ行って昼飯を食べた。この通りは、Fremantleの真似だろうか、別名Cappuccino Stripという。


      


市内や海岸線を車でグルグル回った後で、繁華街の北端にあるMariston Hill Lookoutに登った。下の駐車場に車を止めて、急な階段を登ると、そこにあったのは駐車場。またも奥様の不興を買ってしまった。しかし、眺めは最高でBunburyの町を一望できる。


Bunburyから一路Bunbury Highway(1号線)を北上しMandurahを過ぎてから、Kwinana Freewayに入り、一気にPerthへ戻る。East PerthのApartmentsに預けてあったスーツケースを受取ってから、Subiaco Marketの駐車場にある日本料理店膳ZENで晩飯とする。


   


飛行機は夜11時発なので、夜のKings Parkで時間をつぶす。明るい日の光に照らされるKings Parkも良いが、夜のKings Parkからの眺めもまばゆいばかりだ。残念ながら私のカメラと腕では夜景はこのようなひどい写真になってしまった。

結婚式が行われていてリムジンや、前が(?)バイクで後ろが(?)二輪の変な車があった。そして、空を見上げると、Albanyほどの降るような星は見えないが、天の川の中に南十字星がしっかり見えた。


パース国際空港にガソリンスタンドがあるとのレンタカー屋の言葉を信じて、探し、聞きまくったが、結局なく、空港外へ出て、Kewdale RoadとAbernethy Roadの交差点近くにスタンドを見つけ、レンタカーを満タンにして空港へ戻り、鍵などをトランクに入れてロックし、駐車場へ乗り捨てた。空港でのレンタカーの乗り捨ては$50余計にかかるが、便利には違いない。


セキュリティ・チェックを過ぎたところで、前回11月に引き続きまたまた選ばれ列の外に連れ出されて、全身とバックパックのチェックを受ける。そんなに怪しく見えるのだろうか。奥さんが、やっぱりと、うれしそうに笑っているのはなぜ?

どうやら無事、飛行機に乗り込んだが、座席の前にはディスプレイが無い。遠くのスクリーンに写る映画は1本だけで、しかも既に見たもの。ぐっすり寝て、無事成田にご到着。


実は帰国したのは4月12日。ちょうどパースから日本へ来た知人の東京観光案内などしていてブログアップが遅くなった。

さて、この後はわがHP「ロングステイのための パース事始」の更新に時間がかかりそう。5月末からカナダのバンクバーへ15日ほどロングステイの下見に行くので、それまで、題材もなく、このブログはしばらくペースダウンになりそう。





帰ったら庭には白のクレマチスが満開でした。春ですね。
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Pembertonの3つの国立公園

2006年04月19日 | 西オーストラリアWA州
ユーカリの一種で大木となるKarriの森をドライブできるPembertonを囲む3つの国立公園がある。Big Brook Damでピクニックし、60mのGloucester Treeに登り、Beedelupの滝を吊橋で渡り、Warren River沿いのKarriの大木の間をドライブすることができる。


Beedelup National Park

         


Beedelup National ParkはPembertonの北西15kmほどで、Beedelup川の周りにある。その名はsleepという意味のアボリジニの言葉からきている。ここはmarriとjarrahが混じったkarriの深い森で、100m差のあるBeedelup Fallはとくに冬と春に水量が増す。つり橋のある歩道は静かで良く整備されている。


   

最初、蛇注意のマークかと思ったものは道標であった。Karri Valley Resortまで歩いても1時間で戻れる。


Warren National Park

Pembertonの南西10kmほどのところにあり、Warren Riverの谷に沿った未開拓のkarriの重厚な森がある。川に沿って西側からの一方通行の道は、Heartbreak Trail と呼ばれ、あるところでは水面に、またあるところでは高くなる。急勾配で川へ下りる道は、山火事の消化隊が早く川に下りられるように人手で作られた。湿っているときは、牽引車やトレイラーはお勧めできない。


         

見所は、karriの林の中を曲がりくねるドライブ、Warren Lookoutから見下ろすWarren River や、倒木が趣きを増すMaiden bushである。Old Vasse Roadに戻ると、1988年にオーストラリア二百年記念の一環として鉄棒が打ち込まれ、作られたBicentennial Treeがある。


Big Brook Dam


      

Pembertonの北、3kmほどのところにある。森は1920年代に切り出され、蒸気機関車の火花から山火事になりPemberton製材所での丸太製造のために1930年代までに、karri の約2000ヘクタールが伐採され、その後、再生された若い森である。森の中心には、1986年にPembertonへの水供給量の増加のためと、鱒の孵化場のために作られたBig Brook Dam がある。Big Brook Damの手前すぐにWineryがあり食事ができる。

Gloucester National Park
Pembertonから東に3kmのところにあり、58mの高さ頂上まで登れる巨木Gloucester Treeを中心とする国立公園である。「Pembertonで巨木に登る」に書いたので省略する。公園の南には、Cascadesもあるが、これも「PembertonでTramに乗る」で触れた。
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PembertonでTramに乗る

2006年04月19日 | 西オーストラリアWA州



Pembertonからの観光列車には、Tramsと蒸気機関車Steam Trainsがあり、いずれもPemberton railway stationから出る。駅といっても町のメインストリートの裏道にある草の生えた原っぱにある小屋であり、駅にある時刻表は写真のように可愛いもので、この日は週日で運行はTramのみだった。





Steam Trainsは、週末と、イースターから11月9日までの学校が休みの日のみの運行である。美しい森と牧場を通り、Eastbrookまでの11km、1時間45分の往復コースと、さらに先のLyallまで行く10km、3時間の往復コースがある。夏にはディーゼルを連結し材木をLyallまで運ぶ。駅や運転手に言えば運転もさせてくれるようだ。大人、Eastbrookまで$21、Lyallまで$28。





私達はKarri, MarriやJarrahの森を走るWarren River BridgeまでのTramに乗った。Tramといっても町を走るタイヤのTramでなく、レールの上を走る電車である。森の木々の中をときどき葉にあたりながら進む。窓にガラスはなく、ビニールがあるが、雨でもなければ巻き上げられているので、少々寒い。乗客は25人ぐらいいたが、結局1両のみでの運転となった。運転手は運転しながら、しゃべりっぱなしである。おまけに踏み切りにかかると停車して、窓から手を出して線路脇のボックスの中のスイッチを操作して踏み切りの信号機をカンカンカンと鳴らしてから踏み切りに入る。





このTramsコースは、6つの橋を渡り、Cascades(ここでは地名だが、小さな連続する滝のこと)で止まり、10分ほど降りて散策する。さらに進み、Warren River Bridgeで止まり、10分ほど周回コースを歩き、根元が空洞になった巨木を見て帰ってくる。10kmのコースを一時間45分で往復する。10:45amと2pmの一日2回出発で、大人$14である。
そのほか、Warren River Bridgeの先まで行き、途中森を散策し、Northcliffeでランチとなる36kmを5時間半で往復するコースもある。こちらは、第3日曜日10:15am出発だが、予約した方が良い。
いずれのコースも南に下り、春、9月、10月には森はカラフルなワイルドフラワーできらびやかになるそうである。


URL: www.pemtram.com.au

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Pembertonで巨木に登る

2006年04月19日 | 西オーストラリアWA州

WalpoleからSouth Western Highwayを北に行き、Shannon National Parkを過ぎたところでツーリングするオートバイの一隊にはさまれた。 交差点で、前のオートバイがWheatley Coast Roadに次々と左折した。看板にPembertonと見えたので、あわてて続いた。想定よりかなり長い時間走ると、前のオートバイの連中が数十人交差点のカフェで休んでいる。Northcliffeだった。遠回りになってしまったが、Pemberton Northckiffe Roadを行けばPembertonに出られるはずだ。

日本と同じくオートバイに乗っている人は中年で革ジャン、髭モジャも多い。しかし、彼らは一列縦隊で走らずかなり距離を置いて次の待ち合わせ場所までバラバラに自由に走っている。ゆるやかに曲がる両側森の片側一車線の道なので、オートバイは無理には追い抜いてこない。直線にかかったところで道の際に寄ってスピードを緩めると、一気に抜いてあっという間に見えなくなる。





Pembertonの町並みは、Brockman Street沿いに200m程に店が並ぶだけで、後は住宅街だ。


上まで登れる3本の巨木

Pemberton周辺には、上まで登れるGloucester Tree, Diamond Tree, Bicentennial Treeの3本の巨木がある。いずれも1930年代から40年代には山火事の見張り台として使用していたものだ。Gloucester Treeは町から3kmほどと近く、高さは58mある。Diamond Tree はSouth Western Highway 沿いで、Manjimupの手前7km位のところにあり、高さ52mある。Bicentennial Treeは、Warren National Parkにあり町から車で15分程度である。


   


Diamond Treeに登ろうと行った日は男女が既に登っていたが、小雨がやまずスリップの危険があるので中止した。


翌日朝早く、Gloucester Treeに行った。こちらも30代くらいの男女が途中まで登っていたが、直ぐ後を追いかけて登り始めた。





木の周りに50cmくらいの長さの鉄棒がらせん状に打ち込まれていて、それに手足をかけて登っていく。根元から数mは頭の上に金網があるが、あとはただ鉄棒だけである。朝、早いので、鉄棒が夜露に濡れていて心配になる。下を見るとただ鉄棒がぐるぐると渦巻いているだけで、さえぎるもの無くモロに地上が見える。鉄棒の間隔はオーストラリア人に合わせたのだろう、40cmくらいあって、小柄な私は左右の手足で交互に登るのはさすがに怖く、一段一段登るのでゆっくりになる。下からも登って来たが、私の上が女性で遅かったのであせることなくそのままのペースで登った。ゾクゾクする高いところが好きな私だが、下から登ってくると、最後まで登れるかどうか不安で、どうしても緊張し、鉄棒を強く握り締めてしまうので、手のひらが痛い。周りの木々がどんどん下へ移り、50mぐらいの高さになったところに休憩できる台があり一息つく。





左の写真は休憩台を上から見たものである。後もう少しと最後の数mを登り、頂上の見張り台に着く。右の写真のように見渡すすべての木が目の下にある。木に差し込まれた鉄棒だけをたよりに58m登ったご褒美にしては少し物足りない。
先に登っていた人に、Congratulationと声をかける。どこから来たのか、先に下りますかなどのやりとりがあり、彼らが先に降り始めた。降りる方が怖いかと思ったが、もはや不安感がなくどんどん降りる。

降りると数人が下で登るのを待っている。朝9時半に来て良かった。



Diamond Treeの根元にあった注意を促す看板には以下のようにあった。

・Diamond Treeの見張り台は地上から52mにある。
・湿気あるときに登ると鉄棒が滑りやすい。
・心理的に、あるいは高所恐怖症で不向きな人は登るのはやめること。
・一度に4人以上登ってはいけない。
・ゴムゾウリやサンダルでなく丈夫な履物で登ること。
・子供が登るのは適当でない。(気持ちはわかるが、子供の字を削ったあとがあった)
・あなた自身のリスクで登ってください。風が強いときは危険です。十分注意してください。もし、疑わしかったら登るのはやめてください。

 

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Giant Tingle Tree からWalpoleへ

2006年04月18日 | 西オーストラリアWA州
Giant Tingle Tree


South Western HighwayをWalpoleの東2kmほどのところで一方通行のHilltop Roadに入る。4kmほど進むと、駐車場がありGiant Tingle Treeの入口となる。駐車場から800m、巨木の森の中をぐるりと歩き、もとに戻る。特に大きな木には、世界最大の周囲24mのTingle Treeの他に, Yellow Tree, Rate’s Treeの3本がある。いずれも、根元が大きく空洞になっている。昔はこの大きな空洞の中に車を止めて写真を撮っていたが、樹木を痛めるので周囲を歩くようになったそうだ。


  


木の種類として、90mの高さまで大きくなり、秋には滑らかなサーモンピンクの樹皮が薄グレーになり、落葉するKarriと、70mまで大きくなり、傷や、ウイルス、昆虫の攻撃への防御として大きなこぶを作るRed Tingleそして、Karri oakがある。





Giant Tingle Treeの駐車場を出て、一方通行の分かれ道を北へ進み、次の分かれ道をさらに北へ進むと、Frankland Riverが静かに流れる森にかこまれたCircular Poolへ至る。奥の奥といった場所で、しかも特別に何があると言う場所ではないが、土曜日と言うのに駐車場には我々の車しかない。川の周りの散策道は板張りの階段などきちんと整備されていて、税金を払っていない我々が静かなたたずまいを独り占めして申し訳ないような気さえする。


  


Hilltop RoadからAllen Roadに出ると、Walpoleを通り過ぎて西側に出る。Walpoleの町はメインストリートがHighwayと併走する400mほどのNockolds Streetで、そこに数軒の店が並ぶだけの小さな町である。
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AlbanyからDenmarkを経てTree Top Walk へ

2006年04月18日 | 西オーストラリアWA州
AlbanyからDenmarkへは、South Coast Highwayを通るのが早いのだが、scenery roadとの言葉につられて、南をほぼ平行して走るLower Denmark Road をDenmarkに向かった。しかし、この道自体は牧場の間を走るどこにでもある道で、とくに景色が良いところはなかった。南に枝道を入ればWest Cape National Parkがあるのだが、Albanyで海沿いの景色を堪能しすぎたのでパスして、Denmarkに直行した。結局South Coast Highwayと一緒になってから17kmぐらいでDenmark Riverを渡りDenmarkに着いた。





Denmarkはしっとりと落ち着いた上品な町である。このDenmarkからManjimupあたりまでがユーカリの一種Karriの大木の多い地域になる。





橋を渡って直ぐのBerridge Park沿いのHolling Roadを南下し、Wilson Inletへのカヌーなどの発着場所になっているPoisson Pointに至る。入り江Inletは湿地帯になっていていろいろな鳥がいる。





そのままOcean Beach Roadを南下し、広々とした砂浜に大波が押し寄せるOcean Beach に着く。そのすぐ先に行けば、岩場が広がるWilson Headの見晴台Lookoutに出る。


再びSouth Coast Highwayに戻り、Denmarkを後にしてWalpoleに向かう。15kmほど行ってからまたまたWilliam Bayを南下し、Green Poolと Elephant Rocksに寄る。正直に言って海岸線には食傷気味で機械的に写真を撮りHighwayに戻った。





Highwayから右折しValley of the Giants Roadに入り、Tree Top Walkの駐車場に車を止める。駐車場には車が一杯で、やはり人気スポットである。一人$6支払いアルミ製のゆるやかな坂道を登り始める。徐々に高くなり周囲の樹木の先端にどんどん近づく。ぐるりと円形になっていて、一番高い場所は地上40mある。多少ゆれるが、足元にも細かい網が張ってあり子供でも安全に歩ける。直ぐそばの大木を上から見るのは自分が鳥になったような奇妙な感じがする。木々の間に浮いたように見える橋の上に人がいる。向こうからもこちらが同じように見えていると思うとなんだか変な気分になる。やはり多くの人を集めるだけの魅力ある場所である。


          


Tree Top Walkを降り、店を通り抜けるとAncient Emmpire Walkという大げさな名前のついた多くのRed tingles treeの森を15分程度で周回するコースがある。巨木には根元に大きな空洞があり、これは長い時間の間に、火事、菌、虫の攻撃でできたものだそうだ。


  


再びSouth Coast Highwayに戻り、Walpole方向へ向かう。
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Albany(2) 海岸線

2006年04月14日 | 西オーストラリアWA州
パースの南南西400kmにあるAlbanyの海岸線の見事な景観を堪能した。

Albanyの町からPrincess Royal Harbourを隔てた対岸のTorndirrup National Parkの海岸線には数々の見所がある。そのいずれもが、Frenchman Bay Roadから南へ枝道を入った終点にある。Whale Worldのある東側から順に紹介する。

Salmon Holes


  


何と言っても海の透明感のある藍色に呆然とし、「これが自然だ」など柄にもないことを思ってしまう。ここは鮭が冷たい水を求めて海岸近くまでやってくることから名づけられた。写真でも海岸で二人釣りをしているのが見えるだろうか。


Stony Hill


  


このあたりで海を見渡せるもっとも高い地点であることから、第一次世界大戦では21mの旗竿を立て、船と交信した。第二次大戦では巨大な花崗岩でカモフラージュしたレーダー基地が設けられた。写真のように丸坊主の岩の上に、今にもころがりそうな人の背丈ほどある岩が2、3個ある。これが、レーダー基地を隠していた岩だ。ここからは360度眺められる。写真の北へ伸びるVancouver Peninsulaと、その左側に見えるAlbanyの町が識別できるだろうか。


Jimmy Newhills Harbour





見晴台から急斜面の下の港を見下ろせる。水の色が明るく輝いている。


Blow Holes





岩の裂け目から豪快に吹き上げる水しぶきが見られる。Blowholes Roadの終点の駐車場に看板に以下のような趣旨が書いてある。

「Blow Holesは今日は吹き上げているか?」とあり、ここから800m、78段下りるので自分で以下を参考に判断して行くか、行かぬか決めてください。海のうねりが大きいなら多分吹き上げるでしょう。大きな波があれば、吹き上げるに違いありません。低気圧で前線が近づいていれば幸運なことになるでしょう。

Blow Holesの向こう側の岩の斜面は見た目よりも滑りやすく危険なので、手前で見てください。条件が良いと、3mの高さに飛沫が上がり、鯨のように空気と水しぶきの爆風を噴出します。


ここまで来て戻るわけもなく、直ぐ坂道を下ったが、帰りの登りの人の吐く息が荒い。最終地点らしきところにきたが、どこがBlow Holesなのかわからない。キョロキョロしていると、「BLOWHOLES 33m。Blowholesの回りをうろつかないこと。大きなうねりは突然やってくる。生命の危険あり」とあるプレートがあった。すこし進むと、岩の割れ目があり、その向こう側に「BLOWHOLESの表記と危険マーク」が見えた。何と言うことない割れ目を覗いていると、突然ものすごい地響きと水しぶきが吹き上げた。割れ目の近くや、向こう側に居なくて本当に良かった。





帰りの階段で見た毛虫の行列の写真もご披露する。


日本なら危険なところは入れないように柵などするところだが、オーストラリアでは危険を具体的に示す看板があるだけで、後は自己責任で判断し行動する。





海岸にはたいてい「COAST RISK AREA」の看板があり、「海をきれいに保つこと、突然の波やうねりに注意すること、強い風や滑りやすい岩に気をつけること、歩道からでないこと、一人で探検しないこと」とある。


GapとNatural Bridge


  


Gap Roadの先端の駐車場の先を左に行くと「左がGap、右がNatural Bridge」の看板がある。 私の写真ではGapのすさまじさがわからないが、波がGapに入って来ると地響きがして波が砕け散る。岩を駆け上った波は、糸を引いて海面に戻っていき、一面の真っ白な泡を作る。危険覚悟でいくらでも岸壁の端まで近づけるのもうれしい。なにしろ25mの垂直の壁なのだから。





Natural Bridgeは言葉通りの自然の橋で、左の方から歩いていけば、何と言うこともなく写真の橋の上に立てる。橋の幅は3mもあろうか。平らなので、怖くない。ただし、雨が降ったりしたら滑りやすく危険だ。

いずれも、花崗岩が作る自然の奇景だ。説明の看板には以下のようにあった。オーストラリア大陸と南極大陸は約45百万年に分離し、今ではオーストラリアは年に5cmづつ北へ離れていってぃる。花崗岩は深いところの地殻から溶けて上昇して作られた。水と風が岩の柔らかい部分を摩擦、侵食し、GapとNatural Bridgeが出来た。いつか将来、Gapは広くなり無くなる。Natural Bridgeは崩壊し、新しいGapになる。


Sharp Point


  


Sharp Pointへ行くには、Frenchman Bay Roadから南へSharp Point Roadに入るのだが、特に標識はなく、速度80kmの看板のところを南に入る。しかも、舗装されていない細い道なのでわかりづらい。すれ違い困難なような細く曲がりくねった山道を5kmほど行くので2WDだと少々きつい。見晴台から見た遠くの波が徐々に色を変えるグラデーションが見事だ。突き出した半島のように見えるところにGap やNatural Bridgeがあるはずだ。目の前には、North Rock(右)、Green Island(左)の2つの島と、南氷洋が一望できる。

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Albany (1)

2006年04月10日 | 西オーストラリアWA州
Albanyはパースの南南西400km、南氷洋Southern Oceanに面する昔、鯨漁の港で知られた町である。町はずれのEmu Pointの先端にあるB&Bに3泊した。なんと隣に豪州屋という日本人の方が経営する日本料理店があった。




River Cruises

朝9時Emu PointのJettyから出るKalgan Queenと称する船でRiver Cruisesに出かけた。Oyster HarbourからKalgan Riverをさかのぼるツアーで、まず餌をねだるペリカンの歓迎を受ける。


  


川に入ってからも、ペリカンが餌を求めて船を追ってくる。Percyと名づけられたペリカンは、船長の”one, two, tree”の掛け声でクルクルと回転してからご褒美の餌をもらう。世界で始めてのDancing Pelicanだそうだ。この船長、野生の鳥に餌付けする権利をWA州から得ているそうで、Sea Eagleオジロワシや、Kiteトビを見かけると笛を吹いて呼び寄せ餌を投げる。半分くらいはペリカンに横取りされてしまうのだが、そのたびに船内は沸きあがる。





4時間で$45は多少高い気がするが、船長のユーモアを解する人たちはご機嫌であった。


Whale World

オーストラリア最後の捕鯨基地があったAlbanyのFrenchman Bayにある捕鯨のすべてを展示するWhale Worldも見ものだ。





    


捕鯨船が1隻展示してあり船内をくまなく回れる。鯨を加工する大きなのこぎりや、油をとる工場などが残されている。油を貯蔵した大きなタンクも5つほど残されていて、中は鯨に関する歴史展示や、映画上映、眼鏡をかける3D映画などに使われている。34mにもなるシロナガスクジラblue whaleの中では小さなほうだそうだが、それでも22mある鯨の骨格標本もあり、さすがに大きさを実感できた。

世界地図の中の日本には、「捕鯨は、いまだ日本の沿岸漁業にとって、高い賃金を補完するものとして(意味がわからない)、重要な役割を演じていて、毎年2千頭も捕獲する」と説明があり、オーストラリアの所には、「年に1000頭捕獲していた残った捕鯨基地も1978年には閉鎖した」とあった。

欧米各国の異常な鯨に対する思い入れを聞くと、鯨を唯一の動物性蛋白源として育った私には、いろいろ反論もある。油だけ取って捨てていた欧米諸国と違い、日本では功徳とばかり、骨、皮に至るまでしっかり利用させてもらっていたなどといまさら言っても詮無いことだが、少なくとも鯨が増えすぎ生態系を壊す心配はしておいた方が良い状況と思うのだが。

Brig Amity号のレプリカ


    


Brig Amity号は、WA州に最初の英国の定住地建設のための人々を運んで来て、1826年12月26日、この近くに上陸した船である。その同一サイズのレプリカが展示され、船内に自由に入れる。上級船員の部屋は立派だが、下級船員はハンモックである。この一帯には博物館などもある。


風力発電





Wind Farm Lookoutと名づけられたところからは8機の風力発電機が見られる。12機でAlbanyの電力の70%をまかなっている。写真では実感できないが、100mの高さで羽はボーイング747の翼と同じく35mある。近くで見ると壮観であり風を切る音も意外とうるさくはないが、迫力がある。


南十字星

かねてあこがれの南十字星the Southern Crossを見た。パースでThe Night Skyと言う商品名のPlanet Finderを&28出して買った。月日と時間を合わせると天空のどの位置に星座が見えるかわかる円盤状の器具である。パースでは街の明かりがあって星はそれほど見えなかった。

Albanyでは、夜空を見上げて驚いた。満天の星とはこのことか。空にこんなにも星があったとは。恥ずかしながら東京近郊しか住んでいない私は、天の川を見るのも始めてであった。まさにMilky Wayである。その中に、二つの明るい星の指す先に南十字星を発見した。カメラに撮ってはみたがまったく写っていなかったのでご披露できないのが残念である。


Albanyと言えばGapをはじめとする海岸線が美しい。これについては別途。
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WA州での山火事

2006年04月10日 | 西オーストラリアWA州
西オーストラリア州WA州の南にある木材の街、Pemberton近くにShannon国立公園がある。この一帯はユーカリの一種カリーKarriの大木の森で有名で、赤黒い堅材はオーストラリアの重要な輸出品である。


  


WA州では毎年300件以上の山火事があり、郊外にはところどころ今日の山火事危険度を示す看板が立っている。実際、かなりの木々が下の方は黒こげになっているところが多い(写真はパース郊外のもの)。

このShannon国立公園に過去の大きな山火事の模様を伝える看板があったので、ご紹介する。





1969年3月7日10:15am、土地所有者が木の切り株を爆薬で吹き飛ばしていたときの火花が原因で山火事が発生した(A地点)。南方1.5km(B地点)に直ちに広がっていった。

ブルドーザーで北と南から(C)防火帯をDeoside Coast Roadまで押し上げたので、火は東に向かった。

8日5pmに、火は2方向に分離しShannon Riverに4kmに迫った。消火は絶望的で消化隊は火に追われ川の東に移った。

9日1:45pmに火は川を越えた。この時点で火種は8kmにまで飛び、1時間に3.5kmの速さで移動していた。

9日4pmに山火事の広がりは、1967年に山火事防止のためにあらかじめ燃やされたSouth Western Highwayの防火地帯で止まった。森の下草の木口(ほくち:火種)もほぼ消えた。


最終的に7160ヘクタール(71億平米)、発火地点から24km、半径67km、影響を受けた森の31%が葉を失い、61%がひどく焦げ、26%だけが上の部分が緑を保った。





森の中の道路を走っていると、カンガルーや鳥や多くの動物の死体を見ます。土地を荒らし、動物の世界を分断し、車の排気ガスを撒き散らし、道路は環境破壊の代表例ですが、山火事防止というメリットもあります。実際、道路の片側の樹木が真っ黒で、反対側は緑という光景もよく目にします。物事にはたいてい悪い面の裏側には良い面もあり、その逆もあるということでしょうか。


山火事の詳細を伝える看板を設置する方(ほう)も変わっているが、またそれを訳して紹介する方も変人ではある。そして何より、そんなものを読む人は?
火事と森


以下、西オーストラリア州WA州の南にある木材の街、Pemberton近くのShannon国立公園にあった看板の続き。


もしあなたの方へ近づいてくる火事を見たら、たいていの場合のあなたの行動は逃げるでしょう。この反応は森の動物の同じです。しかし、森自体はどうでしょうか?
毎年、WA州では300以上の山火事がありますが、火事で森が無くなったという話は聞いたことがありません。ほとんどの場合、焼けた地域は平均2年でもとに戻ります。これが何故可能なのでしょうか?


果実

多くの植物(例えばユーカリ)の果実は固く、木のようで、そして燃焼に抵抗力があります。火事の熱が果実の中の種が熟すのを助け、そしてしばしば殻を割る原因を作ります。2、3日たつと種は新しくなった土壌の上に落ちます。Marriの俗称honkey nutや、大きな木のようなバンクシャーbanksiasの果実は火事に強い果実の良い例です。

樹皮-すべての季節での守り

大部分の大きな森の植物は最も猛烈な火事にも耐えられるように厚く頑丈な樹皮を持っています。ユーカリはこの良い例です。ブッシュグラスは樹皮で覆っておらず、燃えた葉を密に絡ませます。燃えて残った頂点に新しい頂点が成長します。このように、ブッシュグラスは燃えるごとに高さを高くします。

休眠芽から発生する芽

休眠芽は幹の樹皮の下にある特別な葉芽です。頂点部への火事の破壊が刺激となりこれらの芽は樹皮から出てきて、頂点部が回復するまで樹木が本質的機能を司れるように葉の役割を演じます。これらはmarriとkarriにもっとも顕著に現れ、幹の周りを登っているレース模様のツルのように見えます。

根茎Rootstock-地下の食料貯蔵庫

略(地下の根に栄養を蓄えて火事で焼けたあとに耐えます)。

不朽の種

略(火事で焼けた植物は地面に落ちて、種の生き残りの栄養となり、結果として森の地面の下に潜り、種を育て、再生します)。


看板の説明によれば、このように焼けた森も2年で再生すると言う。しかし、現実の森はいくつかの巨木と、根元のひょろひょろした若木だけで、中間の樹木は見当たらない。

つまり、再生したと言っても、焼け残るのは根元だけを黒く焦がした高くそびえる巨木だけで、下草や数多くの若木は皆、焼けてなくなってしまう。このように、森はいくつかの巨木がますます大きく伸び、若木のほとんどは焼け滅び、ごく少数の運の良い若木だけが巨木への道を進む。

からだの弱いものは死に絶え、力の弱いものは子孫を残せない動物と同じ、植物もまた自然淘汰と言う摂理による格差社会なのだろう。

人間社会も豊かさを維持するために、現在、格差社会をより強烈なものにしようとするいくつかの政策がとられている。人間社会にあっては、まず弱きものをどこまで、どう応援していくのかをまず議論し、実行すべきである。競争促進のための格差拡大策はその次の議論である。
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パースからアルバニーへドライブ

2006年04月10日 | 西オーストラリアWA州

パースからAlbanyまで、 Highwayをまっしぐら400km、途中昼飯や休憩1時間を入れて5時間ちょうどで着いた。平均時速100km/hとなる。


パースから郊外に出ると、ほとんどが制限速度110km/hである。途中通り過ぎる5つほどある町中で60km程度になるだけである。町と言っても、ガソリンスタンド1つだけの町もあり、商店がある場合でも100mほどしか続かない。西部劇で悪徳支配者が何から何まで牛耳っているそんな感じの小さな町である。KojonupからMt Barkerまでは100km、途中何も無い。したがって、けして110km/h以上では走らないのに、平均時速100km/hとなる。


こちらの車は几帳面に制限速度をぴたりと守る。街中で60kmなのが、町の出口で90kmに、直ぐ110kmになったりすると、ぴたりとその速度に合わせる。監視カメラがそこいらじゅうにあるためらしい。
先日、パース郊外を走っていると、対向車が2台ともパッシングする。ライトでもついているのかなと思っていると、わずかな駐車スペースのある場所に監視カメラが置いてあった。わざわざその前に止めて確認したが、なんだかビビッテ、写真を撮れなかった。残念。


地方の道は、直線はむしろ少なく、左右や上下のうねりが緩やかに続くことが多い。Albany Highwayでカンガルーの死体を10くらい見た。夜間はいきなり飛び出してきて、車も人も危険らしい。鳥の死骸も何度か見たが、動作が鈍いのだろうか。



基本的に一車線なので、ときどき、ロードトレインと呼ばれる50m程度ある長距離大型トラックの後ろに付くことがある。たいてい、平地では時速100km/h程度で走っているので、1.2km程度の距離がないと追い抜けない計算になる(詳細な算数計算は私のホームページの交通規則をご覧ください)。後5kmと1kmで追い抜き車線Overtaking Laneありとの看板があるので、じっと我慢の子である。



日本の高速道路を走っていて、気がつくといつも集団の最後を走っているので、我ながらおとなしい運転と思っていた。しかし、考えてみると、前に車があると、いつもついつい追い抜いてしまい、結局、二車線ともふさがれた集団の後ろに付くことになるとわかった。



自他共に認める温厚でのんびりした私であるが、車に乗ると人が変わるようである。若かりしとき、後部座席の幼稚園の息子が、前でゆっくり走っている車を見て、「モタモタするな!ぶつけちゃうぞ!」と叫んでいる。息子の隣の女房に、「幼稚園へ行くと悪い言葉を覚えて困るな」と言う。すると、彼女は冷たく、「あなたの真似してるだけです」と言った。

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