hiyamizu's blog

読書記録をメインに、散歩など退職者の日常生活記録、たまの旅行記など

CAFE CITRONで一休み

2022年11月29日 | 食べ物

9月、井の頭通りの宮前5丁目の交差点に「CAFE CITRON」を発見。

 

フランス語でCITRONとはレモンのことだそうで、入口の左右にはレモンの木。

 

数人でいっぱいになる小さなカフェだ。

このときは、私がコーヒーで、クッキー?はおまけ。

 

相方が紅茶で、

 

何か忘れたが、ランチを一つ頼んだ。

 

途中でケースの中を覗いていて、おいしそうに見えたザクロプリンを追加。

子供の頃からザクロにあこがれていた私が「これザクロから、どうやって作るの?」って聞いたら、困った顔して、「ザクロジュースを買ってくるんです」って、失礼しました。

 

 

10月のメニュー

 

散歩の足を延ばして立ち寄った、この時は、私はたぶんカフェラテで、

 

相方は、いつもの紅茶。

 

カレンダーから休みの日を読み解くと、火曜日と水曜日は休みだが、祝日(10/11)はやっている。第3月曜日は休み。

フランスのカレンダーは月曜日から始まるようだ。

 

ちょっとしたカワイイものが並べてあって、そんなこと言ったら怒られちゃうが、お店をやってみたい若い女性が、小じゃれたカフェを作って、好きなものを集めて、飾って、売って、楽しんでいる感じ。

 

 

10月にもう一度、私だけランチに寄った。

スープと、ランチセットだったと思う。

 

スープがおいしかった。

 

 

11月も散歩の足をのばしたときに立ち寄った。

私は、ほとんど辛くないカフェ風ビビンパ、カボチャのスープ付き。

 

相方は、タンドリーチキンサンド。

 

私は、たまにはと、チャイ。

 

相方は、カフェオレ。

 

これが検診のために朝飯を抜いたランチなのだから、ダイエットなっているはずなのに……。

交差点を通り抜ける人々を眺めながら、のんびり一休み。

 

 

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深緑野分『スタッフロール』を読む

2022年11月27日 | 読書2

 

深緑野分著『スタッフロール』(2022年4月14日文藝春秋発行、p468)を読んだ。

 

文藝春秋BOOKSの作品紹介

戦後ハリウッドの映画界でもがき、爪痕を残そうと奮闘した特殊造形師・マチルダ。
脚光を浴びながら、自身の才能を信じ切れず葛藤する、現代ロンドンのCGクリエイター・ヴィヴィアン。
CGの嵐が吹き荒れるなか、映画に魅せられた2人の魂が、時を越えて共鳴する。

特殊効果の“魔法”によって、“夢”を生み出すことに人生を賭した2人の女性クリエイター。その愛と真実の物語。

 

かつて映画で衝撃的だったことの一つは、人の顔を猿に変えるなどの特殊メイク(特殊造形)だった。しかし、2000年以前から少しずつCG(コンピュータグラフィック)がその座を奪い始めていた。

 

この物語は、映画に限りない情熱を燃やす、戦後ハリウッドの特殊造形師・マチルダと、現代ロンドンのCGクリエイター・ヴィヴィアン、2人の女性クリエイターの苦闘と葛藤を描く長編小説だ。

 

Part of Matilda

映画好きのマチルダ(マティ)は米国東部の有名大学に入ったが、ハリウッドで働く夢をあきらめきれない。20歳のとき親に知らせずに偏屈な老人の特殊造形師・ヴェンゴスの弟子になり、苦労を重ねようやく一人前になってハリウッドで特殊造形師として働くようになる。

ユタ大学院生のモーリーンから、制約も多く、手間がかかる特殊造形より、コンピュータグラフィックス・CGの方が将来有望だと吹聴されたが、コンピュータに懐疑的なマチルダには受け入れがたかった。
ところが、ベトナム戦争で負傷して絶望していた同居人リーヴはモーリーンに従ってマチルダから去った。さらにかつて映画の魅力を教えてくれた、父の友人ロニーの死を知りショックを受ける。

マチルダは、子供の頃から温め育てた犬のイメージ・怪物像Xを憑かれたように完成し、忽然と姿を消す。後にXは映画『レジェンド・オブ・ストレンジャー』に使われ、名作と絶賛され彼女は伝説の造形師となるが、彼女自身はスタッフロールに一度たりともクレジットされたことのないままだった。

 

Part of Vivienne

30年後のロンドン。有名なポサダ監督が『レジェンド・オブ・ストレンジャー』のXをCGでリメイクするためにリンクス社にCG化を発注した。
24歳のアニメーター・ヴィヴィアン(ヴィヴ)もその一員となる。尊敬するXの生みの親・マチルダがCGを嫌っていたという話を聞いてヴィヴの心は乱れる。

行方を誰も知らないマチルダは今?

 

 

初出:「別冊文藝春秋」2016年9月号~2019年3月号

 

 

私の評価としては、★★★★★(五つ星:読むべき、 最大は五つ星)

 

人の顔の石膏型をとり、シリコン鋳型を元に油性粘土で彫刻をするなど数々の手順を踏む特殊造形の工程が詳しく説明される。
コンピュータ利用のCGについても、話の筋道の中で詳しい説明がある。そんな話が好きな私には五つ星だが、粘着質の話ぶりに普通の人はいやになるのではないだろうか。


著者の勉強ぶりには驚かされるが、リアル感を醸しだす以上の詳しい記述は、小説としての出来にはマイナスになっているような気がする。

 

日本人の著者が、舞台が米国や英国で、日本人がほとんど出てこない小説を書いているのだが、私は抵抗感を感じなかった。著者はいくら勉強してもハンデを抱えることになるが、映画を作る話を書きたいので、どうしても舞台はハリウッドということになるのだろう。欧米の人が読んでも違和感がないかどうかはわからない。

 

 

深緑 野分(ふかみどり・のわき)

1983年厚木市生れ。海老名高校卒業。パート書店員から作家に。
2010年短編「オーブランの少女」でミステリーズ!新人賞の佳作入選で作家デビュー。
2013年『オーブランの少女』刊行。
2016年『戦場のコックたち』で直木賞・本屋大賞ノミネート。
2019年『ベルリンは晴れているか』で直木賞・大藪春彦賞候補、本屋大賞第3位
2020年『この本を盗む者は』で本屋大賞ノミネート。

その他、『分かれ道ノストラダムス』

 

 

スタッフロール」は、映画などの終わりに流れる、制作にかかわった者を記載した字幕のことで、これに出演者の「キャストロール」、更に協力や配給といったそれ以外も加わわたものが「エンドロール」。

 

リンクス社のCGのお仕事

「モデリング」:人・動物・小道具を多角形の面を張り付けた形の三次元像としてコンピュータ上で作る。

「リギング」:人・動物が関節の周りで動けるように設計する。

「レンダリング」: 3D(3次元)シーンを2Dのイメージ画像に変換する。

「シミュレーション」:キャラクターの動きに合わせて、毛や服などを本物のように動かす。

「アニメーション」:キャラクターに動きをつけて、演技させる。

 

 

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一昨日の朝の富士山

2022年11月26日 | 日記

 

11月24日、朝9時。

 

邪魔していた建設中のマンション屋上の囲いが取れて、富士山の姿が見えてきた。

送電線は目に入れなければ良い。

 

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星乃珈琲でランチ

2022年11月25日 | 食べ物

 

さて、どこでランチにしべえ? 東急吉祥寺店を出て、コピスA館の南の「元町通り」で立ち止まる。

 

吉祥寺駅前、サンロード(参道路??)入口を左(西)へ曲がると、東急へと西に走るもう一つのメイン通りで、「ダイヤ街チェリーナード」。その1本北側の平行する通りが、横浜ではない「元町通り」。さらに1本北、コピスA館の北の細い通り名がビートルズではない「ペニーレーン」。ここに書くのも恥ずかしいネーミング。

 

見上げると、「吉祥寺美術館」の向かい側あたりの「レンガ館モール」に大きな看板が目立つ。

 

あまり時間もないので「星乃珈琲」にしよう。ここは前回今年の6月に続いて2回目。

 レンガの壁の古式豊かな階段を上ると、

 

ガラスのケース内でなくむき出しのメニューサンプルが並んでいて、

 

目の前に登場するのがオールドファッションの「星乃珈琲」だ。看板のこの癖字、悔しいが目に焼き付いてしまう。昭和の匂いのする会社だと思ったのに、調べてみると、2007年設立のまだ比較的新しく会社。

 

店内も席の間隔はあいているし、衝立で仕切られていて、懐かしい喫茶店の雰囲気。

珈琲カップも厚手で、オールドファッション or 社員食堂風?

 

私は「星乃スパゲッティ」。種々の具がこれでもかという風に乗っていて、多様性の時代? 残念なことにおいしいと感じてしまった。

 

相方のエビグラタンは5匹も入っていたと、ご満足のご様子。

 

馬鹿にしながら、結局、昭和の香りが落ち着くという我々でした。

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山田奈美『ぬか漬けの基本 はじめる、続ける。』を読む

2022年11月23日 | 読書2

山田奈美著『ぬか漬けの基本 はじめる、続ける。』(2016年3月25日グラフィック社発行)を読んだ。

 

グラフィック社の紹介

ぬか漬けを始めたい人へ。ぬか床づくりの基礎と毎日のお手入れ法、トラブルQ&A、基本の野菜・肉・魚の漬け方を解説。
ユニークなぬか漬けのバリエーションや、ぬか漬けを使ったレシピも紹介します。

 

私・冷水はぬか漬けを、相方から十分な引き継ぎもなくほぼ自己流でなんとか10年以上続け、大根、キュウリ、人参などごく平凡な野菜の漬物を食卓に出している。飽きが来ている最近では、3,4日、ぬかを混ぜることなくほっぽらかしにして酸っぱすぎになることも多い。
3年前に一冊、有元葉子著『ぬか漬け帖』を読んだが、あらためて初心にかえるために本書を読んでみた。

以下、手抜き漬けの私の例を、( )で追記する。

 

1章 ぬか床をつくろう

ぬか床の保存容器は陶器製の甕やホーローが最適で、少量の場合などにはプラスチック製蓋つき容器やジップ付き小袋でもよい。また、ぬか床の材料、風味のつけ方が詳しく解説されている。

(ちなみに私は、冷蔵庫にも入れられるプラスチック製蓋つき容器に、スーパーで買ったぬか床の素を入れて、捨て漬けをして漬けている。ぬかが減ったら入りぬかを買って追加している。そこそこで良い人は神経質にならなくてよいと思う。
容器が水を通さないので、小さな穴をたくさん開けたレモン汁の容器をぬか床の真ん中に埋めて水を取っている。毎回結構な量の水が溜まる。)

 

ぬか床のかき混ぜ方は、底と表面を入れ替えるつもりでかき混ぜる。

(プラスチック容器は容器に触れるところのぬかが固くなるので、必ずほかのぬかと混ぜ合わせる。
ぬかのかき混ぜ方は、箸一本でかき混ぜる。知人にも「手で混ぜなきゃ」と注意されたし、本にも、「手でかき混ぜた方が良い。その人らしいぬかになるような気がする。」とあった。しかし、私は「気がする」より「簡易さ」を求めるので箸にしている。

ぬか床は写真のように、団粒状になった位にかき混ぜるのが、耕す畑と同じように、ちょうどよいのではと独断している。)

 

{夏の暑い日は容器ごと冷蔵庫に入れて避難する。この時、レモン汁容器の中の水を捨ててからにしないと、溜まった水がぬかに溶け込んで凍ってしまうことがある。

 

 

2章 基本の漬け方

野菜・魚介類・肉のつけ前の下処理:きゅうりやなすなどえぐみのある野菜は塩でよくもんでからつける。じゃがいもや、かぼちゃなど固い野菜は、固さを残して茹でて、水気を切って冷ましてつける。

(肉や魚介類も漬けられるようだが、私は不安で漬けたことがない。別の小袋で漬けるようだ。)

 

ほぼ何でも漬けられるようだが、おいしそうと思ったのは、下茹でしたかぼちゃ(夏半日、秋冬1日)、浅漬けのセロリ(冬1日、春半日~1日)、2,3時間天日で干したしいたけ(1日)、皮に1,2箇所切り込みを入れた固めのミニトマト(半日)、だしを取ったあとの日高昆布(半日~1日)、4つ割の皮ごとにリンゴ(半日~1日)、ゆで卵(1日)、チーズ(1日)

 

3章 ぬか漬けカレンダーとトラブルQ&A

昆布はぬか床にうま味を増し、唐辛子は酸化を防止する。

特にプラスチック容器は毎日のかき混ぜが必要。無理なら冷蔵庫で一休み。

ぬか床にうっすら白い膜ができたら、産膜酵母なので混ぜ込んだら良い。

ぬか床から取り出した野菜についたぬかは床に戻す。

ぬか漬けに向いていない野菜は、ゴーヤ、ねぎなどの苦みや臭みが強い野菜や、完熟トマトやレタスなど水分が多い野菜。

 

4章ぬか漬け・ぬか床を使ったレシピ  略

5章 うれしい、ぬか漬けの健康効果   略

 

 

私の評価としては、★★★★☆(四つ星:お勧め、 最大は五つ星)

 

変わり漬け、ぬか漬けレシピなどに大きくページを割いているので、初心者より経験者向け。

しかし、写真が多く、文章は簡潔でわかりやすい。

 

漬物の専門家というより、薬膳理論を学び、発酵食を実践しているようなので、幅広い観点から見た漬物を知ることができる。

 

 

 

山田奈美
国際中医薬膳師。「食べごと研究所」主宰/北京中医薬大学日本校卒。東京薬膳研究所代表の武鈴子氏に師事し、薬膳理論や食養法について学ぶ。雑誌・テレビなどで発酵食や薬膳レシピの制作・解説等を行うとともに、神奈川県・葉山のアトリエ「古家1681」で「発酵教室(ぬか漬け、味噌など)」「和の薬膳教室」などのワークショップを開催。

著書に『体を温め、めぐりをよくする妊娠中のごはん』(家の光協会)、『漬けるだけ 発酵食レシピ』(アスペクト)、『つよい体をつくる離乳食と子どもごはん』(主婦と生活社)他。

 

 

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11月(1)の花

2022年11月21日 | リタイヤ生活

 

11月7日に届いた花

 

赤いバラ2本、ピンクのバラ3本。

ヤマジノギクは6輪ほどの花と多くの蕾。

素敵な名前を持つミスカンサスというのは、写真右に伸びる細い葉。

 

6個の赤いヒペリカムの実はつやつや。アカメヤナギはまだカラを被ったまま。

 

 

4日後、バラは5本とも開花し、ヤマジノギクはほぼ全部が開花。

 

淡いピンクのバラが、う~ん、守ってあげたい。

 

アカメヤナギはまだカラを被っていて、銀芽は見られない。

 

銀芽はこんなにふわふわになる(10日後)。

 

 

ヤマジノギクは、山路野菊と書くが、別名荒野菊というように乾いた草原や林道際に咲く文字通り野菊だ。西日本で咲くが、関東には分布していないという。

 

10月3日に届いたリンドウがまだ小さくはなったが立派に永らえている。一か月半近くになり、いじらしい。

 

一週間経過して、バラは外側の花びらがハラハラと落ちてきた。未練がましく、手で向いて中心の部分だけ一輪挿しにした。フクフクした赤ちゃんのほっぺに見えて、スリスリしたくなる。

 

滅びの寸前までやさしくしなくては。やさしくしてほしい。しわしわのほっぺでも。

 

投稿現在、24日経過したヒペリカムが、こんなところでまだ可愛らしい姿を元気を見せていた。6個が4個になっていたが。

 

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上間陽子『海をあげる』を読む

2022年11月19日 | 読書2

 

上間陽子著『海をあげる』(2020年10月31日筑摩書房発行)を読んだ。

筑摩書房の「本屋大賞2021 ノンフィクション本大賞 受賞!」特設サイトにはこうある。

ちいさき誰かに、自分の大事なものを渡すこと。おそらくひとの営みの根源にはこのようなことがあるのでしょう。私たちは自分の大事にしているよきものを、自分よりも小さなものに渡します。

私もまた、いつか娘に海を渡すのでしょう。その海には絶望が織り込まれていないようにと、私はそう願っています。

沖縄の若い人の調査・支援をする活動家で、琉球大学教授でもあり、3歳の娘を持つ母親でもある著者のエッセイ集。

 

美味しいごはん

27歳の時、陽子の夫に年間付き合っていた恋人がいた、その恋人は近所に住む陽子の友達だと告白した。ごはんも食べられず、眠れなくなった陽子は彼女を訪ね、何で私の家に来て私の作ったごはんを食べていたのかを問いただす。

生きていることが面倒くさい日々が私にあったことは、若い女の子の調査の仕事をしていると、どこかで役に立っている。

 

ふたりの花泥棒

私は小学生の3年間を祖父母と3人で暮らした。祖母は始終ひとを咎める言葉ばかりを発していた。それでも祖父は祖母が大好きだった。

 

きれいな水

私の家の水道が汚染されている話と、戦争中に沖縄本島を逃げ惑った年寄りの女性の話。

 

ひとりで生きる

沖縄で殴られながら大きくなった和樹がホストになり、恋人に援助交際させながら数千万円以上稼いだというインタビュー。

 

波の音やら海の音 : 10代で母親になった少女たちへのインタビュー。

 

優しいひと : 辺野古県民投票を行わないという5市長に抗議し、ハンガーストライキを行う元山さんの話。

 

三月の子ども : 我が子・風花と、ゼミ卒業生の話

 

私の花 : 3歳で迷子になった娘・風花に、お菓子で誘われてもついていかないと教えるのに苦労する話。

 

何も響かない : 若年出産女性調査で知り合った七海は、父親の性暴力を受けてきて、17歳で母親になった。

 

空を駆ける : 90歳を超えて認知症の症状が出てきた祖母を、子供の頃虐待状態だった母が介護する。

 

アリエルの王国 : 辺野古に赤い土砂を投入され、魚や海は‥‥。

 

海をあげる : 仕事を得て沖縄に帰ることになり、結局、普天間基地の近くの爆音の街に暮らしている。

 

調査記録

あとがき

 

 

私の評価としては、★★★☆☆(三つ星:お好みで、最大は五つ星)

各エッセイのテーマがバラバラで全体として散漫に思えてしまう。辺野古基地に反対する立場と、幼い女の子の母親の立場、若年出産の女性の悲劇、沖縄育ちであることなどが根っこではつながっているのだが、同じ話をまとめない限り、すっきり理解できない。

 

活動の中で反発してしまってから、学んで反省したり、大学教授の上から目線でなく、生活者の視点からの意見は受け入れやすい。

 

 

上間陽子(うえま・ようこ)

1972年、沖縄県生まれ。琉球大学教育学研究科教授。普天間基地の近くに住む。
1990年代から2014年にかけて東京で、以降は沖縄で未成年の少女たちの支援・調査に携わる。
2016年夏、うるま市の元海兵隊員・軍属による殺人事件をきっかけに沖縄の性暴力について書くことを決め、
2017年『裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち』(太田出版)を刊行。

他に「若者たちの離家と家族形成」『危機のなかの若者たち 教育とキャリアに関する5年間の追跡調査』、「貧困問題と女性」『女性の生きづらさ その痛みを語る』、『地元を生きる 沖縄的共同性の社会学』(共著)など。

現在は沖縄で、若年出産をした女性の調査を続けている

 

 

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ラ・クール・カフェ(La cour café)でランチ

2022年11月17日 | 食べ物

 

去年11月、とりあえずどこでもいいやと入ったラ・クール・カフェの料理がおいしかった。午後からも用事があるのでランチは手軽に済ますことにし、中道通りにいたので、ラ・クール・カフェ(La cour (中庭)café)へ行った。確か、3回目だ。

右の建物の2階にガラス越しに店内が見える(昨年の写真)。店内は思ったより狭くはない。

 

今日の特別ランチメニュー

 

私は、混ぜご飯を卵焼きで巻いただけの料理とばかにしていたオムライスをなぜか頼んでしまう。

中のご飯が、いろいろな具が入っていておいしいのと、極薄の卵焼きの触感がイケた。オムライス、馬鹿にしてすみませんでした。

 

相方は、エビとマッシュルームのマカロニグラタン。アツアツで、おいしかったとの事。

 

いつものパターンで、私はコーヒーのブラックで、

 

相方はホット紅茶。

 

くつろげる雰囲気ではないが、料理がうまく、安い。目立たない店なのに、皆さんよく知っていて、昼時は常にほぼ満員だった。ケーキだけ買って帰る人もちらほら。

 

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11月(1)の散歩

2022年11月15日 | 散歩

 

10月14日のドウダンツツジの生垣。

 

10月30日のドウダンツツジの生垣。逆から見ています。

 

いつも旬の花を奥から出して飾っているお宅。今日置いてあったのはアザレア。

 

オリーブの木、見つけた。

 

黒光りする実、見っけ。

 

葉の上に実がなるのがセンリョウ。

 

葉の下側に実がなるのがマンリョウ。

 

花壇に並ぶのはペンタス。

 

黄色いピラカンサの大木。

 

ボタンクサギ(牡丹臭木)って、枝葉に強い臭気があるらしいが、改名したら?

 

5月下旬に咲く花・ボトルブラシ。南半球のオーストラリア原産の花なので、季節を間違えた?と思ったが、調べてみると、「初夏の最盛期後も2〜3回返り咲く」との記事もあった。

 

10月31日ハロウィーンの日。保育士さんも、園児も扮装している。キャアキャア楽しそうなのは保育士さんの方。

 

何の店と覗き込むと、台の上にじっとしているワンチャン。トリミングでした。

 

蛇口が付いた樽に突き刺さっている管をたどると、雨水利用でした。

 

久しぶりのスタバで軽いランチ。
私ははちみつをかけてもらったアメリカンワッフル。相方はマロンパウンドケーキ。

 

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竹石松次『これが戦争の実態』を読む

2022年11月12日 | 読書2

 

竹石松次著『これが戦争の実態~七十五年目の戦争実録~ 歩兵第二一五連隊・竹石三男中隊長の壮絶な記録 中国・ミャンマー・シンガポール』(2022年9月5日東洋出版株式会社発行)を読んだ。

 

2008年に94歳で亡くなった竹石三男さんが書き留めていた戦争の実態、実働部隊体験の克明なメモや日記、写真などの資料が見つかった。三男さんの娘さんからこの資料を託された甥の新潟放送(BSN)顧問・竹石松次さんが本書にまとめた。

 

松次さんの叔父・竹石三男さんは1914年に新潟市で生まれ、1935年に歩兵第16連隊(新発田)に入隊。1939年に歩兵第215連隊中隊長となった。この間、中国本土、ビルマ、シンガポールで実働部隊として従軍した。

 

 

中国戦線で、敵に協力していた集落の女子供が機関銃掃射を受けて殺された光景を見て、

戦争にも限度がある。
仮に敵であっても、私は老人、婦女、赤子は殺せない。私はこれを強制されるならば(従わないであろう。従わなかった場合)、将校失格であろう、それでもよい。

 

「アブナイ」といって右手で私の左肩を突いたので、私は思わずレンガの壁の影に飛ばされた。同時に曹長は胸部を貫通されて即死。

 

私は最近着任したばかりの予備少尉に攻撃を命じた。……「私はこの攻撃に自信はありません」とうなだれた。…「…この攻撃で君は死なんよ。なんとかやってみなさい。…」。そばにいた分隊長と兵士が「小隊長殿やりましょう、私どもが先に攻撃しますから大丈夫です、安心してください」と言い、ようやく……。

 

ビルマ進攻作戦の一貫であるプルーム夜襲戦

我等皇軍将兵はいかなる困難をも突破して皇国守護の大任を貫遂するのである。我等は今から、只今から軍旗の高栄のもとに勇躍死地に赴くことが出来るのだ。

 

弱き民族ビルマは哀れ英国の奴隷として苦難の道に引き入れられたのであった。……新興日本の前に敵無く皇道の前に悪の栄なし、今こそ宿敵米英を撃破して、東亜人の東亜、日本を盟主とする東亜共栄圏確立に……。

 

物質万能の敵軍は戦場においては、家にあるがごとき食物を執り機械化と称して歩かずに戦う火力に頼って肉弾を知らないのである。

 

1942年のビルマ中部の街、プロームでの夜襲戦については、そのむごさなど当時の様子を細かく記している。部下の多くを失い、中隊長として指揮していた三男さんも負傷し、野戦病院行きになった。

(捕虜に対し)「従順なれば生命は安全である」と彼等を安心させた。突然、私の脇にいた敵兵が逃亡した。軍刀の鞘を払って彼の背後から斬撃した。白刃は月光花に冴えて、敵の右肩から首にかけ鋭く喰い込んでいた。かすかなうめきがした。四、五名の兵士が期せずして一勢に、その敵を刺突した。敵兵は黒い血に染まって斃れてしまった。……この殺戮は一同の志気を鼓舞するに十分であった。私は紙を出して赤く染まった刀刃を静かに拭った。

 

病院に入っていた三男さんは、多くの死者を出したインパール作戦への参戦を免れ、奇跡的に日本への生還を果たした。1947年12月、長崎・佐世保に復員。その後、団体職員を経て2008年に94歳でその生涯を終えました。

 

 

TBS NEWS DIG」に本書の概要、多くの写真が載っていて、BSN(新潟放送)のTV放送も見られる。

 

 

私の評価としては、★★★★☆(四つ星:お勧め、 最大は五つ星)

 

銃撃から自分を助けてくれた兵士がそのまま撃たれて死亡したり、後には自分自身も重傷を負ったり、戦場の生の姿が描かれている。逃げる捕虜を切り殺した描写もある。生々しい戦いの具体的描写が続くこのような手記は珍しいのではないだろうか。

 

当時の人としては冷静、理性的で、アジアの住民にもある程度の理解があった三男さんも、皇国の兵士として欧米を憎み、大東亜共栄圏を信じ、合理的な機械化を否定して肉弾を信じていたことに驚かされる。

 

 

目次

第1章 参戦の記録
第2章 中国・武昌上陸
第3章 蒋介石の冬季攻勢・小嶺の戦闘
第4章 ビルマ・ラングーン入城
第5章 ビルマ進攻・シュエダンの夜襲
第6章 プローム夜襲戦
第7章 南方軍の戦争終結と最後の引揚船の奇蹟
第8章 耳に残った言葉
用語解説・軍歴・写真・参考地図

 

 

竹石松次(たけいし・まつじ)
1943年新潟市生まれ。法政大学社会学部卒、新潟放送社長、会長を歴任、現在顧問、その他新潟日報社監査役など。

 

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東京スカイツリーへ

2022年11月11日 | 行楽

 

ワクチンは打ったし、コロナが酷くならないうちにと、久しぶりの遠出。

高校生の時に日ごと高くなっていく東京タワーを眺めていた私は、スカイツリーになじめなくて、まだ登ったことがありません。といっても東京タワーへ登ったのは、神奈川県に越して、50代になってからなのですが。

 

東京タワーは鉄骨で、スカイツリーはパイプの塊だ。

 

中央の河ベルに見える金色はビール会社のあの評判のモニュメント。

 

634mの伸びる影の先端は隅田川の桜橋へ。朝10時半。

 

米粒のように見えるビル・家が無数に並び、通りの両側に中層のビルが並ぶ。数千万円~数十億円の札束が一面に並んでいるように思えた。

 

天望デッキを経て、天望回廊を歩いて、最高到達点・4451.2mに。 634mの71%=5/7(??)

 

真下がのぞけるガラスの床があって、人を集めていた。

そういえば、カナダ・トロントのCN Towerで、ようやくこわごわ片足をガラスにのせたご婦人の脇に、ドンと飛び乗って、勢いよく両足を踏み込んだら、すごい顔でにらまれたことを思いだした。

 

12時になったので、一度行ったことがある「そらまち」31Fの「国見」に行ったが満員で、隣の「TOP of TREE」に入る。窓の向こうにスカイツリー。頭部が日よけスクリーンでぼやけている。

日よけがなければ、こう見えるはず。

 

相方はTOPランチで、私はMAIN DISH。二人ともドリンクを追加。

まず、パンとサラダ。

 

TOPランチには、アフタヌーンティーならぬこんなものが。

 

 

相方のメインの魚は目鯛。

 

私のメインは豚肉(サルティンボッカ風豚フィレ肉のソテー)。

 

二人に同じデザート。冷たくて、ちょっと甘すぎ。

 

いつものように相方は紅茶。

 

私は、酸味が感じられるさわやかなコーヒー

 

二人で6千円なら場所を考えると安い。

 

天空ラウンジのフロアーには満艦飾のクリスマスツリー。

 

久しぶりの電車に乗っておでかけで、くたびれました。

 

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米澤穂信の略歴と既読本リスト

2022年11月10日 | 読書2

 

米澤穂信(よねざわ・ほのぶ)


1978年岐阜県生まれ。金沢大学文学部卒業。
大学卒業後、2年間だけという約束で書店員をしながら執筆を続ける。


2001年、『氷菓』で第5回角川学園小説大賞奨励賞受賞しデビュー。
2011年、『折れた竜骨』で日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)受賞2014年、『満願』で山本周五郎賞受賞

その他、『真実と10メートル手前』、『いまさら翼といわれても』、『本と鍵の季節』、『Iの悲劇』、『巴里マカロンの謎』、『さよなら妖精』、『春期限定いちごタルト事件』、『愚者のエンドロール』、『儚い羊たちの祝宴』、『王とサーカス』、『犬はどこだ』、『ボトルネック』、『インシミテル 』、『遠まわりする雛』、『ふたりの距離の概算』、『黒牢城』、『可燃物』など。

 

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米澤穂信『黒牢城』を読む

2022年11月09日 | 読書2

 

米澤穂信著『黒牢城(こくろうじょう)』(2021年6月2日KADOKAWA発行)を読んだ。

KADOKAWA文芸WEBマガジン「カドブン」の特設サイトの書籍紹介

本能寺の変より四年前、天正六年の冬。織田信長に叛旗を翻して有岡城に立て籠った荒木村重は、城内で起きる難事件に翻弄される。動揺する人心を落ち着かせるため、村重は、土牢の囚人にして織田方の智将・黒田官兵衛に謎を解くよう求めた。事件の裏には何が潜むのか。戦と推理の果てに村重は、官兵衛は何を企む。デビュー20周年の集大成。『満願』『王とサーカス』の著者が辿り着いた、ミステリの精髄と歴史小説の王道。

第166回直木賞受賞、第12回山田風太郎賞受賞。

4大ミステリランキング1位(「ミステリが読みたい! 2022年版」、週刊文春ミステリーベスト10、『このミステリーがすごい! 2022年版』、『2022本格ミステリ・ベスト10』)

 

織田軍に包囲された有岡城に、降伏を勧めるために入城してきた小寺官兵衛(黒田官兵衛、黒田如水)を、村重は殺すこともなく、土牢に閉じ込めた(史実)。村重は城内で起こる様々な事件の謎を、知恵者の官兵衛に聞かせ解かせようとする。歴史小説とミステリを融合させた小説なのだ。

 

第一章「雪夜灯籠」
高槻城の高山右近、茨木城の中川瀬兵衛が織田に寝返り、安部二右衛門も大和田城を開城した。人質にしていた二右衛門の一子・自念を、村重は処刑せず納戸に閉じ込めた。しかし自念は矢傷を負った死体で発見される。納戸は厳重に監視され、雪の庭に足跡はなく、凶器の矢が消えていた。
密室殺人の犯人は誰か?

 

第二章「花影手柄」
 村重は、右近の父・高山大慮が束ねる南蛮宗の高槻衆と、鉄砲名人で一向宗の雑賀衆を率いて織田の陣を夜襲し、4つの兜首をあげた。どれが大将の大津伝十郎の首か、宗教対立を起こさず、不満を残さないように推理していく。

 

第三章「遠雷念仏」

村重は、明智光秀を介し織田信長と和平交渉を進めていて、仲介の廻国の僧・無辺に密書と茶壺の名器「寅申」を託したが、無辺は刺殺された。「寅申」は奪われ、密書は読まれた跡があった。家臣に和平交渉を悟られないようにしながら、犯人を捜す。

第四章「落日孤影」

犯人は落雷で死んだが、村重は狙撃した跡を発見する。

 

最後の最後で史実とおりに村重は‥‥。

織田の下で、知将にして数ある戦績をあげた勇者・村重は、無理を承知で毛利に期待して織田を裏切った。なぜ、村重は成功する確率が低いのに織田を裏切ったのか? 降伏した相手も、女子供もすべてを殺してしまう織田に対し、人質や密使官兵衛を殺さないのは単なる織田への反感なのか、村重の裏切りは思い付きか、思慮した結果なのか。

 

初出:「文芸カドカワ」2019年2月号~3月号、「カドカワノベル」2020年1月号~11月号

 

 

私の評価としては、★★★★☆(四つ星:お勧め、 最大は五つ星)

謎自体は特に驚くほどのものでもないが、時代小説に中で語られるミステリーは興味をそそられた。荒木村重は謎が多いが、よく知られた人物で、わかっている史実もあるなかでの謎解きは面白い。

村重は、勇敢で真面目な部下を多く持っていたが、対等に議論できる部下はおらず、牢の中の、敵方で策にかからぬように注意する必要がある黒田官兵衛に頼らざるを得なかったという設定も面白さを増している。

 

米澤 穂信(よねざわ・ほのぶ)の略歴と既読本リスト

 

以下、メモ。

大名と国衆(武士)の関係、戦闘に用いられた武器(文芸評論家・末国善己による書評)(簡略化しました)

国大名は独裁者でなく、小さな国を持つ国衆の代表に過ぎなかった。国衆は起請文(誓約書)を交わし、人質を出して戦国大名と盟約を結び、領国の自治権を認めてもらう代わりに戦時には兵を出す約束をした。したがって、大名は国衆が離反しないように、国衆への気配りは欠かせなかった。
本作中でも、国衆は村重の軍略を聞き勝利できると思い、村重に従っている。ただ国衆は不利になれば寝返るので、村重は裏切りを早期発見しようと、毎日のように軍議を開いて状況を報告している。

戦国時代の武器は、刀ではなく、確実に敵の鎧が貫ける鑓(やり)、弓、鉄砲が主要な武器だった。集団戦闘に足軽が使う三間鑓は、約5.45メートル)もあった。弓は連射が簡単なので鉄砲より重宝された。

 

 

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Bo-peepで7回目のランチ

2022年11月05日 | 食べ物

 

 

1年以上ご無沙汰のカフェBo-peep(ボーピープ)でランチ。前回が6回目

Bo-peepはマザーグースの『Little Bo-peep』という唄に出てくる羊飼いの女の子の名前。

 

このお店、いつもきれいで心地よく整えてある。

壁にはクロスステッチ(刺繍)で描いた絵。陰影も良く表現されていて、なかなかの作品じゃない。

 

こちらは童画? やわらかな色がほんわかな心地にさせてくれる。

 

私が頼んだサラダがまず来て、

 

トマトのグラタンが登場。アツアツでしばらくフーフーするだけ。掘り出すとけっこう具が出てくる。

 

ここのコーヒーは私にもわかる本格物。カップもソーサーも見たことのあるものだ。

 

相方はキッシュと紅茶。さすがに私にまわってこなかったが、これで満腹になるとは。

 

コーヒーカップはウエッジウッド。シリーズ名 ”TURQUOISE FLORENTINE”。バックスタンプの見方は「TableLAB」に詳しい。1878年~1940年の開発?  34?

 

 

Tea Cupもウエッジウッド。16?

 

Tea Saucerも、ウエッジウッドで、シリーズ名”FLORENTINE W2714”とある。1878年~1940年の開発?

 

コーヒーソーサーも、ウエッジウッドで、シリーズ名”MEADOWNFIELD”。143?

 

わざわざひっくり返して写真まで撮ったが、要するにウエッジウッドで揃えていることだけがわかった。

 

 

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永井みみ『ミシンと金魚』を読む

2022年11月03日 | 読書2

 

永井みみ著『ミシンと金魚』(2022年2月10日集英社発行)を読んだ。

 

集英社文芸ステーションの内容紹介(著者とインタビュー記事(+写真)があります)  

「カケイさんは、今までの人生をふり返って、しあわせでしたか?」
ある日、ヘルパーのみっちゃんから尋ねられた“あたし”は、絡まりあう記憶の中から、その来し方を語り始める。
母が自分を産んですぐに死んだこと、継母から薪で殴られ続けたこと、犬の大ちゃんが親代わりだったこと、亭主が子どもを置いて蒸発したこと。
やがて、生活のために必死にミシンを踏み続けるカケイの腹が膨らみだして……
この世に生まれ落ちて、いつの日か死を迎え、この世を去る。
誰もが辿るその道を、圧倒的な才能で描き出す号泣必至の物語です。

第45回すばる文学賞受賞作。
暴力と愛情、幸福と絶望、諦念と悔悟…… 認知症を患う“あたし”が語り始める、像絶な「女の一生」。

兄にあてがわれて結婚したが、息子の健一郎が生まれてすぐに、健一郎、亭主の連れ子・みのるを置き去りに亭主は蒸発。やがて、生活を支えるためにはこれだけしか出来ないと懸命にミシンを踏み続けるカケイの腹が大きくなる。トイレで生んだ道子と過ごす日々は、しあわせそのものだった。それなのに――。

(安田)カケイ:語り手だが、認知症。旧姓は金子

兄貴:カケイの兄。金ちゃん。一時パチンコ屋を経営して羽振り良かった。暴力的だがカケイにはやさしい。

健一郎:カケイの息子。2年前に死亡。嫁と30歳になる息子(カケイの孫)・亮太がいる。

みっちゃん:デイサービスと、訪問看護に、二人のみっちゃんがいる。カケイの娘の道子の名でもある。

広瀬のばーさん:デイサービスでカケイと一緒。カケイの兄の女だった。入れ墨があり、いまだに化粧も濃い。

米山丈治:デイサービスでのカケイのお友達。

 

初出:「すばる」2021年11月号

 

 

私の評価としては、★★★★★(五つ星:読むべき、 最大は五つ星)

 

語り手のカケイは認知症なので、最初、話が分かりにくい。話は本当のことなのか半信半疑のまま我慢して読んでいると徐々にベールがはがれてきて面白くなり、気が付いたら読み終えている。

悲惨な凄惨な女の一生なのだが、そんなこと気にしない風で、とぼけていて、楽しく読める。

 

カケイは時に意識してとぼけて話を逸らしたりするので余計に混乱する。認知症になると、人によるのだろうが、こんなになるんだと実感できる。著者は介護ヘルパー経験があるので、まあ当たっているのだろう。

文章は読みやすいのだが、独特のユーモアとゆったりしたとぼけた一人語りに引き込まれて、奇妙な世界へ連れ込まれる。「小説っていいな」と思った。異才は、今後もこのような変わった小説を書いてくれるのだろうか?

 

 

永井みみ

1965年神奈川生まれ。ケアマネジャーとして働きながら執筆した本作で第45回すばる文学賞を受賞。

著者自身、コロナで厳しい状態になって、おむつの中で排泄したり、とろみ食を体感して、無自覚ながら介護体験からの上から目線の小説だったと気づき、書き直したという。

群像のエッセイ「ウィズコロナ/永井みみ」がリアルだ。

 

 

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