hiyamizu's blog

読書記録をメインに、散歩など退職者の日常生活記録、たまの旅行記など

アンソニー・ホロヴィッツ『殺しへのライン』を読む

2023年01月31日 | 読書2

 

アンソニー・ホロヴィッツ著、山田蘭訳『殺しへのライン』(創元推理文庫Mホ15-7、2022年9月9日東京創元社発行)を読んだ。

 

創元社の内容紹介&裏表紙

『メインテーマは殺人』の刊行まであと3ヵ月。プロモーションとして、探偵ダニエル・ホーソーンとわたし、作家のアンソニー・ホロヴィッツは、初めて開催される文芸フェスに参加するため、チャンネル諸島のオルダニー島を訪れた。どことなく不穏な雰囲気が漂っていたところ、文芸フェスの関係者のひとりが死体で発見される。椅子に手足をテープで固定されていたが、なぜか右手だけは自由なままで……。年末ミステリランキングを完全制覇した『メインテーマは殺人』『その裁きは死』に並ぶ、〈ホーソーン&ホロヴィッツ〉シリーズ最新刊! 

 

この作品に限らず、「ホーソーン&ホロヴィッツ・シリーズ」全般が、巧緻を尽くした複雑な謎解き小説だ。加えて、探偵役のホーソーンが過去の自身の闇を明かそうとせず、この不愛想・無礼な探偵役と、反発する助手役のホロヴィッツの間に信頼関係がなく、コミュニケーションが不全で、読者のイラつきを誘う。

 

さらに、助手役が本作品の作家役でもあるという訳のわからなさが加わる。この経緯はこうだ。
警察が手こずる難事件を顧問の立場で解決してきた元刑事のホーソーンは、第1作『メインテーマは殺人』で、語り手の“私”ことアンソニー・ホロヴィッツに自分の捜査を取材して本を書いてみないかと誘い、葛藤に興味が打ち勝ってホロヴィッツはこれを受け、彼に同行し記録することとなった。
したがって、作者と同姓同名の登場人物が事件の記録者、語り手として物語内に存在することになった。

 

特に本作品では、犯人候補となる登場人物が10人以上と複雑だ。次々といかにも訳ありの彼、彼女の疑惑が深まっては解けるのを繰り返し、絞り込まれて、ついに……、と思ったらどんでん返し。

 

 

私の評価としては、★★★★☆(四つ星:お勧め、 最大は五つ星)

 

真剣に読むには記憶力が必要とされるが、おおざっぱに読みながらでも十分に楽しみを味わうこともできる。

怪しげな人物たちが、次々と思わせぶりな、疑惑を呼ぶ態度をとり、そして疑惑が晴れたかに見えることを繰り返す。複雑で重畳的な謎と解明は十分楽しめる。

ただし、最後に明らかになる真犯人の動機には、それだけでそこまでやるのかという疑問が私には残った。

 

探偵役のホーソーンは、助手・記録係のホロヴィッツ以外の人物にはけっこう外面よく接することもあるのに、ホロヴィッツに対してはツレナイ態度で、推理が冴えないことを馬鹿にしたような嫌味な態度を示す。この二人の関係も直線的でなく、物語に深みを与えている。

 

最後の方では、ホーソーンのデレク・アボットに対する容赦しない態度もなんとなくその原因を想像できるようになり、ホロヴィッツに対する取っつきにくい態度も自己防衛のためとの推測もでき、ホーソーンの過去の闇が一枚一枚剥がれていく予感がする。次作が楽しみだ。

 

 

架空の人物を名乗るために、自分でウィキペディアの記事をでっちあげてから登場するという手段を弄した人物がいた。なるほど、短期間なら可能なように思える。

 

 

アンソニー・ホロヴィッツ Anthony Horowitz

イギリスを代表する作家。ヤングアダルト作品〈女王陛下の少年スパイ! アレックス〉シリーズがベストセラーに。また、人気テレビドラマ『刑事フォイル』の脚本などを手掛ける。

アガサ・クリスティのオマージュ作品『カササギ殺人事件』では史上初の7冠を達成。
ホーソーン&ホロヴィッツシリーズ『メインテーマは殺人』、『その裁きは死』、『殺しへのライン』。

コナン・ドイル財団公認のシャーロック・ホームズ・シリーズ『シャーロック・ホームズ 絹の家』、『モリアーティ』

他、『ヨルガオ殺人事件』、『007 逆襲のトリガー』

 

 

山田蘭(やまだ・らん)

英米文学翻訳家。

訳書に、ホロヴィッツ『カササギ殺人事件』、『メインテーマは殺人』、『その裁きは死』、『殺しへのライン』、ギャリコ『トマシーナ』、ベイヤード『陸軍士官学校の死』、キップリング『ジャングル・ブック』など。

 

 

 

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ウクライナ料理店へ

2023年01月29日 | 食べ物

 

吉祥寺のヨドバシカメラ裏のごたごた街にあるウクライナ避難民家族によるウクライナ家庭料理の店「Babusya REY」でランチした。

 

場所は、吉祥寺大通りからヨドバシカメラ南側のベルロードに入り、2本目のクックロードとの角(肉寿司の店)を右に曲がりすぐ。「吉祥ビル」手前の2F。

 

土日祝日の11時~15時にしか開店しない。

 

階段を上がり、この鉄のドアを開ける勇気のある人だけが入ることができる。私はドアの窓から覗いて食べている人を確かめてからドアを開けたが、満員で、外で待たされた。

 

中はカウンター席8人できゅうきゅう。東京都のコロナ対策済のステッカーがむなしい。

カウンターの中には、料理を作るウクライナ人(多分)の若い女性が3人の他に、英語ができる日本人の若い男性がいて注文などを受けてくれる。

 

私は、ランチセット(メイン1,サイド2,スープ1)で、まずボルシチ。

 

左がオリヴィエとモルクワ(ニンジン)で、右がゴルブツツィ(ロールキャベツ)。

 

相方はボルシチと、チキンキーウ(鶏肉のカツ、マッシュポテト、オリヴィエ)。

 

「PUTIN HUILO」(プーチン・フィロ)という銘柄のビールがあって、ウクライナ語・ロシア語でプーチンを非難する下品な言葉だという。この小瓶のビールを飲み終えて、瓶(下の最後の写真の左下)をもらっていった人がいた。

 

壁にはチャンピオンベルトが吊り下げられていたが、ボクシング世界ヘビー級王者のウシクか、オリンピック2連覇の元世界王者のロマチェンコか、誰のか聞くのを忘れた。なお、ときどきTVに登場するが、現在キ―ウ市長は、ボクシングの一時代を築いた元世界ヘビー級王者のビタリ・クリチコだ。すみません、ボクシング・ファンなものでつい熱くなってしまった。

 

料理はどれも美味しいが、我々には量が多い。持ち帰りもできますと言われたが、ほぼ完食し、夕飯はイチゴのみ。

 

以下、ピンボケで参考にもならないがメニュの写真を添付。

ちゃんと見たい人は、「Babusya REY」のインスタグラムのメニューをご覧ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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1月(1)の散歩

2023年01月27日 | 散歩

 

散歩中に見かけた大きな正月飾り。今年は辰年(龍年)だったっけ?

 

ゼラニウム。昔、我が家にもあって、たいして水やりもしないのに、四六時中咲いていて丈夫な花で良いのだが、臭いにおいがして、粗末に扱っていた。

 

葉が赤いのだが、ゼラニウム?? Googleは「金正日花」と穏やかじゃないこというのだが?

 

「シクラメンほど寂しい花はない」と布施明が歌ったが、その通りなシクラメン。

 

道路際の花壇が鮮やか。パンジーに、後ろに並ぶのはキンギョソウ?

 

ピラカンサの生垣。いったい年に何回実をつけるのだろう。

 

梅か? 桃や桜はまだ早い。

 

これは、これは、お宅はミモザじゃございません?

 

五日市街道で見かけた建物。「犬の幼稚園 いぬわん」とあるのだが、犬の訓練所? それとも犬がいる幼稚園?

 

ぶっといタイヤの自転車。見るからに疲れそう。

 

吉祥寺駅の南口、末広通りにある駐輪場の横の仁愛ビル。階段を上ったら2Fのエレベーター前に籠が置いてあった。

「勝手かご」とあり、「無人・無料のフリーマーケット」

「もう着ない服を勝手に入れてください。必要な服を勝手に持っていってください」

「たまたま前を通ったあなた!」  とあった。 

こういったものは大好きなので一応中を覗いたら服が幾つかあったが、残念ながら時間がなくて失礼した。

 

末広通りビルの入口に看板「Café Fleurant」(カフェ・フルーラン)があり、ドアから中に入り2Fへ上がり、勇気をもって再び普通のドアを開けたら、喫茶室があった。

店内はオールドファッションの喫茶店といった雰囲気で、とてもきれいにしているが、撮影禁止なのでインスタグラムをご覧ください。

ちなみにカップは我々が毎朝愛用のロイヤルコペンハーゲンでした。

 

帰りはそのまま井の頭通りに出る。こちらが正面の出入り口。

 

 

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数年ぶりの「鮨たなか」

2023年01月25日 | 食べ物

 

西荻窪駅を降りて、南口の象がぶら下がる狭い「西荻南口仲通街」を行き、神明通りを横切って、五日市街道に突き当たる手前左側、駐車スペースに奥に「鮨たなか」がある。駅から10分程度。

昼は営業していないし、17時を過ぎても、下の写真のように看板もなく、無地の暖簾が下がるだけ。まさに隠れた名店だ。

我々はここ数年すっかりご無沙汰していて、このブログにも初登場の名店だ。

今日はいつものランチでなく、ディナーなので17時からの予約。

ひょうひょうとして気さくな店主の田中さんが一人でカウンターの内側にいて、あとはお手伝いの女性が二人だけ。以前は若い衆が1,2人いたのだが、コロナで10席+畳のコーナーを、カウンターの8席のみに減らしたという。一人でのびのびと握っているという様子だった。

 

嫌いな物はないと告げて、おまかせにする。申し訳ないがアルコールは飲まないのでお茶のみ。確かこの店にはウイスキーは置いてなくて、ビールと日本酒のみ。次々とやってくる人は、女性陣も皆、ちびりちびりとやっている。

 

 

まずは菜の花。垂れ?がおいしくあっという間に消えた。

 

次はクロムツ。

 

そして固すぎないアワビとホタテ貝。

 

タラの白子。こういうぐにゃぐにゃして内臓系はお断りなのだが、おいしくいただいてしまう。

 

いよいよニギリ登場で、ここからは各人1個(貫)づつ。写真ではわからないが、どれもきわめて小ぶりで。このあたりも小柄な相方には、いろいろな種類を食べられて評判がよい。

まずはタイ。

 

こはだ

 

中トロ

 

サヨリの皮焼き

 

サヨリ

 

 

〇〇エビ

 

マグロの漬け

 

アオヤギ

 

イカ

 

イワシ

 

玉子

 

アナゴ、塩

 

アナゴ、垂れ

これで最後。

久しぶりの鮨だったが、極上。これだけ食べてひとり1万円なら、夜に出かけてもまた来たい。

 

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石田夏穂『我が友、スミス』を読む

2023年01月23日 | 読書2

 

石田夏穂著『我が友、スミス』(2022年1月25日集英社発行)を読んだ。

 

題名を見て、スミスってカッコいい奴なんだろうな、と思った。主人公が女性だろうとわかって、一体どんな物語なんだろうと、同志もの? 恋愛もの?……、いろいろなケースを想像してしまった。

ところが「ギッチョン、パイのパイのパイ」。「火曜は脚の日だ」と始まる??
スミスとは、スミス・マシンのことで、筋トレのトレーニング・マシンのことだった。若き女性が筋トレを始め、はまって、ボディビルの大会に疑問を抱えながら挑戦するという話だった。以下、様々な筋トレマシンと、筋肉の話が延々と続く。昔、相方とフィットネスに週2、1年少し通っただけの私でも、これが面白い。ついつい引き込まれてしまうという、実に変な話なのだ。変な話、だ~い好き!

 

 

集英社の内容紹介

「別の生き物になりたい」。
筋トレに励む会社員・U野は、Gジムで自己流のトレーニングをしていたところ、
O島からボディ・ビル大会への出場を勧められ、
本格的な筋トレと食事管理を始める。
しかし、大会で結果を残すためには筋肉のみならず「女らしさ」も鍛えなければならなかった――。

鍛錬の甲斐あって身体は仕上がっていくが、
職場では彼氏ができてダイエットをしていると思われ、
母からは「ムキムキにならないでよ」と心無い言葉をかけられる。
モヤモヤした思いを解消できないまま迎えた大会当日。
彼女が決勝の舞台で取った行動とは?
世の常識に疑問を投げかける圧巻のデビュー作。

 

以下、いずれも女性

U野:主人公で語り手。強くなりたくてマジに、ストイックに筋トレ、食事制限に励む。大会に向けては、女らしさを身に付ける必要に悩む。会社では恋人ができたから自分磨きを始めたと誤解した男性同僚から「女性は大変ですね」と言われる。 155㎝。29歳。

O島:歴史のあるボディビル大会で七連覇した大御所でパーソナル・ジム・Nジムの代表。U野に、自分のジムでトレーニングすると「別の生き物になるよ」、「大会に出てみない?」とスカウトする。

T井:U野のパーソナルトレーナー。毎年ファイナリストに残る選手でもある。176㎝。

E藤:トレーニング以外の、減量、脱毛やピアスの穴あけ、ビキニ選びやハイヒールで歩く特訓などルックスが大会仕様になるよう指導するスペシャルコーチ。元日本ユニバース日本代表。

 

 

私の評価としては、★★★★★(五つ星:読むべき、 最大は五つ星)

 

本邦初の筋肉小説の評もあり、ニッチ分野だ。しかし、ほとんどの詳しくない人が読んでも面白いだろう。ただただひたむき、ストイックに強く美しい筋肉を求める女性に呆れて読み進めると、いつのまにか自分が未知の筋肉世界に入り込んでいて、主人公に共感している。淡々とした主人公の呟き、語り口に誘い込まれる。
トレーニング・マシンや、筋肉のための食生活も丁寧で、押しつけがましくない説明は読みやすい。

 

ジェンダーフリーの当てが外れた話以前に、私には未知のボディビルダーの世界が面白かった。

 

 

石田夏穂 (いしだ・かほ)

1991年埼玉県出身。東京工業大学工学部卒。2021年「我が友、スミス」で第45回すばる文学賞佳作、第166回芥川賞候補作。

東工大出身の小説家って、知らないのだが?

 

 

トレーニー:筋トレする人

スミス・マシン:バーベルの左右にレールがついているので、レールに固定されていて、動作の軌道が決まっているトレーニング・マシン。

ブルガリアン・スクワット: 頭の後ろ側で手を組み、胸を張って背筋を伸ばし、後方の台座に(右)足の甲を下にして乗せた状態でスクワットを行う。 お尻を後ろに引くイメージで左膝が90度になるまでゆっくりと腰を下ろす。このとき、左膝がつま先よりも前に出ないようにする。

 

 

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台湾カステラを買う

2023年01月21日 | 食べ物

 

キラリナ京王吉祥寺の2Fの台湾カステラ専門店「名東」で台湾カステラを買った。

 

普通のカステラは生地をそのまま焼くので、密度の高いしっかりした食感になる。一方、台湾カステラは、生地をオーブンで蒸し焼きにするので、しっとり、ふるふるのやわらかい食感になる。

 

これが購入した台湾カステラのオリジナル。その他、タロイモクリームなど7種類ある。

 

切り口も文字通りプルプル、フワフワ。

 

運び方が悪かったのか、上面はしわが寄っている。

 

かなり大きく切ったが、口の中でふんわりと小さくなって、消えてゆく。頼りないがおいしい。

 

主要素材は現地台湾から直輸入し、開店から閉店まで(10時~21時)店内で焼き続けている。

 

冷蔵庫で冷やすと、全体に味がなじみ生地がしっとりし、ラップをかけずに電子レンジで温めると、焼き立てのふわふわ触感になるという。

 

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キラリナ京王吉祥寺の「And Cafe Sacai」でランチ

2023年01月19日 | 食べ物

 

武蔵野市吉祥寺をプラプラすることが多いのだが、井の頭線吉祥寺駅直結の「キラリナ京王吉祥寺」にはなぜかあまり立ち寄らない。

キラリナ スターバックス」や、「椿屋カフェ」で何回か休み、発酵バター専門店「HANERU」、1階の「Soup Stock」と「おむすび権兵衛」を紹介したくらいだ。と言っても、我がブログを検索してみると、けっこう出てくること。
そもそも、2014年4月「キラリナ」のプレオープンに行ったのだから、付き合いは長い。

 

前置きはそれくらいにして、今回は4階の「And Cafe Sacai」(アンドカフェサカイ)という変な名前のカフェ(というよりコーヒースタンド?)で、例によって簡単なランチしたというだけ。

この写真の後ろに席がある。

 

4階なのでそれほどでもないが、眺めは、とくに空が良い。

 

私は、「ルッコラと生ハム、ペコリーノチ」「クラムチャウダー」「アールグレーデカフェ」

 

サンドイッチの中の写真を撮ったつもりだったが、ひどい写真!

 

相方は、「サラダデリ+パン」と、

 

「カボチャスープ」と「オニオングラタンスープ」「デカフェ」

 

味は「いいじゃない」、量は少ないが、ほぼ70代の二人?には十分。

二人で3.2千円と手軽でほどよいカフェでした。

 

 

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さんまる食堂でランチ

2023年01月17日 | 食べ物

 

三鷹台駅の南東へ2,3分。インスタには「三鷹台駅徒歩30秒!!」とあった。
(三鷹市井の頭1-28-45、LunchTime11:30~14:00(LO13時半)

のれんの字が読みにくいが「さんまる食堂」と読む。

 

メニューの「〇〇〇煮」は、「さんまる煮」と読む。

 

私は、週替わりのピリ辛の鶏唐揚げ(?)。ボリュームもあってなかなかのお味。

 

相方は鶏からあげ。美味しかったとの事。

 

帰り道に、満艦飾の柑橘系。

 

淡いグラデーションがあって、透き通るような赤いバラ。

 

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益田裕介『精神科医の本音』を読む

2023年01月15日 | 読書2

 

益田裕介著『精神科医の本音』(SB新書591、2022年8月15日SBクリエイティブ株式会社発行)を読んだ。

 

裏表紙にはこうある。

患者が知らない精神科医療の裏側を明かす!

精神科・心療内科に通うことは、もはや珍しくない時代になった一方で、何かと批判を受ける「精神科医療」。その根源には。「こころの病」を治療するというわかりにくさがある。「なぜ診断が変わるのか」「なぜ診察が短いのか」「薬やカウンセリングに効果はあるのか」……

現役精神科医が、建前抜きの本音で、精神科医療の現実を伝える。

 

精神科医師は「弱っている人に寄り添うのが大切」などいうくせに、ろくに話も聞かず、抱きしめもせず、診療は5分で終わる。などなどわかりにくい精神科治療の理解を少しでも進めようとする本。

 

 

私の評価としては、★★★★☆(四つ星:お勧め、 最大は五つ星)

 

題名に「本音」とあるが、暴露本でもなく、裏話でもなく、精神科医の正直な想いが書かれている、ごく常識的な本。本当は患者さんにこう言いたいが、制約のある医師としては冷たく聞こえても、こう言わざると得ないのだというたぐいの話が並ぶ。

 

あらためて精神科について、全般的にざっと眺める機会になる。

 

 

益田裕介(ますだ・ゆうすけ)

早稲田メンタルクリニック院長。精神保健指定医、精神科専門医・指導医。

防衛医大卒。防衛医大病院、自衛隊中央病院、自衛隊仙台病院(復職センター兼務)、埼玉県立精神神経医療センター、薫風会山田病院などを経て、早稲田メンタルクリニックを開業。

一般向けに、わかりやすく、精神科診療について解説するYouTubeチャンネル「精神科医がこころの病気を解説するCh」を運営し、登録者数は20万人を超える。

著者によるこの本の解説YouTube

 

 

 

以下、私のメモ

・現代の医学レベルでは、うつ病の正確な診断は困難であり、最善策の仮置きの診断基準の9項目中5個の症状があればうつ病と診断される。

・ストレスが原因で抑うつ状態になることを「適応障害」と呼び、ストレスから解放されれば症状が回復する。

・うつ病はストレスが関連するかもしれないが、脳の病気であり、ストレスから離れてもすぐには回復しない。また、発症から5年以内に再発する可能性は40%以上といわれる。

・ストレスのもとになった問題や原因の一つ一つを解決し、レジリエンス(問題に屈服しない力)を、診療や治療で高めていくことが大切。

 

・学会認定によるのが(精神科)専門医で、厚労省が指定するのが(精神保健)指定医。

・精神科医療では相手の自立を促すためにも、医者はあえて患者との距離を縮めない努力も必要。

 

・初診は30分から1時間、再診は5分。これは診療報酬制度で決まっていて、これ以上長くなると医師側の持ち出しになる。400万人の精神科患者に対して医師は1.5万人しかいないことも治療時間が短い理由。

・初診以降の通院間隔は「月1~2回」が一般的で、多い人でも「週1回」。治療期間は年単位も珍しくない。

 

・精神疾患は治りかけが危ない。統合失調症から回復し冷静になったところで、現実的な問題に直面し「死んでしまおう」と思ったり、うつ病の患者が死ぬ元気もなかったのに、調子が戻ってきたときに自殺することがある。

・ほとんどの精神疾患は簡単には「治らない」もの、元の状態には戻らないもので、「受け入れる」「共存する」イメージ。

・精神科の患者は、ある種の弱さや、未熟さを抱えていることもあるが、症状がよくなってくるにつれて、元の人格をはるかに超えて成長していく。

 

・心理士によるカウンセリングは保険診療外で、1回30分~1時間で6千円~1万円(美容院程度)。

・出す薬の数が多いほど点数を多くもらえるわけではなく、むしろ減点される仕組みになっている。

 

・心の病とは脳の病気。しかし、それがわからない人がいる。うつ病は人口の1割がかかるとまで言われている。

・統合失調症や双極性障害は、遺伝的要因が強く関わっている。

 

・最近の若い患者さんを診ていて、モラトリアム(大人になることへの猶予)」が長くなって、なかなか自立できない若者が増えたと感じる。交際経験のない人は、男女ともに増えている。

・「お酒はドラッグの一つ」と考えて飲まない人が増えている。

 

・精神科は儲かるか? 一人の患者の診察で5,000円入り、医師一人で一日40人診ると、一日20万円、月20日で400万円、年4800万円。粗利として年3000万円。一人社長の企業とすると、極端に儲かるわけではない。一般的勤務医の平均年収は1500万円。

・2030年以降は、日本の人口減によって医師余りの時代が来るといわれている。

 

 

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かじがや卓哉『今度はスゴいスマホ』を読む

2023年01月13日 | 読書2

 

かじがや卓哉著『iPhone芸人かじがや卓哉の 今度はスゴいスマホ Androidスマ―トホン対応』(2019年9月1日インプレス発行)を読んだ。

 

私はAndroidスマホを使っているが、パソコンに比べて小さな画面で、文字が読みにくい上に文字入力が早くできないので、長文入力や、エクセル、画像処理などは基本的にパソコンを使う。ブログもパソコンで書いて、読んでいる。
スマホは、カメラや、すぐに情報検索したい時のChrome、歌を聴くYouTube、予定確認のカレンダー、歩数計、アラームなど簡単な作業にしか使わない。

 

それでも徐々に比重がパソコンからスマホに移ってきており、最近のスマホの機能の1,2割しか使っていないという自覚がある。そこでスマホの使い方の本を読んで、便利な機能をざっと知っておきたいと思った。

 

 

以下、参考になった機能を少しだけ列挙する。

 

「話しかけてスマホを操作! 「OK, Google」を使ってみよう」

苦労して設定し、自分の声を登録して、「何か面白いこと言って」とスマホにしゃべったら、

「ビールとかけまして、恋人と解きます。その心は?   あわないと寂しいです」だって。

 

「間違って購入しても大丈夫! アプリは返品可能」

Google Playストアで購入したアプリは、購入直後約2時間内に限り、

アプリ画面、左上のメニュー「マイアプリ&ゲーム」の「インストール済み」タブで、そのアプリを選択して、「払い戻し」ボタンをタップすれば購入を取り消せる。

 

自宅の住所がバレちゃう!?  写真の位置情報は要チェック

カメラを動作させ、画面上端右の「設定(歯車?)」をタップして、カメラ設定画面を開き、「位置情報を保存」がONになっていれば、OFFにする。

 

「手軽にできるのが◎ Googleドライブにバックアップ」

「設定」の「システム」で「バックアップ」を選択。「今すぐバックアップ」をタップしてアプリ毎にバックアップの可否を選択。

しかし、いい気になってバックアップしていると、〇GBを超えたからとか言われて、月何百円か払うように誘導される。私は、めったやたらと削除しまくって容量を減らした。

 

後半20ページほどは「line」の話になる。相手に既読が付かずに読む方法など隠し技が紹介される。
私は追い立てられるようで、短文がポンポンやり取りされるlineは好まず、孫以外とは、やらないのでパス。

 

 

私の評価としては、★★★☆☆(三つ星:お好みで、最大は五つ星)

 

図書館にはこの本しか見当たらなかったので、他にもっと適切でわかりやすい本があるのだろう。操作説明も簡単すぎて、使いこなせていない私には理解できないことも多かった。機種、サービスグレードによる差もあるのだろう。

 

基本的使い方しかしていない私のような者には、ちょっと便利な使い方の紹介はためになった。ただし、使い方の説明は、思い付きの羅列でなく、もっと体系的に教えてもらえないかと思った。

 

 

かじがや卓哉

吉本興業所属のタレント。iPhone芸人。iPhoneユーチューバー。家電芸人。日本税理士会連合会所属の税理士。

 “超iPhone通”で、業界内外を問わず、年間1000件以上の相談に乗っている。iPhone研究のためにAndrodスマホも日々持ち歩き、検証を重ねている。
家電量販店で10年間以上働いた経験があり、家電製品総合アドバイザー資格所有

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大鵬でランチ

2023年01月12日 | 食べ物

「大鵬本店」は2023年1月31日(火)をもって閉店しました。

 

吉祥寺パルコの裏通り、レンガ通りと言うらしいが、「KALDI」の手前に「大鵬」という店がある。

大鵬と言う名前で、前から気になっていたのだが、

 

こんな薄暗い通路を入っていくので気味悪くて敬遠していた。

 

ゆっくり眺めてみると、「隠れ家造りの癒しの里 大鵬本店」とあり、「大船渡直送カキフライ定食」につられて11時半の開店と同時に入ってみた。

 

 

店内は各テーブルの手前の大きな板と、仕切りで区切られた隠れ家的雰囲気?

 

壁には「ルービロポッサ」じゃなくて、サッポロビールの懐かしいポスター。会社名は「大日本麦酒株式会社」とある。一番下には「飲酒運転は……」と左から書いてあって、復刻版。

 

箸袋には、「吉祥寺パルコ前本店」とあるが、実際は「パルコ裏」だし、ホームページにも「パルコ裏にございます」とある。

 

ランチはうな重以外はごく庶民派のメニュー。

 

頼んだのは私がカキフライ定食で、

 

相方が会席膳。

 

二人ともエスプレッソかと思うような小さなコーヒーと、最小のデザートが付く。

 

私たちには馴染みの昭和の味で、血圧が気になる人向けの薄味。しかも、二人で2,450円と今時安上がり。

同年配のご夫婦とみられるお二人だけで切り盛りしていた。ホームページの価格より、100円、120円とわずか値上げしていて、ご苦労が偲ばれる。

店のコンセプトには馴染めないが、まだまだ頑張ってくださいとエールを送った冷水でした。

なお、大相撲の大鵬とは無関係とのことでした。

 

 

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烏骨鶏(うこっけい)の卵、食べ納め?

2023年01月11日 | 食べ物

 

烏骨鶏という鶏の品種がある。烏骨とは黒い骨の意味で、皮膚、内臓、骨が黒色で、羽毛は白と黒がある。
小さな鶏で、卵も小さい。
高価なのに、懐に余裕があって気が大きくなって、何回が買って食べたことがある

 

今回買ったのは、4個入りで820円。1個約200円、通常の卵なら6個、1パックが買える。

 

たまたま生ガキと並べることになったのだが、小さい! 

 

割っても当然小さい。色が濃くて黄身が盛り上がっているような気がする。

 

1個200円と唱えながら生卵で食べたが、6倍美味しかった。

今回こそ食べ治めだろう。

 

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久我山から三鷹台へブラブラ

2023年01月09日 | 散歩

 

井の頭線の久我山駅を降りて、南へ歩き出す。玉川上水に出て、三鷹台駅南までブラブラ(ラブラブは検閲)歩いた。13,000歩の大旅行?になってしまった。

 

まず、久我山駅南の神田川を久我山橋で超え、横断歩道を渡って岩通通りを南に一路。
坂を上って延々と並ぶ商店街を抜けると、東八道路の登り車線にぶつかる。平行する玉川上水にかかる岩崎橋を渡ると、東八道路の下り車線にぶつかる。

下の写真の右側が玉川上水と岩崎橋。

 

橋の上から上水を覗いたが木々が茂っていて水面は見えなかった。

 

近くにあった看板をいくつかご紹介。

玉川上水散策マップ。上水の両側は延々と連なる散策道。

 

羽村から四谷までの43キロを開水路で、その先の江戸市中は石管や木管で給水する。幕府の命で(後の)玉川兄弟が驚異のわずか1年有余で完成した。

 

大きな敷地を持つ岩崎通信機。

 

上水の脇には自転車専用道路と散策路。

 

 

我々は三鷹方面へまっすぐ続く散策路を歩く。

 

東八道路上り線との間にあった意味不明のガラスの仕切り。

 

この後、延々歩いてくたびれ切って、北へ曲がり三鷹台へ出て、ランチして一休み。

 

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辻堂ゆめ『トリカゴ』を読む

2023年01月07日 | 読書2

 

辻堂ゆめ著『トリカゴ』(2021年9月30日東京創元社発行)

 

本書の表紙裏にはこうある。

蒲田署刑事課強行犯捜査係の森垣里穂子は、殺人未遂事件の捜査中に無戸籍者が隠れ住むコミュニティを発見する。そのコミュニティ、通称“ユートピア”のリーダーはリュウ、事件の容疑者ハナは彼の妹だったのだ。無戸籍者を取り巻く状況を知った里穂子は、捜査によって彼らが唯一安心して暮らせる場所を壊してしまうのではないかと苦悩する。だが、かって日本中を震撼させた“鳥籠事件”との共通点に気づき……。辻堂ミステリーの到達点、著者最高の力作!

 

第24回大藪春彦賞受賞作

 

名取宏子は、鳥とともにアパートの一室に、養育を放棄し子供二人を数年間、監禁していた(鳥籠事件)。その後、施設に保護されていた被害者の3歳の将太と1歳の桃花が誘拐され、行方不明となった。

 

森垣里穂子:蒲田署刑事課強行犯捜査係。夫は陽介、娘は結菜

林部海人:里穂子の相棒の新米刑事。24歳

羽山圭司:警視庁特命捜査対策室刑事。長身、濃い顔。合理主義。尊大。

園村勝代:無戸籍者支援団体代表、政治家

 

カナウチ食品株式会社(社長は叶内丈)の工場の倉庫に居住する無戸籍者。

ハナ:叶内花を名乗る。無戸籍。恋人の斎藤敏樹への暴行を自供し検察へ送ったが、全面否認し釈放。

リュウ:グループのリーダー。ハナの兄。27歳。

中年男性のテッペイ。中年女性のヨシコ。30歳のタクロー。21歳のルミカと好青年風のアッシの2歳の娘がミライ

 

 

私の評価としては、★★★★☆(四つ星:お勧め、 最大は五つ星)

 

無戸籍者というテーマでこの小説を貫いていて、生活上の具体的困難例を種々例示して、さらに最後の方では近年改善され始めた法律、運用などについて実例で詳しく説明している。

 

ハナとリュウの本当の名前、親は誰か、という謎自体が、私には重要なことではないと感じる。また、斎藤敏樹を襲ったのはハナか、それとも別の誰かなのかという謎も、全体からすれば些細な問題と思えてしまう。

 

里穂子が警察官としてのルールを簡単に破ってまでも無戸籍者に柔軟に対応していて、ペナルティがないのが、不自然。

 

 

辻堂ゆめ(つじどう・ゆめ)の略歴と既読本リスト

 

 

 

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クレヨンハウス吉祥寺でランチ

2023年01月05日 | 食べ物

 

青山通りにあったクレヨンハウス東京店(表参道店)は11月23日に閉店し、12月17日吉祥寺大正通り沿い、藤村女子中・高等学校近くに移転、東京店(吉祥寺)としてオープンした。

2階が絵本・子どもの本、木のおもちゃ、女性の本 を扱い、1階がレストラン、オーガニック食材などの店。 元文化放送アナウンサー・作家の落合恵子さん主宰で、大阪にも店舗がある。

 

12月28日(水)11時半にクレヨンハウス吉祥寺に着くと、ランチは行列で、席についたのは12時過ぎ。

 

下は1階の写真で、左側の手前が調理場、真ん中が奥まで食事テーブルで、右側壁が野菜、オーガニック商品。奥にもオーガニック化粧品などの売り場がある。

 

食事はビュッフェスタイルで、順番が来るとトレーを渡されて、左側の真ん中のカウンターでおかずや味噌汁などを自分で取って、テーブルで食べる。

私は、

 

相方は、

 

・秋川牧園産鶏むね肉の唐揚げ 、・有機ひよこ豆のハンバーグ 照りだれ風味、 ・有機牛蒡のアラビアータ、 ・有機人参のラペ、 ・有機カイワレ大根と有機リーフの胡麻ドレッシングサラダ

 

追加で「ケーキおばさん」のケーキを一つ。

 

食事は二人で3,100円、ケーキは815円。

ニンジンなど噛み応えがあり、ごはんも五穀米か半つき米で、健康一色。ただし、若い人の山盛りや、お代わりしているのを見ると、情けないことに損した気分になってしまう。

 

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