平成31年4月30日23時59分59秒
に設定して、予約投稿でアップしたこのブログが「平成最後」のブログ。
内容は何もなし。
民家の庭に咲く花を求めて、ぶらぶら散歩。
塀からはみ出した赤いツツジは横に広がり、
立てに伸びたツツジも、
ピンクのツツジも負けじと、塀を乗り越え、
黄色いモッコウバラは塀にのしかかる。
白いハナミズキは高くそびえる。
立教女学院の教会堂の脇に白いハナミズキが映える。
立教女学院の有名な藤棚は見事だが、部外者は鉄格子越しに小さく見えるのみ。
ピントを藤棚に合わせようとしたのだが、時間がかかると不審者と疑われるので退散。
民家の駐車場の脇に紫の花が群生
ムスカリかと思っていたが、写真を拡大すると、花が釣り鐘状でない。
どうもアジュガのようだ。
おまけに遠くに見かけたたわわに実る柑橘系の実
4月下旬のお散歩でした。
4月12日に届いた花
4月26日に届いたのは、
ガーベラは水を汚しやすく、こまめに水を取り替えるようにと以前書いてあった。
確かに、あまり日持ちせず、すぐ、がっくりと頭を垂れてしまう。
今まで何の効用があるのかわからず、やっていなかった「水切り」を検索してみると、
「切り口から空気が入ると、泡になって水を吸う管が詰まってしまう」とあった。
面倒だが、水切りしてみようと思う。
組織を崩さないようにカッターでスパッと切ることも大切とあった。
漫画とアートをモチーフにしたカフェでランチした。いわゆるマンガ喫茶ではない。
吉祥寺駅北側を高架線路に沿って西荻へ向かい5分ほど、角にある「Zenon SAKABA」の隣りだ。
内部はいかにもアートっぽい。マンガ雑誌が積み重なったシャンデリア、
チコちゃん?とは全然違う人形が飾られている。
ランチメニューは軽いものだけ。
わたしは「メインが一品だけ選べるデリプレート」¥1100
味は普通。
3月に初めて行った吉祥寺のロシア&ジョージア(旧グルジア)料理」の店「Cafe Russia」で再びランチした。
駅側のファミリーマートの地下。
前回は13時近くに予約せずに入ったが、今回も予約せず、11時半前に一番前に並んだ。
13時前までならということで、無事入店。
頼んだのは前回と同じく、AセットとBセット。
座ったとたんに目の前にボルシチが来た。
量が多く、トロトロの玉ねぎが美味しい。
私は肉(右)、相方は野菜のピロシキ
私のサーモンのブリニ包み。
相方はきのこのサワークリーム煮のつぼ焼き。
デザートも前回と全く同じ。
違ったのは食べ終わるなり、次の品が運ばれて来て、せかされているように食べ終えた。
でも、やはりロシア紅茶はと、追加注文。これが、来るまでほっと一息。
バラのジャムをたっぷり入れて、美味しく終了。
なんと、ジャスト12時。30分で食べ終えた。
支払った相方が「何か前より少し高くなっているみたい」とつぶやく。
帰ってレシートと前回ブログを比べると、1080円が1180円に。紅茶は変わらず450円。
隣りとの席が近くて、話が気になるが、安くて美味しい店だ。
店の人は皆ロシア語で話していた。
川端裕人著、海部陽介監修『我々はなぜ我々だけなのか アジアから消えた多様な「人類」たち ブルーバックスB-2037、2017年12月20日講談社発行』を読んだ。
裏表紙にはこうある。
最新の研究成果が、これまでの人類観をくつがえした!
教科書に載っているジャワ原人や北京原人だけではない。
我々ホモ・サピエンスの出現前、アジアには実に多様な「人類」がいたことがわかってきた。そして「彼ら」は、我々の祖先と共存する「隣人」だったかもしれない!
ならば、なぜ今、我々は我々だけなのだろうか?
アジア人類進化学の第一人者に導かれ、「我々とは何か」を問いつづけた著者が最後に出会った衝撃の仮説とは?
知的興奮に満ちた、我々のための新しい人類学!
科学ジャーナリストである川端氏が、国立科学博物館の人類進化学者・海部氏に監修者というより共著者として密着し、研究室と発掘現場を訪れ、アジアの原人の歴史を探り、最新の研究成果を交えて語る。
さなざまな原人、旧人が入り乱れるなかで、なぜ現在の我々、ホモ・サピエンスだけが生き残ったのか、その疑問に答えようとす本だ。残念ながらまだ最終的答えは得られていないのだが、アジアでも北京原人、ジャワ原人以外にもフローレス原人、澎湖人などの原人が存在したという新真実が紹介される。
人類は、初期の猿人、猿人、原人、旧人、新人と5段階を通って700万年ほどで進化してきた。
ラミダス猿人:440万年前の初期の猿人。アフリカの森林で生活し、木に登り、地上で二足歩行した。
脳は類人猿と同じくらいの300cc、身長120センチ。
非頑丈型猿人:代表格がアウストラロピテクス・アファレンシス「ルーシー」。110センチ、脳は400cc。
頑丈型猿人:非頑丈型猿人から270万年ほど前に出現。頭骨は異形。
最初期の原人、ホモ・ハビリス:200万年前頃。猿人より脳が大きく、歯や顎が縮小。石器に依存。
ホモ・エレクトス:アフリカを出た。脳サイズは現代人の2/3。
ジャワ原人:学名はホモ・エレクトス(旧名ピテカントロプス・エレクトス)。120万年位前にはジャワ島にいて、5万年前まで生き延びで、この間、進化していた。脳は1200cc(現代人は1400cc)。身長160~170センチ。
フローレス原人:ホモ・フロレシエンシス。身長1m。通称ホビット(小さな人類)。2003年発見。閉ざされた島の環境では、大型動物が矮小化し、小型動物が大型化する(島しよ効果)。
澎湖人:(ほうこ)2015年発表の台湾の原人
旧人:原人より脳が大型化。100万~60万年前アフリカで原人から進化し、60万年前欧州、30万年前アジアに出現(多地域進化説もある)。例はネアンデルタール人、シベリア南部アルタイのデニソワ人。
新人:現生人類。ホモ・サピエンス。4万7千年前までには(アフリカから)オーストラリア大陸に来ていた。
ホモ・サピエンスの均質さは、長い時間をかけて身体を大幅に変えるのでなく、洗練された石器を使い、海洋には舟を、寒冷地には毛皮服をといったふうに、時と場合によって適した技術を創造したためだ。
私の評価としては、★★★★☆(四つ星:お勧め)(最大は五つ星)
原人といえば、北京原人、ジャワ原人しか知らない私に、最新の原人情報を教えてくれる。原人にもいろいろな種類が居たこと、同じジャワ原人でも進化の跡がみられることなどが分かる。
頭部の復元写真や、各種測定データが分かりやすく表示されていて、推測が横行しがちな本分野での論旨に説得力がある
現在では原人や旧人がまったく消え去って、ホモ・サピエンスだけだ生き残っている理由は、まだ不明で研究中だ。ごく一部で混血していてネアンデルタールの遺伝子が現代人にも残っていることがあるようだが。
川端裕人(かわばた・ひろと)
1964年明石市生まれ、千葉市育ち。東京大学教養学部卒。文筆家。
日本テレビ報道局で科学報道に従事し、」1997年よりフリーランス。
小説『夏のロケット』『銀河ワールドカップ』など。その他、ノンフィクション・科学書多数。
海部陽介(かいふ・ようすけ)
1969年東京都生まれ。東京大学大学院理学系研究科博士課程中退。理学博士。人類進化学者。
国立科学博物館人類研究部人類史研究グループ長。「3万年前の航海 徹底再現プロジェクト」代表。
著書『日本人はどこから来たか?』など
目次
プロローグ 「アジアの原人」を発掘する
第1章 人類進化を俯瞰する
第2章 ジャワ原人をめぐる冒険
第3章 ジャワ原人を科学する現場
第4章 フローレス原人の衝撃
第5章 ソア盆地での大発見
第6章 台湾の海底から
終章 我々はなぜ我々だけなのか
伊坂幸太郎著『フーガはユーガ』(2018年11月10日実業之日本社発行)を読んだ。
20代前半になった優我が、同年代の高杉と話している。高杉は番組の企画で変わった動画を探していて、トイレの優我が瞬間的に立ち上がったり、一瞬に絆創膏つけたりしている動画を示し、説明を求めた。
小学2年の誕生日10時10分、優我と風我は瞬間に入れ替わっていた。以来、誕生日の同時刻にはいつも瞬間移動することに気付く。
常盤優我:双子の兄。父親のDVを受け、母親はそれを見て見ぬふり。勉強が得意。
常盤風我:双子の弟。同。運動が得意。
高杉:テレビ制作所会社の社員。
広尾智也:金持ちの息子、優等生、いじめっ子。
小玉:風我の彼女。両親を交通事故で亡くし、叔父の家に居候。
ハルコ:大学生の優我が惹かれた9歳年上の女性。ハルタ君の母親。
私の評価としては、★★☆☆☆(二つ星:読むの?)(最大は五つ星)
伊坂幸太郎の大ファンを自称する私が「二つ星」をつけるとは、嘆かわしい。
謎に満ちた不思議な世界を生き生きと描いたアゴタ・クリストフの『悪童日記』、『ふたりの証拠』、『第三の嘘』とつい比べてしまうので、評価が厳しくなってしまう。
双子の入れ替わりもいろんなところに書かれていそうで「なんだかな~」と思う。まあ、誕生日で、時間も限定されているのではあるが。
伊坂さんらしいユーモア、洒脱ぶりもなく、虐待や復讐の残忍さばかりで、伊坂作品で初めて落胆した。
吉祥寺ユニクロの店頭にテニスのフェデラーのTシャツが飾られていた。
フェデラーが通算100勝、101勝した記念だという。
「UTme!」というのが何かわからなかった。
自分が作ったデザインのTシャツが売れると儲かることもあるという仕組みらしいのだが……。
それにしてもフェデラーはすごい。理想的なフォームなので、見ていると本当に簡単そうに見えてしまう。勿論節制しているのだろうが、あの反射神経は異常なほどだ。37歳かな?
もうそろそろかなと思った時期もあったが、まだまだ活躍できそうだ。
驚きました。あんなに激しく燃えるとは。屋根が木造だとは知っていたが。
10年前、セーヌ川遊覧船から見たノートルダム大聖堂の後ろの屋根の部分。
この尖塔は金属製と思っていたが、これも木造(と鉛?)だった。崩れ落ちる映像には胸が痛い。
マリア信仰の強いカトリックの人々の心はいかばかりか。
昨年のパリ旅行では、大行列に恐れをなして、軟弱にも内部に入らず、あのバラ窓を見損なった。
再建される20年後には是非行列に並ぼう。96歳なら、なんとかなる(??)。
「やまぶしだけ」なるキノコを見つけ、買ってみた。
「かさや柄を形成せず、ゆがんだ球塊状をなし、径も高さも8-25㎝程度になる」という。
山伏茸という名の由来は、その外観が山伏が身に着けている「梵天」に似ているから、と言われているそうです。
耳かきの上についているモフモフも梵天
菌床栽培による生産品
一般的には汁物として味を染み込ませて食すのがオススメとのこと。
「非常に油を吸いやすいため、油炒めの際は注意が必要」と書いてあったのに読まず、炒めたら、これも陰でこそこそしてしまった。
おまけでご紹介。大きなシイタケを見つけたのでご購入。
写真で見ると大きさが伝わらず、がっかり。
それにしてもキノコって、出回っているのを見ているだけでも、数限りない種類、形があって、びっくりするばかり。とても野にでて見知らぬキノコを食べる気にはなれない。最初に食べた人は偉かった。
ジョーダン・ハーパー著、鈴木恵訳『拳銃使いの娘』(ハヤカワ・ポケット・ミステリ・ブック1939、2019年1月早川書房発行)を読んだ。
裏表紙にはこうある。
11歳のポリーの前に、刑務所帰りの実の父親ネイトが突然現われた。獄中でギャング組織を敵に回したネイトは、自分に妻子ともども処刑命令が出たのを知り、家族を救うために駆けつけたのだ。だが時すでに遅くポリーの母親は殺されてしまっていた。やむをえずネイトは娘を連れて逃亡の旅に出る。犯罪と暴力に満ちた危険な旅だ。だがその中で、少女は徐々に生き延びる術を身に着けていく……人気TVシリーズのクリエイターが鮮烈なデビューを飾りアメリカアメリカ探偵作家クラブ賞を射止めた傑作犯罪アクション! 解説/堺三保
アメリカ探偵作家クラブ賞(エドガー賞)最優秀新人賞、アレックス賞受賞
原書名の“SHE RIDES SHOTGUN”(2017年)は、「助手席に乗る」というスラング。
父ネイトは刑務所で出所直前に、終身刑囚人、ギャング<アーリアン・スティール>の総長クレージー・クレイグの弟を殺してしまう。クレイグはネイトと妻と娘の処刑宣告を内外に発信する。娘ポリーは学校でいじめられている11歳。色褪せ、片目になってしまったクマのぬいぐるみを大切にしている。出所したネイトが自宅に駆け付けたときには既に妻エイヴィスは殺されていて、父と8年ぶりにあった弱虫の娘はいきなり逃走劇となる。
クレイグ総長の〈アーリアン・スティール〉の配下には、〈ナチ・ドープ・ボーイズ〉など多くのギャング団があり、そこいらじゅうの命知らずから親子は命を狙われる。歩くゾンビ状態の中、大逆転を図ろうとする。
登場人物
ポリー:11歳の少女 / ネイト・マクラスキー:ポリーの父親 / エイヴィス:ポリーの母親
トム:ポリーの継父 / ニック:ネイトの兄 ビッグ・カーラ:ネイトの旧友
クレージー・クレイグ:<アーリアン・スティール>の総長 / ディック:同・副官
シャーロット:同・連絡役 / チャック:クレージー・クレイグの弟
A・ロッド:<ナチ・ド—ブ・ボーイズ>の殺し屋 / スカビー:同・味見役
ボクセル:<ラ・エメ>のボス
ハウザー:ハングツリーの保安官 / ジミー・キャレン:同・保安官補
ジョン・パク:フォンタナ警察の刑事
私の評価としては、★★★★★(五つ星:読むべき)(最大は五つ星)
ちょっと甘い評価だが、弱虫で父親を恐れる少女が、命を狙われる逃走の中、ぬいぐるみのクマにも助けられ、自分を捨てて少女を助けようとする父親との心のつながりも得て、格闘術も会得し、銃も使いこなして、成長していく。
このぬいぐるみのクマが生き生きと効果を発揮している。少女はクマに語りかけ、クマにしぐさをさせて他の人に語りかける。
各節(?)初めに、語り手の名前と場所が示されるので話がごちゃごちゃにならない。
ジョーダン・ハーパー Jordan Haper
人気TVドラマ「メンタリスト」「ゴッサム」のクリエーター。小説デビュー作の本書で各賞を受賞。
鈴木恵(すずき・めぐみ)
1959年長野県松本市生まれ。早稲田大学第一文学部卒。英米文学翻訳家。
30歳を過ぎた頃から翻訳家を志し、1998年、初の単独翻訳本『大洪水』刊行。
訳書多数。
「和食 伝統~創作」をうたう「K Kissho KICHIJOJI」でランチした。
吉祥寺駅からJRの北側に沿って西荻方面に伸びる道を数分、第Ⅱ大栄ビルの2階にある。今回で4回目。
桜の季節に入店する楽しみは、テーブルの上のサクラ。
サーブしてくれるのは、礼服をきちんと身に着けた若い男性たち。
高級そうな店構えにもかかわらず、安価な料理もそろえてあるのが嬉しい。
頼んだのは当然、「日替わり お魚御膳」
本日の魚は鮭で、私はたれで、相方は塩。
場所はここ。
末広通りのいつものは枝が邪魔な桜が満開
下山晴彦監修『面白いほどよくわかる 臨床心理学』(2012年9月10日西東(せいとう)社発行)を読む
表紙にはこうある。
さまざまな心の問題について、心理学の観点から解決に導く、臨床心理学の扉をひらいてみましょう。すべてのテーマにわかりやすいイラスト・図・表付き。
臨床心理学を素人向けに、各項目が見開きで1ページにまとめ、左ページにイラストのイメージ図がある。
なんでも載っていて、ポイントのみの解説が書いてある辞書的本。
臨床心理学とは、心理学の一分野であり、人の異常心理や、生活していくうえで問題となる行動の原因を科学的に探究し、その成果をふまえて問題の改善を目指すための学問。
臨床心理学の専門家を臨床心理士Clinical psychologist という。
カウンセリングは教育学に属し、人に対する広い領域のサポートを目的とします。学問としての専門性よりも人間性が重視される。
初期の臨床心理学はさまざまな学派の心理療法の寄せ集めでした。心理療法の効果についての疑問に応えるために発展してきたのが、エビデンスベイスト・アプローチで、一つの専門的な学問としてまとまる方向に向かった。
自殺に対する一般的な誤解
・自殺を考える人はごくわすか→一般人の40~80%は自殺を考えたことがある
・自殺は本人が力尽きた状態のときに行われる→自殺は心身のエネルギーが回復しはじめたことに多い
・「自殺する」といっている人は自殺しない→自殺者の4分の3は生前に自殺の意思を周辺に話している
・自殺する人は自殺の兆候といえるような行動はしない→自殺を考えている人は、大切にしていたものを突然他者に贈るなど特異な行動をすることがよくある
・自殺する人は死にたくて仕方ない人である→自殺者の多くは死ぬか死なないか決めかねていたと推測されている
・致命的と思われない方法で試み、未遂で終わった人は本気で自殺を考えていない→本当に死にたいと思っていた人が、知識不足のために未遂で終わった可能性もある
私の評価としては、★★★☆☆(三つ星:お好みで)(最大は五つ星)
INDEXも詳しいので、辞書、事典的に使用するのがお勧め。
専門として勉強する人以外の人が頭から最後まで読む本ではない。ということで、私は、約300頁のこの本のp121以下の各論は読み飛ばした。(それで評価などして、どうなのさ!)
下山/晴彦(しもやま・はるひこ)
1957年生まれ。東京大学大学院教育学研究科教授。博士(教育学)。臨床心理士。現在の日本の臨床心理学の教授及び研究者の中で最も精力的に研究、臨床、教育を行っている一人
いじめの構造
ギャング・グループ(小学生):同じ遊びを一緒にするのが仲間と考える。親から自立しようとすることで生じる不安を乗り越えるために仲間を必要とし始める時期に現れる。男子に特徴的。
チャム・グループ(中学生):共通の趣味、関心を通じてつながっている仲良しグループ。互いの共通点や類似点を言葉で確かめ合う。女子に特徴的。
ピア・グループ(高校生):互いの価値観や理想・将来の生き方について似ている点、違っている点を認め合い、自立した個人として互いを尊重し合う。
通常は、ギャング・グループやチャム・グループで短期間に順繰りに仲間からはずされていく(仲間はずし)を経験し、仲間はずしとはどういうものか、どんな気持ちになるかを体験的に学び、精神的に成長してピア・グループに至る。
しかし、現代は、ギャング・グループが消滅、チャム・グループが希薄化。「いじめ」の対象が集団を維持するための「スケープゴート」(いけにえ)になり、いじめることで互いの共通点を見出し、かろうじて集団を維持しようとする。。
ナラティブ(Narrative)・アプローチ
客観的事実よりも、クライエントの語る物語を重視するアプローチ法。作り事が混じっていたとしても、クライエント本人が納得できる物語がクライエントにとっての真実であると考える。エビデンス・アプローチでは社会的に抑圧された者や少数派に意見は見過ごされがちになることから補完的に用いられる。
「自分のせいで両親は不仲になった」などのドミナント・ストーリーを語らせ、支援し、「あのとき私は無力な子どもだった。私のせいではない」とのオルタナティブ・ストーリーに導く。
目次
はじめに
PART1 臨床心理学とは何か
臨床心理学の基礎知識/臨床心理学の成り立ち/臨床心理学の活動/臨床心理学の基礎理念
PART2 アセスメント
アセスメントの基礎/アセスメントの技法/データの分析技法
PART3 人の発達と心の問題 発達臨床心理学について
発達臨床心理学の基礎/各発達段階の特徴/発達過程で生じる問題
PART4 精神障害と臨床心理学 異常心理学について
異常心理学の基礎/精神障害の分類
PART5 問題への介入
介入のための理論/個人への介入技法/集団・社会への介入技法
PART6 コミュニティへの介入
教育領域でのコミュニティ活動/地域でのコミュニティ活動/医療領域でのコミュニティ活動
PART7 臨床心理学の研究活動
臨床心理学研究の基礎/臨床心理学研究の技法
PART8 社会と臨床心理学
社会と臨床心理学/臨床心理士の資格と仕事
INDEX
主な参考図書
4月4日~14日(日)10時~19時30分 東急吉祥寺店8階で
写真展「天皇皇后陛下 ともにあゆまれた60年」が開かれている(入場無料)
たまたま開催日10時過ぎに見たのだが、この時は、閑散としていたので、ご紹介。
非常に多くの、いくつかは懐かしい写真が掲げられていた。
それにしても、美智子さんのような女性はもはやもう現れないだろうと思う。
すごい方だ。今どきの理想の女性像ではないけれど。
和田秀樹著『朝日おとなの学びなおし 心理学 心と向き合う臨床心理学』(2012年1月30日朝日新聞出版発行)を読んだ。
裏表紙の裏にはこうある。
おなじみ精神科医・和田秀樹先生が書いた、臨床心理学の入門書。従来のフロイトやユングなどの古典解説ではなく、森田療法や認知療法など、実際に欧米や日本で使われている役に立つ療法をやさしく解説する。
心理学、精神分析の歴史概説から、森田療法、認知療法、認知行動療法、集団療法、家族療法、心理テストなどの療法が要領よく説明され、カウンセラーを目指す人への案内がなされる。
私の評価としては、★★★☆☆(三つ星:お好みで)(最大は五つ星)
さすが和田さん、説明は解り易い。臨床心理学はいろいろ流派があるようだが、中立的で公正な説明がなされていると思われる。
私はまったく素人だが、臨床心理学全体を概観するにはよく、各論への入門編としては最適だろうと思う。
和田秀樹(わだ・ひでき)
1960年大阪生まれ。東京大学医学部卒。精神科医、和田秀樹こころと体のクリニック院長。緑鐵受験指導ゼミナール代表、国際医療福祉大学大学院教授。
東京大学精神神経科助手、アメリカ・カール・メニンガー精神医学校国際フェロー、浴風会病院精神科勤務。2007年には劇映画の初監督作品『受験のシンデレラ』でモナコ国際映画祭最優秀作品賞を受賞
著書:『震災トラウマ』、『「「がまん」するから老化する』、『こころの強い男の子の育て方』。
その他、『心と向き合う臨床心理学』『富裕層が日本をだめにした!』『精神科医は信用できるか-心のかかりつけ医の見つけ方- 』『困った老人と上手につきあう方法』『医者よ老人を殺すな!』本書『心と向き合う 臨床心理学』
中川恵一、養老孟司、和田秀樹著『命と向き合う - 老いと日本人とがんの壁 - 』
以下、メモ
第1章~第3章:心理学、精神分析の歴史概説
第4章 森田療法
最近のトラウマ治療では、トラウマ記憶を思い出させるよりは、今抱えている不安や恐怖感に対して共感することや、リラクゼーションテクニックを教えてあがて、「今をどう生きるか」を大事にしてあげようという考え方に変わってきています。
フロイトがその生涯で治した患者は約50人と言われていますが、森田は何と、2000人~3000人もの患者を治していたのです。
ほとんどの心に治療法は、不安とか症状があるとそれを改善しようとするわけですが、森田療法はファンがあっても生きていけるでしょう、というスタンスなのです。
「変えられないものについて悩んでくよくよするより、変えられるものについて悩もう」
第5章 認知療法、認知行動療法
治療が有効に作用せず、かえって悪化してしまうことがあるます。その心理療法が本当に適応的な治療なのかどうか、判断ができること、そして万が一問題が発生したときに、適切な対応ができるか、それがプロと素人の差なのです。
認知療法は、人の考え方の偏りを修正し、心の状態、例えば悲観的考え、を変えていこうとする。
ボーダーラインと言われるパーソナリティ障害の場合、相手を理想化すると思ったら一転、ちょっと裏切られたり、ちょっと嫌なことが見えた途端、ものすごく敵視するという特徴がある。
第6章 集団療法、家族療法
依存症に陥るのはだらしないからというよりは、むしろ「自分で自分を何とかしなくては」と考える、人に甘えることができないタイプの人が多いのです。
第7章 心理テスト
第8章 カウンセラーを目指す人へ
心理学には実験心理学と臨床心理学があり、…「心理学部」を設置する大学が増えましたが、実験心理学は文学部の心理学科、臨床心理学は教育学部に置かれていることがほとんどです。
第9章 臨床心理学をどうビジネスに役立てるか
第10章 トラウマの時代と臨床心理学