hiyamizu's blog

読書記録をメインに、散歩など退職者の日常生活記録、たまの旅行記など

山田詠美『幸せな哀しみの話』を読む

2012年04月30日 | 読書2

<o:p> </o:p>

山田詠美編『幸せな哀しみの話 心に残る物語-日本文学秀作選』文春文庫や23-120094月文藝春秋発行、を読んだ。

<o:p> </o:p>

山田詠美さんが選んだ美しく妖しい8つの物語。

<o:p> </o:p>

中上健次 「化粧」
法事で熊野の実家に帰り、飼っていた鳥の事を思い出し、数日前に久しぶりに会った別居中の妻と娘達のことを想う。中上初期の作品だそうだが、すでに「死」の臭いがする。

<o:p> </o:p>

半村良 「愚者の街」
夜の新宿で偶然会った高校の同級生が先生を呼ばれている。貧乏のためクラスで一人大学に進めなかった彼は、バーテンを経て小説家になった。冴えないサラリーマンの私と彼との微妙な関係、会話。バーテンダーの経験のある半村の飲み屋のシーンには奥行きがある。

<o:p> </o:p>

赤江瀑 「ニジジンスキーの手」

ニジンスキーの再来と言われた日本人の舞踏家の傲慢さと数奇な運命。

<o:p> </o:p>

草間彌生 「クリストファー男娼窟」
派手な水玉模様で知られる芸術家草間彌生の小説。ニューヨークの美しい黒人大学生が男娼になり麻薬中毒に落ちて、さらに・・・。隠微なクリストファー通りと麻薬による幻想の描写がリアルで草間らしい。

<o:p> </o:p>

河野多恵子 「骨の肉」

出ていった男の残していった荷物を処分できずにイジイジする話だが、二人で生牡蠣を食べる場面はやけに詳しく、グロともエロともいえる。

<o:p> </o:p>

遠藤周作 「霧の中の声」
毎日同じ時間に帰って来て、お金に細かい夫との生活にうんざりする妻が予知夢を見るようになる。夫が胃ガンになり、夢に出てきた夫は、・・・。

<o:p> </o:p>

庄野潤三 「愛撫」
主人公の女性が、少女、娘、妻になって受けてきた愛撫。妻は夫にその話しをし、夫は・・・。

<o:p> </o:p>

八木義徳 「異物」
男たちが、女の斜視や刺青を異物と感じ、刺激を受けて燃える。家庭では、夫は足首にひび割れが治っては再発する。妻は足首に脂肪の塊ができる。異物だ。

<o:p> </o:p>

<o:p> </o:p>

私の評価としては、★★★(三つ星:お好みで)(最大は五つ星)

<o:p> </o:p>

妖しく、質の高い短編がそろっている。読書家の作家がお気に入りの短編を集めた(アンソロジー)もなかなか良いものだ。それぞれの短編を楽しみ、編者の、どこが気に入ったかなどの解説を楽しめる。

私は、半村良の「愚者の街」、赤江瀑の「ニジジンスキーの手」と、草間彌生の「クリストファー男娼窟」に魅せられたが、後は、まあまあ。

<o:p> </o:p>

<o:p> </o:p>

山田 詠美
1959
東京生まれ。

1985年「ベッドタイムアイズ」(文藝賞受賞)で衝撃的デビュー。

1987 『ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー』で直木賞

1989 『風葬の教室』で平林たい子賞

1991 『トラッシュ』で女流文学賞

1996 『アニマル・ロジック』で泉鏡花文学賞

2001 A2Z』で読売文学賞

2005 『風味絶佳』で谷崎潤一郎賞を受賞

<o:p> </o:p>

<o:p> </o:p>

<o:p> </o:p>

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

土屋賢二『教授の異常な弁解』を読む

2012年04月28日 | 読書2

土屋賢二著『教授の異常な弁解』文春文庫つ11-1620122月文藝春秋発行、を読んだ。

 

助手、女子大生、そして妻、あらゆる女性から軽んじられるツチヤ教授。教授の苦闘の日々と苦し紛れのバカバカしい弁解の羅列。自虐エッセイだが、エッセイというより小話になっている。


老人になるのは怖くない。


「したいことができなくなる」:歳とると無駄な努力はしなくなるから、したいことは激減し、したくてもできないことは激減する。


「刺激がなくて退屈だ」:高齢になると階段を下りるだけでスリル満点で、もうすぐ死ぬのではないかという心配と、このままの状態が何十年もつづくのではないかという心配がある。


「暇をもてあます」:後期高齢者医療保険の複雑な手続きや病院通いなどで忙しくなる。


「人との接触がなくなる」:パソコンのサポートセンターに電話し、電源の入れ方から理解できるまで、できてもさらに聞く。


初出:「週刊文春」2007823日号~2008102日号、単行本は200912月文藝春秋より刊行



土屋賢二(つちや・けんじ)

1944年岡山県生まれ。お茶の水女子大学名誉教授。

官僚を目指して東京大学文科一類に入学するも、親元を離れ増長し、哲学科に転向。不動産業を経てお茶の水女子大学に着任。五十歳から日々の苦悩をエッセイに綴る

 

 

 

私の評価としては、★★(二つ星:読めば)(最大は五つ星)


言葉の隙間を探して強引に、めちゃくちゃな弁解を続けるツチヤ教授。あまりな自虐、翔んだユーモアに呆れる。しかし、同じパターンの連続に飽きてくる。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

町山智浩『キャプテン・アメリカはなぜ死んだか』を読む

2012年04月26日 | 読書2

<o:p> </o:p>

町山智浩著『キャプテン・アメリカはなぜ死んだか 超大国の悪夢と夢』文春文庫ま28-1201112月、文藝春秋発行、を読んだ。

<o:p> </o:p>

映画評論家、コラムニスト、ラジオコメンテーターで、カルフォルニア州バークレー在住の町山智浩氏による、面白くて、ちょっと下品なアメリカ・ネタのコラム102本。<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

政治経済、事件、セレブ、音楽、映画などの章に分かれ、ゴシップ主体だが、日本のマスコミでは報道されないケタ違いに極端な人々が住むアメリカを垣間見る。特に一部セレブのハチャメチャぶりには呆れる。

<o:p> </o:p>

「週刊現代」、「サイゾー」などに連載されていたコラムで、200812月発行の単行本の文庫化。

<o:p> </o:p>

<o:p> </o:p>

町山智浩(まちむら・ともひろ)

1962年生まれ。東京都出身。早稲田大学法学部卒。宝島社入社。

1996キネマ旬報へ乗り込み、パイ投げ事件を起こし、退社して渡米。

アメリカ在住の映画評論家であると共に、アメリカ・ネタでコラムを書いている。

父親が在日でひどい差別に苦しんだという。

<o:p> </o:p>

<o:p> </o:p>

私の評価としては、★★★(三つ星:お好みで)(最大は五つ星)

<o:p> </o:p>

アメリカに興味があり、三面記事、ワイドショーが好きな人にはお勧めだ。アメリカはあまりにも広く、様々な人が住んでいることを実感できる。また、エイズ発症以前のアメリカのセレブの乱れた生活も一部垣間見られる。

<o:p> </o:p>

<o:p> </o:p>

いくつかご紹介。

<o:p> </o:p>

格差社会

コミュニティーのルールで外に洗濯物を干すことは禁じられていることが多い。乾燥機が買えないほどの貧困者が住む地域だと思われ、地価が下がるからだ。

ワーキングプアーが圧倒的に多い半面、少数のエリートは恵まれている。

Google本社は、無料バスがベイエリア各地を往復し、車内ではWi-Fiが使え、

ハイブリッド車でのマイカー通勤には5千ドル支給、

1万人が働く広い敷地には11のレストランがあり、中華、フレンチ、イタリアン和食などのゆるメニューが選べ、朝昼晩社員は無料で、

オフィスの各フロアには無料のドリンク、軽食、お菓子が用意されている。

社内には託児所もあり、毎週金曜日の夜はプロのバンドが来てパーティーが開かれる。

<o:p> </o:p>

多人種国家アメリカ<o:p></o:p>

特殊メイクで白人が黒人に、黒人が白人になり、違う人種の生活を体験させるTV番組がある。

<o:p> </o:p>

アメリカのTVでは主人公の子供の友達には、片親の子供、身体障害者などがいることが多い。日本のTVで身体障害者や片親の子どもが日常の中に当たり前に登場することがあるだろうか?「普通」という無意識の均一主義が日本には横溢している。

<o:p> </o:p>

アメリカでは企業の就職や学校の入学で希望者を人種、年齢、性別などで選別すると厳しい罰が科せられる。しかし、大学に寮を持つある友愛会では、人気取りのため、デブ、ガリ勉、アジア系を2階に閉じ込め、見た目の良い白人だけを新人に見せ、やがて理想的でない23人を寮から追い出した。

<o:p> </o:p>

アメリカの高校には日本のようなクラスがないので、生徒たちはクリーク(派閥)を組んで友人を作る。チアガールはチアガール、ガリ勉はガリ勉だけで固まる。友達を作るには自分を何かのカテゴリーの枠にはめないとならない。金髪美女なら、勉強したらいけない。スポーツマンはアニメを見ちゃいけない。定型にはまらないと学校で居場所がなくなってしまう。

<o:p> </o:p>

アーミッシュの子どもは16歳になると村の外に出て、自動車、ロックンロール、セックスとドラッグを楽しむ。この「ラムシュプリンガ」が終わるとアーミッシュに戻るかどうかを自分で選択する。9割が俗世を捨て村に戻るという。

<o:p> </o:p>

<o:p> </o:p>

<o:p> </o:p>

以下、私のメモ<o:p></o:p>

「地獄の黙示録」のカーツ大佐は実在のモデルがいた。

トニー・ポー。17歳で海兵隊に志願、硫黄島などの激戦の後に彼は発足したばかりのCIAに飛び込み、反米国家の反政府組織を支援する。

その後トニー・ポーはラオスのホーチミンルートを潰すためにCIAから反政府共産軍のパテト・ラオに支配されるラオスに送られる。一人殺すたびに賞金をだすぞとモン族に共産兵狩りをさせた。アメリカから送られる様々な支援物資によりトニー・ポーは現地のモン族から神格化され、モン族の族長の娘と結婚し、戦士ポーは次第に野生化していき、少数民族を従えた小さな王国の王に君臨した。

北ベトナム軍に猛攻撃され、さらに米軍が猛爆撃してポーの王国は崩壊し、ラオスには社会主義政権が樹立された。

80年代になってラオスからの難民の中に、一族数万人を引き連れたポーのがいた。彼はモン族たちを政治亡命者として無事アメリカに移住させ、自らも彼等と共に帰国した。北カリフォルニアにモン族は1万人も住んでいる。
ポーは2003年にサンフランシスコで死去。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Shibuya Hikarieへ

2012年04月25日 | 日記

 

会社への行き帰りにただ通り抜けるだけの渋谷。たまにはと、明日26日オープンの渋谷ヒカリエ(シブヤでなくShibuyaだそうだ)を覗いて見た。

 

東横線の渋谷駅から2F通路を行く。

 

まだここは前の東急文化会館への通路を同じようだ。

 

 

少し行くと新しい通路になる。

 

 

通路途中で外に出て、Hikarieをパチリ。

 

 

 

 

Hikarieのフロアガイド

 

 

 

買物よりも縁がありそうなレストランは

 

 

 

Hikarieの中は招待客でないので入れず。通り抜けて、宮益坂、青山通り側へ出てみる。

 

 

 

また通路を戻る手前で、東横線のホームをパチリ。

 

 

 

反対の北側には、銀座線が走っている。

 

 

 

 

残念ながら、今日はここまで。といっても、空き始めるまで来る気もないが。

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

地元で有名なお菓子屋さんa tes souhaits! へ

2012年04月24日 | 食べ物

 

このあたりでは知らぬ人はいない(と思われる)有名菓子店、アテスウェイに行きました。

 

東京女子大学前

 

 

の交差点すぐのところにあります。

 

 

 

詳しくはアテスウェイを。

 

アテスウエイとは、フランス語で ”à tes souhaits! ” と書きます。世界的なお菓子職人で、オーナー・シェフの川村さん、がフランスで働いていたときにくしゃみするとスタッフが” à  tes souhaits! ”(願い事が叶いますように!)とかけてくれた言葉からとったそうです。

 

英語だと、“God Bless (you) ! ” (神の祝福を!)と言いますね。というか、私は、かっこよく決めようと思ってはいるのですが、「あっ」と思ったときにはもう言うタイミングを逃してしまっていて一度も言ったことがないのですが。

 

私はクロワッサン、パンオショコラとブレンドコーヒー、相方はクイニーアマンとアッサムティーで簡単に昼飯としました。パンは薄皮がバラバラ落ちて食べにくいのですが、お菓子のように美味でした。全部で1700円です。

 

 

食べている間もお客が引きも切らず、相変わらず人気店です。

 

当然ケーキも買って帰りましたが、家に帰って気がついたときにはもうあらかた姿がなく、相変わらず食い気に走って写真を撮り忘れました。もちろん上品で適度にコッテリし、クリームはあくまでふんわりしていました。

 

9千歩、250キロカロリー分歩きましたが、きっとこのケーキだけで簡単に取り戻したことでしょう。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

越谷オサム『陽だまりの彼女』を読む

2012年04月23日 | 読書2

<o:p> </o:p>

越谷オサム著『陽だまりの彼女』新潮文庫こ52-120116月新潮社発行、を読んだ。

<o:p> </o:p>

新潮社の宣伝文句はこうだ。

幼馴染みと十年ぶりに再会した僕。かつて「学年有数のバカ」と呼ばれ冴えないイジメられっ子だった彼女は、モテ系の出来る女へと驚異の大変身を遂げていた。でも彼女、僕には計り知れない過去を抱えているようで──その秘密を知ったとき、恋は前代未聞のハッピーエンドへと走りはじめる! 誰かを好きになる素敵な瞬間と、同じくらいの切なさも、すべてつまった完全無欠の恋愛小説。

<o:p> </o:p>

宣伝通り、けっこう人気のようで、帯に女子が男子に読んでほしい恋愛小説 No.1〉と書いてから40代以上の男性ファンが増えて、310日現在1623.6万部だそうだ。

<o:p> </o:p>

語り手の「僕」奥田浩介(こうすけ)は、広告代理店の25歳のサラリーマン。顧客の会社との商談の席で幼なじみの渡来真緒(わたらい・まお)と10年ぶりに再会する。中学時代は「学年有数のバカ」といじめられていた真緒は、できるいい女に変わっていた。2人は付き合い始めるが、真緒には秘密があった。

<o:p> </o:p><o:p> </o:p>

初出:2008年新潮社刊行のハードカバーは5千部で重版なしだった。

<o:p> </o:p>

<o:p> 

</o:p>

越谷オサム(こしがや・おさむ)

1971年東京都生まれ。学習院大学中退。<st1:MSNCTYST w:st="on" AddressList="11:埼玉県越谷市;" Address="越谷市">越谷市</st1:MSNCTYST>在住。

2004年「ボーナス・トラック」で日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞。

その他、『階段途中のビッグ・ノイズ』『空色メモリ』『金曜のバカ』「せきれい荘のタマル」「いとみち」と青春小説を書いている。<o:p></o:p>

WEB本の雑誌」の「作家の読書道」に越谷さんの写真がある。

<o:p> </o:p>

<o:p> </o:p>

私の評価としては、★★★★(四つ星:お勧め)(最大は五つ星)

<o:p> </o:p>

「完全無欠の恋愛小説」という宣伝文句通り、中盤は甘ったるく、イチャイチャとベタなラブストーリーが続く。おじいさんは少々うんざりして、勝手にすればと読み飛ばす。

しかし、最後に大きなどんでん返しがまっていた。恋愛小説変じて、ファンタジ-に。 

謎が明らかになった後でどんな終わり方するのかと思ったら、見事に悲劇をハッピーエンド(?)にしていた。

<o:p> </o:p>

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

井川香四郎『てっぺん』を読む

2012年04月21日 | 読書2

 

井川香四郎著『てっぺん 幕末繁盛記』祥伝社文庫い13-1420122月祥伝社発行、を読んだ。

<o:p> </o:p>

裏表紙にはこうある。

時は幕末。四国の別子銅山の貧しい採鉱夫・鉄次郎は、銅山の上役に睨まれ、身一つで故郷を去ることに。向かった先は商都・大坂。一転、材木問屋で丁稚修業を始めるが、銅山とは違い過ぎる生活には難題が次々と降りかかる。しかし、いかなる時も情けは人のためならず。朗らかでひたむきな鉄次郎の気性が、やがて商売人のてっぺんへの道を拓いてゆく。

<o:p> </o:p>

井川 香四郎
1957
年、愛媛県生まれ。中央大学卒。時代小説『露の五郎兵衛』で小説CLUB新人賞を受賞する。シナリオライターとして活躍する一方で、精力的に時代小説を執筆している

著書に、刀剣目利き 神楽坂咲花堂シリーズ10巻など。

<o:p> 
</o:p>

<o:p>
</o:p>

私の評価としては、★★★(三つ星:お好みで)(最大は五つ星)

<o:p> </o:p>

手練(てだれ)の著者が楽しんで書いているようだ。良い人、悪い人がはっきりと別れ、主人公はあくまで強く、正しく、やさしく、何をやってもいつのまにかてっぺんに登る。頭を休めて気楽に読める。

<o:p> </o:p>

いよいよ大店で活躍するところでこのシリーズ第1巻は終わるが、続きは読むか、読まぬか、多分?。

<o:p> </o:p>

幕末の大阪での商いについて良く調べている(ベテランなら当たり前か)。

<o:p> </o:p>

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

遙かなるスカイツリー

2012年04月20日 | 日記

夜9時のニュースでスカイツリーが点灯テストを行なっていると聞き、マンションから写真を撮ってみた。

とてもお見せ出来るものではないが、「粋」らしいと認識はできる。

Googleのルート案内で調べると、約20Kmある。コンパクトカメラではこれが限界。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『タイでロングステイ』を読む

2012年04月19日 | 読書2


大人の海外暮らし 国別シリーズ『タイでロングステイ 最新版』
201112月イカロス出版発行、を読んだ。

<o:p> </o:p>

ロングステイの具体的な内容を国別に紹介したラシン特選ブックス「大人の海外暮らし国別シリーズ」のタイ編。
バンコク、チェンマイ、プーケットの各都市でロングステイを実践中のロングステイヤー計12組の体験談が約半分を占める。その他、不動産情報、日本食材の入手方法、医療情報、都市別の現地情報、リタイアメントビザ取得状況など。

<o:p> </o:p>

掲載されている体幹談はいずれも退職者か、セミ退職者で、日本にも家を持っていて、年何回か帰宅する人が多い。また、タイでダンス、英会話、料理教室など目的をもって生活を楽しんでいる人が紹介されている。

<o:p> </o:p>

各体験談には家計簿があり、大雑把にまとめると、1ヶ月で2人で、20万円~23万円、1人で7万円~10万円だ。

<o:p>

</o:p>

<o:p> </o:p>

私の評価としては、★★★(三つ星:お好みで)(最大は五つ星)

<o:p> </o:p>

タイでのロングステイを考えている人、といってもお年寄りだけだが、とくに体験談がお勧めだ。それ以外の人が読む本ではない。

<o:p> 
</o:p>

<o:p>
</o:p>

このロングステイ・シリーズでも8ヶ国について出版されている。なかでも、タイの良いところは、気候が温暖、治安が良く、医療体制が充実、親日的、宿泊施設の種類が多く、日本食が低入りやすいことだ。そして一番良い点は生活費が安いことだ。日本から年金生活者が集まるゆえんだ。


 

この本にはないが、年金だけで充分生活できるというだけの理由でタイでのロングステイをする人も多いと聞く。現地の人と交流もせずに日本人だけで固まっている人もいる。

しかし、最近はタイ側もタイにとってメリットのない貧乏人が集まることを嫌い、ビザ発行条件などを厳しくしているらしい。

これとは逆にタイで気になるところは、暑く湿度が高く、辛い食べ物が多く、街並みに清潔感がないことだろう。最近の洪水でもわかるように、特に雨季(6月~10月)は厳しい。

<o:p> </o:p>

<o:p> </o:p>

<o:p> </o:p>

<o:p> </o:p>

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

夏樹静子『心療内科を訪ねて』を読む

2012年04月17日 | 読書2

夏樹静子著『心療内科を訪ねて ?心が痛み、心が治す-』新潮文庫なー18-1320068月、新潮社発行、を読んだ。

<o:p> </o:p>

筆者は3年間、どうやっても治らないひどい腰痛で地獄の体験をする。様々な治療を試みて最後に心療内科を受診したときも、当初は「私にはこの痛みが、たかが心因から生まれているとは到底考えられない」と疑ってかかった。入院から2カ月、見事痛みは消えて退院する。

<o:p> </o:p>

その経験から著者がいくつかの心療内科を訪ね、医者、患者の話を聞いて15ほど体験談をまとめた。第1例は出光静子、著者自身の経験談だ。

<o:p> </o:p>

腰痛、耳痛・しゃっくり、潰瘍性大腸炎、醜形障害・顎関節症、高血圧、拒食・過食症、肛門痛、脱毛、過敏性腸症候群、斜頸、眼瞼下垂、喘息など原因不明の症状の裏には、心の痛みが隠れていた。心はあらゆる形をとって警告を出していたのだ。

<o:p> </o:p><o:p> </o:p>

初出:20038月新潮社発行の文庫化

<o:p> 
</o:p>


私の評価としては、★★★★
(四つ星:お勧め)(最大は五つ星)

<o:p> </o:p>

心療内科を良く知らないか、偏見がある人は是非読んで欲しい。人間の心と身体は密接につながっており、自分の心がヒイヒイ言っていることに自分自身まったく気づかないこともあるのだ。自分自身を鼓舞し積極的で完璧を求める人がかかりやすいらしい。「まあ、私は心配ないか!」

<o:p> </o:p>

原因不明の症状に悩む人は一度気軽に心療内科を訪ねることをお勧めする。もちろんあらゆる症状がこの本のように完治、改善されるわけではない。

治療法は、薬はもちろん、自律訓練法、森田療法、各種行動療法、箱庭療法、絶食療法などだ。どうも患者と先生の相性もあるようだ。

<o:p> </o:p>

結局、副題「心が痛み、心が治す」にあるように、心が身体に痛みを伝えているので、自分自身がそのことを自覚し、真の原因を探り自分で解決するしかない。心療内科はそれを手助けできる唯一の手段なのだと思う。

<o:p> 
</o:p>

<o:p>
 
</o:p>

夏樹静子(なつき・しずこ)

1938年東京生れ。慶應義塾大学英文科卒。

在学中からNHKの推理番組の脚本を手掛ける。結婚で一時中断。

1969(昭和44)年江戸川乱歩賞に『天使が消えていく』で応募し、執筆再開。

1973年、『蒸発』で日本推理作家協会賞

1989(平成元)年に仏訳『第三の女』でロマン・アバンチュール大賞

2006年、日本ミステリー文学大賞を受賞。

その他『Wの悲劇』『白愁のとき』『茉莉子』『量刑』『見えない貌』『往ったり来たり

本名出光静子で、夫はあの出光の一族。

<o:p> </o:p>

<o:p> </o:p>

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

お買い物帰りにピザ屋さんへ

2012年04月16日 | 食べ物

吉祥寺の元町通りの、

突き当りの東急でお買い物。近鉄も伊勢丹も撤退し、お年寄りの味方(敵?)のデパートは今や東急しかない。

帰り道、アトレ吉祥寺東館にいつも通り過ぎるだけのピザ屋さんをあらためてよく見ると、「世界的に活躍するシェフ、サルヴァトーレ・クオモによるピッツェリア&バール」とある。知人が「美味しいよ」と言っていた店だ。

昼前だが、入ってみると、意外と中は広い。

奥は酒瓶が並んでいる。イタリア語のバールはバーのことなのだろう。

マルゲリータのS1400円は平凡だし、マリナーラNo.1のS1200円は一番安く惨めだしと、ロマーナのS1500円をご注文。少食の相方とシェアーする。

メニューを見ると、人気のマルゲリータにアンチョビ、チェリートマト、ケッパー、ニンニク、オレガノをトッピングとある。最後に、「通のピッツァ」とあった(エヘン)。

生地は薄く固めで、持つと油が滴り落ちるのだが、油っぽく感じない。トッピングもさまざまで「通」も美味しくいただかせていただきました。

気がつくと昼時で、店内は満杯。私達もコーヒーと紅茶を飲んで、満腹でご帰宅。

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

木島俊介『名画が愛した女たち』を読む

2012年04月15日 | 読書2
木島俊介著『名画が愛した女たち 画家とモデルの物語』2012年1月集英社発行、を読んだ。

ピカソを始め優れた画家は、魅惑的なモデルとの愛によって名画を生み出し、彼女たちを踏み台にして新たな境地に登っていった。副題の「画家とモデルの物語」を見て、そんな艶話を期待して読んだが、当てが外れた。
主題は美術史にあり、モデルとの関係は簡単に済ませて本題にそれて(?)しまう。そもそも時代がルネッサンス期で艶もとっくの昔にくすんでしまっている。

61枚のカラーの口絵と本文中に105枚(多分)の絵がある。

それでも懲りずに3つだけ拾ってみる。

ボッティチェリの師匠で、司祭ながら大いに色好みで評判のフィリッポ・リッピは、30歳ほど若い美しき修道尼ルクレツィアを修道院から略奪する事件を起こした。彼女がモデルと考えられる「聖母子と二天使」などが女性の肖像画に革新をもたらした。それまで真横だった顔をすこし正面に向かせ、目に重要な役割を負わせることに成功したのだ。

「ヴィーナスの誕生」のボッティチェリは何枚も美女の誉れ高きシモネッタを描いている。それらの絵には彼女の個性、あるいはボッティチェリの好みがはっきりと感じられる。

ミケランジェロは、61歳で、詩人で貴婦人のヴィットリア46歳に出会った。未亡人となった彼女に2年後に再会し、激しく恋し、熱烈な恋文を送る。同時に彼には美男の恋人もいたのだが。ミケランジェロは彼女の姿を1枚の素描にしか残さなかったが、多くの作品の中に昇華させた。ヴィットリアはミケランジェロに手を取られながら没するが彼等の愛はプラトニックのままであったという。



木島俊介(きじま・しゅんすけ)
1939年鳥取県生まれ。慶應義塾大学文学部卒。美学・美術史専攻。フィレンツェ大学、ニューヨーク大学大学院に学ぶ。共立女子大学名誉教授。東急文化村プロヂューサー。
著書に『女たちが変えたピカソ』『クリムトとウィーン』など。



私の評価としては、★★★(三つ星:お好みで)(最大は五つ星)

ルネッサンスの絵画史に興味のある人以外には退屈だろう。私のように不純な動機で読むものにとっては、正確だろうが余計な情報が多すぎ、やたら長すぎる。これではまるで、このブログだ(トホホ)。


以下(以上も)、蛇足

「恋愛、それは12世紀の発明」(シャルル・セニョボ)とは「宮廷風恋愛」と呼ばれ12世紀の南フランスで騎士階級のなかに誕生した新しい恋愛観で、既婚婦人に向けられた成就のない恋愛だ。かなわぬことを前提としながら、その女性に絶対的に帰依することで、己の人格を高潔にするという様式を含むものだった。イタリアに移り、ダンテにとってのベアトリーチェ、ペトラルカにとってのラウラとなった。

モナ・リザのモデルはフランチェスコ・デル・ジョコンドの妻、リザ・ゲラルディーニ・デル・ジョコンド夫人であると公的文書から同定されている。

レオナルド・ダビンチは画面上に20数個の指紋を残しており、これが「美しき姫君」が彼の作品であると同定されるひとつの根拠になった。

ルネッサンスの時代には、画家にとっての理想の顔かたちが、その形状および各部の比例、均衡、調和をふくめて厳格に計測され、数値化して成立しつつあった。


目次
第1章 聖母モデルの誘拐 フラ・フィリッポ・リッピとルクレツィア
第2章 傭兵隊長の賢夫人 ピエロ・デラ・フランチェスカとバッティスタ・スフォルツァ
第3章 悲劇のヒロインか? 理想の美女か? ボッティチェリとシモネッタ・ヴェスプッチ
第4章 美女没後の肖像 ドメニコ・ギルランダイオとジョヴァンナ・トルナブオーニ
第5章 肖像画の謎は解明されたか? レオナルド・ダ・ヴィンチとモナ・リザ
第6章 真作か? 手のこんだ贋作か? レオナルド・ダ・ヴィンチと「美しき姫君」
第7章 現実か? 寓意か? ピエロ・ディ・コジモとシモネッタ・ヴェスプッチ
第8章 プラトニックな純愛 ミケランジェロとヴィットリア・コロンナ
第9章 理想と現実のはざまで ラファエロとマッダレーナ・ドーニ
第10章 哲学から儀礼、遊戯へ ジュリオ・ロマーノとイザベラ・デステ
第11章 肖像画様式の確立 ティツィアーノとエレオノーラ・ゴンザガ
第12章 聖母子から公国の母子へ ブロンズィーノとエレオノーラ・ディ・トレド


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

田中慎弥『共食い』を読む

2012年04月13日 | 読書2
田中慎弥著『共食い』2012年1月集英社発行、を読んだ。

芥川賞受賞の「共食い」と、「第三紀層の魚」の2編よりなる。最後に書いたが、私は「共食い」より「第三紀層の魚」の方が好きだ。

共食い
時代は昭和63年、地方都市の河口にある川辺と呼ばれる地域。自転車や傘が残り、下水がそのまま流れ込み臭気が立ち込める貧しく、川の淀みのように停滞した町。

女を殴りつけないと興奮しない父。そんな父と別れ近所で魚屋を営む戦災で片腕をなくした実母。父と同棲しセックスの時は殴られている琴子。
主人公は17歳の高校生遠馬。セックスをしたい盛で、ひとつ年上の女子高生の千種が恋人だ。父の血を引く自分がいつ女性に暴力を振るうことになるかと恐れている。そして、祭りの日、共食いが起こる。

第三紀層の魚
関門海峡に面した小さな町。祖母らと暮らす小4の信道の気持ちを穏やかに描く。
警察官だった父方の祖父は自殺し、2年後父も急病で亡くなる。祖母は父方の96歳になる曽祖父の面倒を見ている。
信道は祖母の家にいて夕飯を食べて母の勤めが終わるのを待つ。3度招集され生き残り、勲七等をもらった曾祖父による戦争と炭鉱と釣りの話を信道は何度でも聞く。彼は、学校がない時に、釣りばかりしているが、どうしてもチヌは釣れない。そして、東京に行くことになり、最後に釣り場へ向かう。

初出
「共食い」:「すばる」2011年10月号、「第三紀層の魚」:「すばる」2010年12月号



田中慎弥(たなか・しんや)
1972年山口県生まれ。山口県立下関中央工業高校卒。
2005年「冷たい水の羊」で新潮新人賞受賞
2008年「蛹」で川端康成文学賞受賞、「蛹」を収録した『切れた鎖』で三島由紀夫賞受賞
2011年「共食い」で芥川賞受賞
その他、『図書準備室』『神様のいない日本シリーズ』『犬と鴉』『実験』



私の評価としては、★★★(三つ星:お好みで)(最大は五つ星)

「共食い」
汚れ停滞する町とそこにうずくまり鬱積する人々が良く書けている。しかし、何度も登場する暴力的セックスにはうんざりだ。芥川賞を取るために必要なのだとは思いたくないが。
確かに著者の文章力は一流なのだが。

「第三紀層の魚」
小さくまとまった小説で「共食い」のような迫力はないが、心地良く読めた。
死が近い曾祖父、無くしてしまった曽祖父の勲章、そしてなかなか釣れないチヌ。それらが絡みあい、残された心優しい家族は別れて行かざるを得ない。静かに感動する作品だ。
この作品は第144回芥川賞に落選した。選者の皆さんは小さくまとまっているとの評価が多かった。また、高樹のぶ子さんの評に、「子供の視点で描かれた小説は、原則二割引になる。」というのがあった。大人の視点で見れば、もっと複雑で屈折したものが浮かぶはずだからという理由らしい。
確かにインパクトはないし、深さも充分とは言えないだろう。でも私はわざとらしさが感じられる「共食い」より著者の心に沿ったような静かな「第三紀層の魚」の方が好きだ。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

上野正彦『神がいない死体』を読む

2012年04月11日 | 読書2
上野正彦著『神がいない死体 平成と昭和の切ない違い』朝日文庫う19-2、2012年2月朝日新聞出版発行、を読んだ。

40年以上、2万体以上の検死を行なってきた法医学者が、昭和と平成では死因が大きく変わったと言う。愛憎のもつれからくる殺人が多かった昭和と、動機なき殺人が増えた平成の死体。

めった刺しするのは、犯人が相手を憎んでいるからではなく、相手が抵抗してきたり、起き上がって自分が殺されるかもしれないと必死になって刺し続けるからだという。めった刺し事件は基本的に弱者の犯行なのだ。恨みからもっと痛めつけてやれとする、そんな余裕のある犯人はめったにいない。

妊婦が腹痛で汲み取り式トイレに入り、排便中にこどもを産み落としてしまい、母親も気を失ってしまうことがある。これを「墜落産」という。知的障害を抱えた女性が多い。このとき、へその緒の切り口が引きちぎれたものか、鋭利な切れ目かで故意か切ったかどうかが判断できる。

初出:『監察医が触れた温かい死体と冷たい死体』2009年2月発行



上野正彦
1929年、茨城県生まれ。医学博士。元東京都監察医務院院長。
1954年、東邦医科大学卒業後、日本大学医学部法医学教室に入る。
1959年、東京都監察医務院監察医
1984年、同院長
1989年、退官後法医学評論家
ベストセラー『死体は語る』、『監察医の涙



私の評価としては、★★(二つ星:読めば)(最大は五つ星)

『監察医の涙』に比べ内容が薄い。昭和と平成の死体の差という話もとくに常識の範囲だけだ。
著者も高齢でネタ切れなのだろう、これまで触れなかった「腹上死」を取り上げている。おじいさんが若い女性との浮気中、興奮しすぎて心筋梗塞で亡くなる話は聞いたことがある。腹上死というが、事が終わって眠り、2,3時間後に発作を起こす場合が多いという。女性はくも膜下出血を起こす。未亡人(死語?)が恥ずかしいものを残して亡くなった。息子にはただくも膜下出血とだけを伝えたという。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

なかむらるみ『おじさん図鑑』を読む

2012年04月09日 | 読書2
なかむらるみ著『おじさん図鑑』2011年12月小学館発行、を読んだ。

イラストレーターの著者が、およそ4年間の観察、取材を重ね、丁寧なイラスト、写真と短文でいろいろなおじさんがさまざまな場で見せる生態を描いている。
「普通のスーツのおじさん」約20姿、「偉いおじさん」4姿、「制服のおじさん」20姿、「お疲れのおじさん」6姿、「暇そうなおじさん」6姿など。さらに「二人組のおじさん」、「ユニークなヘアスタイルのおじさん」など確かに周辺に生息しているおじさんたちの姿かたち、生態を48種類に分けて解説している。

コラムには、「ドヤ街体験ルポ」、「日本一濃い珈琲を出す喫茶店店主のインタビュー」など特殊なおじさんへアタックしている。



なかむらるみ
1980年東京都新宿区生まれ。イラストレーター。武蔵野美術大学造形学部デザイン情報学科卒。

飛鳥圭介著『おじさん図鑑』とはまったく別の本だ。



私の評価としては、★★★(三つ星:お好みで)(最大は五つ星)

「確かに居る、居る」というおじさんの姿が細かい点まできっちり描かれている。見事なイラストだ。おじさんをけして馬鹿にしていない点も好感を持てる。
しかし、労作であることは認めるが、バラバラと細かい指摘が並んでいるだけで、哀歓ただよい、それでいてたくましいおじさんの姿も、なんとなく個々に感じられるだけだ。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする