hiyamizu's blog

読書記録をメインに、散歩など退職者の日常生活記録、たまの旅行記など

篠田節子『田舎のポルシェ』を読む

2023年05月31日 | 読書2

 

篠田節子著『田舎のポルシェ』(2021年4月15日文藝春秋発行)を読んだ。

 

文藝春秋BOOKSの内容紹介

旅のスリルと人生の滋味がたっぷり詰まったロードノベル作品集

★篠田節子の魅力全開! 心躍るロードノベル3篇

実家の農家を飛び出した女性
リタイヤした元企業戦士
夫に先立たれた介護士――
それぞれ秘めた思いを抱いて
トラブル連発のロングドライブへ

 

 

「田舎のポルシェ」

増島翠は岐阜市内の資料館に勤めている。東京八王子の実家で収穫した米150キロを引き取るため、岐阜市内まで運んでくる話が持ち上がった。同僚の紹介で運んでくれることになった瀬沼剛は、全身紫色のツナギ、喉元から金の鎖がのぞく丸刈りの大男だった。実家の酒屋がつぶれ、目下職探し中だという。大型台風が迫る中、往復約千キロ、ヤンキーの運転する排気量660ccの軽トラの助手席で東京を目指すことになってしまった。
さっそく、高速でからまれたスポーツカーのアンちゃんを脅し返す瀬沼。次々と波乱が起こる30代半ばの男女の道中。

 

「ボルボ」

定年間際で大手印刷会社が倒産し、退職金もないまま無職になった斎藤は、大手出版社の役員間近と言われる一回り年下の妻・いずみに、不本意ながら養われる形になった。
伊能は61歳で再雇用の道を選ばすメーカーを退職した。伊能のサラリーマン人生で得た唯一のトロフィーがボルボ・ステーションワゴンなのに、妻・広美は廃車寸前になった今、「次は“軽”だね」と言う。

大企業勤務の肩書を失った二人はボロボロのボルボで北海道を旅行するが――。

 

「ロケバスアリア」

「憧れの歌手が歌った音楽ホールで自分も歌いたい」という還暦の春江の願いを叶えるため、孫の大輝は、ドレス、DVD作成のプロ・神宮寺を手配し、勤め先のロケバスを借り出してホールを目指す。 

 

 

私の評価としては、★★★★☆(四つ星:お勧め、 最大は五つ星)

 

3編とも面白くスイスイ読めるが、特に「田舎のポルシェ」が面白い。

 

米150キロを引き取るために、こわもてヤンキーを運転手に雇い、軽トラで東京に向かう道中記だが、坊主頭、金の鎖ジャラジャラの大男、瀬沼のキャラが良い。翠は最初助手席で恐れていたが、いろいろあって「バカだけどいい奴」という同僚の紹介に納得し、徐々に気を許し、とんでもないことを一緒に乗り越えていくうちに、まっすぐな人なんだと自然に共感するようになっていく変化がごく自然に描かれている。

 

篠田節子の略歴と既読本リスト

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

5月(2)の花

2023年05月30日 | リタイヤ生活

 

5月15日に届いた花。

 

「おお、シャクヤクだ! 今月は華やかだぞ」と思ったのだが。

 

そして、ピンクの蕾が4日後に開き始め、……。

 

5日後には、ほころび始めて、ホクホクと待ちきれない。白と赤の蕾も控えてるし。

 

小さいが鮮やかな紅色のセンニチコウ(千日紅)、小さいが数を誇るカスミソウ。

 

はかなげな淡い色、白とくっきりとした青色のデルフィニウム。期待は高まり……。

 

8日後、まだシャクヤクは蕾のまま。ほんの少し緩んだかなと近づいてみると、

何! 左の淡いピンクは、もう蕾のままシワクチャじゃないか!

白もピンクも固い蕾のまま、シワクチャお〇〇さんになっちゃうような予感が。

 

 

3週間前の「5月(1)の花」はなんとか余命を保っているのに。

 

3週間経過したゴールドスティック&カーネーションの方が元気に思える。

 

そして、その後結局、シャクヤクは3本とも少しだけほころんだ蕾のままで、シワシワになって朽ちた。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ホビージャパン相撲部『家で楽しむ大相撲』を読む

2023年05月29日 | 読書2

 

ホビージャパン相撲部『家で楽しむ大相撲 「観る相撲」のためのガイドブック』

 

ホビージャパンの書籍紹介

家で観る大相撲を最大限に楽しむためのガイドブック 大相撲 を「観る」プロになれる1冊!

日本独自の文化として、国内外に人気が高い大相撲。テレビ中継は今でも高い視聴率を記録しています。さらに最近はNHKの中継だけではなく、Abema TV「大相撲LIVE」、YouTube公式チャンネルなど、インターネットを活用したコンテンツも増えています。
メディア関連と合わせて「番付争い」や「取組編成」の仕組みを学び、家で観る大相撲の最大の楽しみかたを紹介するガイドブックです。初心者のかたにはもう一歩先の世界へ、そしてベテラン好角家には新たな気付きをしてもらえる、そんな一冊です。

 

写真とイラスト主体で、フムフムと気楽に眺められる127ページ。

 

大相撲は年6回、奇数月に本場所が開催される。(「えっ、また相撲やってるの?」という感じ))

 

幕内優勝賞金は100万円。横綱の月給は300万円+α、前頭は140万円+α
懸賞金は1本7.2万円のうちその場で力士がもらえるのは3万円。

 

現在は「部屋別総当たり制」で、兄弟等(4親等以内)を除いて部屋が違えばすべての力士が当たる可能性がる。

 

仕切り線の間隔は70㎝。(土俵は直径4.55メートル(15尺)の円形)

 

日本相撲協会公式サイトから一日の取組表をダウンロードできる。

 

目次

冒頭ギャラリー
第1章 番付編〜大相撲の楽しさはここから始まる
第2章 取組編成編〜次は誰と当たる?
第3章 技術編〜言葉を知って楽しむ
第4章 本場所編〜いざ本番。家で楽しむ大相撲
第5章 情報編〜大相撲をもっと楽しむために

 

 

私の評価としては、★★☆☆☆(二つ星:読むの?  最大は五つ星)

 

わざわざ買って読むほどの内容はない。

例えば、番付と成績をもとにした取組の組み方を、過去の10の実例を挙げて具体的に解説したり、過去の取組10例を3枚の写真と力士のどこかどうなっているかを解説しているが、少なくとも私には興味がない。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

5月(2)の散歩

2023年05月27日 | 散歩

 

アマリリス。一本の茎に3輪の大きな花。2~4輪つけるという。

 

道に乗り出してきたホタルブクロ。子供が袋状の花の中に蛍を入れて遊んだから蛍袋の名が付いたとあった(by ウィキペディア)。また、「関東では赤紫が、関西では白が多い」とある、本当?

 

ゼフィランサス。別名、雨後に咲くのでレインリリーの方が覚えやすい。

 

ウスベニアオイ。お湯を注ぐと透きとおった青くなり、レモンを浮かべるとピンク色に変るので、ハーブティーとして人気だという。

 

アザレア。ツツジ科ツツジ属のツツジで、西洋ツツジの別名がある。

 

鮮やかなオレンジ色。

 

近接してパチリ。アブチロンらしい。これは木立性種で、他につる性種(ウキツリボク 浮釣木)があるらしい。

 

ガクアジサイもいいじゃない。

 

イワガラミとご判定なのだが?

 

近接するとアジサイ科アジサイ属のガクアジサイの一種とわかる。

 

アメリカシャクナゲ、別名カルミア。

 

つるバラの館

 

畑の中の満開の栗の花。けっこう臭いらしい。

 

車庫の入口にあるどこかとぼけたミミズク? 耳のように見える一対の羽毛の束は羽角で、耳があるのが「ミミズク」、耳がないのが「フクロウ」と言われるが、厳密な区別ではないようだ。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

5月24日、8時半の富士山と、11時の果実園リーベル

2023年05月26日 | 日記

 

24日、朝飯と新聞読みを終え、朝寝を済ませて、朝8時半、窓から遠くの山々がくっきりと青く見えた。これはとばかりベランダに出て手すりに乗り出して見ると、このところ久しぶりのくっきりした富士山。写真はボヤボヤだけど。

 

富士山をしっかり味わってから、吉祥寺へ出て、10時開店の東急で、ずらりとお辞儀する若い女性たちの前を精一杯偉そうに歩く。手早く用事、買い物を済ませて、時計を見ると11時10分前。

5日前に行ったばかりだが、東急吉祥寺店3階の果実園リーベルで11時までのモーニングでランチしようと駆け込んだ。

 

相方は前回と同じくフルーツサンド。四角い皿が丸くなって、メロンとパイナップルが小さくなっている。

飲み物はアセロラを取った。さっぱりしていける。

 

 

私は、ブログのために、前回と違うフレンチトースト。

 

持って来てくれた店員さんは、「熱いですから気を付けてください」という。何故?

果物をどけると、フレンチトーストが現れ、その下に卵焼き。皿の上に卵を流し、その上でフレンチトーストを作っているらしい。

 

二人2,500円で果物一杯、お得感一杯だが、1週間に2回はもうしばらくいいかなという感じ。

 

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

高野秀行『語学の天才まで1億光年』を読む

2023年05月25日 | 読書2

 

高野秀行著『語学の天才まで1億光年』(2022年9月10日、集英社インターナショナル発行)を読んだ。

 

表紙裏にはこうある。

学んだ言語は25以上!の辺境ノンフィクション作家による、超ド級・語学青春記。

取材に行く前に必ずその地域の言語を学ぶ著者。

本書ではネイティブに習う、テキストを字サックするなどユニークな学習法も披露。

語学上達のためのヒントが満載!

 

コンゴの怪獣やアマゾンの幻覚剤探し、アヘンケシ栽培などの仰天体験はじめ、高野作品の舞台裏も次々と登場する。青春ならではのほろ苦いエピソードも。

言語とはなにか。深く楽しく考察し、自動翻訳時代の語学の意味を問う。

 

私の大好きな高野秀行氏は、早稲田大学探検部出身で、幻獣を探し(『幻獣ムベンベを追え』)、中国の山奥で野人を探し(『怪しいシンドバット』)、アヘン地帯へ侵入し(『ビルマ・アヘン王国潜入記』)、激しい内戦地へ行き(『謎の独立国家ソマリランド』)、冒険記を書く、トンデモな辺境作家なのだ。

 

高野氏は辺境の得体のしれない人に対しても、馴れ馴れしくし、あっというまに親しくなってしまう。さらにローカル言語をなんとか使いこなしていて、私は語学の天才と思っていた。この本を読むと、まっとうで地道な学習法が嫌いな彼は自己流の語学学習法を確立(?)しているのだ。

この本には、用をたすための英語、フランス語、スペイン語、中国語など共通語の他に、親しくなるために必須なマイナーな現地語の、独特の語学習得の秘法が書かれている。ただし、その方法は、辺境のマイナー語以外に有効かどうかは……。

 

アフリカのザイールとコンゴでは、公用語がフランス語で、その下に市場・バスなどで使う共通語にリンガラ語がある。さらにその下に数種類の村単位などの民族語がある。この言語階層は人の階層でもある。このように世界には7千~8千の言語があると言われている。

 

高野氏の言語習得法

・ネイティブに習う

・使う表現から覚える(目的特化)

・実際に現地で使ってウケる(即興で学ぶ)

・目的を果たすと、速やかに忘れる(非常に残念ではあるが)

・その言語の「ノリ」が重要。「ノリ」とは、文法やことばの使い方のほか、発音、口調、態度、会話の進め方。例えば、タイ語は口を大きく開けて発音、音程は常に高め、ひたすら柔らかく優しく。中国語は声を大きく、語気を強く、腹から音を出す。

40半ばを過ぎて学習法を変えた。

・ネイティブに例文を録音してもらい、毎日繰り返す。これは従来と同じだが、単語帳も作らないし、自分でテストもしない。

・現地へ行き、人に訊いて、答えをあらためて覚える。チャットでグーグル翻訳も、オンラインレッスンも良い。

・ITでまかなえるのは「情報を伝えるための言語」。「親しくなるための言語」の学習はなくならない。

 

 

私の評価としては、★★★☆☆(三つ星:お好みで、最大は五つ星)

 

高野ファンで、単に面白がっているだけの私は四つ星だが、まっとうな人は三つ星だろう。


言語学者、文化人類学者でないのに、25もの言語にチャレンジするもの好きは少ない(希少価値?)。

辺境の現地語など学習しようとする人はほぼゼロだし、主要共通語の学習法に通ずるものはあっても、効率を考えると、語学学習のためにこの本を読む必要はない。

 

 

高野秀行の略歴と既読本リスト

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ナオミ・オルダーマン『パワー』を読む

2023年05月23日 | 読書2

 

ナオミ・オルダーマン著、安原和見訳『パワー』(2018年10月20日河出書房新社発行)を読んだ。

 

河出書房新社の簡単すぎる内容紹介

ある日を境に世界中の女に強力な電流を放つ力が宿り、女が男を支配する社会が生まれた――。
ベイリーズ賞受賞、各紙ベスト10、「現代の『侍女の物語』」と絶賛されるディストピア小説。

(ディストピア(英: dystopia)または逆ユートピア(英: anti-utopia)とは、反理想郷・暗黒世界、またはそのような世界を描いた作品)

 

ある時、女性が手から強力な電流を発する力を持ち、数人だったパワーを持つ少女は徐々に広がりをみせる。最年少で最強の力を持ち、イギリスのギャングの娘で、目の前で母を殺された14歳の少女ロクシーは復讐を果たす。里親に虐待されていたアリーは「声」に導かれ、逃げ出して修道院に潜伏し、イヴと名を変えて宗教指導者になる。ナイジェリアの男性・トゥンデは、女性たちに寄り添う報道を行い、有名ジャーナリストになる。田舎の市長だったマーゴットは新しい世界の中で順調に出世して政界進出を狙う。

 

過激な男性たちは、パワーをもつ女性を殺してしまおうと主張するなかで、女性たちの反逆が世界中ではじまり、男性と女性の関係性は変わっていく。

やがて、当初は平等を主張していた女性たちは、力を持ち、パワーバランスが崩れ始め、考え方が変わってきて、……。

 

 

私の評価としては、★★☆☆☆(二つ星:読むの?  最大は五つ星)

 

現代の『侍女の物語』と呼ばれて注目され、女性作家に与えられる由緒ある「ベイリーズ賞」を受賞した。

(マーガレット・アトウッドの『侍女の物語』は、キリスト教原理主義勢力に乗っ取られて宗教国家になったアメリカで、女たちは子供を産む道具として支配階級の男たちに使える「侍女」にされるディストピア小説)

 

この本の世界で、力を持った女性たちは男性を虐待も、殺すこともできる。パワーで勃起させてレイプも、性奴隷にもできる。男性は女性の保護者なしには危険で外出もできなくなる。子孫を残すための少数の男性は残すが、数が多い必要はないなどとの話もでる。
肉体的に男性が女性を圧倒する現実社会では、男性にはあまり意識されない女性たちの恐れが、逆の世界になったときの出来事で初めて、その暴力性を男性に意識させ、その効果は十分ある。

 

しかし、ともかく冗長で、もっと快適に簡潔に話を進めて欲しい(p423の大部)。

 

 

ナオミ・オルダーマン(Naomi Alderman)

1974年ロンドン生まれ。オックスフォード大学で哲学・政治経済を学び、弁護士事務所等で働いた後、女性同士の恋愛を描いた『DISOBEDIENCE』で作家デビュー。4作目にあたる本書でベイリーズ賞授賞。

 

安原和見 (ヤスハラ・カズミ)

翻訳者。フィクション、ノンフィクションに多数の訳書があり。マティザック作品邦訳の多くを手がけている。他訳書に『B.C.1177』『ベリングキャット』『銀河ヒッチハイクガイド』シリーズなど多数。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

果実園リーベルでランチ

2023年05月21日 | 食べ物

 

東急吉祥寺店の3階、果実園リーベルでランチした。

 

わがブログを検索すると、ここは4回目らしい。コスパに優れている「モーニング」にしたいのだが、以前、席についたら、店員さんから「3分過ぎているのでモーニング以外でお願いします」と言われたことがある。

当時、11時半までだったモーニングが11時までになってしまった。東急吉祥寺は10時開店だから、かっこう厳しい門になっている。

今回はなんとか11時5分前に席について、モーニングを注文。ランチと言うのもどうかと思う11時なのだが、年寄りで5時起きの我々のモーニングは5時半なので、十分ランチなのだ。

 

私は「ミックスサンド」。

 

相方は「フルーツサンド」。

 

フリードリング付きで、コーヒー(ホット/コールド)、各種ハーブティーなどバラエティーに富んだ種類がある。右端の機械は丸のままのオレンジから+360円でジュースを作る機械。

 

私はカフェラテで、相方はハーブティー。

 

二人で2,300円なら安くてごく美味しいランチと言えるが、11時前なので、本当の朝食あるいはブランチとしてもお勧めだ。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

5月(1)の散歩

2023年05月19日 | 散歩

 

塀際に並ぶピンクの花。雑草で片付けるには、数も多いし、近寄ってパチリ。

 

イモカタバミとのGoogle判定。ネットで調べると、「道端の南米原産の帰化植物。美しいものはオキザリスの名前で流通」。近寄ってみると可愛いじゃない。

 

良く手入れされている花壇。キンギョソウが満開。

 

あまり見かけない花。

御判定はせり科のオルラヤ。

 

これなら私でもわかります、クレマチス。日本のテッセン(カザグルマ)が原種で、海外を経ていまや2千種以上の園芸種があるという。

 

白いクレマチス。

 

オーストラリア西部のワイルドフラワーの一種、ボトルブラッシュ。瓶洗いの名前通りの花の形。

 

以下、しばらくはバラ特集。

 

ピンクのバラ。

 

柔らかそうな、淡い上品なピンクのバラ。

 

こちらもほぼ同じ。

 

白バラ。

 

バラ?

 

濃いピンクのバラの館。

 

裏側

 

白いバラの館。

 

最後は、三鷹台駅北側の神田川に飾られた鯉のぼりがずらり。子供たちが作ったらしい。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

伊坂幸太郎『PK』を読む

2023年05月17日 | 読書2

 

伊坂幸太郎著『PK』(講談社文庫い111-5、2014年11月14日講談社発行)を読んだ。

 

裏表紙にはこうある。

人は時折、勇気を試される。落下する子供を、間一髪で抱きとめた男。その姿に鼓舞された少年は、年月を経て、今度は自分が試される場面に立つ。勇気と臆病が連鎖し、絡み合って歴史は作られ、小さな決断がドミノを倒すきっかけをつくる。三つの物語を繋ぐものは何か。読み解いた先に、ある世界が浮かび上がる。

 

「PK」「超人」「密使」の三つの中編から成るが、最後まで読むと、現代においてヒーローは果たして可能かというテーマを持つ一つの長編になっている。

 

PKは、サッカーのペナルティー・キックという意味であるが、手を触れずに精神の力でものを動かす超能力psychokinesis(サイコキネシス、念力)との意味もある。

 

 

「PK」

ワールドカップのアジア予選リーグ最終戦。不調だった小津は、予選敗退をはねのけるように奇跡的なドリブルをしてゴール前へ突進したが、倒された。PK(ペナルティー・キック)だ。(2001年)

 

父親(作家)はゲームを止めない幼稚園児、TVを見続ける兄に対し、次郎君の恐怖体験話でっちあげて、しつけをした。

 

57歳で大臣になった男は、幹事長から嘘をつくように強要、脅された。その後、彼は「子供の頃、父は次郎君の恐怖話をしてしつけをした」と秘書官に語った。さらに10年前、小津がなぜPKを決めることができたのか調査を命じた結果について尋ねる。(2011年)

 

作家(三島+)が出版社へ呼び出された。知らない男がいて、膨大な書き込みがなされた原稿を見せて、直すことを強く求められた。作家は迷う。(1984年?)

 

女が男に語る。「最近、噂の超能力者の話、知ってる?」「どこかで誰かを殺す人。でね、その犯人が殺人を犯すのを、事前に予知しちゃう人がいるんだって」「そして、殺人が起きる前に、その殺人者を殺しちゃうの」。

試合前、小津選手は、一人息子が誘拐されて、点を取れと命じられていた。その結果、空回りしていたとの説もある。

 

こんな風に、A,B,C,Dと時間を飛び越えて切れ切れに話は進む。しかも、最後の「密使」で過去の出来事を変えるプロジェクトが行われるので、話は複雑になる。読み返しが必要な小説なのだ。

 

 

本書は2012年3月講談社より単行本として刊行。

 

 

私の評価としては、★★★★☆(四つ星:お勧め、 最大は五つ星)

 

話は切れ目なく面白いし、登場人物は興味深く、会話もひねりが効いているし、伊坂節が冴えているのだが、話が複雑すぎる。

 

時間を飛び越えた話が切れ切れに進み、最後の「密使」になると、過去の出来事を変えるプロジェクトが行われるので、話は複雑怪奇。読み返しながら、時代を確認しながら再読する人はどのくらいいるのだろうか。

 

 

伊坂幸太郎の履歴&既読本リスト

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

母の日に届いた花は鉢植えの「アジサイ フェアリーアイ」

2023年05月16日 | リタイヤ生活

 

豪華な花を頂いた。

 

育て方

説明書のを読むと、初心者は自信がなくなる。

「強い直射日光は花を傷めますが、毎日数時間日光が当たらないと花の色が悪くなります。」

「気温が高い時には毎日水をあげて下さい。開花期~夏は朝夕2回。しかし、受け皿に水を溜めるのは根腐れの原因になるのでやめましょう。」

「置く場所は、戸外の風通しのよい、午前中だけ日の当たる場所。」

 

ベランダに置いて、ガラス越しに眺めて見た。これでも、まあまあ楽しめるかな。ときどき出してあげよう。

 

剪定(このあたりでもう限界)

「花が終わったら7月中までに花から3節で切ると(花芽が残るので)、翌年も咲きます。」
「剪定しない枝は、秋には花の色が緑色に、そして次第に赤っぽくなります(秋色アジサイ)。この枝は翌年咲きませんが、樹形を整えるため3節目で剪定してください。」

そういえば、季節外れのアジサイが褐色になって咲いているので、アジサイの新種?と思っていた。あれ、秋色アジサイって言うんだ! 枯れたままにしてるんじゃないよねとも思っていたのだが。

 

植替え(無理、無理!)

「お届けの鉢は根が一杯張っているので、花後の梅雨時期に一回り大きい鉢に根鉢を崩さずに、培養土を用いて……。」

 

さて、当面の間、たっぷり花を楽しんだ後は、どうなりますやら。

 

 

1株から6本の茎が生えていて、1つの茎に下の写真のように多くの花が押し合って咲いている。

 

花々の真ん中をかき分けると、その下には次は我々だと待ちかねた花や蕾が待ち構えている。

 

葉も濃い緑で、通常のアジサイより力強いような気がする。ひいき目かな?

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

一穂ミチ『うたかたモザイク』を読む

2023年05月15日 | 読書2

 

一穂ミチ著『うたかたモザイク』(2023年3月27日講談社発行)を読んだ。

 

講談社の内容紹介

『スモールワールズ』『光のとこにいてね』で話題の著者、一穂ミチのきらめきの欠片を集めた作品集。病める時も健やかなる時もーー。あなたの気持ちにぴったり寄り添ってくれる13の物語。甘くてスパイシーで苦くてしょっぱい、味わい深いあなただけの人生がここにある。書き下ろしショートストーリー「透子」も収録。

 

253頁で13編だから、平均19頁の短編というよりショートショートに近い。

 

「人魚」

――あのさ、今まで黙ってたけど、人魚なんだよね。
僕の恋人は、人魚らしい。少なくとも本人はそう主張する。……

と始まる。

(熱海の「秘宝館」が出てくる。私は新婚の時、両親と4人で熱海に行き、時間が余って、わけもわからずに秘宝館に入ってしまった。「あっ、これか。まずい」と思い、足早に通り抜けるのに、親父はじっと足を止めていて、困った。誰もが無言だった。)

 

「Melting Point」

人気のショコラティエ・千里の作るチョコレートをアレルギーで食べてあげられない恋人の実苑。二人の濃厚なベッドシーン。

 

「Droppin‘ Drops」

バイト的に雑誌モデルをしている高校性の飴村杏は、同級生で4人組で芸能活動しているそれほど冴えない藤井糸保になぜか夢中になった。糸保のブログに熱心に「キャンディ」の名でこっそりコメントを続けていた。

 

「永遠のアイ」

“なりすます”新種のウィルスが出回っていて、婚約者からのメッセージが届いた。「ごめん、残業して即寝だったから返信できなかった、おはよう‼」文章の感じ、無意味なエクスクラメーションマーク二つなど彼の癖そのままだった。しかし、本人ではない。昨年死んでしまったから。Web上の本人のデータ、あらゆる痕跡を収集して本人らしさを習得して、勝手にSNSを更新したり、メッセージを送ったりするのだそうだ。私はしばらく亡くなった彼とやりとりし、架空のデートもした。

 

「レモンの目」

ときどき現れる黒猫を可愛がっていた。彼氏はセキュリティ的に問題だと大反対し、結局彼とは別れることになった。その後、耳に結んだ紙に幼い字で「こんばんは、ミミに……」とメッセージがあった。そして、変な手紙になった。

 

「ごしょうばん」 ごしょうばん(ご相伴)という妖怪の話。

「ツーバイツー」 双子の兄弟と夫婦になった似た女性二人の、夫婦交換のエロ話。

「Still love me?」「BL」 BL(ボーイズラブ、男同士の恋愛)

「玉ねぎちゃん」「sofa&」 略

「神さまはそない優しない」 死んで猫になり、偶然のことに嫁に拾われた男のおもろく、びっくりし、泣ける話。

「透子」 ちょっととろい女の子のせつない話。

 

 

初出:『光のとこにいてね』のヒットで、2011年から2022年に各種メディアに掲載されたショートストーリーに書下ろしの一篇(透子)を加え、あわてて1冊として出版したと邪推した。

 

 

私の評価としては、★★★★☆(四つ星:お勧め、 最大は五つ星)

 

10年間の間に書いた(書き捨てた)超短編を集めたものだから、当然テーマはバラバラ。しかし、多数のBL小説執筆で鍛えた技巧が光る。

 

多彩なテーマなので読者の好みによって面白くないものも混じるだろうが、著者のストーリーテイラーぶり、描写力には感心するだろう。

 

「永遠のアイ」、「レモンの目」は話の仕組みが新鮮で面白い。「神さまはそない優しない」、「透子」はしみじみとして良い話。

 

 

一穂ミチ(いちほ・みち)の略歴と既読本リスト

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

林真理子の略歴と既読本リスト

2023年05月14日 | 読書2

 

1954年4月、山梨県山梨市生まれ。日大学藝術学部文芸学科卒業。コーライター。
1982年エッセイ集『ルンルンを買っておうちに帰ろう』がベストセラー。
1986年『最終便に間に合えば』『京都まで』で第94回直木賞受賞。
1995年『白蓮れんれん』で第8回柴田錬三郎賞受賞。
1998年『みんなの秘密』で第32回吉川英治文学賞受賞。
2000年直木賞選考委員、2005年吉川英治文学賞選考委員に就任。
2013年『アクレピオスの愛人』で第20回島清恋愛文学賞受賞
2020年第68回菊池寛賞受賞
2022年野間出版文化賞受賞

1990年、36歳でサラリーマンの男性と結婚し、44歳で高齢出産。7月
2022年7月日本大学理事長に就任

その他、『「綺麗な人」と言われるようになったのは、四十歳を過ぎてからでした』
『綺麗な生活』『不機嫌な果実』『東京』『最初のオトコはたたき台』『私のこと、好きだった?』『下流の宴』『RURICO』 『フェイバリット・ワン』『中島ハルコはまだ懲りていない』『綴る女 評伝・宮尾登美子』『李王家の縁談』

エッセイ他『“あの日のそのあと”風雲録 夜ふけのなわとび211』『やんちゃな時代』『いいんだか悪いんだか』成熟スイッチ

林真理子他『売れる小説の書き方。』
林真理子訳『P.S.アイラブユー』

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

林真理子『成熟スイッチ』を読む

2023年05月13日 | 読書2

 

林真理子著『成熟スイッチ』(講談社現代新書2683、2022年11月20日講談社発行)を読んだ。

 

講談社の内容紹介

昨日とは少し違う自分になる「成熟スイッチ」はすぐそこにある――。
ベストセラー『野心のすすめ』から9年、人気作家が成熟世代におくる待望の人生論新書。

日大理事長就任、「老い」との近づき方など、自身の成熟の現在地を明かしながら、
「人間関係の心得」「世間を渡る作法」ほか四つの成熟のテーマについて綴っていく。

先輩・後輩世代とのつき合い方、自分の株が上がる「お礼」の方法、
会話を面白くする「毒」の入れ方など、著者ならではの成熟テクニックが詰まった一冊!

<本書のおもな内容>

序 章  四つの成熟

第一章 人間関係の心得  愛は惜しみなく/人づき合いは変化していく/成熟を教えてくれた人/広がる人脈と後輩世代/女と男の距離

章間 私の成熟スイッチ・1  未熟者が「長」になるまで

第二章  世間を渡る作法  感謝の流儀/品性が試される時/社交のタブー/話術のスパイス/時間を制する者、世を制す

章間 私の成熟スイッチ・2  王道を行くか、センスで生きるか

第三章  面白がって生きる  お金を味方につける/仕事をどう面白がるか/読書の快楽/遊びの本気、出好きの好奇心

章間 私の成熟スイッチ・3  生き残るのは変化するもの

第四章  人生を俯瞰する  「俯瞰力」と「自己愛」の効用/老いとの近づき方/家族が教えてくれる成熟/レールに乗ってーーあとがきにかえて

 

小学生の林さんは、運動会の連絡係を割り当てられて、「用具係りはバカでもできる。私なんて連絡係だもん」とふれ回って、クラス中から総スカン。生徒会長選挙に出る友人の推薦人にどうしてもなりたいと押し切って、落選。推薦人にしたから落選と言われて、「引っ込み思案の出たがり」になってしまった。

その後も成熟した大人とは程遠かった林さんが、成熟スイッチが次々入って、ついに日大理事長になってしまった。

 

 

私の評価としては、★★☆☆☆(二つ星:読むの?  最大は五つ星)

 

要するに、昔の私はひどかったが、今は堂々と大きな人間になったという自慢話。

昔の若かった自分は天辺目指してこんなこともやったと胸を張って語っている。

 

成功者の自慢話は、通常は読者に参考となる処世訓が述べられるのだが、若い時の林さんはあまりにも出たがり、野心丸出し、過激で、ミイハー、えげつなく腰巾着なので、普通の人に役立つものではない。なお現在の林さんは、出たがりは基本変わらず、ミイハー他は少なくとも表面的には抑えられている。

 

林さんは多くの優れた人と付合っていて、それを自分の肥やしにしていると思う。そんな人たちに可愛がられる林さんには憎めない、何か一途なものがあるのだろう。

さらに、売れる本を次々と出すのだから書く才能があるのは証明されている。

 

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

5月(1)の花

2023年05月11日 | リタイヤ生活

 

5月1日(月)に届いた花

ダイアンサスはカーネーションの間違い?

 

ベニバナが一つだけしか咲いてないので、まだ寂しい。

 

3日経って、ヒマワリはまだ咲ききっていない?

 

カーネーションも五分咲きか?

 

 

 

ゴールドスティックはず~とこのままの姿を保つはず。

 

2022年5月にゴールドスティックをドライフラワーにしたのに、以下の写真のように1年経過した現在でもほとんで変わっていない。

 

赤い千日紅は、まだ千日経っていないが既に色あせている。下から見ると、まだ多少赤いのだが。

 

 

さて、今回のベニバナはまず黄色の花を咲かせて、

 

黄色からオレンジ色になり、赤味を帯びてくる。紅色の染料や食用油の原料になる。

 

剣のようなニュウサイラン?

 

4日後、カーネーションはほぼ満開。

 

1週間後、カーネーションはまだまだ若い者には負けんとの意気。一方、ヒマワリは花びらがばらけてきて、そろそろ。

 

ベニバナは黄色がほぼオレンジ色になって爛熟期?

 

一体、ベニバナの花の下の球はなんなのか、割ってみた。

下の方が固まりで、途中から花びらが立ち上がっている。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする