ベストセラー『チーム・バチスタの栄光』の第6作にして田口&白鳥シリーズ最終巻!
「東城大学病院とケルベロスの塔を破壊する」――東城大学病院に送られてきた脅迫状。高階病院長は、院内の厄介事を一手に引き受ける愚痴外来の田口医師に、犯人を突き止めるよう依頼した。田口公平と厚生労働省の変人役人白鳥佳輔の凸凹コンビは、Ai(オートプシー・イメージング/死亡時画像診断)センターを守れるか。
ケルベロスとは、地獄の番犬、冥界の犬で、三つの頭を持つ。
私の評価としては、★★★(三つ星:お好みで)(最大は五つ星)
登場人物が誰もかれも性格が極端でわざとらしい。シリーズの最初から読んでいれば、おなじみとなって、のれるかもしれないが、いきなりとんでもない言葉を聞かされたり、行動をとったりされても、しらけてしまう。
なにかというと、シリーズ前回の話を持ち出すのは、止めてほしかった。
犯人はすぐバレバレだ。
アリジゴクはカゲロウの幼虫で、大人になるとウスバ・カゲロウになる(ウスバカ・ゲロウではない)。
海堂 尊(かいどう たける)
1961年千葉県生まれ。千葉大学医学部卒業、同大学院医学博士号取得。
外科医を経て病理専門医。
2009年より独立行政法人・放射線医学総合研究所・重粒子医科学センター・Ai 情報研究推進室室長。剣道3段。
2006年『チーム・バチスタの栄光』で、「このミステリーがすごい!」大賞受賞。
その他、『ナイチンゲールの沈黙』『ジェネラル・ルージュの伝説』『イノセント・ゲリラの祝祭』『アリアドネの弾丸』『ケルベロスの肖像』『トリセツ・カラダ』『死因不明社会』『ジーン・ワルツ』
登場人物
田口公平 主人公、東城大学医学部付属病院不定愁訴外来責任者。
白鳥圭輔 厚生労働省の技官、兼医療過誤死関連の準備室室長。「ロジカルモンスター」「火喰い鳥」、公平の師でもある。
高階権太 東城大学医学部付属病院病院長。50代半ば。稀代の策士。
藤原真琴 不定愁訴外来専任看護師。美味しいコーヒーを入れてくれる。
黒崎誠一郎 臓器統御外科ユニット教授・リスクマネジメント委員会副委員長。重鎮。
兵藤勉 神経内科学教室助手兼医局長。医局長の座を譲った公平に感謝。院内の噂に詳しい「廊下トンビ」。
島津吾郎 放射線科准教授。田口の学生時代の親友で雀友、同期。
三船 東城大学医学部付属病院事務長。
東堂文昭 マサチューセッツ医科大学上席教授。Aiセンターのウルトラ・スーパーバイザー。日本人で最もノーベル医学賞に近い人物。派手なパフォーマンスを好む。顕微鏡レベルの解像度を誇る世界に3台しかない「リヴァイアサン」をAiセンターに寄贈。
姫宮香織 白鳥の部下。ファンキー・ヒロイン。
彦根新吾 房総救命救急センターの病理医。Aiセンター副センター長。田口や島津の2年後輩の麻雀仲間。
桧山シオン ドイツ・ジュネーブ大学准教授。画像診断の名手。
南雲忠義 元極北市監察医務院院長。
西園寺さやか 医療ジャーナリスト。網膜色素変性症で顔をマスクで覆い、声帯ポリープ手術のため、電子音で会話する。