hiyamizu's blog

読書記録をメインに、散歩など退職者の日常生活記録、たまの旅行記など

2月(1)の散歩

2023年02月27日 | 散歩

 

寒くて家に閉じこもりがちで、しかも花の少ないこの季節、花だよりのネタが少ない。

珍しく鮮やかな黄色を見かけた。

 

近づいて見れば、ロウバイだ。

 

何の木だろうか、それにしても赤い実をつける木は多い。

 

鈴なりなのはレモン? これだけあっても自分の家だけでは使いきれないのではと余計な心配をする。オーストラリアのパースで、塀から飛び出したレモンに「ご自由にお持ち帰りください」との札がぶら下がっていたのを思いだした。

 

ちょっと来るのが遅すぎた。天にも伸びる木を空師(そらし)がほぼ切り落としたところだった。

空師は、切り落とした枝が落ちて危険を与えないようにしたり、切り取った幹が売れるようにカットしてそれを収入源にするとTVで聞いたのだが?

 

何回か訪れた井の頭通り宮前5丁目の交差点にある「CAFE CITRON」のシャッターが閉まっていて、おはぎの店の開店予告が貼ってある。

 

「またですか?」と言いたくなる。時節柄、困難な状況ではあるが、1年持たなかったのではないだろうか。「CAFE CITRON」の前の店も1年足らずで消えた。まあせめて、負債が膨らまないうちの撤退であることを祈ろう。

 

時々通るお宅に生垣、ピラカンサの実がいっぱい。年何回目かな?

 

東急の出口で見つけたジュース販売機。上にオレンジの実が見えるからまさに100%オレンジだ。

ヨセミテ国立公園帰りにあったオレンジジュース販売機と同じだ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

子供時代を訪ねて

2023年02月26日 | 個人的記録

 

今日は、年寄りの昔昔、超ローカル、個人的な思い出話。

 

もうはるか彼方となった昔の我家は東京渋谷区西原町にあり、結局そこに30年近く住み続けた。西原町と上原町の境目近くにあり、途中から上原町から西原町へ町名変更になったのだが。

 

我が子ども時代、朝鮮戦争が始まった頃、1950年代の西原には、空地も多く、ちょっと歩けば畑もあった。丘の上の大山公園を、年寄達は「あそこは狼谷だよ」と言っていた。家の向かいの空地にバラックを建てて住み着いたおじさんは蛇を捕まえてコンロで焼いて食べていた。私も毎日もちあみを振り回してトンボを追いかけ、川に入ってザリガニ釣りをした。夏の夕方は、家から道路に出て来て、大人は夕涼み、子供たちは駆け回っていた。東京の山の手はそんな田舎だった。

 

小学生のときはもっぱら近所の子供と車の通らない裏道で三角ベースの野球で遊び、中学生になると世界は少しだけ広がり、隣町の友達の家へよく遊びに出かけた。西側に隣接する大山町は、明治の最初に紀州徳川家の一族が住みはじめ、やがて宅地分譲して徳川山と呼ばれるお屋敷町となった。我家は、といっても借家だったのだが、大山、西原と上原駅前商店街の境目にあった。

 

1950年代半ばから高度成長が始まると、まっさき立派になっていったのは駅前の商店街だった。2階建てになり、大きな看板に屋号を書いた店が次々と立ち並んだ。今なら普通の小さな商店なのだが、当時私はえらく立派な店で、商売ってもうかるんだなあと思っていた。向かいのバラックも壊されて立派な家が建ち、おじさんはいなくなっていた。

 

高校に入り電車通学するようになると、私の行動範囲が広がり、新宿、渋谷へ出入りして地元では遊ばなくなった。大学も自宅から通い、新宿の街はネズミの穴まで知っている気になっていた。家にはほぼ寝に帰るだけになった。そして、結婚して埼玉県、東京のはずれ、横須賀、横浜と引越しを繰返し、西原とも縁遠くなった。

 

1978年に小田急線に千代田線が乗入れるようになると、厳しいカーブにあった代々木上原駅が150メートルほど西へ移り、わが家の真ん前にやってきた。駅は西原町にあるのだが、南側の町名の代々木上原駅のままだった。地下鉄との乗換のため急行も止まるようになったのだが、新宿と下北沢の狭間にある代々木上原は駅の北側にしゃれた小さな店が幾つか並ぶようになっただけで、基本的に住宅街のままで大きな発展はなかった。

 

もう十年以上前になるが、出張帰りに代々木上原駅に電車が止まり、ふと気まぐれで駅を下りた。まずはと、駅の北側に出た。昔は山の中腹にしがみつくように住宅が並んでいたのだが、工夫をこらして自己主張する小さな店が並んでいた。なじめないまま、元の駅前、東口にまわる。紅谷という大きな菓子屋はなくなっていたが、坂下のパン屋と金物屋がそのままのたたずまいで、なんだかニンマリしてしまった。
線路の南の通りを西に、かつてのわが家を目指す。街並みも、店もまったく変わっていて面影もない。我が家の跡地にはアパートが建ち、周辺は変貌し、想い出が湧き出してこない。ならばと、子供の頃の遊び場、裏道へ回ったが、道はそのままなのに、まったく違った世界になっていた。
ザリガニ取りの川は暗渠になり、その川の上はくねくねと続く細い散歩道になっていた。歩くと、いかにも裏側ですという家のたたずまいが、そのまま見えた。

 

しばらくぶらぶらして行き止まりの路地に入り込んで立ちすくんだ。一瞬で子供の頃の世界にタイムスリップしてしまった。小さな家の入口、傾いた門柱、苔むした低い階段。倒れそうな小さな日本家屋。数十年経っているのに、まったく変わっていない幻のような光景がそこにあった。

 

また行ってみたくなる。いや、あの場所のあの光景はそのまま心にしまって置こう。西原にはまだ私の子供時代がそのままあるのだから。

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

井之頭公園散歩から「Soup Stoch Tokyoへ」

2023年02月25日 | 散歩

 

2月中旬、朝9時、井の頭公園へ散歩開始。

途中の児童公園で体操する人を見かけた。スクワットよりきついブルガリアン・スクワットをしている。

ただし、正式には、両手は胸の前か、頭に後ろに組み、足の甲をベンチに乗せて、胸を張って背筋を伸ばし、右ひざが直角に曲がるまで沈み込むのだが。とか言って、私にはきつすぎて、まともにはできないのだが。

 

三角公園に入り、枝垂桜?

 

品種改良が進んで、サザンカとツバキの区別は難しくなっているが、

花ごと落ちているのでツバキだろう。

 

こちらも、満開のツバキ。

 

超高級マンションの広い庭には早やサクラ?

 

枝も花もサクラだろう。

 

定点観測地点をちょっと離れたところからパチリ。

井の頭公園で一番高い樹木は、ひょうたん橋北側にあるケヤキで、高さは35.0メートルだというが、どの木なのか下からでは簡単にわからない。 

 

スイセンの花が皆、南東の方向を向いていた。

 

人影まばらな七井橋。朝9時半は静かそのもの。

 

扇を広げたようなマンションだが、2棟に分かれている。

 

井の頭公園には都内で数少ないハンノキ(榛の木)林があったが、台風で多くの木が倒れた。「ハンノキ林再生」が、井の頭文化園の北側対岸にある養成場で行われている。ハンノキは低地や湿地に自生する落葉高木。

この写真の奥の道で手をつないだアベック(死語)が歩いていて、見ないふりしてしっかり見ていた。やはりハグして、おっと、見てしまった、チュウしていた、真昼間から! 我々の頃は、夜だけだったぞ。

 

 

公園を出て、井の頭駅へ。12時になったので、ランチ処を探す。

目の前に、井の頭線駅ビル・キラリナ京王の1階南側に「Soup Stock Tokyo」がある。アトレ吉祥寺には家で食べる冷凍パックの販売店もあるが、家で食べると後始末など面倒だ。ここは48席あって店内で食べられる。

 

私は、ゴッホの玉ねぎスープS、ミネストローネのSと白ごまご飯と、カフェオレ。

 

相方は、豚肉とトマトのストロガノフR、石窯パン、カフェオレ。

 

昼時は満員で、回転は速いが行列だった。男性2名が並んでいたが、持ち帰りで、他は女性ばかりで、ハーレム状態??

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Bo-peepで一休み

2023年02月23日 | 食べ物

 

吉祥寺で買物の帰りにカフェ「カフェBo-peep(ボーピープ)」に寄った。3か月ぶりで前回が7回目。こんなに客が少なくて大丈夫かしらとこちらが心配になるほどなのに、しぶとく営業を続けている。小さな店で、いつもきれいに、心地よく整えていて、いつ行っても同じ中年の女性2人で切り回している。余計なお世話だが、半分趣味で、固定費が少ない状態で経営しているのではないだろうか。

 

 

私の注文は、野菜と鶏肉の巻物(?)。これでも腹八分目にはなる。

 

相方はサンドウィッチ。

 

こちらもそれなりにボリュームがある。サンドと野菜の半分が私に下された。

 

私はブレンドコーヒー。好みを聞かれて、いつものメニューにある「深め」「浅め」などから選ぶのだが、口頭で聞かれて困り、適当に苦みより酸味で、まろやかよりスッキリ味と言ったような気がする。私のために一杯淹れてくれたのが、これで、本当に飲みやすくさわやかでした。

 

カップをひっくり返すと、ウエッジウッド。

 

相方はダージリンティー。

 

ティーソーサーの真ん中の花がかわいいと裏を見ると、

 

「令和4年11月11日 Fujie」??

 

壁には、店名「Bo-peep」の由来であるマザーグースの『Little Bo-peep』という唄に出てくる羊飼いの女の子と11匹の羊の絵が掲げられていた。

 

たまにしか寄らないで申し訳ないが、この心地よい店がいつもここにありますように!

 

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「育業」川柳、受賞作

2023年02月22日 | 世の動向

 

東京都は育児休業の「休む」というイメージを一新するため、育児休業の愛称として「育業」の理念を浸透させようとしている。第一生命保険株式会社の「サラ川」のスピンオフ企画として「育業」川柳コンクールを実施し、1,375件の応募の中から受賞作が発表された

 

大賞  「押してくれ パパの背中と ベビーカー (息子の独り言)」

 

優秀賞

  「育業は 妻が上司で 私部下  (アカエタカ)」

  「人不足 深刻なのは 家のほう (2児のパパ予備軍)」 他2句

佳作

  「育業で 育てられるの 子より親 (しげ三)」

  「育児せず 休むだけなら いくじなし (瑠珂(るか))」

  「パパ挑戦 両手震える 子のお風呂 (けんちゃん)」  他20句

 

 

「サラ川」に比べ、まだ応募作が少ないためでしょう、ひねりが少なく、表現の工夫がたりない作品が多いという、上から目線の私の感想でした。心に応える現実の深刻度がまだ少ないためもあるでしょう。今後に期待しましょう。何を期待するんだ!

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

窪美澄『夜に星を放つ』を読む

2023年02月21日 | 読書2

 

窪美澄著『夜に星を放つ』(2022年5月30日文藝春秋発行)を読んだ。

 

文藝春秋BOOKSの作品紹介

かけがえのない人間関係を失い傷ついた者たちが、再び誰かと心を通わせることができるのかを問いかける短編集。

コロナ禍のさなか、婚活アプリで出会った恋人との関係、30歳を前に早世した双子の妹の彼氏との交流を通して、人が人と別れることの哀しみを描く「真夜中のアボカド」。学校でいじめを受けている女子中学生と亡くなった母親の幽霊との奇妙な同居生活を描く「真珠星スピカ」、父の再婚相手との微妙な溝を埋められない小学生の寄る辺なさを描く「星の随に」など、人の心の揺らぎが輝きを放つ五編。

 

第167回直木賞受賞作。224ページと薄い単行本に5編の短編。

 

 

「真夜中のアボカド」
コロナ自粛期間、アボカドの種から芽が出るのを期待している32歳の綾は、婚活アプリで出会った恋人・麻生との関係がはっきりしない。30歳を前に早世した一卵性双生児の妹・弓は30歳の時、脳内出血で突然死んでしまった。彼氏だった村瀬は弓をなかなか忘れられない。綾は村瀬君に最後に言った。「あれが双子座の星だよ。あの星は弓ちゃんと私」

 

「銀紙色のアンタレス」
16歳の真は海で泳ぎたいと夏休みにばあちゃんの住む海辺の町に向かう。幼馴染の朝日も来るという。ばあちゃんの家には近所の相川さんの娘さん・たえさんが赤ん坊の歩(あゆむ)を連れて来ていた。花火をしながら朝日が言い出した。「あのね……」

 

「真珠星スピカ」
女子中学生・佐倉みちるは、亡くなった母親の幽霊に教えられながら家事をしている。みちるは学校で瀧澤さんたちからいじめを受け、担任の船瀬先生が単純に介入するのでよけいにひどくなって、三輪先生のいる保健室登校していう。

 

「湿りの海」
1年前、37歳の猿渡の、妻・希里子は3歳の娘・希穂を連れて恋人とアリゾナに行ってしまった。隣にシングルマザーの船場さんが3歳の沙帆を連れて引っ越してきた。

 

「星の随(まにま)に」
父の再婚・渚さんと心通わぬまま暮らし始めて2年になる小学4年の想は、塾の生き帰りの電車から3か月に1度しか会えない母さんのマンションが見える。……想は父に言う。「…僕のまわりには好きな人しかいないよ」

 

 

私の評価としては、★★★★★(五つ星:読むべき、 最大は五つ星)

 

こんないい話、紹介文を詳しく書くのもどうかと思うし、感想をくどくど書くものいかん!

 

ちょっとオールドファッションだが、読んでいるときは切なく悲しいが、読み終わると心が清らかになったように感じる小説たち。窪美澄さんに「ありがとう」とだけ言っておこう。

 

窪美澄の略歴と既読本リスト

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2月(1)の花

2023年02月19日 | リタイヤ生活

 

2月6日に届いた花

 

2日後、早やほぼ満開?

 

紫、ピンクのバラはほぼ開き、黄色は開きかけく。

 

薄桃色、薄紫のスイートピーは淡い色で満開。

 

薄紫のリュ―ココリーネ、薄い花びらがか弱そう。

 

3日後、良く見ると、左側の3つほどの花が枯れかかっている。

 

しかし、真ん中に蕾が3つほど「次は私よ」と満を持している。

 

 

名前だけはけっこうなただの葉っぱ、サンデリーホワイト。

 

1月16日に届いた花の中で未だ千日紅だけが一輪挿しの中で余命を過ごしている。

 

2022年6月の花にあった千日紅をドライフラワーにしたが、赤色がピンクに、そして幾分赤味がかった程度になったが健在だ。

 

それにしても、黄色い玉のゴールドスティックは色艶も変わらず、どうなってるの?

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「浅草 茶寮 一松」でランチ

2023年02月17日 | 食べ物

 

知人のご招待で浅草雷門の「浅草 茶寮 一松」でランチした。

 

市街地にいきなり料亭風の門。

 

門を入ってすぐ右手に大きな鯉が泳ぐ池。

江戸情緒たっぷりの庭を通り、伝統和風建築の玄関で靴を脱ぎ、廊下を歩き、中庭風の石畳を渡って一間に案内された。テーブル席なので一安心。障子をあけると、屋根のある坪庭。二階に大広間があるようだが、混みあった市街地に狭いながらよく別空間が構築できたものだ。

 

本格会席料理の始まり、始まり!

 

前菜 筍と芹のお浸し、手巻サーモン・花蓮根、厚焼き玉子、巻海老、黒豆松葉さし

 

お椀 蛤の酒蒸し

 

お造り マグロとひらめの2種盛り

 

焼物 蕗の薹(とう)、鰆味噌焼き、焼筍、炭ゴボウ、ミョウガ

 

蓋物 海老芋饅頭、アナゴ甘煮、菜の花、野菜あん

 

温物 茶碗蒸し

 

揚げ物 そばと白魚磯辺焼き、海老、きのこ東寺揚げ、青唐、スダチ

 

御食事 鯛ご飯、汁、香の物

 

水菓子 イチゴ(あまおう)、キューイ、ミカン(せとか)

 

日常とは違う空間で、気の合う知人と会話しながらの、目からも、舌からも味わう極旨の料理、結構でした。

 

近くにあった「久保田万太郎生誕の地」の碑

大学卒業までの26年間、この地に住み、下町の義理と人情を描写した小説、戯曲を残した。

 

「一松」から国際通りを渡ったところにある「清光寺」の境内に昭和の大スター「長谷川一夫の碑」があった。思えば私の子供の頃、美女といえば山本富士子、美男といえば長谷川一夫であったのだよ、おのおのがた!

 

東京に何十年も住んでいて雷門の実物を見たことないと言ったら、5分ほどの距離だからと案内してもらった。

 

余りにも混んでいるので、遠くから眺めただけ。

 

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

垣谷美雨『もうわかれてもいいですか』を読む

2023年02月15日 | 読書2

 

垣谷美雨著『もうわかれてもいいですか』(2022年1月10日中央公論新社発行)を読んだ。

 

58歳の主婦・澄子は、横暴な夫・孝男との生活に苦しんでいた。田舎の狭いコミュニティ、ギスギスした友人グループ、モラハラ夫に従うしかない澄子を変えたのは、離婚して自分らしく生きる元同級生との再会だった。勇気を振り絞って離婚を決意するも、財産分与の難航、経済力の不安、娘夫婦の不和など、困難が山積。澄子は人生を取り戻せるのか? 平凡な主婦による不屈の離婚達成物語

 

 

澄子は忌中の葉書を受け取った。高校の同級生の雅代からで58歳の夫が亡くなったのだった。羨ましいと思った。我慢ばかりのつまらない人生。一日も早く自由になりたい。離婚しかないが、自分の稼ぎだけでは暮らせそうにない。

 

 

原田澄子:58歳。田園に囲まれた端から端まで15分で歩ける城下町に住む。給食センターでバイト。車で20分足らずの実家に母が住む。30年も鬱積、屈辱が溜まっていて夫源病。

望美:澄子の長女。33歳。東京に区役所勤めで結婚する気なし。

香奈:澄子の次女。30歳。洋輔と結婚して息子爽太がいる。

原田孝男:59歳。威張ってはいるが、気が弱く、一人では何もできない。被害者意識で固まる。

 

千鶴:澄子の親友。スポーツ万能。DV夫をもつ。

美佐緒:高校での親友。大学へ進学し東京で結婚。最近離婚し、パートでルームシェア―で暮らす。実家は地元のカフェ・ムラタ。

小夜子:地元の酒屋に嫁いだ同級生。大の噂好き。

 

 

私の評価としては、★★★☆☆(三つ星:お好みで、最大は五つ星)

 

話の筋道としては納得できるし、描き方は間違っていないのだが、ただ執拗すぎてうんざりする。

 

孝男の態度は、いくら何でも田舎だといっても今時極端に悪る過ぎる。読んでいて反省点を抱える私としても、一本道で延々と旦那の悪口が続くのには、わかった、わかったとうんざりする。

奥さんは旦那が近づいただけで鳥肌立つような状態だと自分でも分かっていて、このままで過ごせると思っているのだろうか。旦那さんがいくら鈍くてもと思ったが、ふと背中が涼しくなったのは何故か?

 

 

垣谷美雨の略歴と既読本リスト

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

リストランテ・イマイでランチ

2023年02月13日 | 食べ物

 

近くに来たからと寄ってみたが、満員で何回か断られていた「リストランテ・イマイ」。どなたかの誕生祝いでランチを予約して、今回は堂々と訪れた。
中道通りから、既に閉店の「一圓ラーメン」の十字路、「ふらわーしょっぷ・はなゆき」の手前を左折する。井の頭通りからは、左手にローソンを見て、右手のお茶の水ゼミナールのある路地を右折すると、イタリア国旗が見える。

民家の間の路地を恐る恐る入るようにして、入口に至る。

 

ごく狭い店内は1室のみで、テーブルが5つ、斜めに向かい合って座るなど12人で満席。サーブする方は2人で、中年と若者の男性で、プロフェッショナルという感じ、差別?

 

 

「シェフお任せのDÉGUSTATION(デギスタシオン、小皿料理)」と、スタンダードコースがあるが、我々が頼んだのは当然後者。

 

私の前菜はオーストリア産モルタデッラ(ハム)に乗ったサラダ。ハムはカンナで薄く削ったよう。

 

相方は、大分直送鮮魚のカルパッチョに乗ったサラダ

 

二人とも湯布院産ニンジンスープ。臭みはもちろんなく極旨。

 

パンが配られる。

その後も2種配られたが、自家製ではないだろうに、どうしてレストランで食べるパンはおいしいのだろう。

 

私のパスタは、飛騨牛のラグー(ミートソース)のタリエリーニ。

 

相方は、北海道産貝類とフルーツトマトのキタッラ(+α)

 

私のメインは、飛騨牛5等級シンタマのタリアータ(+α)。上面はあくまで柔らかく、下の面はしっかり焦げてパリッとしていて触感が良い。

 

大分直送鮮魚のロースト ヨーロッパ産茸と天使の海老のスープ仕立て。魚の下の茸のスープで極旨との事。

 

私のデザートは、チョコラーダジェラート アーモンドのキャラメリゼ。

 

ネット予約で誕生祝いにポチしておいたので、相方のレアチーズケーキのデザートは華やか。

 

私のコーヒーはマキアート(少量の泡立てミルクを注いだエスプレッソ)。

 

 

 

カップがかわいいのでひっくり返すと、1735イタリア・フィレンツェ誕生のジノリ「Richard Ginori」。

 

相方はカフェオレ。

 

1万円弱(ランチは現金のみ)で美味しく、ゆっくり、こじんまりとして結構でした。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

雪の日の後の富士山

2023年02月12日 | 日記

 

2月11日朝8時、前日の降雪で塵芥がなくなって富士山がくっきり見えた。肉眼では。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

武蔵野八幡宮へ

2023年02月11日 | 散歩

 

一月上旬は混雑するだろうと避けていた武蔵野八幡宮へ1月中旬にお参りした。

武蔵野八幡宮は、四代徳川家綱の頃の小石川水道橋外吉祥寺火事の後、現在の地に移住させられて以来、吉祥寺村村民の氏神様として尊崇されてきた。
御祭神は、誉田別尊(ほんだわけのみこと)=応神天皇、比賣大神(ひめかみ)、大帯比賣命(おおたらしひめのみこと)。境内には一人二人の人影しか見えない。

 

入ってすぐ左に「神田上水 井之頭弁財天への道標」がある。

 

案内板。五日市街道から井之頭弁財天(井の頭公園)への道しるべで、1785年に建てられた。

五日市街道は昔からの街道だが、ほぼこれと平行する井の頭通りは、境浄水場から和田掘給水場までの間の水道管敷設用地を道路へ転用したものだ。したがって、大半の区間が直線的な道路で、周辺より少しだけ高くなっているところが多い。私は代々木上原駅近くで育ったが、子供の頃、この通りを水道道路と呼んでいた。後に東京都により「井ノ頭通り」の通称が制定されたらしい。

 

 

右手に神輿蔵があり神輿が見える。

同じ右手にウドの案内板がある。

旧武州多摩郡吉祥寺村は江戸への野菜や供給地だった。中でもウドは盛んに生産された。昭和に入り地下で作られる「穴蔵軟化法」により特産吉祥寺ウドは「東京ウド」として全国に知られたとある(本当?)。

地元出身のあるお方によれば、小学校では、左に吉祥寺、右にウドとあれば、両者を結ぶのが正解だったそうだ。都区内出身でCity Boyの私はそんなこと知らなかったが、八王子といえば、織物と線を結んでいた。

 

 

右手奥には陸軍大臣伯爵寺内正毅(まさたか)(元帥陸軍大臣寺内寿一の父)書による、字が読めないが、戦没者記念碑?

 

1月も中旬過ぎれば人っ子一人いない本殿。秋祭りまでずーっとこんな様子なので、大丈夫なの?

本殿左手の社務所でおみくじを引いたら、大吉だった。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

櫻木みわ『コークスが燃えている』を読む

2023年02月09日 | 読書2

 

櫻木みわ著『コークスが燃えている』(2022年6月10日集英社発行)を読んだ。

 

集英社文芸ステーションのインタビュー冒頭にはこうある。

非正規で新聞社の校閲の仕事をしている主人公・ひの子は、思わぬ妊娠を経て、ひとり親として育てる決意をするが、年下の恋人とは別れており、40歳を目前に戸惑う。さらにコロナ禍で対峙する様々な困難――その日々をかつて育った炭鉱町で労働を担った女たちに心を寄せつつ、周囲の女性たちと連帯し乗り越えた先にまた絆が生まれる。静かだが、苛烈な炎を熾(おこ)すがごとき物語が生まれた背景を著者に伺った。

上記インタビューで、著者は、40歳の頃に妊娠して一人で産もうとして流産した経験が本書に投影されていると語っている。

 

 

ひの子:39歳。契約社員。小説を1冊出版。弟は医師の立央(たお)。

春生:ひの子の13歳年下の元カレ。

沙穂:シングルマザーの看護師。一時期、立央と付合っていた。息子はコウタ。

有里子:ひの子の友人。シングルマザー。けやき書店経営。

 

 

初出:「ずばる」2021年4月号

 

 

私の評価としては、★★★☆☆(三つ星:お好みで、最大は五つ星)

 

春生をあきらめきれないのに、自分から動くこともできないひの子。一回り以上年上の39歳ではどうみても無理筋。何もしないで未練が続く展開に、読んでいて気分が乗らない。

一方で、思い切った生き方をする沙穂がオモロイ。実際に付合うのはごめんだが。

「あたし、セックスはまあまあ好みくらいの男だったらしますけど、結婚はすきな男じゃないとしないって決めてるんです。……努力しないと悲惨なことになる、それが結婚なんだって。その努力って、すきな相手じゃないと無理じゃないですか?」(p32)

「…あたしは立央くんのこと、まったくひきずってないですよ。…やれるだけのことをやったからですよ。まちがってたかもしれないけど、やれるだけのことはやった」(p37)

 

シングルマザーは既に医院での妊娠検査の時点から困難な壁があることがわかった。幼子を抱えるシングルマザーに敬意を!

 

 

櫻木みわ(さくらき・みわ)

1978年福岡県生まれ。早稲田大学卒後、タイの出版社勤務し、その後東ティモール、フランス、インドネシアなどに滞在。フランス人と結婚して日本で暮らしたことがある。(Wikipedia)

2018年、作品集『うつくしい繭』で単行本デビュー。
2022年、『コークスが燃えている』、『カサンドラのティータイム』

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

1月(2)の花

2023年02月07日 | リタイヤ生活

 

1月16日に届いた花

 

ガーベラ5本、チューリップ3本、センニチコウ(千日紅)4本、菜の花1本。

 

薄紫のチューリップは届いた時は閉じていたのに、すぐに開いて、あけっぴろげ。右下のピンクは縮こまったまま。

 

ガーベラは、淡いピンクが2本、ピンクと濃いピンクが1本づつ、黄色が2本。

 

菜の花はてっぺんに固まっているだけ。

 

センニチコウは、3本。当初から1本は小さな蕾で、茎を短くして一本刺しへ。でもそのまま。

 

2日後、早や花の盛りは過ぎて……。

 

チューリップはだらしなくなって、当家でなければごみ箱入りだぞ!

 

10日後、本人達の希望は無視されて、老残の身を晒される花達。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新川帆立『剣持麗子のワンナイト推理』を読む

2023年02月05日 | 読書2

新川帆立著『剣持麗子のワンナイト推理』(2022年4月22日宝島社発行)を読んだ。

 

宝島社の宣伝

連続ドラマ化決定! 『このミステリーがすごい!』大賞受賞作『元彼の遺言状』のヒロイン再び!

弁護士・剣持麗子は今夜も徹夜で謎解き――寝不足必至のミステリー短編集

 

亡くなった町弁のクライアントを引き継ぐことになってしまった剣持麗子。

都内の大手法律事務所で忙しく働くかたわら、業務の合間(主に深夜)に一般民事の相談にも乗る羽目になり……。

次々に舞い込む難題を、麗子は朝までに解決できるのか!?

 

法律相談に運動会(?)に、剣持麗子は今日も眠れない!

 

第一話 家守の理由

不動産屋の主人が何者かに殺害された。麗子は「武田信玄」と名乗る第一発見者の男に呼び出されるが、男は本名も住所も明かそうとせず……。

 

第二話 手練手管を使う者は

バーでホストの「信長」が殺された。状況からすると店で寝ていたという「光秀」が怪しいが、彼は無実を訴えて麗子に助けを求めてくる。

 

第三話 何を思うか胸のうち

事務所の先輩弁護士の急死。しかしその状況は一度倒れてから蘇り、その後再び亡くなったかのような奇妙なものだった。

 

第四話 お月様のいるところ

認知症を患っているらしいおばあさんを家まで送った麗子は、そこで男の首つり死体を発見する。しかもおばあさんは警察署から忽然と姿を消し……。

 

第五話 ピースのつなげかた

三隣亡の日に瓦の葺替えを行ったA家の近隣で、不幸が相次いでいるという。法律でAさんを訴えられないかという相談に、麗子は頭を抱えるが――。

 

新川帆立(しんかわ・ほたて)の略歴と既読本

 

 

法律にも無知だが、冒頭の条文引用を見て、驚いた。善意・無過失で10年、あるいは20年他人の物を所有すれば自分の物になると読める。

民法 第162条(所有権の時効取得)

1.20年間、所有の意志をもって、平穏に、かつ、公然と他人の物を占拠した者は、その所有権を取得する。

2.10年間、所有の意志をもって、平穏に、かつ、公然と他人の物を占拠した者は、その開始の時に、善意であり、かつ、過失がなかったときは、その所有権を取得する。

あの広大な土地は、私の物かもしれない。念のため、所有権を主張しておかねばならない??

 

 

参考

主要人物

剣持麗子(けんもち・れいこ):企業相手の「山田川村・津々井法律事務所」の弁護士だが、その他に、前々作「元彼の遺言状」で死亡した村山権太弁護士からの業務を引き継ぎ、同事務所の仕事が終わった深夜に仕事する。通常は高飛車でお金に厳しいのだが、今回はついほだされて金にならない仕事もしてしまう。

黒丑益也(くろうし・ますや(苦労しますや))「クラブ・ウィング」のホスト。剣持の臨時下働き。進藤殺害の容疑者。源氏名は武田信玄。

橘五郎:「新宿警察署」刑事課強行犯捜査係の係長。だらしない服装で女性的話し方。

 

「家守の理由」

進藤昌夫:「進藤不動産」の社長。殺害された。不動産仲介業務はほとんどしていなかった。

真美:湾岸線を暴走し、アルコールが検出され逮捕。奈良漬けのせいだと言い訳した。

 

「手練手管を使う者は」

織田信長:黒丑の先輩ホスト。「バー翼」で殺害された。信長は源氏名。

明智光秀:黒丑の先輩ホスト。信長殺害の容疑だが無罪と主張。光秀は源氏名。

木下雄一郎:「バー翼」の経営者。元ホストで信長らの先輩でもあった。

 

「何を思うか胸のうち」

川村:「山田川村・津々井法律事務所」のパートナー弁護士。

三上愛:同事務所の弁護士。「AI三上」と呼ばれる。日本語がすごくうまい外国人のような明瞭な発音。

峯口:最近同法律事務所に転職してきた男性弁護士。ロッカーで死体が発見。過去に問題を起こし、事務所を転々。パワハラ気質で神経質。ダイエット中で、間食は全てナッツにしていた。

典子:遺産相続の件で麗子に相談する女性。

信夫:麗子の恋人。IT企業で働いている。

 

「お月様のいるところ」

瀬戸みえ子:認知症を患っているカーディガンを着た高齢女性。

牧田原信二:瀬戸を送り届けたアパートで首吊り死体で発見された男性。5年前に起きた水難事故で、業務上過失致死の疑いで逮捕されていた。

鎌田容子:5年前の水難事故の被害者。

 

ピースのつなげかた」

三隣亡の日に瓦替をした隣家のAさんのせいで、近所で立て続けに不幸が起こったので訴えたいと浦山が麗子に相談。瓦替の翌日浦山家に泥棒に入り、一週間後、建設会社の社長・D家の主人が亡くなり、3日後。Bさん宅でボヤ騒ぎが起きる。

 

 

 

橘「どうせあの青年が犯人ですよ」

剣持「なんで分かるのよ」

橘「刑事の勘ってやつですかね」

剣持「数々の冤罪事件を作り出してきた悪名高いファンタジーね」(p99)

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする