こんにちは、米島です。最近、南インドを中心に航空運賃の価格破壊が起こっています。先週、この競争を引き起こしているインド初の格安航空会社を利用しました。その航空会社は、早く予約すればより安く購入できる早割方式を採用しています。他社が約1万円の区間を、3カ月以上前の予約で他社の85%引きの約1500円に、前日予約でも他社の半額で購入できます。バスや鉄道と同じかそれ以下の格安料金の実現には、電話・インターネットのみの予約受付、プロペラ機・小型ジェット機での運航、機内食を省き添乗員の削減などを行っています。消費者に好評で1年間で路線数が33へと増えました。
ライバル各社もこれに対して追随して料金を下げるところや、2~3週間前のチケットをオークション方式で販売するなど、ユニークな方法で利用客の目を引こうとしています。安全面に気を配りながら、インドの空の旅がより手軽になってほしいものです。
今回は、インド企業の中国現地法人についてと、中国人が話してくれたインド流と中国流のオフショア手法の違いについて紹介したいと思います。 上海の友人から最近インド人を多く見かけると聞きました。インドIT企業がこぞって中国に子会社を開設。中国以外にも、開発センターを世界各地に増やしています。あるインドIT会社は、ヨーロッパの開発拠点としてハンガリー、南米の拠点としてブラジルに拠点を展開しています。近くの拠点から顧客に対し、柔軟にサービスを提供するのが目的です。
自分も実感することが多いのですが、オフショア開発では、コミュニケーションがやはり最大の問題です。日本語を話す優秀な技術者が多い中国を日本向けの開発拠点にすることで、日本とのコミュニケーションの問題をやわらげる役目も期待しています。
中国でオフショア開発する記事もすでによく目にします。最近上海から来た中国人女性に、中国とインドのソフトウエア開発の違いについて尋ねてみました。 彼女が言うには、「中国には高い教育を受けた技術者が多く、個人のスキルが高い。そのため、個人の力で開発を管理しがち。逆に、インドは集団でソフトウエアを開発するプロセスが確立していて、ソフトウエアの品質が高い。欧米相手のビジネスによってより大規模システムのノウハウも多い」とのこと。彼女自身が「インド式の品質管理を学びたい」というのも、中国では多くの人が1-3年で転職し(彼女も6年で4回転職)、メンバーが入れ替わるためです。そのため、個人の力ではなく組織でソフトウエアを開発していきたいそうです。もちろん最近は、中国企業の中でもCMMレベル5を取得し組織で品質を管理している企業も増えてきています。 インド流(集団改善+大規模ノウハウ)を身につけた中国流(高い技術力+日本語)が、新しいオフサイトの活用法かもしれません。
評:私自身インド人と中国人を使った経験ではインド人のほうが個人プレーに走りがちで、中国人のほうがチームプレーが上手いと思っていたのですが。■