かぶれの世界(新)

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インドと中国のIT企業連携

2004-12-01 16:30:32 | 国際・政治
インドのIT会社(インフォシス・テクノロジーズ社[インド・バンガロール])に勤務されている米島和広氏が日経情報ストラテジーに興味ある記事を報告されたので紹介したい。 急成長を続けるエマージング諸国(インド・中国・ブラジル)が相互に連携をとり、欧米諸国からアウトソースされた仕事から、その強みを生かした積極的な事業展開に向かい始めた兆しと思われる。

 こんにちは、米島です。最近、南インドを中心に航空運賃の価格破壊が起こっています。先週、この競争を引き起こしているインド初の格安航空会社を利用しました。その航空会社は、早く予約すればより安く購入できる早割方式を採用しています。他社が約1万円の区間を、3カ月以上前の予約で他社の85%引きの約1500円に、前日予約でも他社の半額で購入できます。バスや鉄道と同じかそれ以下の格安料金の実現には、電話・インターネットのみの予約受付、プロペラ機・小型ジェット機での運航、機内食を省き添乗員の削減などを行っています。消費者に好評で1年間で路線数が33へと増えました。
 ライバル各社もこれに対して追随して料金を下げるところや、2~3週間前のチケットをオークション方式で販売するなど、ユニークな方法で利用客の目を引こうとしています。安全面に気を配りながら、インドの空の旅がより手軽になってほしいものです。

 今回は、インド企業の中国現地法人についてと、中国人が話してくれたインド流と中国流のオフショア手法の違いについて紹介したいと思います。 上海の友人から最近インド人を多く見かけると聞きました。インドIT企業がこぞって中国に子会社を開設。中国以外にも、開発センターを世界各地に増やしています。あるインドIT会社は、ヨーロッパの開発拠点としてハンガリー、南米の拠点としてブラジルに拠点を展開しています。近くの拠点から顧客に対し、柔軟にサービスを提供するのが目的です。
 自分も実感することが多いのですが、オフショア開発では、コミュニケーションがやはり最大の問題です。日本語を話す優秀な技術者が多い中国を日本向けの開発拠点にすることで、日本とのコミュニケーションの問題をやわらげる役目も期待しています。

 中国でオフショア開発する記事もすでによく目にします。最近上海から来た中国人女性に、中国とインドのソフトウエア開発の違いについて尋ねてみました。 彼女が言うには、「中国には高い教育を受けた技術者が多く、個人のスキルが高い。そのため、個人の力で開発を管理しがち。逆に、インドは集団でソフトウエアを開発するプロセスが確立していて、ソフトウエアの品質が高い。欧米相手のビジネスによってより大規模システムのノウハウも多い」とのこと。彼女自身が「インド式の品質管理を学びたい」というのも、中国では多くの人が1-3年で転職し(彼女も6年で4回転職)、メンバーが入れ替わるためです。そのため、個人の力ではなく組織でソフトウエアを開発していきたいそうです。もちろん最近は、中国企業の中でもCMMレベル5を取得し組織で品質を管理している企業も増えてきています。 インド流(集団改善+大規模ノウハウ)を身につけた中国流(高い技術力+日本語)が、新しいオフサイトの活用法かもしれません。 

評:私自身インド人と中国人を使った経験ではインド人のほうが個人プレーに走りがちで、中国人のほうがチームプレーが上手いと思っていたのですが。■

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秋の読書

2004-12-01 14:10:26 | 本と雑誌

時間はたっぷりあり読みたい本は沢山あるのだが、月に5-6冊以上本を読むのが精一杯で棚卸が溜まる一方である。読書以外は新聞、インターネットからの情報検索、定期購読の週刊誌2冊を読む程度なのだが、それで手一杯になる。最近の私のテーマは「グローバリゼーションによって世界と日本がどう変わったかを政治や経済、生活から見る」ということなのだが、間に気分転換を入れないと読解力が低下してしまうので、趣味や好みのテーマの本を間に読んだ結果下記のような脈絡のない選択となった。ハルバースタムが大作の間に野球やオリンピック等スポーツ関連のノンフィクションを出すのと一脈通じる。

グローバル資本主義の危機 ジョージ・ソロス 日本経済新聞、1999
中国WTO加盟の衝撃 鮫島敬治 日本経済新聞、2001
富のピラミッド レスターCサロー TBSブリタニカ、1999
覇権大国アメリカ 読売新聞取材班 中央公論社、2000
日本の挑戦 鶴蒔靖夫 IN通信社、2003 
ITコンサルティング 松下芳生 PHP研究所、2000
アップル薄氷の500日 ギル・アメリオ ソフトバンク、1998 
マリオネット 山岡淳一郎 文芸春秋、2002
ポール・ケネディ21世紀の難問に備えて 草思社、1993
かくて革命は国境を越えた NHK取材班 日本放送出版、1990
「Shall weダンス?」アメリカを行く 周防正行 大田出版、1998 
指導者達のユーモア 村松増美、1996
ネクスト・センチュリー Dハルバースタム TBSブリタニカ、1991
インターネットバブル 斎藤精一郎監訳 日本経済新聞、2000
レクサスとオリーブの木 トーマス・フリードマン 草思社、2000
われ万死に値す 岩瀬達哉 新潮社、1999

「インターネットバブル」はITバブル破裂直前に書かれ、驚くべき正確さで予測している。同時にIPOプロセスと業界での分担を解き明かしており参考になる。 ポール・ケネディとハルバースタムの著作は自由市場がドライブしているグローバリゼーションとテロ戦争を予測しておらずチョッとピントがずれた論理展開をしているようである。ベルリンの壁が崩壊後数年立ってもその意味を理解して今日を予測することがいかに難しかったのか考えさせる。97―98年のアジア危機頃からグローバリゼーションとは何か、その影響について多数論文や報告が出版され一般に認識され始めた。「レクサスとオリーブの木」は誰でも判る言葉で解説し広く認識されることになったが、投資家達はお金の流れの変化がグローバル化するのをずっと早くから判っていた。私は、毎日のように起こる出来事を複眼で見て解釈し、仮説を立て評価分析し仮説を見直していくプロセスをこのブログ上でやって行きたい。 

今回読んだ本は90年代の私歴史、特に米国駐在時代とその前後に重なっており、間接的に関ったことも多数あり生々しく思い出された。 「Shall we ダンス?」は日本で大ヒットした映画だといって家内がビデオを買って送ってくれた。 CNNでも日本で社交ダンスが大流行という社会現象として放送された。今はどうなんだろう? 米国でも外国映画としてはヒットした。米国向けに何処が編集され受けたのか文化の差がわかり、チョッと冗長だが面白かった。おりしも先月リチャード・ギアとJlo(ジェニファー・ロペス)が主演のリメークがリリースされ中ヒットし来春日本公開と聞き、珍しく家内が見たいと言っていたので一緒に見に行きたいと思っている。

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