各テレビ局の昨夜のニュースを見ると、折角のチャンスを生かしてない民主党にいささかがっかりした。
自民党は泥縄で宙に浮いた年金問題対策法案を提案してきた。予想通り年金問題で支持率急低下し、松岡農水相の自殺で安倍政権がドタバタしているのは間違いない。
しかし、ドタバタだろうと何だろうと、社保庁の失態に対応しようと対策を出してきたのだ。今なら自民党は聞く耳を持っていたはずだ。
私はベストケースとして自民・民主が政策を競う事態を期待したが世間知らずの甘い期待だった。ニュースを見る限り自民党の法案を非難し法案の成立を妨害する最悪の泥仕合になりそうだ。
民主党が法案の不足分をカバーする提案をし、より良い物にしようとする姿勢を見せれば選挙民の共感を得ることが出来たはずだ。
委員会で議長席に駆け寄り発言を妨害するニュースが繰り返し流れるたびに、5000万件の宙に浮いた保険金支払いに怒り民主党に期待していた票が失望で逃げていくように見える。
何の対策も打たれないまま期限切れで国会が終らせるのが目的とは思えないが、非難し議事を妨害するだけではかつての社会党と全く変わらない。
この余波を受けて天下りを制限する公務員改革や労働三法の成立が困難という見通しが報道されている。この非生産的なプロセスで喜ぶのは誰で、困るのは誰か良く考えて欲しい。
少数野党の立場は理解できるが政権を目指すなら万年野党根性を捨てて、少しでも国民の為と信じているところを法案に取り入れさせるよう全力を尽くすべきだ。選挙民はそのくらい分かる。■