ママさんバドミントンクラブ練習に私と同年配の新しい仲間Sさんが参加した。彼は若い頃に実業団リーグでプレーし、現在は市のバドミントン協会長をしている。現役の頃は私の実力ではとてもかなわない見上げる存在だった。彼はこの20年間以上バドミントンを全くやらなかったが、誘われてママさんクラブならできるかもしれないと再開したという。私と同じ動機だ。
彼にとって今日が再開後2度目の練習だった。流れるようで無理のないフォームは現役時代を彷彿させたが、動いて打つと途端にフォームが乱れて初心者みたいにフレームショットや空振りを繰り返した。30分の基礎練習でさえ息が切れてついて行くのが精一杯。いざゲームになると揺さぶられてミスを連発し、練習ゲームを数本やるとコート脇に座り込んでしまった。聞くと膝がガクガクして動けないと息も切れ切れにいう。
実は私とて同じようなものだ。膝は動くし息も切れないが、瞬間的な動きが出来ない。不意にロングサービスを打たれて返せず、今度はそれを気にし過ぎてショートサービスを取れず、はたまた前後に揺さぶられてドロップショットに反応できない。頭の中はかつて俊敏に動けた頃のイメージがあるのに、足はイメージ通りに全く動いてくれない。
Sさんもきっと同じように感じているのだと思う。私より5歳年下だというから65歳前後、だがその年でもどこまで回復出来るか中々大変だと思う。「頑張ってね、だけど絶対無理しちゃダメだよ」というと本人もよく分かっていると返事が返って来た。どうやら思った通り行かなくとも「へたれ仲間」としてやって行けそうだ。
もう一人同い年のへたれ仲間がいる。昨年膝の手術をしてもう出来ないかもしれないと弱気になっていると聞いている。若い頃の私達を知る同じクラブに所属するママさんが、愉快なエピソードを思い出させてくれた。総合体育館で協会が主催したお楽しみの大会の途中で抜け出してビールパーティにもぐりこんだ。
場所は体育館のすぐ近くにある、ユーミンのヒット曲「中央フリーウェイ」に出て来るサントリーのビール工場だ。そこで無料ビールをしこたま飲んだ後、素知らぬ顔で体育館に帰り残りのゲームに参加した。酔っぱらってゲームにならなかったが、何故か主催者に咎められることもなく出場禁止になることもなかった。彼女はいまだに忘れられないという。私も直ぐに思い出した。多分、死ぬまで忘れられない「へたれ仲間」の思い出だ。■
彼にとって今日が再開後2度目の練習だった。流れるようで無理のないフォームは現役時代を彷彿させたが、動いて打つと途端にフォームが乱れて初心者みたいにフレームショットや空振りを繰り返した。30分の基礎練習でさえ息が切れてついて行くのが精一杯。いざゲームになると揺さぶられてミスを連発し、練習ゲームを数本やるとコート脇に座り込んでしまった。聞くと膝がガクガクして動けないと息も切れ切れにいう。
実は私とて同じようなものだ。膝は動くし息も切れないが、瞬間的な動きが出来ない。不意にロングサービスを打たれて返せず、今度はそれを気にし過ぎてショートサービスを取れず、はたまた前後に揺さぶられてドロップショットに反応できない。頭の中はかつて俊敏に動けた頃のイメージがあるのに、足はイメージ通りに全く動いてくれない。
Sさんもきっと同じように感じているのだと思う。私より5歳年下だというから65歳前後、だがその年でもどこまで回復出来るか中々大変だと思う。「頑張ってね、だけど絶対無理しちゃダメだよ」というと本人もよく分かっていると返事が返って来た。どうやら思った通り行かなくとも「へたれ仲間」としてやって行けそうだ。
もう一人同い年のへたれ仲間がいる。昨年膝の手術をしてもう出来ないかもしれないと弱気になっていると聞いている。若い頃の私達を知る同じクラブに所属するママさんが、愉快なエピソードを思い出させてくれた。総合体育館で協会が主催したお楽しみの大会の途中で抜け出してビールパーティにもぐりこんだ。
場所は体育館のすぐ近くにある、ユーミンのヒット曲「中央フリーウェイ」に出て来るサントリーのビール工場だ。そこで無料ビールをしこたま飲んだ後、素知らぬ顔で体育館に帰り残りのゲームに参加した。酔っぱらってゲームにならなかったが、何故か主催者に咎められることもなく出場禁止になることもなかった。彼女はいまだに忘れられないという。私も直ぐに思い出した。多分、死ぬまで忘れられない「へたれ仲間」の思い出だ。■