かぶれの世界(新)

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天邪鬼・米朝会談評

2018-06-15 22:05:17 | ニュース
義弟に誘われて西予市宇和町(旧卯之町)にある苔筵(こけむしろ)を見学に行った。個人が山裾に20年位かけて作ったカフェ(茶房)だそうだが、私は到着するまで京都の苔寺みたいなところだと思っていた。だが寺ではなかった。梅雨の合間の好天の中、平日の適度な人影で落ち着いて見学できた。

その後宇和町の一角の伝統的な家屋の街並みを歩いていると、休憩所の中から中年女性に強引に呼び込まれた。テーブルの向かい側には若い外国人男性二人が座っていた。彼女は東京育ちのボランティアで地域振興の為移住してきたのだそうだ。しかも、若い頃サクラメントの小中学校で日本語を教えた経験がある、私も1年足らずだがサクラメントで働いた経験があり、互いの偶然に驚いた。

前に座っていた色黒でアフロヘアの二人は兄弟でフロリダ州出身だという。兄は28才医学生、弟は23歳のソフトウェア技術者でゲーム開発?と言い、落ち着いた感じのインテリという雰囲気だった。最初は月並みな会話だったが、一緒に食事に行った頃からトランプ大統領や米朝会談に話題が移った。

私も義弟もトランプに辛らつな評価を連発し、彼等はそれらに相槌を打つような感じで会話が進んでいった。我々も久しぶりに使う英語で中々言葉が出てこなかった。しかし、米国人と会話する機会など滅多になく、必死に言葉を思い出し振り絞って会話を続けた。兄は1年間日本の大学に留学し、かなり日本語が分かったのが助けになった。我々の日本語の会話を聞いて笑ったこともあった。

一番受けたのは私が「トランプと金正恩は兄弟だろう」と言った時だ。顔つきはまるで違うが二人とも自分の地位を保つのが最優先で外交の取引をやってる。恥知らずなほどに自分本位だ。それでもトランプを支持する米国人が多いのは何故か、可笑しいんじゃないの。

NYTやWP等のメジャーなマスコミは殆どトランプを批判し米朝会談を酷評する。購読者は両海岸の教育を受けた人達が主だ。トランプ支持者が多い内陸の田舎の人達はトランプ支持の地方メディアしか読まない。大衆紙のUSAtodayすら読まない。私の受け売りの主張を聞いて彼等二人は頷いたがそれ以上の主張はしなかった。20年前のシアトルやサクラメントの人達はもっと自己主張した。

それどころか、米朝会談を米国民の51%が支持したとの世論調査が報じられた(6/12ロイター)。40%が会談の立役者はトランプだと評価したそうだ。トランプの貢献は認めつつも、合意内容が守られる可能性は少ないとみているようだ。自分の支持が上がれば具体的な成果がなく詰め不足を指摘されようと一応の目的を達した、それがトランプだ。

翌日も義弟の勧めで長浜町の料亭で昼食をとった。昼食は予約の1パーティ最大7人のみ、お任せの海鮮料理だった。夜の食事は2年間予約が入っているそうだ。予約が取れたのでどんなものか試食させて貰おうと員数合わせを兼ねて参加させて貰った。お品書きもなく何が出て来るか最後まで分からなかった。私には何を食べたかより、全てに味が濃くて無理だった。

気難しそうな板前で感想を言える雰囲気ではなかった。私にはまるでやりたい放題のトランプみたいだった。お客は出されたものをただ美味しいと言って食べるだけ、そこにはNYTもWPもなかった。あるとすれば板前を崇拝するかだんまりを決め込む地方新聞だけだった。 

ただトランプはオバマ前大統領には見られなかった実行力があり、上手く利用して事態を打開すべきという説(トランプ外交は使いよう 日経6/15秋田浩之)には一定の説得力があると、私も会談の後暫く経って感じるようになった。

最悪の場合トランプが暴走した(すでにG7では暴走した)としても、独裁政権の中国が世界を我が物にするよりはましだ。例えば南シナ海で何が起こったかちょっと考えれば分かる。ただトランプ批判して来たが、諦めてそろそろ世界は現実を見つめ直す時かもしれない。■
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