かぶれの世界(新)

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介護録09冬(4)

2009-11-29 00:01:54 | 健康・病気

リハビリ用のジャージが3着必要と言われ、スーパーとか専門店に行って相談した。40kgで140cm余りに縮んで紙オムツをした母の体型に合うのかどうか、ぴったり来るのかどうか要領を得なかった。何軒か回った後、もう一度ユニクロに戻り部屋着のSを試しに買った。

一昨日病院に行き、残った書類上の手続きをして介護士に依頼して母に部屋着を試着させてもらった。ズボンの長い丈以外は母の体型に合った。最近のズボンはすそが絞ってないものが殆どだが、どうもそれでなければいけないようだ。加えて母はピンク色の派手な部屋着が気に入らなかった。介護士にお店を紹介して貰ったので次に行ってみようと思う。

母は入院したその日からかなりの時間をかけてリハビリをしていた。13時間のリハビリ時間が計画されている。試着後、話をして母の様子を伺っているとリハビリが始まった。特別な部屋ではなく誰もが行き来するオープンスペースに行き、先ず念入りにマッサージし、その後杖を使って廊下を歩行、ベンチに座り会話していた。素人目ながら前の病院より質量ともに増えていた。

聞けば、これは言語療法の一環と言う。途中で辞して母の部屋に戻りリハビリ計画書を見ると、リハビリ目標・日程などの他に母の症状欄があり、「痴呆」と言う言葉が目に入った。「欝」だとか、口が重く社交性に欠けるとか説明してきた私には違和感があったが、医者の診たてはそういうことなのだろう。そういえば、母の表情が無くなっているのが気になった。

パーソナル事業仕分け

治療費がどうなるかまだ祥細は分からないが、入院時の相談員からの説明で大体幾ら位になるのかは予想できた。国民年金に加え、父が市役所に勤めていたので遺族年金があり、若干の預金がある母は恵まれている方だと思う。

安価なタイプを選んだとはいえ個室の費用がかなりの額になり年金だけでは十分ではない。母の預金通帳に記録された出費をチェックすると、農家の経営に必要な費用、税金・共済・組合費・水利などに加え、上下水道や光熱費・通信費などの生活費、数種の損害保険、数種のデパートの会員が記帳されおり、入院費用以外にも固定的に発生する費用が結構ある。

現金で檀家として寺費、念仏講など近所付き合いに現金で支払う費用も見ておかねばならなかった。新政権になって事業仕分けが注目されているが、入院生活に加え田舎で発生する固定費を出来るだけ減らさないと実家は毎年大幅な赤字が発生する。

これまでにかなり高価な「何とか還元水」の通販、意味のない傷害保険、自動的に年会費が徴収される3社の百貨店系カードをキャンセルした。年寄りにつけ込んだ契約のように感じるものがある。母が入院しもう不要だと言えば、思ったより簡単に解約手続きが進んだ。解約書を郵送したものもあるが、電話連絡だけで済んだのもある。

後期高齢者医療補助

効果が大きいが、てこずったものもある。リハビリ病院で入院手続きをした時、窓口で高額療養費支給制度を適用申請するかどうか聞かれた。医療費と食費で併せて毎月3万円以上補助が出るので、母が対象者かどうか市役所で確認するよう助言された。

その足で実家のある市役所の高齢福祉課に行くと、母は最も補助金が多い区分にあり、認定証を発行してくれた。それならばと、今朝退院した市立病院の請求書を見せて聞くと適用されると言う。その場で病院に電話してくれ、直ぐ病院に向かい減額した請求書を再発行して貰った。だが、その時は先月の支払い分までは気が回らなかった。

翌日、市役所の担当に電話して事情を言うと必要な書類の手続きをすれば、補助金が支払われると言う。市役所に行き再度手続きをしたが、領収書の代わりに請求書と貯金通帳の振込み記帳を確証に代え、病院に電話で受領の確認してくれた。これで一件落着した、と思った。

昔取った杵柄!?

ところが、最後に申請理由を聞かれ「制度を知らなかった」と答えると、それでは申請は受け付けられないと彼女はいった。それまで親切に対応してくれていると思っていたのに、急に冷たい官僚的な嫌な女に変身したように感じた。母は老齢で介護を受け、遠隔地に住んでいる私には、それ以外に答えようが無い。一瞬にして私は沸点に達した。

何年かぶりに会社務め時代のタフなネゴシエーターにモードチェンジした。制度を知らなかったのが受け付けない理由なら、市は母のような独居老人に対して十分な告知義務を果たしたのか、私はどのようにしてこの制度を知りえたのか、等々問題と思われる点を矢継ぎ早にまくし立てた。

こういう時は仕事で使った標準語でまくし立てるのと効き目がある。彼女は実にあっさりと降参し受け付けてくれたが、後味の悪さが残った。それまで実に親切に対応してくれたのに、大人気なかったかもしれない。いつか機会があれば仲直りしたいが、多分そんな機会は無いだろう。いずれにしろ、東京に戻る前に実家の事業仕分けを終らせたい。■

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