保守的ナショナリストの波

トランプ前大統領は２０１６年大統領選中に出演して以来、ＣＮＮの番組に始めて出演して注目を浴びた。彼はＣＮＮの報道は嘘つきを決めつけ、ＣＮＮの報道よりトランプの言う事を信じる共和党支持者は殆ど影響を受けなかった。彼等は保守的ナショナリストと呼ばれるらしい。

何故今頃になってトランプはＣＮＮの番組に出演したのか私は疑問に思った。来年の大統領選に向けて、彼は最近の支持動向に余程自信があるのだろうか。確かに、日本だったらマスコミにボロボロに叩かれる事態になっても、米国の支持者は日本では余り聞かれない名前のＦＯＸとか地域向けの保守系マスコミとかの報道しか見ないと言われている。

ＣＮＮのインタビュー番組の後、ＣＮＮだけでなくＮＹＴｉｍｅｓなど他マスコミもトランプは番組で何度も嘘をついたと一つ一つ具体的な事例を指摘した。しかし、これで支持率が下がることはない、寧ろ上がるかも予測されている。トランプの支持者はそういう不思議な連中なのだ。

日本経済新聞は今日の朝刊の１３面の一番下にトランプがＣＮＮの番組に出演し、彼独自の根拠のない主張をしたと報じた。つまり、その程度しかニュース価値がないと見做したということだ。日本ではＮＨＫを含め他の新聞テレビなどメディアも同じ扱いをしている。

だが、トランプが次の大統領選に勝利すれば、岸田首相が必死に取り組んでいるＧ７首脳会議などぶっ飛んでしまう。Ｇ７は世界のＧＤＰの４割、人口は１割、軍事力は５割に低下した。影響力が落ちたと言われる米国だが、それでも米国頼りだ。それどころか、トランプが大統領に選ばれた米国が身勝手に動くと世界は大混乱になると恐れる。日本のメディアが騒いでもどうにもならないが。■