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NNは朝からバージニア工科大学で起きた乱射事件をベタで報じている。32人の犠牲者と犯人を含め33人が死んだという。世界的に知られた教授も含まれているという。朝方の報道は警察と大学の対応のまずさに焦点が当たっていた。事件直後だからやむを得ない面もあるが、事件の本質はこの国の銃規制の甘さであり、未だに同じ事件を繰り返すアメリカは全く理解できない。
有名なコロンバイン高校の乱射事件のあとも同様な事件は増加傾向にあった。昨年アーミッシュ学校の惨劇があったばかりだ。しかし銃規制の時限立法であるブレディ法は数年前失効していた。このブログのテーマ「米国かぶれ」といえども、私はどんな理由でも理解できない。
米国に住んでいた時、発砲事件は毎日のようにあり殆どは州内でしか報道されなかった。何しろ事故を含めると毎年銃で3万人もの人が死ぬ国のことだ。所謂全国区のニュースになるのは、大量・連続殺人か有名人もしくは美人のスキャンダルが絡む殺人事件だけだ。
私の勤める職場は途中からセキュリティを付けて、入門時麻薬と武器の持ち込みを検査するようになった。怖いのはそれで実際に検査に引っ掛かった従業員が出たことだ。規定で即解雇したが、逆恨みされるのではないかと暫らく不安だった。
出張中に従業員が自宅を訪れた元従業員を撃った事件が起こり、そのメディア対応を問い合わせる電話を受け慌てたこともある。私のオフィスは引っ越す前にかつてライフルで打ち込まれた痕が残っておりぞっとしたこともある。しかし毎日その中で暮らすと私自身麻痺してきた。
この国の人達の多くは銃社会の問題を感じながらも感覚が麻痺しているとつくづく思う。こんなことがあっても次の大事件が起こると記憶が薄れ、適切な規制などの法制化がされるかどうか疑わしい。ブッシュ大統領夫妻は追悼式に出席予定らしいが彼が銃規制のリーダーシップを取るだろうか。多分こんな疑いを持たれる国は米国だけだろう。
今CNNライブを見ながら書いている。犯人は学生寮に住む韓国人留学生Cho Seung-Hui (23)だが単独犯かどうかまだ分かってないそうだ。犯人が米国人でなかったことで事件の根本原因が何か、何をやらねばならないかが間違った方向に進まないことを祈る。■