一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

三十六たび大野教室に行く(前編)

2012-11-21 00:06:00 | 大野教室
17日(土)「将棋の日」は、埼玉県川口市にある「大野教室」に行った。空はあいにくのドシャ降りだったが、これぞ将棋日和といえる。
午後1時38分、教室に入る。すでに何人かが、講師の大野八一雄七段に教わっていた。見慣れない客もいる。教室の発展のために、新参者の存在は貴重である。
大野七段にお目にかかるのは先日の将棋合宿以来で、今回はその御礼の意味もあった。
奥の部屋では植山悦行七段が二面指しを行っていた。植山七段はきのう16日(金)から、蕨駅前にある「くるる」という施設で、将棋教室を始めた。奥さまである中井広恵女流六段のツイッターによると子供教室とのことだったが、大人の受講も歓迎らしい。
次回は30日(金)。金曜日は「アイアンシェフ」があるから私の受講は厳しいが、ほかのジョナ研メンバーが足を運ぶであろう。
きょうは植山七段から教えていただく。平手で指したがる植山七段を説得して、角を落としていただいた。
対局開始。序盤の△6四歩に私が受けなかったら、植山七段はすかさず△6五歩。私は植山・大野両七段にだいぶ角落ちで教わっているが、上手は△6五歩の位を大きいと見ているようだ。これは企業秘密だから上手も本音は言わないだろうが、この見たては当たっていると思う。少なくとも下手は、矢倉に組みにくい。
私は居角のまま駒組みを続けるが、どうも具合が悪い。しかしそれなりに指し手を進め、まずまずの分かれになった。
上手の玉は3二。私は角を9七に覗き、△4二金と△5三銀に狙いを付ける。飛車は5八に回っているから、4筋と5筋に総攻撃をかければ下手に分がある。
その前に私は▲2二歩。△同玉と取らせることで△4二金を浮かせる意だったが、△同玉と取られてみると、1歩を渡して早逃げをさせた形になってしまった。
あちらでHon氏の声がするが、来たらしい。寸暇を割いての来席は、将棋ファンの鑑といえる。
△8五歩の角取りに、私はあくまでも敵陣を睨んで▲9七角。しかしここは▲7七角と、こちら側に引くのだった。
私は角を切って▲6三銀の割り打ち。上手は△5七歩~△5五歩で飛車道を塞ぎ、△6四飛▲5四銀成△同飛となったが、この結果は下手がパッとしなかった。
上手は△5六銀とかぶせてくる。▲4七金取りだから、私は▲5六同金。これに△4七角の王手金取りがあるかと思いきや(私の玉は6九にいる)、植山七段は黙って△同歩。ここで3時休みになった。植山七段は「休むんですか?」とつぶやく。上手の分が悪いので、早く斬ってくれ、と下手に催促しているのかと思った。しかしそれにしては、上手玉の寄りがまったく見えない。
そのうち、「じゃあ休みますか」と植山七段が席を立った。
きょうの「大野八一雄ブログ」は、先日の合宿の模様をアップするので、スタッフのW氏は大忙しだ。将棋を指さない将棋ファンW氏、お疲れさまである。
部屋の隅に、LPSA・2013年詰め将棋カレンダーが数冊積んであった。大野七段に購入を勧められたので、素直に購入する。最近はLPSA芝浦サロンにすっかりご無沙汰しているので、ちょうどいい機会だった。
いただいた詰将棋は解く気が起きず、早々に盤の前に座る。やがて植山七段も戻ってきた。この局面、下手がまだまだだと思ったが、考えれば考えるほど下手の指す手がない。
私は泣きの涙で▲4八金。△2八角▲4七銀に、△3六金を打たれたところで、私は投了した。
感想戦。中盤は下手が指し易いと思ったのだが、植山七段の感想を聞いていると、上手が十分、の見解だったのが意外だった。
さらに3時休憩のつぶやきも、下手が敗勢なので、早投げの私に投了を促したものだと分かった。
「▲4八金なんて受けるから、きょうの大沢さんはどうしたのかと思いましたよ」
ウッ…。そうだったのか。敗勢なのに優勢と誤認するとは…。どうも本局の私は、大局観が悪かったようだ。
続いて大野七段に、角落ちで教えていただく。私の居飛車明示に大野七段は飛車を6筋に回り、1歩交換して△6一飛と引く。私は△8四歩を狙って▲6六角と出たが、大野七段に構わず△6四銀と出られて困ってしまった。
予定の▲8四角は△6五銀で、次の△6六歩が厳しい。私は▲5七銀と自重するが、これでは作戦失敗で、以下、大作戦負けに陥った。
その後私は辛抱を重ね、金桂交換の駒得を果たし、妙に指し易い形勢になる。しかしその後、王手飛車の筋を見落として、自分に嫌気が指していた。
では最終盤のハイライトを記す。

上手・大野七段(角落ち):1一香、1三歩、2一桂、2三歩、2四馬、2八飛、3二玉、3六歩、4四金、4五歩、7四歩、8一飛、9一香、9四歩 持駒:桂、歩
下手・一公:1七歩、1九香、2六銀、2九桂、3四歩、4八歩、5六銀、5七銀、6五歩、6六銀、6八玉、7六歩、7七金、8六歩、9六歩、9九香 持駒:金2、桂、歩4
(△2四馬まで)

さて、ここで私の指した手は?
(つづく)
コメント (2)
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