一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

冬の北海道旅行2016(7)

2016-02-24 01:11:34 | 旅行記・北海道編
私は地下道に下りる。すすきのから札幌駅まで地下道が開通して5年。歩行者は雪と寒さから解放され、すこぶる便利になった。ただし階上は人通りが少なくなり、商店の類はそのあおりを食って、複雑な気分と思う。
さっぽろ雪まつりの公式グッズ売り場があったので、とりあえず絵ハガキセット(500円)を買っておく。帰宅してもほとんど開けたことはないが、記録用である。
別の場所には三沢空港のブースがあり、チョコレートのつかみ取りという、シュールなイベントをやっていた。時間が許せば見て行きたいが、相変わらず時間がない。
JR札幌駅に着き、Suicaで入場する。先にも書いたが、便利な世の中になったものだ。
15時30分発小樽行きの区間快速いしかりライナーはけっこうな混雑で、私は立って行く。
車窓から見える空は、どんより曇っていた。列車は日本海側のギリギリを走る。海は鉛色に変色し、波しぶきが激しい。振り返れば急峻な崖が連なっている。
かつて銭函駅と朝里駅の間に、張碓(はりうす)という日本で一、二を争う超特大級の秘境駅があった。しかしあまりにも秘境なるがゆえに臨時駅に格下げとなり、2006年に廃止されてしまった。
つまり今函館本線は、かなり危ないところを走行しているのだ。仮にここを歩行すると考えれば、立っていることなど何でもない。
16時05分、南小樽着。私はここで降りる。私の観光は小樽運河を含む一帯だが、一筆書きで無駄なく回るには、ここ南小樽をスタート地点にしたほうが、都合がいいのだ。そしてこのルートに気付いたのは恥ずかしながら、ここ1、2年のことだった。
駅前にメルヘン交差点への案内があり、そちらへ舵を取る。傾斜8パーセントの標識があり、その下に「三本木急坂」と表示があった。最近NHKの「ブラタモリ」で薄野や小樽の回が放送され、その地形がだいぶ勉強になった。この急坂の理由も分かり、以前とは違った気持ちで坂を下っている。
メルヘン交差点に着くと、外国人があふれていた。外国人が北海道を観光するのはうれしいことである。しかし小樽に来て、何か見るものがあるのだろうか。

北一硝子に入ると、いよいよ外国人ばかりになった。もちろん日本人もいるのだが、明らかに駆逐されている。小樽は「定点観測」はしていないが、それでも以前に訪れた時は、こんなに外国人はいなかった。
北一硝子は爪ヤスリが売られていた。北一硝子のいいところは、毎年何がしかの新作があることで、マンネリ感がない。また購入をしないまでも、ガラス製品を眺めているだけで、華やいだ気持ちになる。
オフクロへの土産に、この爪ヤスリ(1,200円)を買った。店員さんの応対は丁寧でよい。これもリピーターが多い理由だと思う。
通りの前を、小樽散策バスが通る。ちょっとハイカラで乗ってみたいが、ここで乗るわけにはいかない。
LeTAOの前では、店員さんがジャスミンティーとお菓子のサービスをしていた。それにつられて、私は店内に入る。ジャスミンティーは香り高く、美味い。
…いや本音をいえば、私には香りがキツすぎた。これが沖縄へ行くとすんなりと胃の腑に落ちていくのだが、不思議だ。
LeTAOもまた、外国人が多かった。スイーツを買っても日持ちがしないと思うのだが、どうなのだろう。あ、ホテルに帰ってから食べるのか。
私はプレゼントする相手がいないので、そのまま店を出た。
しばらく歩くと、シャレた建物の定食屋があった。屋号を「万次郎」といい、珍しく「カツ丼」の幟を立てている。ちょっとお腹が空いたので、入ってみた。
先客は女性が1人。やはり時間的に中途半端だったようだ。経営は夫婦と思しき2人で、私の経験上、値段は安く、美味しいものを食べさせてくれる。
一応メニューを見ると、カツ丼(670円)が一番上に来ていた。海鮮モノを押さえて、堂々の一押しである。私はもちろんこれを注文した。
待っている間、改めてメニュー表を眺める。大きいエビが5本も入ったエビフライ丼が770円。サーモン、イカ、蒸しウニが載った海鮮丼が870円。イクラ丼が1,450円と、価格破壊のメニューが並んでいた。しかもご飯の大盛りは無料である。いやこれは…私はとんでもない穴場に入ったかもしれない。もっとも、私はカツ丼を頼んでしまったのだが。
カツ丼がきた。衣はサクサクで、肉はふつう。タレは内地よりやや甘めか。脇のタマネギがシャキシャキして、美味かった。
私は大いに満足して、店を出る。空はそろそろ黄昏てきて、「小樽雪あかりの路」の開演にふさわしい色になってきた。
小樽運河の前に来る。私の想像以上に観光客がたむろしており、驚いた。
(つづく)
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